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1970-03-26 第63回国会 衆議院 決算委員会 第10号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和四十五年三月二十六日(木曜日)    午前十時四十分開議  出席委員    委員長 濱野 清吾君    理事 小山 省二君 理事 高橋清一郎君    理事 森下 元晴君 理事 華山 親義君    理事 鳥居 一雄君 理事 吉田 賢一君       阿部 文男君    塩崎  潤君       中村 弘海君    綿貫 民輔君       田中 武夫君    坂井 弘一君  出席政府委員         大蔵政務次官  中川 一郎君         大蔵省主計局次         長       竹内 道雄君         水産庁次長   藤村 弘毅君         建設大臣官房長 志村 清一君         建設大臣官房会         計課長     大塩洋一郎君  委員外出席者         大蔵省理財局資         金課長     田中  敬君         大蔵省理財局国         有財産第一課長 市川廣太郎君         大蔵省国際金融         局次長     稲村 光一君         食糧庁経理部長 齋藤 誠三君         運輸省航空局監         理部長     川上 親人君         会計検査院事務         総局第一局長  中込 良吉君         会計検査院事務         総局第二局長  鎌田 英夫君         決算委員会調査         室長      池田 孝道君     ————————————— 委員の異動 三月二十五日  辞任         補欠選任   水野  清君     山手 滿男君 同月二十六日  辞任         補欠選任   西中  清君     坂井 弘一君     ————————————— 本日の会議に付した案件  昭和四十二年度一般会計予備費使用総  調書及び各省庁所管使用調書(その  2)  昭和四十二年度特別会計予備費使用総  調書及び各省庁所管使用調書(その  2)  昭和四十二年度特別会計予算総則第十  条に基づく使用調書及び使用調書  昭和四十二年度特別会計予算総則第十  一条に基づく使用調書及び各省各庁  所管使用調書(その2)  昭和四十三年度一般会計予備費使用総  調書及び各省庁所管使用調書  昭和四十三年度特別会計予備費使用総  調書及び各省庁所管使用調書  昭和四十三年度特別会計予算総則第十  条に基づく使用調書及び使用調書  昭和四十三年度特別会計予算総則第十  一条に基づく使用調書及び各省各庁  所管使用調書            (承諾を求めるの件)  昭和四十四年度一般会計予備費使用総  調書及び各省庁所管使用調書(その  1)  昭和四十四年度特別会計予備費使用総  調書及び各省庁所管使用調書(その  1)  昭和四十四年度特別会計予算総則第十  一条に基づく経費増額調書及び各省  各庁所管経費増額調書(その1)   (承諾を求めるの件)  昭和四十三年度一般会計国庫債務負担行為総調  書      ————◇—————
  2. 濱野清吾

    濱野委員長 これより会議を開きます。  昭和四十二年度一般会計予備費使用調書及び各省庁所管使用調書(その2)、昭和四十二年度特別会計予備費使用調書及び各省庁所管使用調書(その2)、昭和四十二年度特別会計予算総則第十条に基づく使用調書及び使用調書昭和四十二年度特別会計予算総則第十一条に基づく使用調書及び各省庁所管使用調書(その2)、以上四件の承諾を求めるの件、昭和四十三年度一般会計予備費使用調書及び各省庁所管使用調書昭和四十三年度特別会計予備費使用調書及び各省庁所管使用調書昭和四十三年度特別会計予算総則第十条に基づく使用調書及び使用調書昭和四十三年度特別会計予算総則第十一条に基づく使用調書及び各省庁所管使用調書、以上四件の承諾を求めるの件、及び昭和四十四年度一般会計予備費使用調書及び各省庁所管使用調書(その1)、昭和四十四年度特別会計予備費使用調書及び各省庁所管使用調書(その1)、昭和四十四年度特別会計予算総則第十一条に基づく経費増額調書及び各省庁所管経費増額調書(その1)、以上一二件の承諾を求めるの件並びに昭和四十三年度一般会計国庫債務負担行為総調書を一括して議題といたします。  これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。華山親義君。
  3. 華山親義

    華山委員 この前の当委員会で、予備費のことにつきまして数件にわたってお尋ねいたしましたが、その中で、郵政特別会計の中の業績賞与につきまして、この前に出て流れてしまったものと今度新しく出されたものとの間に数字上の違いがありましたので、その理由をお尋ねいたしましたところ、法律解釈の問題であるということであったわけであります。それで、私といたしましても、今度出された数字のほうが、法律解釈としては正当なものではないかというふうに考えましたし、大蔵省でも今度のほうが正しいということでございました。  ついては、そのときおいでになっておりませんでしたが、会計検査院のほうのこれにつきましての御意見を承っておきたいということで保留しておきました。今後いろいろなことで大蔵省郵政省、また会計検査院意見の違いがございますと今後に問題を残しますので、会計検査院のほうからも意見を伺っておきたい、こういうことを申し入れたわけでございますが、会計検査院からそのことについての御所見を承っておきたい。
  4. 鎌田英夫

    鎌田会計検査院説明員 お答え申し上げます。  一昨日私、出席いたしておりませんで、たいへん御迷惑をおかけいたしました。  いまの先生の御質問でございますけれども特別会計予算総則第十条の規定から見まして、使用調書に計上する業績賞与に必要な経費は、先先御指摘のとおり、また大蔵郵政当局解釈されておりますとおり移用または流用によるものを含まない、こういうふうに本院でも解釈するのが妥当であるというふうに考えております。以上でございます。
  5. 華山親義

    華山委員 私にはおっしゃることでわかりますけれども議事録にも残ることでありますから、もう少し筋を立てて詳しくおっしゃってください。
  6. 鎌田英夫

    鎌田会計検査院説明員 六十一国会に提出されました使用調書の中に、郵政省業績賞与に必要な経費は五十億三千四百五十万五千円、こういう金額が出ておったわけでございます。しかしながら、これは増収分の四十億九千五十万五千円と、移用及び流用によります九億四千四百万円を合わせて計上して国会に報告してあったわけでございますけれども、この移用または流用によるものは、予算総則の十条の規定によりますと、これは含まないというふうに解釈するのが妥当である、こういうことでございますので、六十三国会に提出されました総調書金額四十億九千五十万五千円というものが正当な金額である、こういうふうに考えるわけでございます。  以上でございます。
  7. 華山親義

    華山委員 それでは、ちょっと補助金等にも関係のある問題でございますし、予備費の問題もありますので、建設省に伺っておきたいと思います。これは建設省だけの問題じゃございません。いろいろな補助事業等につきまして、すべての省にも関係のあることでございますので、大蔵省のほうでも留意していただきたいのでございますが、きょうは代表的な意味建設省おいでを願ったのであります。  決算報告書によりますと、しばしば従来からも見受けられるところでありまして、私も御注意申し上げたこともあり、そのように各省とも注意していられるということもわかるのでありますけれども寒冷地帯におきまして、仕事をしている間に異常に気温が低下したのに、養生不十分で強度が不足したというふうなことが指摘されております。養生不十分だということは、工事をやった者の悪いことでございまして、別にこれを弁護する気はございませんけれども着工がおくれたために冬にかかってきた、こういうことがあるわけであります。それで、現在、特に寒いところで山地ということになりますと、出かせぎ等のために人が足りないというふうな事情がございますし、また気温が下がったために、コンクリートであるとかあるいはアスファルトであるとかいうものを凍らすというふうなこともあるわけでありますし、また、冬になりますと、仕事ができないということのために、各府県でこれを繰り越しをするというふうなことも起こりまして、各地方における予算年度区分が乱れてくるというふうなこともございますので、各省におきまして、この交付決定をできるだけ早くしていただきたい、寒冷地帯につきましては特に早く交付決定していただきたい、寒冷地帯におきましては、予算年度区分を改めてもらいたいということをよくいうわけであります。  と申しますことは、ちょうど気候がよくなったころに予算がきまって、それがまた交付決定まで時間がかかって、そして、地方におきまして、県の予算を通しまして、そして仕事着工するということになりますと、どうしても八月とか九月になってしまう、仕事をする期間が九月、十月、十一月、そういう時期になってしまう、こういうふうなことで、期間が短過ぎると工事もスローになるおそれもありますので、しばしば申し上げておりますが、今後なお交付決定を早くするように、大蔵省当局各省に御注意を願うなり、また建設省もそういうふうな方向で今後とも一そう御配慮を願いたい、そういうふうなことできょう申し上げたわけでありますが、大蔵省のほうからもひとつ御見解を承っておきたいと思います。
  8. 竹内道雄

    竹内(道)政府委員 補助金交付事務早期化という問題につきましては、たしか、さきに四十一年度の決算に関しまして本決算委員会からも議決をいただいておるような次第でございまして、交付事務早期化につきましては、補助金交付決定支出等に関する事務を、たとえば地方支分部局に委譲して、なるべく早く交付決定ができるようにいたしますとか、あるいは交付手続改善をはかりますとか、その簡素化をするというようなことで、各省にもお願いいたしまして、補助金交付がおくれないように措置をいたしておるところでございます。  この件につきましては、今後ともなお一そう努力をいたしてまいりたいというふうに考えております。
  9. 華山親義

    華山委員 各省関係する問題でございますが、ただ、農林省につきましては、いろいろな仕事をする上で、米などの耕作物の収穫が終わったあとでなければ仕事ができないというような特別な事情のあることも私、承知しております。きょうは農林省はお呼びしておりませんでしたが、今後なお改善すべき余地もあろうかと思いますので、建設省から御意見を伺っておきたい。
  10. 志村清一

