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参考人(今井
栄文君)
建設の経過について概要お答え申しあげますが、まず
建設の経過を幾つかの段階に分けますと、
一つは用地買収の問題、それから第二は用地の中の方々が移っていく代替地の造成問題第三には具体的に敷地の中の工事を始めるために必要な資材輸送に関する段階、それからさらに最終的には敷地内の工事
関係、こういうふうに分かれてくるわけでございます。用地の問題につきましては、あるいはあらかじめ当
委員会に
資料を提出してあると思いますが、現在私
どもは、用地内全体千六百ヘクタールのうちで、国有地並びに県有地を除きますと、民有地が全体で六百七十ヘクタールございます。このうちの全体の七一%に当たります四百七十七ヘクタールというものは、すでに買収を終わっております。それから第一期工事の区域につきましては、南半分が当
委員会で御審議いただいております御料牧場の
関係でございますが、これが約二百二、三十ヘクタールでございまして、民有地といたしましては全部で二百八十二ヘクタールでございます。この民有地の二百八十二ヘクタールにつきましては、約八五%に当たります二百三十九ヘクタールの買収をすでに終わっているわけでございまして、したがって、先ほど来御
説明いたしております第一期工事区域につきましては、全体としてこの秋までに、用地の九〇数%というところまで取得し得る見通しがすでについているわけでございます。したがいまして、私
どもは現在第一期工事の工事の計画についてその具体化をはかっているわけでございますが、第二の敷地の中の農民の方々の移っていかれる代替地につきましては、まず一番大きなものは、当
委員会で御審議をいただいております宮内庁の御料牧場の高根澤への移転の件でございますが、これにつきましてはすでに私
どもの御審議をいただきました
予算によりまして、栃木県高根澤に新しい御料牧場の予定施設を造成中でございまして、この八月の末にはすべて必要な施設を完了するという状況でございます。それから民有地の代替地の造成につきましては、県にお願いをいたしまして、県が持っております県有地の約百ヘクタール、それからさらに付近の成田市並びに富里村から約三百ヘクタールに及ぶ地域を買っていただきまして、その地域に現在造成をやっております。で、造成の残っておるのは御料牧場の残地だけでございまして、あとの代替地につきましては、すでにほとんど全部につきまして造成工事を完了いたしまして、一部水道あるいは電灯線というふうなものの工事が若干残っておりますが、ほとんど造成を終わっておるという状況で、すでに新しい代替地には家屋の
建設あるいは移転、畑地への作付というふうなものが始まっておる状況でございます。
それから資材の輸送
関係でございますが、資材は主として茨城、栃木の砕石を中心にいたします土工用の材料でございますけれ
ども、これについてはすでに鉄道輸送に関する面につきましては、先般、国鉄当局との間に完全に覚え書きが成立いたしまして、それによりまして栃木、茨城、山梨あるいは東京都下三多摩等からの鉄道による骨材の輸送がすでに計画ができ上がったわけでございます。さらに茨城、あるいはまたその他の地域からの骨材の運搬等に、道路による部分につきましては昨年の秋、茨城県並びに千葉県に対して当公団の
予算で資材を輸送するための県道の改良工事をお願いいたしまして、大体順調に工事が進行中でございまして、その全部がこの九月には完了する予定でおります。
それからまた成田から敷地の中に材料を運び入れる問題につきましては、国鉄成田駅から成田の国道五十一号線の北にあります土屋地先に約十万平米の材料集積場をつくりまして、そこまで成田駅から鉄道で運搬する、それからその集積場から専用道路によりまして空港の中に材料を運び入れるということで、現在、国鉄との間に成田駅の改装と専用線の
建設については話し合いがついて現在準備中でございます。
それからなお資材置場につきましては、すでにこの数日前から大部分の地主さん方とお話し合いがつきまして、砂を入れて整地を始めておるという状況でございます。私
どもは今後の計画といたしましては、少なくともこの四十四年度の下期から鉄道並びに道路による本格的な資材輸送を開始いたしまして、それと同時に敷地内の造成について並行して伐木、整地、あるいは工事用の道路というふうなものをつくりまして、この年度の下期から本格的な敷地内の造成工事をも始める、こういうことでいっておるわけでございます。