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長谷川説明員 現在まで入っております
報告をもとにして御
報告申し上げますと、五月十二日の午後一時五十六分ごろ、
広島の住民の方から、
岩鼻踏み切り付近の山の中に二人の男が
猟銃を持って寝ているという旨の一一〇番がございまして、その一一〇番を受けまして直ちに、出動しております
パトカーにそちらへ行くように指示をいたしたわけであります。そして
現場に着きましたのは、
パトカーがまず二台この
現場に着いたわけでございまするが、その
付近は山になっておりまして、着きました二台の
パトカーの乗員が二組になりまして、そして山へ
犯人を探しに登ったわけでございます。
問題の
迫井巡査ともう一名の者が一組になりまして、そうして山のほうへ向かって登っておりましたところが、途中でこの道が二手に分かれておった、こういうことで、二人で相談をしまして、一人は一方のほうへ、
迫井巡査はまた別の道を行ったところが、
迫井巡査が行きますと、五百メートルほど先のほうに
道路がありまして
——道路というのは、上のほうから来たときに
道路があったようでありますが、そこを
被疑者らしい者が二名歩いておったのにぶつかって、急いで同僚の
巡査に声をかけたわけでございますが、何しろ山でございますので声が届かないし、それで、このままでおったのではまた見失ってしまうということで、
自分はその下の道のほうへおりていった。そしておりましたところ、そこへ
たまたま軽四輪の貨物を
運転してきた方がおりましたので、あれを
追跡するから乗せてくれということで、それに乗せてもらって前方の
被疑者のほうへ行きまして、
被疑者の約十メートルほど
うしろで
停車して、
職務質問をかけようとしたわけでございます。ところが、その軽四輪車は
警察官をおろすと同時に、さらに発車して
被疑者のほうに向かったわけでございますが、やにわにその軽四輪車をとめまして、その
運転をしておりました方に
猟銃を突きつけまして、そうして
拳銃を捨てろ、捨てなければこの男を撃つ、そういうふうに言ったわけでございます。
警察官は、ばかなことをするな、銃を捨てろ、捨てなければこちらも撃つぞと、再三にわたって言ったわけでございますが、
相手はますます激高して
——さらに一発
警察官が
威嚇射撃をしているわけでありますが、あるいはこれも
被疑者を激高させたことになったかと思いますが、その
運転をしておった方のこめかみに
猟銃を突きつけまして、おまえが
拳銃を渡さない限り殺すぞといって、いかにも殺しそうな様相であったので、
警察官は、これ以上あれしてはその
運転者の方の
生命があぶないということで、まず
たまを抜いて
拳銃だけ下に置こうとしたのでありますが、それじゃだめだ、
荷台のところへ
拳銃を出せ、こういう要求です。そこで
拳銃だけを
荷台のところへ出した。ところが、
たまもよこさなければだめだということであったので、やむなく出した、こういうふうに
報告が参っておるわけでございます。