    志村政府委員 お答え申し上げます。  華山先生指摘のとおり、交付決定等がおくれまして、着工の時期がずれますことによりましていろいろな問題の起きることが考えられます。かような事態を改善すべく、私どもといたしましても、十分努力をいたさなければならぬ、特に北海道東北等寒冷地におきましてはさようかと存じます。さような趣旨によりまして、私どもといたしましては、毎年八月末までの交付決定計画額につきましては、全体の九〇%をこえるというような計画を立てまして、逐次努力をいたしております。  実績を申し上げますと、四十二年度は八八・六%でございます。四十三年度になりまして九〇・八%、それから四十四年度では九二・五%というふうに改善を見ております。特に四月、五月という好適な時期に交付決定をどんどん進めなければならぬだろうということで、さらにその面についても努力をいたし、今後とも補助金交付事務迅速化につとめまして、先生指摘のとおり、御趣旨に沿いまして事務迅速化をはかってまいりたい、かように考えておる次第でございます。
  11. 華山親義

    華山委員 少し話がこまかくなりますけれども寒冷地帯につきまして、特に早くしてほしいということをお願いいたしたいのでございますが、総ワクは予算できまっておりましても、個所づけが、全国的にわたる個所づけをしなければいけないというふうなことになって、全国的な個所づけがおくれて、そのために寒冷地帯だけを早くやることができないような事情もおありかと思いますが、どうでしょうか。     〔委員長退席小山(省)委員長代理着席
  12. 志村清一

    志村政府委員 全国の個所づけにつきましては、予算を、国会の御承認を得ましたら直ちに個所づけができるような準備をいたしておりますが、特に、先ほども申し上げましたように、北海道東北北陸等寒冷地帯におきましては、早期着工することがきわめて大事でございますので、そちらを優先して個所づけいたすというふうな方向で従来も進んでおりますが、今後もその方向をさらに進めたい、かように考えております。
  13. 華山親義

    華山委員 ぜひひとつそういうことで、いままでしばしば申し上げているところもございますし、せっかく御努力でございますので、今後もこれを進めていただきたいと思います。  この際、ちょっと思い出しましたことで御注意を願いたいと思うことがございます。  個所づけの問題につきまして、各県から順位等を付しまして持ってまいりますね。私も県庁におりましたときに、どういう順位でどこにやるのだというようなことにあまり気を使わないでおったんですけれども、ところが、しばしば各県から出てきたところのものが建設省から外部に漏れることがある。それで県庁では、相当各地の競争がありますし、陳情がありますので、建設省に出すという際には、これはほんとうに秘密にして出しているような状態なんです。これを公開をいたしますと、これを調整するのにとても困難だというふうなことで、いいことか悪いことかは別問題として、事実としてやむを得ませんので秘密にしているのが、各県の状態ではないかと思うのです。  ところが、建設省にまいりますと、極端なことをいうと、政治家がその写しを持っていく、そうしてこれを県会議員等に知らせるというふうなことがあります。これは官房長は御存じないかもしれませんけれども、そういうことのないように、各県から出てきた順位をつけたようなものは、やはり秘密にしておいたほうがいいと思うのですけれども秘密にしておいたほうがいいとお思いになりますかどうか。そうだとすれば、政治家等にそういうふうに知らせるというふうなことはやめていただきたいと思うのです。個々のものにつきまして、この橋はどうなっていますかと聞かれたときに、県から申請がありますよとか、そういうことはいいと思うのです。印刷したものをそのまま全部外部に出すというふうなことは、私はやめていただきたい。それで、この点は省内に徹底していただきたい、こういうふうに思いますが、御所見を承っておきたい。
  14. 志村清一

    志村政府委員 華山先生指摘の問題につきましては、当然先生のおっしゃるとおりにあるべきだ、私どももそのように措置をさせておるつもりでございますが、個所づけにつきましては、とかくいろいろむずかしい問題がございまして、あることは存じておりますけれども、私どもといたしましても、県から参りました書類を他に公開するというようなことは、従来も考えておりませんし、今後もさようなことのないように十分自戒いたしたい、かように考えております。
  15. 華山親義

    華山委員 私から事実をあげろと言われればあげられますけれども、そういうことをしたくもございませんし、そういうふうなお役人の方もあるようでございますから、省内に徹底しまして、外部には漏れないように、ひとつ今後もさらに特段の御注意省内に喚起していただきたい、このことだけを申し上げておきたいと思います。  これで私の質問を終わります。
  16. 小山省二

  17. 鳥居一雄

    鳥居委員 大蔵省所管産業投資特会のほうでありますけれども昭和四十三年度、四十四年度で日本航空株式を売り払いまして、その手数料支払い予備費を使っております。九月五日に閣議決定をいたしまして、六千四百六十二万円支払っております。その前の年は、やはり日本航空株式で七千五百万円手数料として予備費から支払っておるわけでございます。  まず、四十四年の九月五日といいますと、国会閉会中に当たるわけであります。売り払いの手数料支払いに必要な経費予備費から使用決定している。その使用決定がどの項目に当たるものか、まずお伺いしたいと思います。いかがでしょう。この二項のところに、「国会開会中は、前項の経費及び次に掲げる経費を除き、予備費使用は行わない。」として、(1)、(2)、(3)、(4)という項目があります。(1)の「事業量増加等に伴う経常の経費。」これに当たらないだろうと思うのです。次にもまた当たらないと思うのですけれども、この点についてはいかがでしょうか。
  18. 竹内道雄

    竹内(道)政府委員 ただいまのお話でございますが、昭和二十九年の閣議決定の第二項の中で(1)、(2)、(3)、(4)と掲上してございますものは、国会開会中であっても予備費使用ができるという項目を示しておるものでございまして、御指摘お話は、国会閉会中でありますれば支出できるわけでございます。
  19. 鳥居一雄

    鳥居委員 この四つ項目のどこに該当するのか。要するに、該当するからやっているんだろうと、こう判断しているわけですが、いかがですか。
  20. 竹内道雄

    竹内(道)政府委員 ただいま申し上げましたように、四つ項目に該当いたしまするものは、国会開会中であっても支出できるということをきめておるものでございまして、御指摘項目はこの四つに該当いたしませんけれども国会閉会中でございますから予備費支出ができるということでございます。
  21. 鳥居一雄

    鳥居委員 売り払いの予定価格の立て方ですけれども、これはどういうふうになっておりますでしょうか。この日本航空の場合、それから、そのほかの政府所有の株券の売り払いについて伺いたいと思います。
  22. 田中敬

    田中説明員 先生指摘予定価格と申しますのは、予算積算根拠でございましょうか。それとも、実際に売買をいたします際に予定いたした価格と申しますか、処分価格決定という意味予定価格でございましょうか。
  23. 鳥居一雄

    鳥居委員 予算時におけるものです。
  24. 田中敬

    田中説明員 予算時におきます予定価格につきましては、当時の上場株式につきましては、その上場価格を勘案し、さらに、その株式処分というものが、通常その市場でどれくらいの量でなされておるか、さらに、たとえば今回の日本航空の場合でございますと、非常に大量に処分をいたす、日本航空の場合は通常月十万ないし十五万株の取引しか市場でなされておりませんですけれども、この際は二百数十万株に及ぶ株式を一日で処分をするというようなことがございますので、それが市場に与える影響というふうなものを勘案いたしまして、いずれにいたしましても、上場価格のあるものにつきましては、上場価格を基礎として、これらの要素を勘案して予定をいたすということでございますし、非上場株式、たとえば日本合成ゴムの株の処分をいたしておりますけれども、非上場株式価格につきましては、いろいろ株式価格の計算上の理論価格算定根拠配当還元方法であるとか、あるいは純資産方式であるとか、そういうものがございますので、これらを勘案して一応予算積算根拠とした次第であります。
  25. 鳥居一雄

    鳥居委員 政府はかなり投資をしておりますから株を持っておるわけですけれども、どういう時期に株を売るのか、企業のどんな経営状態のときに売る判断をしておるのか、この点についていかがですか。
  26. 田中敬

    田中説明員 当時、四十三年度時点におきまして政府が持っておりました株式は、一番大きなものは、日本電源開発株式会社あるいは合成ゴム、それと日本航空株式会社、これが大部分でございます。  日本合成ゴム株式会社株式処分につきましては、日本合成ゴムに関します法律がございますが、この法律の十一条によりまして、経営基盤の確立された際には、すみやかにこれを民間に対して処分をするという規定がございます。そういう意味で、日本合成ゴム株式処分につきましては、合成ゴム経理状況内容を見まして、かつ、市場状況を勘案して、適当な時期に処分するという方針でまいっております。  日本航空株式会社株式処分につきましては、日本航空株式会社が、いろいろ今後の国際競争力の培養とか、あるいは自己の経営内容の充実という観点から順次増資をいたしておりますけれども、この増資に対応する政府の態度といたしまして、新規に、新たな財源をもって増資に応ずる方法もございますが、一般財政財源事情等から、その財源が捻出しがたいというような場合には、自分の保有する株式を一部処分をいたしまして増資資金に充てる、こういう観点から処分した場合もあります。  それから、日本電源開発株式会社の場合には、通産省のほう、あるいは電力業界等で、新たな電力広域的運営と申しますか、九電力電発株式会社との協力体制を打ち立てていくという、そういう産業政策上の要請に従って処分をしたというのが実情でございます。
  27. 鳥居一雄

