○内海(清)
委員 前進的に
考えられておるようでありますけれ
ども、もちろん
知事におきましてはいろいろ
考えておると思うけれ
ども、特に本省においても、そういう問題の地区は全国にかなりあると思うのですから、こういうところに対しては積極的にこれが特別行政庁を設けて、この法の適用を受けてやるというふうに、強力な行政
指導が必要ではないか。これは強く要望しておきたいと思います。
それから二番目の問題としては、建蔽率が緩和されたということでありますが、これは先ほど来いろいろ問題になっております地価の問題、いわゆる土地の高度利用の問題と非常な
関係が出てくるわけです。建蔽率を緩和することは決して好ましいことではなかったけれ
ども、これほど地価が高騰したのでは
一般庶民はなかなか住宅など持てないではないか、そうすればある
程度これを緩和せざるを得ないだろう、このことがむしろ今日の社会情勢あるいは経済情勢に適応するのではないか、こういうことであったのであります。
〔天野(光)
委員長代理退席、
委員長着席〕
これはもちろんそう
考えられますが、これは決して好ましいことではないと私は思うのであります。御
承知のような新都市計画法と都市再開発法、この
建築基準法というものが三本の柱として、今後ほんとうに
国民の家庭生活が十分でき、社会生活もでき、労働の再生産のできるそういう住宅を持ちまして、環境の整備をやっていかなければならぬ問題である。そういう点からいえば、これは私は決して好ましいことではないと思う。しかし、
現状やむを得ないであろうということでありましょう。したがって、こういうふうなものにつきましては、ことに地価問題を解決しなければこの問題は解決しないと思うのです。先ほどから議論がありましたように、土地の高度利用、地価の高騰を押えるという問題については、これはひとつ
建設省も真剣に
考えていただかなければならぬと思うのです。私
どもは、この問題につきましてはいままでも
心配しまして、四十二年の特別国会でありましたか、私
どもが地価抑制に関する
法律を出した。これがずっと、昨年の地価公示法が成立するまでは、
一つのたたき台のようになっておったのでありますが、地価公示法ができましたのでこれはいま廃案でありますけれ
ども、いままでどうも政府にいたしましても与党にしましても、地価の問題、土地の高度利用の問題について真剣な態度があったかということにつきまして、私
どもは疑問を持たざるを得ない。したがって、私
どもが出したものが通過するとは
考えなかったけれ
ども、何かの
一つの刺激になればということで出したわけであります。この問題をひとつ
建設省としても真剣に
考えて、ことに住宅政策からいいましても、住宅公団その他のこういう
関係から聞いてみても、結局今日は地価問題がその基本である。これは東京都の住宅問題を
考えてみましても、みなそれにひっかかっておる。ですから、これは
基準法の前の問題として、ただ
建設省のみならず、政府全体としてこの問題は真剣に
考えていただかなければならぬと思うのです。ことに今度公示法ができましたけれ
ども、これはさっきも議論いたしましたように、はたしてこれが十分守られているかどうかという点については、多くの疑問を持たざるを得ない。ことに私
どもが今日まで地価の問題で
考えますと、比較的公共的な
事業をする場合に、多くは地価がつり上げられてきておる。たとえば電源開発のダム
建設等の場合、また公共的な
事業とはいえぬかもしれぬけれ
ども、銀行、金融機関だが、こういうものが店舗を設ける場合等にはそういうものを無視してやるという、こういう面に対しまする政府の態度といいますか、もっと行政
指導が十分行なわれてくる。ことに公共的な
事業をやります場合には、十分政府としては行政
指導のできる立場であると私は思うのです。今度地価公示法ができましたから、公共団体あるいは政府その他で買い上げますものは大体標準はできると思いますけれ
ども、それも先般の新聞によれば、これもざる法的になるのじゃないかという
一つの
心配がある。どうかこの問題については、時間がありませんからあまりやりとりやりませんけれ
ども、ひとつ
建設省のみならず、政府全体として真剣に
考えていただきたい。ひとつ
大臣の御
所見をお伺いしておきます。