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内藤委員 それは不可能でも、
騒音というものを
アメリカでも重点的に取り上げて、いろいろ器材に対しても制限を加えていこうとしておるわけだ。だから、それほど
騒音公害というものは
アメリカの国民生活にも重大問題になっておる。これは大統領が発言しておるわけだ。だから
成田空港の場合におきましても、
騒音を防止するために、いままでの前
国会での論議では、あそこに土手をつくる、あるいは防音林をつくる、こういうことで何とかこれを食いとめよう、押えよう。公団総裁もおられて、御答弁はたびたび聞いていますけれども、実際問題として
アメリカ自体でいまこういうぐあいに真剣になっておる問題が、
成田に
ジャンボが来たり、
SSTが来たりして、
騒音の公害というものを防げるかどうか。
住民の
立場で、いや何でもない、
気持ちのいい音だなんという調子になれるかどうか。七〇ホン
程度だ、やかましい
事務室程度でがまんができる。こういう
程度だ。これからの大きい問題なんだから、このホンの問題になるとどういうものができてくるか。
SSTもわからぬ。
ジャンボの場合も、これはあまり大したことはないと言っておるけれども、あれはターボファンエンジンというエンジンを使っておるでしょう。そこでターボジェットよりも
騒音がひどいというのだ。これはなぜかといいますと、空気がエンジンにあたって生ずる
騒音が、
飛行機のかなり前方で非常に高く聞こえる、こういっておる。だから現在のターボジェットよりも
ジャンボのエンジンの
騒音がひどいということになっておるのですよ。だから、そういう
騒音公害というものが国際的に大きな問題になっておる中で、しかも
工事がなかなか思うように進まない。進まないというのは、これは
反対をするから進まないということは、私は当たらないと思う。
住民の
皆さんが何百年の祖先伝来の
土地を離したくないというのは本能的なものなんだから、それは最初に、
空港を設置する
計画の際に、そういう要素は十二分に
考えなくちゃならぬわけですよ、無人の広野にやるわけじゃないのだから。だから、そういう中でいまようやく四千メートル一本、これから来年の春までにやろう、秋までかかるかもわからぬ。しかも、いろいろな付帯的な設備は進んでおらぬ。特に都心部から六十六キロという
距離を
考えたけれども、その
関係の高速の輸送機関というものはほとんど進んでおらぬですよ。既存の道路とか既存の鉄道でやる、こういうふうになってきた。しかも、例の
騒音の問題も非常に未確定の問題がある。そういう中で、
大臣は政治家だけれども、あなたは技術的にも
航空局長として良心的に
考えた場合に、このままでいって、
住民の
皆さんのいろいろ公害問題その他もあり、あるいはまたせっかくのお客さんがおりても、
東京に来るのにたいへんな時間がかかる、こういうような問題もあり、ここでもっと広い
意味で
考えた際に、
日本のような
土地では、
SSTのようなものを
アジアの拠点として入れる場合に、あそこをどうしても推さなくちゃならぬというぐあいになっておるものかどうか。客観的に、良心的に、立身出世をある
程度忘れて、あなたのほんとうの
——科学者だと思うのだけれども、そうじゃないかな。そこら辺は私ははっきりしないけれども、そういう
立場の答えを聞いて、時間もだいぶ過ぎておるというから終わりますけれども、また私のあとは
木原さんが
大臣にいろいろお聞きするそうですから、いま
局長にそれだけ聞きます。