    鳥居委員 次に、この株式の売り払いの手数料でありますけれども手数料算出根拠について説明していただきたいと思います。民間の場合と同じであるかどうか。いかがでしょう。
  28. 田中敬

    田中説明員 株式手数料につきましては、私ども処分いたした二つの場合がございますが、一つは、日本合成ゴム株式処分におきますように、株式処分相手先につきまして、株式発行主体、すなわち合成ゴム株式会社、及び政府当局と申しますと、監督官庁でございまして、実際には通産省でございますけれども、これらが、その産業行政の必要上から、いかなるものに株式が配分されたら適当であるかという判断をいたしまして、株式処分先につきまして相当関与いたしておる、実際には証券会社に対しまして、相手方もほとんどこちらできめまして、きめた価格で販売の委託の取り扱いだけをやっておるという、証券会社に対する委託内容といたしまして非常に単純な委託内容でございます。こういうものにつきましては、四十三年度の処分時におきまして、一株当たり五円の手数料を払っておりますが、これは通常株式一般上場されております市場株式民間株式処分の場合の例にならいますと、当時、日本合成ゴム株式会社株式を二千八百円で処分いたしておりますが、市場慣例に従いますと、約九円八十銭くらいの価格になります。しかし政府処分でございますし、なるべくこれを廉価にあげるという意味で五円という価格で契約をいたしました。それから、日本航空株式会社につきましては、通常株式公募の場合には、公募価格の四%ないし五%を手数料とするという市場慣例がございます。日本航空株式会社の場合には、そういう市場慣例を勘案いたしまして、約二・二%幾らでございますかの手数料、一株当たり三十円という手数料決定した次第でございます。
  29. 鳥居一雄

    鳥居委員 株を放出するにあたりまして、手数料支払い予備費を充てる、これは悪いということじゃありませんけれども、この売り払いを見てみますと、四十三年度、四十四年度と、二年にわたって予備費から出ているわけです。この売り払いは、予備費の性格上やはり予見しがたいとはいえぬのじゃないかと私は思うわけであります。本来の予備費のあり方からいきまして、かりに株価の変動はあったとしても、歳入予算を編成するときに当初予算にこれを計上して、そうして、いつ何株売るのか、そういう計画の上からこれをやるべきじゃないか、こういうふうに考えるわけですが、その点、いかがでしょうか。
  30. 田中敬

    田中説明員 日本航空株式会社処分の例で申し上げますと、先ほども御説明申し上げましたとおり、通常、月十万ないし十五万株しか処分をされない市場に一挙に二百五十万株もの株を放出するということになりますと、いかなる処分方法によったらいいかということが、予算編成時におきましてわれわれとしても予見もできませんでしたし、処分方法の具体的な内容につきまして提案がないという事態でございましたので、処分につきましては、以前にも例がございますが、直接一般公開入札に付する場合もございます。こういう場合には、手数料は必要はございません。そういう意味で、一体、手数料を必要とするような処分方法をとるか、あるいはそうでないかということが予算編成時に確定しておりませんために、やむなく予備費という支出をさせていただいたわけでございます。
  31. 鳥居一雄

    鳥居委員 ですから、その手数料予備費を使うということもそうでありますけれども、これは考えてみますと、出資のときには当初予算に組んで出資するわけです。そうして今度は、出資した株を売るときには予備費で売るというかっこうになっているわけでありますから、これは手続上の問題でありますけれども、持ち株の売り払いについてもやはり計画的に私はやるべきじゃないかと思うのです。株式の売り払いの収入の面から見てみましても、この日本航空の場合とそれから日本合成ゴムがありますけれども、これで五十五億九千万円にも相当するような収入になっているわけです。ですから、当然これは計画的に、手数料支払いは、ごくわずかな面で予備費でそうするということになっておりますけれども、これはやはりとかく不明朗なうわさが出がちであります。予算編成時における隠し財源であるとか、そうした面からいって、やはり明朗化——予備費から支払う手数料支払い、これは氷山の一角のようでありますけれども、私は、当初予算できちんと計上すべきである、こう思うわけですが、その点についていかがでしょう、政務次官。
  32. 中川一郎

    ○中川政府委員 なるほど、当初から計画されて売り払いをすることが望ましいことであろうと存じます。しかしながら、いま大蔵省事務当局から説明ありましたように、年度当初に予見というか、はっきりした予測が、数量、販売方法等についてはっきりしたものがない場合、こういった方法をとったのでありますが、これは必ずしもいい方法とはいえない面もあろうかと存じます。できるならば、年度当初において計画的に販売ができるように努力はいたしたいと存じますが、過去についてはそういう事情もあり、あるいは今後についても予見しがたい場合もあろうかと存じますので、御了解をいただきたいと存じます。
  33. 鳥居一雄

    鳥居委員 次に、やはり大蔵省所管の貴金属特会でありますが、この買い入れ費として六十三億三千二百四十八万二千円、そして実際に買い入れた分は月十三億九千二百八万四千円であります。予備費使用は九億九百六十六万三千円、予算総則規定による使用四十一億五千三百四十万四千円となっておりますけれども、貴金属購入、これはダイヤだと思うわけですが、その購入の品目、数量、価格についてどうなっておりますでしょうか。
  34. 稲村光一

    ○稲村説明員 ただいまの御質問の点でございますけれども、ダイヤではございません。金でございます。  それで、金につきまして御説明を申し上げますと、当初予算策定時におきましては、国内の需要が大体二十八トンくらいあるであろうと推計をいたしました。それに対しまして、国内産金等の供給で十八トンがまかなわれますので、残りの十トンを——貴金属特別会計において十四トンを輸入いたしまして、このうち十トンを払い下げて充てる、そういう予定にいたしておりました。ところが、御承知のように、四十三年度と申しますのは、例の国際金市場が非常に波乱をいたしました年でございまして、三月にいわゆるワシントン会議というのがございまして、当時、それまで大体西欧金プールの価格支持が行なわれておったわけでありますが、それが金価格支持を行なわない、自由にすると申しますか、つまり、いわゆる二重価格制というのになりまして、外ではそういう事態があったわけでございます。国内的にも予定の需要数量はとうていまかなえないということが判明いたしてまいりましたので、それで予備費のいわゆる弾力条項を使用いたしまして数量をふやし、したがいましてその売却数量をふやしたということでございます。
  35. 鳥居一雄

    鳥居委員 それじゃ、当初予算に見積もった買い入れ数量、これを上回ったものはどのくらいか、また、積算根拠について説明願いたいと思います。
  36. 稲村光一

    ○稲村説明員 御説明申し上げますと、ただいま申し上げましたとおり、当初予算におきましては、需要に基づきまして十四トンの金購入を考えました。それに対しまして、いま申し上げましたような事態が起こりましたので、まず二つの新しい要素が出たわけでございます。  第一は、当初予算におきましては、自由市場が金の二重価格制の始まる前でございましたので、いわゆる一オンス三十五ドルという公定価格で推移いたしておりましたが、購入単価といたしましても一グラム四百七円という単価で算定をいたしておりました。ところが、その後年度に入りまして直ちに自由市場になりまして、そのために金価格が非常に高くなりました。したがいまして、八月ころまでの実績で申しますと、単位が四百七十二円ということになりました。したがいまして、その差額の六十五円につきましては、当初予定の十四トン分につきまして予備費九億を使用させていただきました。  それから、先ほど申しました需要の増加に基づきまして、十トン程度はよけいに購入して売却しなければならないということになりましたので、弾力条項で四十一億余りの発動をいたしまして、そして単価四百七十二円のあれで約四十七億要るわけでございますけれども、他方、ただいま申し上げましたとおり、当時、国内産金を買い入れるというつもりで予算を組んでおりましたのを、国内産金を当面買わないということにいたしましたので、そのために若干経費が——その経費を振りかえることができましたために、弾力条項といたしましては、四十一億五千三百万余りを発動いたしましてまかなったわけでございます。
  37. 鳥居一雄

    鳥居委員 次に、運輸省所管の東京国際空港用地の収用に伴う損失補償、この補償金について伺いたいと思います。  土地収用補償金として三千四百五十五万八千円、これが予備費から出ております。損失補償というのは、これは用地買収費として使われているわけですけれども、私はこの交渉の経過から照らして考えてみまして、当初予算に組めるはずのものが、組まずに予備費使用している、こう思えるわけであります。この用地買収については計画をきちんと立てるべきで、何も無理して予備費から使用しないで済むんじゃないか、こう思うわけでありますけれども、この点についていかがでしょうか。特に、この交渉については長期にわたっている典型的なものでありまして、昭和四十一年に値段が出てきておりますし、昭和四十三年度の当初予算に計上できたと思うのですけれども、いかがでしょうか。
  38. 川上親人

