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神山参考人 いま
局長から、全体的な
計画、
民間とそれからわれわれやらしていただいておる仕事のあらましについて御
説明がありましたが、具体的にと申しますが、先ほど来申しましたように、
カナダ、
アメリカ、中南米、オーストラリア、
アフリカというようなものが、一般的な
意味で、全くまだわれわれ、
ウラン鉱業がその国々、その地方においてどんなふうになっておるのか、国がどう考えておるのか、政治、経済情勢がどうなのか全然わかりません。
局長のことばにもありましたように、いわゆるそういう
意味での基礎的な
調査をする。そういうものを受け持ってやらしていただいてきておるわけでございます。したがいまして、それらの結果、それらの中から、今度は次に有望そうな区域、またいままでに
探鉱が進んでいる区域でなくて、なお同じような地質条件とか、そういうもので有望そうな区域における鉱床事情がどうなっておるかというようなことを引き続いてやることにいたしたい、こう考えておるわけでございます。その上で、先ほど
局長から御答弁ありましたように、基礎的な
探鉱をやって、これが
企業的に成るであろうというときに、
民間にぜひひとつ引き継いでいただきたいものだ、こういう
考え方で進ましております。
その具体的
内容で申しますと、その
一つは、たとえば
カナダの
調査をいたしまして、全般的な
調査に引き続いて、ブリティッシュコロンビア州の地質条件、ブリティッシュコロンビア州といっても広い、
日本の三倍もありましょうか、人間は非常に少ない区域でございますが、
アメリカの国境付近で、むしろ
アメリカ側から類推していったのでございますが、非常に有望そうな加減がある。そういうところの鉱床事情
調査を始めまして、鉱区の問題とか、そういうようなことから、ここ三年来実は具体的にそういうものを取り上げて
調査を始めました。これからどういうふうに
発展するか、これは今後の問題でございますけれ
ども、幸いにして、私
どもの、全く自分
たちだけの
調査で
一つの露頭を発見いたしました。その露頭については〇・二%ということで、かなり高いということではありませんが、
日本から見れば高いので、
世界一般に比べてもこれならいけそうだというような区域でございます。そこで、まず三百二十鉱区ほど設定いたしまして、八十万平方キロぐらいの地域でございますが、森林地帯でございますので、いろいろ基礎的に予備的な
探鉱をするといってもおいそれと進みませんし、気候的に半年ぐらい雪が降りますので、大年ももう五人ほど派遣いたしましたが、雪解けを待って若干の浅いボーリングなどをしておる。しかしこれも非常に広い区域をとりましたから、その中から有望そうな区域々選び出すための全く基礎的な、これも予備的な
調査をやっておる、こういうような状態でございます。
それからオーストラリアにつきましても、実はそういうような
考え方で一九六七年の
調査に続いて、六八年に北部地区の一部の地区をねらいまして
調査を出しましたが、不幸にしてこの付近はすでに
アメリカの
会社に全部押えられてしまったというような風情がございまして、そのままでそれは引を揚げて、いろいろ々お準備を進めておりまして、その後予備的ないろいろな
情報からあるいはまた先駆的な人間の派遣をしまして
調査をしておりますが、その結果、ことしはオーストラリア地区でそういうようなものをつかみ出すことができるのじゃないか、あるいは単独でいけるか、あるいは相手があるとするならば共同的にやらなければならない。共同的にやるとしますと、また条件が出てまいりますので、
予算的な問題といいますか金の問題で、
民間の
会社に、ひとつ公正な
方法で手続をしていただいて引き受けてもらうというようなことも考えております。それから
アフリカにつきましても、すでに
お話がございましたように、
ニジェールの問題が
一つ問題になりまして、
民間会社も結成される
予定になっておりますが、そのほかにもなおいろいろ区域がございます。ただ
アフリカにつきましてはなかなか外交上の問題もあるようでございますので、いろいろな点、慎重に
関係方面等の御意向も伺いながら進めていきたいと思っておりますが、たとえばイタリアとか西ドイツとかいうようなところはどんどん
アフリカの各
方面に出ております。そしてまた現に先方からは
日本と同じような資源条件だから一緒にやらないかというような誘いもありますが、なかなかおいそれとこれに応じていいものかどうか、その辺も目下
検討しております。いまわれわれ具体的に考えておるのはそういうことでございます。
もう
一つは、東南アジア地区に対してどうするかということ、前々からこの席でも御要望がございました。私
どももいろいろ
検討いたしておりまして、いまインドネシアとかそういう
方面とのコンタクトを続けておりますが、これもどういう形で基礎的な
調査をするかということすらがなかなか問題があるという
状況でございます。