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吉田忠三郎君 いままでは、各
省庁は、
定員については設置法できめておったわけですね。それをいろんな弊害があるとかなんとかと言って、総
定員法に改めるということだと思うんですよ。私はいま総
定員法のことについて深くどうと言うつもりはないんですが、そういうことだと思うんですよ、簡単に言えば。しかし、
実態としては
——そのことは悪いと言っているんじゃないんですよ、私は。悪いと言っているんじゃないが、普通の、何といいますか、いわゆる
一般の非現業の
省庁と違いまして、現業に準ずるような、たとえば建設省にそういう部分があります。それから
開発局も端的に言ってそうですね。外の
仕事だけに従事しておられるんですから、言ってみれば生産
職場を持っているわけだ。それが
北海道の場合は、国策として、当初は人口問題、日本の食糧問題等々が柱になって年々開発をしていくということになっていたわけなんです。だから
事業が拡大されていくわけですよ。最近特に
北海道を総合食糧基地とする、そのためにどんどん開発をしているわけです。わが国の総合食糧基地にするというんですから、たいへんなことですよ。これからだってどんどん
事業量は拡大されていくわけです。その場合に、今度は総
定員法ということになるんだと思うんですが、そのことを伏せておいても、いままでのようなやり方ですと、
定員のワクがきまっているから行管ではできませんと。のみならず、欠員を補充しない、そして五%削減するんだなどということをやってきましたな。算術的、機械的にやってきたわけだ。しかし、そういう結果
事業がふえていくんですから、これは。機械とか何かだけではできないんですから。機械を持ってきたって、その機械を運転するのはだれかと言えば、人間ですよ。そのときに、いま言ったように、
定員のワクがない、あるいは欠員補充しない等々の、これは三下り半めいたものがありますよ、次官通達。そういうことをたてにとって、新しい
事業に対しても人をやらなかった。さて、
事業を進めなければならぬからどうするかということになると、やむを得ず、いま
開発局がとっているように、
非常勤、
大臣は二千人以下だと言っていますが、二千人こえているんですよ。こえた、こえないは私はここで問題にしようとは思いませんが、そういう
実態がある。こういうものをあなた方はいままで知らなかったから、新しい問題だからこれから勉強さしてもらいたい
——これは大いに勉強はけっこうですよ。しかし知らなかったではないですよ。これは五年も、六年も、七年も前から
予算をきめるときに毎回
歴代長官にわれわれがものを言うてやってきて、知らないわけではない。特に
開発局の
長官が行管の
長官を兼ねておったことはたしか二、三代あったと思う。一面においては
行政管理庁の
長官をやり、片や
開発局の
長官をやり、二足のわらじをはいておった時代が過去数年前から二、三回あったと思う。だから知らないわけではない。知っておった。知っておったけれども、いま言う三十七年の
閣議決定、その後の欠員は補充しないという次官通達などなどがわざわいをして、新しい
事業といえども、結果的には
事業費を食って
非常勤でやりくりしなさいということでやっておった。今日その数がばく大になっちゃって、その人々がいなければ
事業が遂行できないということを国会で
指摘されたら、これは新たな問題だから勉強するというのじゃ、はい、そうですかということにいきませんよ。これはあなたに言ったってしょうがないが、そうなんですよ。これはうそも隠しもない。ですからこれは総
定員法が終わったあとに行管
長官なり何なりにおいで願ってやるようにして、きょうは、私はここであなたに答弁を求めることでもないし、求めたって無理ですよ、あなたたちに。ですから言いませんけれども、やはり
実態は
実態として、これをやっぱり制度の上に乗っけていくというのが私は
行政の
事務の
仕事だと思うのですよ。ですから、そういう観点に立って、そういうものが出てきたからけしからぬというような態度ではなくて、計画的に、
段階的に、時間がかかったとしてもそれを正常なものにして
行政の円滑化をはかっていかなきゃならぬという
方向で、私はこの始末をすべきものじゃないかというふうに考えますので、せっかくこれは
長官が前に答弁しているわけですね、内閣
委員会で。あなたは、最高の責任者の
発言でありますから、
事務に乗っけなければならぬと、そう言っておりますが、そういう考え方に立ってこの処理をするように、いままでのように、
定員外
職員だからわれわれ知らない、所管外事項だというようなことでなくて、やはり
関係の
省庁と十分討議をしたり、研究をしたりあるいは話し合ってものごとを解決するように努力してもらいたいと思うのですね。それだけです。