    ○川上説明員 ただいま先生からお話しのございました土地といいますのは、東京国際空港の中にございます日本特殊鋼の所有にかかる六百十四坪の問題かと存じます。このことにつきましては、本件の土地に関する買収の経緯は、実は三十五年にさかのぼって御説明申し上げなければならないかと思うのでございます。  航空局におきましては、羽田の飛行場が全面的に返還になりまして以来、場内の私有地の買収ということにずっとつとめてまいったわけでございます。日本特殊鋼の土地が、その当時場内に六万九千坪ほどございましたために、これの買収に長年かかっておったわけでございますけれども、任意買収がなかなかうまく成立いたしませんので、三十四年に収用申請をいたしたわけでございます。その際に、飛行場の外にございました残地約六万三千坪ほどの土地を日本特殊鋼から残地買い取り請求がございました。これを合わせまして三十五年に収用裁決を得まして買収したわけでございます。しかしながら、その場外にございました六万三千坪の中に、まだ他人名義でございます五筆ほどの土地がございましたために、当時の裁決からは除外されておりました。私どもとしては、その五筆について収用できなかったというのが、この土地についての処理が長くなる一つの原因であったわけでございます。  航空局におきましては、その他人名義であるものを早急に日本特殊鋼の名義に切りかえてもらいまして、その後買収するということで話し合いを進めてきたわけでございます。その土地の名義変更につきましては、三十九年の七月に五筆のうち四筆が登記完了をいたしました。この時点におきまして、日本特殊鋼から四筆にかかわる買収方の申し出がございました。しかしながら残りの一筆は、最終的には、四十一年の八月に至りましてようやく登記完了を見たわけでございます。しかし、その間に、日本特殊鋼としては、御存じのように三十九年の十二月に会社更生の決定を受ける等のいろいろな事情がございまして、土地買収その他もなかなかうまく進まなかったわけでございます。  ただいま先生指摘の四十年度に買収予算が一応成立いたしたわけでございますけれども、会社の更生決定がある等の事由によりまして、当該年度においては買収がうまくいかなかったわけでございます。それで、引き続きまして、四十三年度の予算に任意買収すべく予算を計上したわけでございます。  これにつきましても、当時の不動産購入費二千百万が計上されたわけでございますが、両者問の価格についての折り合いがつきませんで、収用申請手続を実はかねて進めておったわけでございます。最終的に、収用裁決を待って、いわゆる収用ということでこの土地を取得する以外に道がないという判断のもとに裁決を申請をいたしてございます。その裁決の申請の結果が約六千四百万でございます。裁決がございまして、当初成立しておりました二千百万の不動産購入費で足りないことが明確になりました。その前に二千百万で成立したもののほかに、他の場所で土地を購入する予算が認められておりましたものの中で不用額となる六百万ほどを、流用を部内的にいたしまして二千七百万を充て、さらにその不足分の三千四百五十五万八千円について予備費使用を認めてもらった、こういうふうな実情でございます。
  39. 鳥居一雄

    鳥居委員 こまかいことをたくさん聞きますが、水産庁はまず当初予算に四億二千二百三十七万八千円組んでおります。この内訳を見てみますと、実際に使ったのが四億二千三十八万一千円になっておりまして、漁業調査取り締まり、これに予備費を百三十一万三千円の使用をしております。ところが不用額を見てみますと、三百三十万九千八百七十一円という不用額が出ておりまして、これは予備費の三倍以上のものが残っておることになるわけであります。  そこでお尋ねしたいのでありますが、一体、予備費使用がその年度の歳出予算額のどれくらい支出されたときに要求し、使用するものか、時期の点では一体どうなっているのか。この基準について説明していただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
  40. 藤村弘毅

    ○藤村政府委員 予備費につきましては、当初の予算編成当時にわかっておりません不時の支出につきまして予備費を要求いたしております。ただいま御指摘の百三十万につきましては、小笠原が四十三年の六月二十六日に施政権を返還されましたので、予算編成時に、小笠原につきまして取り締まり経費予定しておりませんでした。したがいまして、七月以降の取り締まりをいたします船につきましての運航費を予算要求して、予備費使用したわけでございます。残りました三百万につきましては、水産庁の官船十八隻と用船延べ五十六隻につきまして必要な運航費がただいまの四億二千万でございまして、それの全体の不用額になりましたのが三百三十万でございます。
  41. 鳥居一雄

    鳥居委員 昭和四十二年度の大蔵省所管の特別会計、これは数えてみますと、合わせて四十二ありますけれども、そのおもなもの二、三を拾ってみますと、印刷会計で予備費が二億円出ております。一銭も使わずに不用額がそのまま二億円残っているわけです。造幣特別会計、これもやはり予備費が一億円ありまして、一銭も使わずに不用額が一億円、また外国為替資金特別会計、これも予備費が二十一億九千七百八万八千円、一銭も使わずにそのまま全額不用額になっているわけであります。これは使わなくても翌年使えるわけですけれども、この不用額は、単年度ではなくて何年も続いているわけでありますし、もし使わないのならば減額すべきだと思うのですが、その点についてはいかがでしょうか。
  42. 竹内道雄

    竹内(道)政府委員 お答えいたします。  御承知のように、特別会計は特定の歳入をもって特定の歳出に充てるということで、一般会計とは区別した計上をして、それによって特別会計の事業の弾力的な運営をはかっていこうというものであることは御承知のとおりでありますけれども、ただいま御指摘のように、たとえば印刷、造幣特別会計というようなところでは、いろいろ材料費を購入いたすというようなことがございます。こういうものについて、予算作成当時に予定できなかったような、たとえば値上がりがあったというような場合に、予備費が組んでございませんと、年度中の事業の執行に支障を来たすというような場合があるわけでございます。  また、そのほか保険会計のようなものでございますと、大数法則に従いまして、通常の災害相当分を保険金の支出として歳出に計上いたしていくわけでございますけれども、もし異常な災害があった場合には支払いができないということになるわけでございまして、さような災害に対して支払いをできるように予備費を計上しておるという例が非常に多いわけであります。  また、もう一つ御指摘がございました外国為替資金特別会計でございますけれども、外国為替資金特別会計は、御承知のように、一定額の輸出を予想いたしまして、その輸出に応じた必要な外為証券の発行というものを考えまして、そのために必要な利息を歳出に立てておるというものでございますけれども、輸出が思ったよりもよけい伸びたというようなときには、外為資金の特別会計の資金がそれだけよけい必要になる、その分についてはそれだけよけい外為証券を発行する、発行するとその利息を払わなくてはいけないということに相なるわけでございまして、そういった予想以上に輸出が伸びた場合に、それに直ちに対処できるようにというような観点から予備費を計上しているわけでございます。  実際にさような、たとえば材料費の値上がりでありますとか、あるいは輸出がよけい伸びるというようなことがない場合には、その予備費は使わなくて済むということに相なっているわけであります。
  43. 鳥居一雄

    鳥居委員 きわめて基本的な問題ですが、毎年予算編成の場合に財政法の二十四条に基づいて予備費を計上しているわけでありますけれども、その中で予備費として相当の金額とあるわけですけれども、これはどんな基準でこのワクをきめているのか。昭和四十三年度の一般会計予備費が一千二百億円ですが、これが九百億円になったりするわけです。一部には、きわめてずさんな基準だと言う向きもありますし、この点についていかがでしょう。
  44. 竹内道雄

    竹内(道)政府委員 お話しのとおり、たしか昭和四十三年度には、前年度の予備費七百億円というのが一挙に千二百億円にふえたわけでございます。それから四十四年度は九百億円に減りまして、四十五年度では千百億円を組んでおるという状況でございます。  御承知のように、四十三年度から総合予算主義というものを標榜いたしまして、年度途中において予算の補正をするということをなるべく避けるということを考えたわけでございます。そこで、四十三年度内に行なわれるであろう人事院勧告に基づきます給与改善費のことを考慮いたしまして、四十三年度には予備費を特に増額いたしたわけでございます。次の四十四年には、公務員給与の五%引き上げを予定いたしまして、それの七月実施分の四百何十億でございましたか、その分をあらかじめ給与費のほうに計上いたしました。その関係で四十四年度には予備費が減ったわけでございます。同様に、四十五年におきましても、六百六十億くらいでございましたか、給与改善費にベースアップ分を計上いたしておりますので、さようなことも考えあわせまして、四十五年度には四十四年度よりも二百億円多い千百億円というものを予備費に計上いたしておるわけでございます。
  45. 鳥居一雄

    鳥居委員 各省の職員俸給、特別手当を見てみますと、予備費使用しまして他の目に流用しておるわけです。しかも、その不用額が三割も出ている現状であります。たとえば大蔵本省の職員俸給を例にとりますと、歳出予算で十二億八千六百七十九万六千円、予備費使用は七千三百四十五万四千円になっております。他の目に流用したものは九千九百八十万七千円、支出は十二億二千五百八十二万円で、不用額が三千四百六十二万一千六百六十円になっているのが現状です。また、職員の特別手当を見てみますと、予算が五億六百四十七万八千円、予備費使用は二千五百九十八万二千円、他の目への流用が四千万円、実際の支出は四億八千七十八万三千三百七十二円、不用額が一千百六十七万六千六百二十八円、こうなっております。  問題は、こんな経過で予備費使用した金額の三割以上も不用額が出ているわけでありますが、予備費金額以上のものを他の目へ流用、減額している。こういう予備費の使い方は必要ないことにならないかと思うわけですが、いかがですか。
  46. 竹内道雄

