○吉田(賢)
委員 私は、家庭問題というのはたまたま取り上げただけ、指摘しただけのことでございまして、また精神的な面と言ったが、精神がこれを全部
解決する問題でないことは、もう万事承知であります。
きょうは多く
質疑をかわす時間も持っておらぬので、ほんの指摘しただけでありますが、たとえば、最近におきます不良文化財のはんらんの
状況は一体どうなんです。たとえば週刊誌におきましても、でかでかと性をにおわすような記事というものを書かなければ売れぬとか、そうしたものを少年が平気で読んでおるとか、からから笑いながら読んでおるとか、一体この風景はだれがやっておるのだろうかということも考えたいのであります。そういうことも思うし、映画を見るならば、あのどぎつい殺伐な、もしくはまっ裸でピストルの撃ち合いをやっておるような、あんなものを見ましたら、少年はどうなるであろう。欲求不満だとか満足とかいいましても、それは無理でございますので、そういうような価値観を混乱させるようなことは一体だれの責任だろうか。ここに政治があると私は思うのです。
そこで私は、
法務省は、もっと広い、高い次元に立ちまして少年問題を取り扱ってもらいたい、こう申し上げるのであります。悪いことをしたからそれで首をちょん切るとか、それを処罰するとか、こういう監獄的な刑務所の考え方では、もういまの時代の間尺に合わないわけであります。ましてや、重要な未来をになう少年の問題でございますので、一そう深く掘り下げたところから進んでもらいたいというのが、私の根本的な考え方なんであります。これは新任大臣も相当意気込んでおられるらしく拝見いたしますので、別の機会に十分
検討させていただきましょう。論議いたしましょう。だから、そういうような角度から少しまた資料も集めていただいて、非行少年の数は減っても、質はまた大きく多角化してきた、多角化する原因はどこにあるんだろうか、経済の成長の結果、都市の少年はぐんとからだが伸びた、山の中の少年は伸びておらぬ、こういうことが、あるいは本能の満足に走らせていくような原因になるのじゃないだろうか、そういうようなことをいろいろな角度から考えてもらいたいのであります。六法全書をいじくるような
法務省の時代は去りました。そんな時代じゃございません。どうぞそのつもりでひとつ御
検討あらんことを御希望申し上げて、また別の機会にとっくりとこの少年問題は取り組んでみたいと思いますから、ひとつしかるべく政務次官、よろしくお願いいたします。
経済企画庁見えましたか。――こういうふうなことを伺いたいのでございます。
すでに佐藤長官も国会壁頭の経済演説におきまして、物価問題の重要なことは力説されました。いま
山口政務次官も、真剣に取り組んでこの問題の
解決に努力したい、こうおっしゃっておる。きわめて大きな課題であるということで、これは全国民が目を見張って、
政府、国会のこの問題の取り組み方を見ておるわけであります。そういう際でございます。
そこで、物価問題に対しましては、要するに消費者物価安定の問題につきましては、物価問題懇談会におきましても、第二次として十一の提案を四十一年にしておる。さらに、その後
物価安定推進会議の報告並びに提案もなされております。これは昨年の四月に、「物価安定対策の
実施状況と今後の基本的方向について」こういうことまで報告かつ提案をしておる次第でございます。言うならば、あらゆる角度から
専門家、それから言論人あるいは消費者の代表、
政府の代表等々、国民のあらゆる方面の知能、体験をしぼりまして、この切実な問題に対して取り組んできたわけであります。そして、かつ提案をしたわけですね。この提案は、かなり詳細のものもあります、でないものもございますけれども。
そこで、物価庁といわれるべき
経済企画庁の国民生活局は、やはり事務といたしましては一番重要なお立場だと私は思うのですが、どう
推進されようとしておるのだろうか。この物価問題に対しましては、
各省から担当官も出ておりますね。参事官クラスを担当官にして、また閣僚
会議におきましても、それぞれこの物価問題に対しましては特別に閣僚
会議を持つようになっておるというふうに、いずれにしましても、形はきわめて前向きの姿勢で取り組んでおるわけです。長年経過しておりますが、一向
解決しない。何ぼでも上がります。次から次へ上がっていきます。選挙中は上げないのかと思ったら、選挙が済んだらばたばたと、タクシーも上がった、あれも上がった、これも上がったということになってきます。こういうようなことですから、国民は不安にたえません。どう進行しておるのだろうか、具体的にどう
推進するのだろうか。
そこで非常に大事な点として、五、六点を閣僚
会議で最近指摘しております。たとえば生鮮食料品の価格安定対策、公共料金の抑制対策、労働力の流動化対策、あるいは流通機構の合理化対策、競争条件の
整備、輸入を含んで、というようなことを閣僚
会議におきまして昨年指摘しております。こういうようにしぼってきました。こういうふうになっておりますが、一体どう
推進しょうとしておるのか、
推進しつつあるのか、もしくは、きわめて概括的だけ、ほんの筋を言うてもらって、どの筋を推していこうとしておるのか、この辺を国民がわかるようにしてもらいたい。これは、みんな
説明してもらおうと思うたら、
各省出てこぬと
説明できませんわ。みんなもっと詳しく言うということは、これはまた短時間でできませんわ。そうではなしに、物価庁としてお考えになっておるこの荒筋、骨子、柱、これは何か、それをどう推していこうとするのか、ここらをちゃんとひとつ示してもらいたいのです。