○鬼丸勝之君 それ以上お尋ねしませんが、そのことばどおり実際にやっていただきたいと思います。
そこで、次にちょっと
質問を変えますが、
地価対策のこれは重要な一環だと
考えますけれ
ども、御
承知のように、いままでの住宅建設
計画のメリットは、ほとんど
土地を取得して、つまり
土地を買収して住宅を建てておる。これは
宅地にしろ、
農地にしろ、住宅公団あるいは公営住宅、住宅金融公庫、皆そうでございます。中に一部自分で住む住宅は昔から持っている屋敷に建てておりますけれ
ども、これは一部である。そこで特にこの住宅金融公庫の個人貸し付けあるいは
民間会社による融資ローンによる
民間の自力建設、これらが御
承知のように市街地のスプロール化を来たしておる大きな
要因になっております。そこで私は住宅公団なりあるいは公営住宅の団地、こういうものはもちろん今後も大いに進めていかなければなりませんけれ
ども、だんだんに
民間の自力建設のスプロール化現象とからみ合って
地価は高騰する。そこで公的資金による公営、公団住宅等はだんだん遠いところに建たなければならぬ。そうすると通勤難に拍車がかけられておる。高い家賃か、通勤難に苦しむ遠いところの住宅かと、こういう姿になってきておることは御
承知のとおりでございます。そこで、私は一つの
提案を含めてお尋ねしたいんですけれ
ども、特に大
都市の近郊には
農地がたくさんあります。あるいは山林原野でまだ開発されていないようなところもかなりあるのでございます。東京都でいえば大体田畑と
宅地がほとんど同じくらいある。山林に至っては八万ヘクタール以上ございます。そこで、これらの
農地山林を所有しておる農民等に安定した財産づくりを農民の
立場からいえばやらせる。これはもうほとんどいまは不動産屋にだまされた、あるいは不適正な
取引によって切り売りをしておりますから、そういうものをなくすためにも、安定した財産づくりをやって一部
都市農業をやはりそこに残していく、残していくというよりも、育てていくべきだと思うんです。そういうことから
考えまして、さらにスプロール化現象を押える、
地価の抑制にも働かせる、それを
計画的にやっぱりやっていかなければなりません。
都市計画的にやっていく。そうすればいわゆる太陽と緑の田園住宅
都市、こういうものができ得るんじゃないか。買収方式だけでいきますと、やはり
農家の人は先祖伝来持っておって、腹の中では大いに値段をつり上げようという気持ちもあるんでしょうが、先祖伝来の
土地を離したがらない、こういう気持ちが強いと思う。一部にはやはり
農業を少し規模を狭めてでもやりたい、こういう希望も強いんですから、そういうやり方で所有権を移転しないで、住宅用に
利用権を設定するという形になりますが、それだけじゃいけないんで、農民自身に住宅を持たせる、貸し家経営をやらせる、それに農協が中心となりまして、これの委託を受けてやる、あるいは農協だけではなく、一部は住宅公社とか住宅協会でもいいと思いますが、しかし大体は農協が中心になって
都市農業というものの性格を変えて、そういう農民の財産づくりをやっていく必要があるのではないかと
考えます。これは一石三鳥、四鳥の案だと思うんです、うまくいけば。ぜひひとつこれを具体的に取り上げていただきたいと私は強くお願いをするものでございます。この点について政務次官あるいは住宅
局長、
川島局長に答えていただきたい。