    竹内(道)政府委員 本来、予備費は予見しがたい予算の不足に充てるという性格のものでございますので、その予備費使用にあたりましては、不用でございますとか、あるいは繰り越しでございますとか、さようなことが起きませんように最大の努力を払って私どもやってまいっておるのでございますけれども、御指摘のように、四十三年度の給与改善費の中では、予備費そのものが余ったというわけでもございませんが、予備費使用した項の中で、その費目でお金が余ってそれをほかに流用したというような事例があるわけでございます。給与につきましては、いろいろ出先も多いことでございますので、原因の把握、あるいは途中の実員の異動等によってなかなか把握しがたい面がございまして、給与改善費については、毎年実は多少の不用を生じておるというのが現状でございますけれども、もとより、かようなことはなるべくないことが望ましいのであります。  実際問題としては、一銭一厘も間違いなく給与改善費の予備費使用しっぱなしにするということはなかなかむずかしいとは存じますけれども、いずれにいたしましても、さような不用がなるべく立たないように努力しなければいけないと思っておりますので、今後とも、その点につきましては十分気をつけて運用してまいりたい、かように思っております。
  47. 鳥居一雄

    鳥居委員 政務次官にお尋ねしますけれども政府予備費使用決定をするにあたりまして、その当該年度の予算の金がなくなって要求しているものか。これにつきましては、各省庁から四半期ごとに大蔵省に対しまして支払い計画書を出しているわけでありますけれども、この段階で、もう少しチェックを厳重にすればこういうことにならないんじゃないかというふうに思うわけですけれども、この点についてはどうでしょうか。特に流用についてどうでしょう。
  48. 中川一郎

    ○中川政府委員 流用につきましては、あまり好ましいことではないことは御指摘のとおりだと思います。このようなことがないように今後改善をしていかなければならぬ、このように思います。しかし、全く流用せずに済むかというと、ただいま次長から説明いたしましたように、現状の把握というものが、動く人間でありますので、なかなかむずかしい点もあります。ありますが、この点については極力改善につとめてまいりたい、このように思います。
  49. 鳥居一雄

    鳥居委員 財政法、会計法の規定によりますと、項の中の項から項へ移用する場合には、これは国会の承認を得なければならない。しかし、目間の流用につきましては、大蔵大臣の権限でこれができるわけでありまして、国会の承認を不必要としているのが現状であります。このために、要するに、安易な気持ちでこの流用が行なわれるようなことになってくると、やはりいろいろな問題が起こるだろうと思うので、この点につきましてもさらにチェックをし、適正化をはかっていただきたいと思うわけです。  最後に、昭和四十二年度の決算検査報告で、補助金関係の不当事項が百五件ありますけれども、このうち農林省所管で六十八件、六〇%にも相当するものになっております。この六十八件のうちの予備費使用した分の不当事項が十八件、この件数は各省庁の中でも一番多い件数でありまして、農林省は災害復旧費だからといって予備費使用する、きわめて安易な傾向にあるのではないかと思うわけですが、災害復旧の査定、これはどういうふうになっておるでしょうか。農林省の方はいませんか。——それでは、主計局次長の立場でいかがでしょうか。
  50. 竹内道雄

    竹内(道)政府委員 御無知のように、災害復旧の査定につきましては、現地で災害のつど実情を把握いたしまして、それに基づいて支払いをいたしておるという状況でございますけれども、御指摘のように、例外的なケースとして間々適当でない支払いがされておるという例も指摘されておるとおりでございまして、その点については、今後各省庁とも十分連絡をいたしまして改善をはかってまいりたいと考えます。
  51. 鳥居一雄

    鳥居委員 検査院のほうから、昭和四十二年度の決算検査報告の中で、これで不当事項百五件というふうにありますけれども、特に六十八件の分について御説明願えませんでしょうか。
  52. 中込良吉

    ○中込会計検査院説明員 所管局長が参っておりませんので、参り次第御報告いたしたいと思います。
  53. 鳥居一雄

    鳥居委員 詳しくわかりませんか。
  54. 中込良吉

    ○中込会計検査院説明員 私のほうは第一局でございまして、担当しておりません。
  55. 鳥居一雄

    鳥居委員 それでは、次の機会にこの問題をやります。  以上です。
  56. 小山省二

    小山(省)委員長代理 吉田賢一君。
  57. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 政府側が、私の質問に対し希望する答弁者が出席困難な事情らしいので、御答弁がいただけないかと思うのですが、念のためにちょっと伺っておきたいと思います。  予備費につきまして国会承諾を得るという行政行為は、大蔵大臣にあらずして、内閣総理大臣なんですね。その点、いかがです。財政法三十六条三項。
  58. 竹内道雄

    竹内(道)政府委員 内閣として国会の御承認を得ているということであります。
  59. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 したがいまして、大蔵大臣にあらずして、内閣総理大臣ですね。
  60. 竹内道雄

    竹内(道)政府委員 さように存じます。
  61. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 そうですね。——としますると、同条文には、次の常会で当然承諾を受けねばならぬという義務規定があるのです。大体、多くの場合に、この義務規定をこのようなところに入れることは、相当厳重な制限を加えておるということになるのですが、予算の作成について、かなり最終的な決定をするような今日の予算編成の業務、実情という辺から考えて、それならば、内閣がもっと積極的に、すみやかにこの条文のとおり、違反をしないように、国会に提出して承諾を求めねばならぬという手続をするように国務大臣としてしかるべき補佐をしなければなるまいと思うのです。  そうも考えるのですが、そこで、あなた方の御答弁を求める根拠は少し事務的になってしまうおそれがあるのですけれども、こういう点は非常に大事なことです。大蔵大臣の行政姿勢、内閣の国会に対する責任の関係、かつまた、いま指摘いたしました法律の条文の趣旨、こういう点から見まして、国会の審議権の尊重、国会と行政府との関係、こういう面から見て、非常に重要な規定をなおざりにして今日まで経過しておるということにもなってくるのですが、最終的にあなたの御答弁を求めることは無理と思うので、当然大蔵大臣としてしかるべき答弁をしなければならぬ立場です。しかし、結局は、結論的には総理がせねばならぬことになるわけです。何か御答弁できますか。
  62. 竹内道雄

    竹内(道)政府委員 先ほどの答弁をちょっと訂正補足させていただきますが、財政法三十六条三項の規定によりますれば、内閣が、予備費につきまして国会に提出して、その承諾を求めるということになっておりまするが、予備費についての所管大臣、管理大臣は大蔵大臣ということになっております。
  63. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 それは予備費の所管、それから予備費使用について総調書をつくる責任者等、そういうような使用に関する段階におきましては当然そうであろうと思うが、しかし、これは予算と違って事後承諾の案件ですから、事後承諾を求めるのは当然内閣です。これは何の疑いもない規定なのです。こんなことに多少でも疑義をはさんで解釈することは、大蔵省事務当局としてはとんでもないことなんです。あなたのほうの所管じゃないということは間違いでしょう。こんなことは簡単な、大蔵省の一年生の話ですよ。
  64. 竹内道雄

    竹内(道)政府委員 ただいま申し上げましたように、内閣として国会承諾を求めておるわけでございますが、その所管大臣としては大蔵大臣がなっているということを申し上げたわけであります。
  65. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 私の聞かんとするところは、使途内容、その適否等については、当然所管大臣として大蔵大臣が責めを負うべきだ、しかし、対国会との関係承諾を得るというその要請は、大蔵大臣にあらずして、内閣総理大臣でなければならぬ、これはその字句上明瞭だ、そんなことは疑ってはたいへんだ、そういうようなことについて明白でなかったので今日までごたごたしているんじゃないですかということなんです。昭和四十二年の予備費が四十五年度においてようやく国会承諾を得ようという状況になってくるということは、行政上の大失態ですよ。
  66. 中川一郎

    ○中川政府委員 法律上、内閣が国会承諾を求めるというふうな規定になっております。したがって、内閣総理大臣でなくて、内閣総理大臣を含めた、いわゆる全内閣の責任において承諾を求める形になろうと思います。担当はどこかというと、大蔵大臣ということになろうと思います。  それから、非常におくれておったのではないかという御指摘でございますが、実は経過がございまして、前に承諾を求めたのでありますが、表示のしかたにおいて疑義があるということで承諾が得られなかったわけでございます。そこで、今回は表示を変えまして、御承諾をいただけなかったものについて、おくればせながら四十四年度を含めて承諾を求めることといたしたわけでございます。  吉田委員指摘の、ないがしろにしないで、すみやかに国会承諾を求めろという点は、全くそのとおりでありまして、今後もそのようにつとめてまいりたいと存じます。
  67. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 それはあなた方と問答しておったのではらちがあきません。もちろん閣僚として、国務大臣として、内閣の一員として国会に対しての責任を負うことは当然でありますが、国会に対する責任としては、これを統括いたしまして、内閣が、したがって内閣の首班である総理が国会承諾を求めるという手順でなければならぬ。大蔵大臣は予備費の勘定もするわ、総調書もつくるわ、各省庁から提出もさせるわ、手違いがあったら是正もするわということで、そういうことを考えると、やはり予算制度が混乱することになります。  これは予算制度に対する例外中の例外なんです。国会の審議に先立って金を使ってしまって事後承諾を求めるということでございますから、この点はよほど厳格にけじめをつけていかなければならぬ。みずからけじめをつけるという姿勢が大蔵省に必要でございます。そういうことなくしては、決算の種は尽きずですよ。いろいろな弊害を生む乱費の温床になるおそれがあります。審議権を軽視するということになりますから、あなた方と問答しても解決いたしませんけれども、この点は大蔵大臣としても明白にすることです。同時に、内閣としてしかるべく明らかにして、これ以後はこういう悪例を続けないように、厳に翌年度次の常会において承諾を求めるという手続を完了せねばならぬと思います。これはお帰りになったら、あなたから大臣によく言ってもらいたい。この点は各党から一様に主張している点でありますから、決算委員会に対して、しかるべきときに大蔵大臣も相当明白な態度で筋道を立ててきちんと答弁するようにということをよく言ってください。それを要望しておきます。よろしゅうございますね。  それから、同じく財政法の規定でありますけれども、二十四条の予備費という規定から来るのでありますが、「予備費として相当と認める金額を、歳入歳出予算に計上することができる。」という、つまり予備費計上の根拠条文です。  そこで伺いたいのでありますが、大蔵省の過去を振り返ってみましたときに、予備費予算総額の何ほどの割合を占めてきたのであるか、これは一口に言えますか。数字の資料等を要求しておいたのでありますが、まだ出ておらないかもしれませんが、戦後ずっと言ってもらってもいいが、言えますか。戦前はつかみにくければ、戦後でもいいと思います。
  68. 竹内道雄

