○佐藤隆君 ひとつ、半歩でも一歩でも前進した案にお目にかかれる時期の早いことをひとつ期待をいたしておきます。
最後にお尋ねをいたしますが、このたびの
災害でずっと回りましても、多くの
被災者たちの言われることは、あるいは
関係者から言われることは、治水事業というものが、もうほんとうにおくれているのだ。
中小河川の整備なんていうのはもうなっていないじゃないか。たとえば田畑の
冠水にしても、水をかぶったそのことについても、
中小河川の整備がおくれているためにそうなったのだ、
雨量だけの問題じゃないのだというようなことで私は言われたわけでありますが、そうした要請を受けたのでありますが、これはやはり予算の問題になります。私はなぜこの予算のことをきょうここで取り上げるかというと、
先ほどもちちょっと触れましたが、四十五年度の予算要求の積み重ねとして、ヒヤリングをすでにことしの二月ごろから末端ではやっているはずであります。ことしの八月の末になりますと、
関係各省では大蔵省との折衝が始まる、これは例年のことであります。八月五日で延長国会は終わります。特別の
災害がなければ、この
委員会が
あと一回開かれるか、二回開かれるかわかりませんけれ
ども、そう数多く開かれないと思います。そこで、きょう私そのことについて四十五年度の予算要求に対処しての問題を特にこの際申し上げておきたいわけであります。
毎年毎年私
どもが——私自身は自民党でありますから、与党という立場において
政府を督励し、あるいはお願いする形で、たとえば新治水五カ年計画でも、もう何とかしてやってくれ、何とかしてこれだけの予算はつけてくれということを、もう大蔵省に頭を下げたり、党内においてはマル政なんていうことで、ひとつこれは政治的に解決しなければいけない難問題であるというようなことで、十二月、一月にかけて閣議決定になるまでの間というものは、全くなみなみならぬわれわれは苦労をいたしております。しかし私がたび重なる
災害を見て回って
関係者の方々の意見を聞いて感ずることは、われわれが従来とってきたそうしたやり方をとらえなければ、治水予算が取れない。そんなことではたしていいのかどうか、当然事務的に——政治的じゃなくて、事務的にズバリ割り切って予算がつけられてしかるべきものである、これが防災
対策になるんだ、
災害対策になるんだ、そう私は思うのです。ところが、なかなかそういうわけにはいかぬようであります。そこで、四十五年度は新治水五カ年計画、
中小河川の整備
改修をやるということが主となっております二兆五百億、これが第三年度目を迎えるわけであります。まあ大蔵省もなかなかたいへんでしょうが、ひとつ
災害対策委員会のこうしたこの場でなければそういうことは強く言うわけにはまいりませんので、この際、強く申し上げておきますが、四十五年度の
中小河川の
改修、とりもなおさず治水計画、これを一体どう考えているのか、まごまごしていると間に合いませんです。ここでひとつはっきり私は注文をつけておきたいです。
建設省——多少時期が早いかもしれませんが、この際、
建設省におかれてはどう考えておられるのか、具体的にひとつお答えをいただきたい。防災予算は、いままでの例を見ますと、国全体の予算の伸び率、それとやや並行して伸びております。絶対額がふえれば、それに伴う率でふえておる程度であります。
災害予算、防災予算というのは、これはもう政策以前の政策として取り進められる、その裏づけとしてつく予算であります。そうしたことを頭に置くならば、予算の絶対額がふえたから、防災予算もことしはその分だけふえました。それでは
被災者に対して言いわけがつくかどうか、ほんとうに防災
対策に取り組む姿勢になるかどうか、はなはだ疑問であります。これ以上申し上げませんが、
建設省の考え方をひとつお聞きいたしたいと思います。
引き続きまして、防災
関係の窓口である総理府におかれては、四十五年度の総体的な防災予算についてどう対処しようとしておられるのか、その決意のほどを
総務長官からひとつお答えをいただきたい。あわせて大蔵省においては両省の見解を受けて、どう取り組もうとされるのか、お答えをいただきたい。