    竹内(道)政府委員 お答え申し上げます。  成立予算予備費予算総額との割合を見てみますと、戦後、昭和二十一年度が一・四三%、二十二年度が二・六二%、それから以下、〇・四八%、〇・一五%、〇・三五%というような低い時代が昭和二十三年から二十七年のころにございます。昭和二十八年度になりますと一・三五%、それから二十九年から昭和三十九年ころまでは大体一%をやや割っておるというような数字の年度が多うございます。  最近の昭和四十年以降を申し上げますと、昭和四十年度で一・三七%、四十一年度で一・五一%、四十二年度で一・四一%、四十三年度が二・〇六%、四十四年度が一・三四%、四十五年度予算では一・三八%、そういうようなことでございまして、最近数年間は大体一・三%から一・五%ぐらいの年が多うございます。
  69. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 その二十四条の相当額というのは、相当大事な点だろうと思うのです。相当と認める金額予備費として計上することができる——戦時中の異常財政状態におちいったときにおきましても、これは三%をこえなかったらしいのですね。戦前におきましては、これは昭和十八年ごろに、ずっと上がりましてもやはり一・一%か二%ぐらいらしいのですね。二十年というときになりましたら、これは相当上がったようでありますけれども、私どもの調査したところによりますと、これもやはり一・四%らしいですね。したがいまして、大体において一%というのが通常ではないであろうか、こういうふうに見るのでありますが、この相当金額予備費として計上できるという規定は、その相当についてルーズになりましたら、やはり予算乱費のおそれが生ずる危険がありますので、あくまでも例外といたしまして、厳格に予備費を計上する、真に予見しがたい予算の不足というものを厳格に予備費として計上する、こういうことをせなければならぬと思いますが、そうなりましたら、引き締め引き締めていくということになる。いまお述べになりましたように、四十三年度には二%をこえておるようでございますし、四十年ごろからの経過をずっと見ますと、それぞれ大体におきまして一・三%以上になっておりますね。そういうことになるわけです。  そこで、特にこの点につきましては、大体におきまして、何ほどを相当と認めるかという基準をあらかじめ概念的につかみ得ないものだろうか、戦前との比較もし、戦後の経緯にもかんがみて、その辺は長期財政計画、もしくは当面の財政計画から見ましても、予備費も引き締めるという観点も考慮いたしまして、できるだけ予備費の相当額というものを引き締めるという傾向が望ましいが、一体予備費の相当額とは何か、標準はあるのかないのか、この点ですね。これは主計局次長さんに聞いてもお困りかと思うのですが、相当額というのは、大蔵省で何か客観的基準でも持っておるのであろうかどうであろうか。
  70. 竹内道雄

    竹内(道)政府委員 最初に、戦前の予備費状況を、手元に資料がございましたのでちょっと御説明いたします。  ここに持っておりますのは補正後の予算に対する比率しかございませんので、それを申し上げますが、戦前の平時と申しますか、普通とられております昭和九年から十一年ぐらいで見てみますと、昭和九年度で一・〇八%、昭和十年度で一・五三%、昭和十一年度で一・三三%というような状況で、昭和十二年度は一・一七%と、ちょっと低うございますが、その後は戦時体制に入った関係でだんだんふえておりまして、昭和十六年度になりますと約四%、昭和十七年度は九%、昭和十八年度は一〇%、昭和十九年度も約一〇%というように、戦時中の特例は別といたしますと、昭和九−十一年ぐらいで見ますると、平均としては大体一・三%台ぐらいが、戦前においても予備費の比率であったというふうに一応考えられるかと存じます。  現在、大蔵省といたしまして何か特別に具体的な数字的な意味での予備費についての基準を持っておるかというお話になりますと、具体的な基準としては特に持っておらないというのが実情であると存じます。また、御承知のように、最近の予備費は、昭和四十三年度あたりが、例の給与改善費を予備費の中に相当見込んだというような関係予備費の率は高くなっておりまするけれども、四十四年度、四十五年度におきましては、給与改善費の一部をあらかじめ給与費に組み込むというようなことで、予備費の率は大体一・三、四%というところになっておりまするので、感じを申し上げて申しわけありませんが、感じといたしましては、戦前との比較、あるいは最近の様子から見まして一・三、四%というあたりがおおむね妥当な線ではないかというふうに一応考えておる次第でございます。
  71. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 これは財政全体の視野から判断をしなければいかぬ問題でございますので、客観的になかなか申しにくいかもわかりませんけれども、いずれにしても、審議権尊重、審議権の軽視を避けるという角度からいたしまして、予備費は切り詰めていくということを厳格にすべきではないかと思います。  それで、これはちょっと一々例を全的あげにくいのでありますけれども予備費につきましては、あらかじめ当該年度内にどうしても出さねばならぬようなものは別といたしまして、次の年度でもいいというようなものまでも若干足を出している面があったのじゃないかと思うのですが、ちょっと私、いまその例を失念しておりますので、これは別の機会にしましょう。  ちょっと飛びまして、検査院の第一局長、見えておりますね。検査院は、予備費を検査する段階はどの段階でするのでしょうか。つまり院法の二十九条によりますと、検査院は、予備費の支出で、国会承諾を受けるところの手続をとらなかったものがあるのかないのかということを当然検査することになっておりますね。そこで、四十三年度の決算検査報告二一ページによりますと、「国会承諾を受ける手続を採っていない予備費の支出 昭和四十三、四十四両年度」云々というようなことが記載してありまして、それだけのことなんですが、内容を——国会承諾を得る手続を経たかいなやというそのほかに、内容といたしまして、予備費使用の適否というものを調査するのは、どの段階ですることになるのでございますか。
  72. 中込良吉

    ○中込会計検査院説明員 予備費使用につきましては、先生御承知のように、財政法の三十五条の四項によりまして、予算の配賦があったものとみなすということになりまして、一応使用決定がございますと、各局に配賦された予算といたしまして、各局でもってその内容の検査についてはやっております。こういうことでございます。
  73. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 そうしますと、使用調書ができますと予算配賦とみなすということになりまするから、それ以後は、あなたのほうは検査に取り組んでおるわけですね。したがいまして、予備費使用調書大蔵省使用調書ができる段階におきましては、あなたのほうの検査は全部完了ですか。
  74. 中込良吉

    ○中込会計検査院説明員 予算の執行として検査を完了して、検査報告に載せております。
  75. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 その段階におきまして、あなたのほうでは、いまちょっと触れておりましたような予算総額に対して予備費の占める割合とか、あるいは妥当な基準とか、そういうようなものは、検査院としましては、検査のものさしは全然ないことになりますか。単に当否、あるいは適否ということだけに終わるわけですか。
  76. 中込良吉

    ○中込会計検査院説明員 予算執行の結果、不当とか不正とか、こういうものがありましたら、当然これは検査報告に出しますが、ただ、その使用基準とかということになりますと、国会の審議権あるいは行政権ということの関連で、検査院としても指摘するとかということはなかなかむずかしいということでございます。
  77. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 それは一般的には検査院の権限、権能、対象の問題に触れてくるわけですが、予算を全体としまして効率的に使ったかどうかという面は、同時に予算総額と予備費の割合、予備費内容、その配分の当否というところまで触れていかないと、これはほんとうの予算の効率化いかんというような判断がつきにくいと思うのだが、さにあらずして、やはりいまのお考え方といたしましては、一たん予算がきまった、つまり使用書ができたら予算配賦になった、だから、それ自身の当否は政策の批判になるから、そこには検査院は触れない、ただ使い道がどうだったかという、その使った後のことしか触れていかない、こういうことになるわけですね。だから、それはあまり膨大な予備費じゃないかという辺までは触れない。これは少し切り詰めたらいいんじゃないかということには触れない。だから、こういうことをしていてこんなにむだが生じるじゃないかという辺まではいかないわけですね。それは政策批判ということになると、検査院の権限外ということに関連していくのですかな。どうなんです。それならそれでもいいのですけれども……。
  78. 中込良吉

    ○中込会計検査院説明員 予算の執行の結果、非常におかしいという事態があれば、これは検査院としても言えるかと思うのでございますが、予備費の額が大きいとか少ないとか、こういうことにつきましては、検査院としては言えないというふうに感じます。
  79. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 これは検査院の全体の権限の今後のあり方についての問題になりますので、きょうは論議はやめておきます。  特別会計の予備費の問題でありますが、私どもの頭にきますことは、例の重要な食管会計のあり方の問題であります。  食管会計につきまして、私も前々の国会で福田さんにも指摘したのでございますが、これを米に限定するのではなしに、一応前提として、食管会計全体にしまして、ここ数年来の食管の損失勘定、赤字はどのくらいになるのであろうか。ここ六、七年の間の累計はどのくらいになるのだろうか、一覧表程度のものを、簡単でよろしゅうございますから前提として述べておいてもらいたい。
  80. 齋藤誠三

    ○齋藤説明員 お答えいたします。  四十二年度では、決算におきまして、食糧管理勘定でございますが、二千四百六十億円、四十三年度の決算におきましては二千七百七十八億円、四十四年の見込みは三千五百四十二億円程度でございます。
  81. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 三十三、四、五年ごろは幾らぐらいですか。
  82. 齋藤誠三

    ○齋藤説明員 お答えいたします。  三十三年度は、同様に食糧管理勘定だけで申し上げますと二十四億円の黒字でございますが、三十四年度が百一億円、三十五年度が二百六十三億円、三十六年が五百五十一億円の赤字でございます。
  83. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 そういたしますと、食管会計としましては、三十四年から赤字が百億円台に乗った。逐次ふえてまいりまして、四十二年を見ますと二千億円台にまで乗ってきた、こういうことになると思うのです。四十四年度の見込みはおっしゃったですかね。
  84. 齋藤誠三

    ○齋藤説明員 四十四年度は、見込みで三千五百四十二億円でございます。
  85. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 そういたしますと、三十三年まで黒字、三十四年から赤字——累計どのくらいになるのですか。ちょっと目の子算用でもけっこうです。大体どのくらいになりますか。
  86. 齋藤誠三

    ○齋藤説明員 三十四年から四十三年までで、目の子で一兆二千億円程度でございます。
  87. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 一兆円というと、一万円札をずっと積み上げて富士山の二倍半の高さになるというたいへんなものでございまして、まさに超天文学的な数字でございますけれども、口では三秒間で表現できます。  そこで、米に限定いたしまして、食糧問題、特に米の管理並びに食管会計は、国民食糧並びに物価問題等、いろいろな角度から見まして、非常に重要な課題であることは申すまでもありません。この場合は決算予備費の面からちょっと触れるだけにとどめたいと思うわけでありますが、この食管会計の赤字のうち、米の場合、買い入れ、それから運搬、貯蔵、金利、それから売り渡しの逆損等、こういったような計算をいたしますというと、トンでどのくらいの損失がいくのだろうか。ことに中間経費はどのくらい要るのだろうか。これも目の子でよろしゅうございますから、もう一ぺんお願いしたい。
  88. 齋藤誠三

    ○齋藤説明員 四十四年度の見込みでございますが、買い入れがトン当たり十三万七千円程度でございまして、売りが十二万五千円程度、したがいまして、約一万二千円ほどの売買の差損がございます。それに一万七、八千円の経費が加わりまして、大ざっぱに大体トン三万円の損失でございます。
  89. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 この中間の経費を、もう少し分析したらどういうことになりましょうか。大まかなものでいいんですよ。こまかく要りません。
  90. 齋藤誠三

    ○齋藤説明員 中間経費の総額といたしましては、四十四年度の見込みで、米につきましては千六百億円前後でございます。その内訳は、集荷手数料が大部分でございますが、百八十億円前後、運賃が百四十億円、保管料が三百四十億円前後、事務費が三百億円、金利が六百四十二億円であります。  なお、先ほどトン当たりの損失を申し上げました三万円は、過剰米を含まない経費でございまして、過剰米関係経費を全部入れますと、売買損が一万二千円、経費が二万五千円弱かかりまして、三万七千円の損失でございます。
  91. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 四十三年、四十二年の金利はどうなりますか。私の聞かんとするところは、減るのか横ばいかという、これを聞きたいのです。
  92. 齋藤誠三

    ○齋藤説明員 金利は漸次増加いたしております。
  93. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 金利増加というのは、もとの増加のためですか。
  94. 齋藤誠三

    ○齋藤説明員 金利の増加は、在庫が年々ふえてまいりますので、その間の食糧証券の金利という形でだんだん増加しております。
  95. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 そこで、大蔵省のほうにちょっと相談的なんですが、実はこの点は前に福田大蔵大臣に私、言ったこともあるのですけれども、食管会計の赤字というものは、もし食糧管理制度を維持しようとするならば、赤字を可能な範囲に減らすということについて最善のくふうをしなければ、漸次崩壊します、こういう前提に私は立っておるのです。私の独断にあらずして、学者も研究する人も大体そういう観測をしておると私は見るのであります。  そこで、それならば、同じ国の財政操作におきまして六百数十億円の金利を負担するというようなことは、一体何か方法はないのか。それは、食糧証券を出して民間資金を集めてということ、それは便利かもわかりませんけれども、しかし、いずれにいたしましても、国は膨大な財政操作をやっておるのでありますから、無利息とは言いませんが、最低の利息で金を使うというような手はないものかどうか。こういうことを言うゆえんのものは、一つは、中間経費をできるだけ節減するというくふうを食糧庁自身も集中的になさるとは思うが、先年、食糧の輸送の問題につきまして、いろいろ疑獄的な黒い霧のような問題も起こったりいたしました際、指摘したようなこともあったのでございますけれども、いずれにいたしましても、親方日の丸の考え方がありましたら、食管会計のこの赤字はとまらぬですよ。だから、こういうふうに数年間に一兆円をこえるような赤字をかかえ込んでいかなければいかぬということ、三千数百億円の赤字を見込まなければいかぬ現状というようなことでは、これはもう崩壊してしまいます。ただ崩壊することを前提にして、成り行きにまかせるならばこれは別ですけれども、いまの段階におきましては、やはりできるだけ赤字を少なくするということに最善のくふうをするということが、財政の責任、政治の責任であると私は思うのです。  そういう意味において、金利の負担をできるだけ節減するという手はないのかどうか。国庫金などをもっと使うというような方法はないのかどうか、こういう点、もっとも、それで放漫にされては困るから、他面において引き締めていかなければなりませんけれども、これは大事な一つの点で、これを解明するということは、大蔵省の責任でもあるし、また、国会といたしましても、その点については相当論究しておかなければいかぬと思うのですが、どうでございましょう。
  96. 竹内道雄

    竹内(道)政府委員 御承知のとおり、食管の資金繰りをまかなうためには、糧券を発行する方法と、もう一つ国庫余裕金の繰りかえ使用をする方法と、二つあります。  糧券の金利につきましては、短期債券の金利全般の問題でございますので、糧券だけについて特別の金利を日銀と話をするということもなかなかむずかしいと存じますけれども、国庫余裕金の繰りかえ使用につきましては、できるだけ国庫余裕金を食管特会に繰り回してもらうということで、優先的に扱ってもらっておるのが現状であります。今後とも、国庫余裕金の繰りかえ使用につきましては、できるだけこの会計に充当いたしたいと存じます。
  97. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 いま食糧庁の説明によると、金利は漸増の形である。もっともこれはもとの食糧証券が増額してきたから、それでふえたという説明はありましたが、どうもその辺が、相当考慮され、漸減の傾向にあるということは見られない。国庫余裕金をそのほうに引き当てるというようなことを積極的に施策するならば、もっとその辺は改善されるのではないだろうか、こう思うのですね。
  98. 竹内道雄

    竹内(道)政府委員 国庫余裕金の繰りかえ使用額も毎年増加しておる状況なのでございますけれども、残念ながら過剰米の在庫の増加に追いつかなくて、金利負担としては、差し引きやはり毎年多少ふえておるというのが現状でございます。
  99. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 抜本的に、食管会計のあり方につきまして、これは当然財政審議会の問題かとも思いますけれども大蔵省といたしましても、これはやはり毎年取り組んでいくという姿勢をくずしたらいかぬ、そう思います。  いずれにいたしましても、結論的に赤字累増を毎年繰り返しておる。これは、国民がこういう状況を知りましたら、あ然としますよ。ですから、そういう点から考えてみまして、大蔵省はこの点についてはもっと積極的な姿勢がなければいかぬと思います。そう考えております。これは私は福田さんにも前に言ったことなんですけれども、いつのことでしたか、おととしでしたか、四月現在で国庫余裕金はゼロに近い悪い状態であったということをちょっと聞きましたが、そんなことはめったにないことでしょう。めったにないことだと思います。その辺はしかるべく国庫余裕金の操作をされるように、ひとつ政務次官よく御相談なさって、こういう面は、国会ごとに改善されたというあとをひとつ報告されるようにしてもらいたいと思います。われわれにいたしましても、別に百姓でもなければ、また運送屋でもなければ、証券を持っているものでも何でもないわけだ。しかし、国会の立場から考えまして、財政監督の見地から見まして、こういうふうに中間経費がだんだん累増していくということは憂慮にたえませんので、そういう点、強く訴えますので、ひとつよく御考慮をしかるべくお願いします。どうぞよろしく願います。  それから、予備費の点には若干縁が薄いのですけれども、この機会でありますので、はっきりしておかなければいかぬ問題でありますが、予備費に当然関連してきますので、例の古米、古古米の処理の問題なんですが、これは同僚委員からも本日御質問があったと思うのでありますけれども、私は主として経験談から帰納いたしまして質疑しておるわけでございますけれども、あちらこちらの酪農家、養鶏家等に聞いてみますと、余った米は乳牛に食わす、豚に食わす、あるいは鶏に食わすというようなことは、いずれも脂肪過多のために結果がよくない、だれに聞いてもそう言うのです。これは経験論が通常で、厳密な調査研究の結論を私は言うているのじゃないのでありますが、どこを聞いて回ってもそうなんですね。脂肪過多の結果、いずれも喜ばれない、こういうのでございますが、そういう面、あるいはまた、有害ということになりますと若干疑問がありますけれども、少なくとも脂肪の点だけは、私はどうも経験は無視できない、こう思うのですが、かねて在庫米、余剰米の処理についてはいろいろと方針も立っておると思うのでございますけれども、余剰米をどういうふうに処理するのか、また、酪農や養鶏などの方面へえさに使おうとするのかどうか、人間が食っても支障があるのかないのか、そこいらについて、科学的な検討も遂げられておると思うのですが、処理方針、それから、そういう方面の関係をひとつこの機会に明らかにしておいてもらいたいと思います。
  100. 齋藤誠三

    ○齋藤説明員 お答えいたします。  ただいま先生お話の脂肪の問題につきましては、試験場等におきましてまだ科学的な実証をいたしておりませんが、昨年秋以来、鶏につきまして、米の栄養価あるいは生育の諸調査、諸試験を実施しております。鶏につきまして申し上げますと、米の栄養価そのものは、たん白、脂肪はやや落ちるわけでございますが、でん粉価はトウモロコシに比しましてやや高く、全体として、ほぼトウモロコシと同様の栄養価だと判定できるわけでございます。試験結果で、トウモロコシに四〇%代替いたしましたところ、そういう生育のこまかな調査は、試験はまだございませんが、若干ブロイラーの皮膚の色が、色素が少ないために白くなるとか、あるいは鶏卵の卵黄色が非常に薄れるとか、そういった問題がございます。ブロイラーにつきましては、肉眼的にはそれほど変わりはございません。現在、いずれにしましても、鶏の関係の試験ではそういうことでございますが、牛あるいは豚等についての詳細な科学的な試験の結果が出ておらないわけであります。  それから有害性等につきましても、四十三年の春及び四十四年の秋に食糧研究所で試験をいたしておりますが、有害な細菌の検出はなかったわけであります。ということで、現在のところ、われわれの試験結果では有害な細菌の混入ということはほぼないのではないか、そういうぐあいに考えております。
  101. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 豚についてはどうも脂肪質が多い肉になるので、扱う業者には評判が悪いようですね。それからまた、鶏については肛門に油が巻くというのですか、それが現実に間違いないというのですがね。そういうことも言われますので、詳細なる牛なり豚なり鶏等について有害かいなや、これは別といたしまして、質がどうか、栄養価がどうかという点は、簡単な問題ですから、科学的な調査研究というものは、しかるべき研究所、試験所あたりで簡単にできそうなものだと思うのですが、そういうこともしないで、これが処理されていくということになると、後日に問題を起こしたときに、またそれが国政にはね返ってきやしないかと思いますので、これは厚生省あたり、あるいは通産省の工業試験所その他、あなたのほうもいろいろ試験所を持っておるわけですから、各省それぞれ技術者、設備を動員いたしまして、総合的にこれはすみやかに調査研究して結論を発表して、それで間違いないという線に沿って処理していくということになさったらどうかと思いますが、簡単でよろしゅうございますので、在庫の持ち越し量などの見込み、それだけ明らかにしておいてもらいたい、こう思います。  それから、ついでにいまの点ですが、農林省といたしましては、この種の試験研究はどこでするのか、これもちょっと明らかにしておいてもらいたいと思います。
  102. 齋藤誠三

    ○齋藤説明員 四十五年三月末総在庫数量は千百六十八万四千トン程度でございます。年産別に申し上げますと、四十二年産米が約百十万トン、四十三年産米が約三百二十万トン、そのほか四十四年産米でございます。  試験研究は、現在畜産試験場と民間の研究団体である科学飼料協会に委託して実施しておりますが、先ほどちょっと申し落としましたけれども、豚につきましては、科学飼料協会等の現在の中間的な報告では、あまり肉質については影響は出ておらないわけでございますが、いずれ精査いたしまして、近く正式に試験の結果として発表いたしたいと考えております。
  103. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 これは大事な問題ですから、在庫米、余剰米の処理をするという前に明らかにして、そして天下に公表して、政府が責任を持って出す、しかる上は、栄養価はこれこれ、被害があるならある、ないならないということは自信を持ってやらないといけません。民間委託するのもいいけれども、こんな問題は、やはり農林省全体といたしましても、ひとつ米だけのことじゃございませんので、いろいろな問題がこれから起こってくるのですからね。やはりもっと他の省の、厚生省あたりとも協力いたしまして、試験研究もすみやかに進められたいと思いますね。そうして、こういうことはぐずぐずしないで早く結論を出しなさい。いつまでも持っておることではございません。ついでに、やはり各種の農薬等につきましてもいろいろと疑惑が伝えられておる。新聞等に発表せられて、アメリカあたりから指摘されたりしているような実例があるようでございます。添加物でいろいろ問題を起こしたあとですし、そういう際でございますので、やはりできるだけ国民生活に密着するそういう問題の解決は急いでください。しかる上、余剰米、古米の処理をなさるようにしてもらいたいと思います。  こういうことを合わせまして、食管会計全体の操作の上にも相当重要な指針となってくるものと私は考えるのであります。ぜひそうされんことを強く御要請申し上げておきます。よろしゅうございますか。
  104. 齋藤誠三

    ○齋藤説明員 ただいま先生の御指摘のとおり、畜産試験場、食糧研究所等の試験結果につきまして、民間の学識経験者等の御意見も徴しまして、正式な結果として、できるだけ早い機会に発表いたしたいと思います。
  105. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 まだいろいろありますけれども、ちょっとこの機会に大蔵省に御要請申し上げておきたいと思います。  前のときも私は言ったのですが、特に予備費関係につきまして、気象庁方面の災害復旧等の諸経費——気象庁だけじゃございません。これは建設省にも河川等がございますので、前にも述べておったのですが、ぜひこの研究調査の準備を進めてもらいたいというのは、日本の自然現象に対して、もっと神経を鋭敏に持って、そして態度を慎重にして、事前に予防する対策を立てて、あらゆる資料をもっと数学的に統計的にこれを研究し、準備し、用意をしていくということをぜひやらねばならぬことと思うのです。そういう点は、予備費の場合に、急の災害が起こった、災害復旧しなければいかぬ、対策を立てねばいかぬ、随所に出てくる予備費使用のあとはそういう面がずいぶんございます。しかし、こんな科学時代に入っておるのですから、自然現象については、日本においてはもっと研究調査をしてもらいたいと思います。  きのうか、おとといかの日刊紙、読売の朝刊でしたか、大正十二年の関東大震災をさらに上回るような震災が、一種の予報されるような報告が発表されておった。これは関東大震災の体験を持った者は戦慄しますよ、ほんとうに。そういうようなこともいわれるのですから、それは科学的な結論だということなんです。科学的に論証しておるんだ、こういうことなんですね。  そういう際でございますので、政治の面だけが、こういうことについて先行的に準備し、用意して、つかんで、あらかじめ対策を立てるということを、どうしてもっと進められないのだろうか。例をあげていうならば、卑近な例ですけれども、消防の施設のようなものです。そら火災が起こったというと、消防士が飛んでいって一瞬にして火をとめてしまう、もしくは事前に予防対策も十分立てておくというのと同じことで、私は、やはり自然現象、災害の国の日本におきまして、予備費使用調書を読むごとに、あまりにも額の割合が多いことを思いまして、どうしてその面がもっと科学的に予防対策、数字の検討などを事前にしないのだろうかということをほんとうに痛切に思うのです。大蔵省だけじゃなしに、ほかに言わねばいかぬのですけれども、そういうことをやっぱり大蔵省もリードされたらいかがでしょうか。予算使用調書なり総調書を読んでみますと、災害が起こるだけ多くなるのですが、災害の国で災害ばかりに予備費を膨大に使っていくというようなことはほめたことじゃないと思うのですが、これはどうです。ひとつ次官、あなたからでも責任のある答弁をしておきなさい。
  106. 中川一郎

    ○中川政府委員 吉田委員御承知のように、日本は地震の多いことと、それから台風被害の多い特徴ある国でございます。そこで年々災害費が多いことは御指摘のとおりでございますが、これからはひとつ地震についても、またひんぱんにくる台風災害に対しても、事前にこれをキャッチし、災害からのがれるように努力をするというのは当然なことでございます。今日でも台風気象等についても、的確な台風情報等もつかめるようになってまいりましたが、さらにこれは一段と促進をしてまいらなければならぬ大きな課題だと存じております。
  107. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 いまの問題ですが、最近海上災害でぼりばあ丸、かりふおるにあ丸等でたくさん死んだ。追っかけて出ていったが、死んでからではあとの祭り、外国の軍隊か何かに助けてもらった。国民総生産世界二位か何か知りませんけれども、おくれておる面があまり多過ぎます。自然現象をもっと鋭敏に追っかけて、つかまえねばいかぬのです。がんばってください。  これできょうは終わります。
  108. 中川一郎

    ○中川政府委員 どうも激励ありがとうございました。
  109. 小山省二

    小山(省)委員長代理 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。     午後零時四十七分散会