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1969-07-10 第61回国会 参議院 運輸委員会 第30号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和四十四年七月十日(木曜日)    午前十時三十七分開会     —————————————   出席者は左のとおり。     委員長         岡本  悟君     理 事                 江藤  智君                 金丸 冨夫君                 谷口 慶吉君                 森中 守義君     委 員                 河野 謙三君                 佐田 一郎君                 重政 庸徳君                 菅野 儀作君                 平島 敏夫君                 前田佳都男君                 渡辺一太郎君                 加瀬  完君                 瀬谷 英行君                 三木 忠雄君                 中村 正雄君                 市川 房枝君    国務大臣        運 輸 大 臣  原田  憲君    政府委員        運輸政務次官   村山 達雄君        運輸省鉄道監督        局長       町田  直君        運輸省自動車局        長        黒住 忠行君        建設省道路局長  蓑輪健二郎君    事務局側        常任委員会専門        員        吉田善次郎君    説明員        大蔵省銀行局保        険部保険第二課        長        松永 正直君        農林省農政局参        事官       中沢 三郎君        運輸省航空局飛        行場部長     丸居 幹一君        日本国有鉄道常        務理事      長浜 正雄君    参考人        新東京国際空港        公団総裁     今井 栄文君     —————————————   本日の会議に付した案件 ○新東京国際空港公団法の一部を改正する法律案  (第五十八回国会内閣提出、第六十一回国会衆  議院送付) ○運輸事情等に関する調査  (自動車行政に関する件)     —————————————
  2. 岡本悟

    委員長岡本悟君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。  新東京国際空港公団法の一部を改正する法律案議題といたします。  質疑のある方は順次御発言願います。
  3. 瀬谷英行

    瀬谷英行君 まず、空港進捗状況ですね、つまりパーセンテージにすると何%ぐらい進捗をしているのか、こういう点、たとえば、それは工事の問題、関連した道路なり鉄道の問題、それから地元の土地買収の問題といったようなことに分けて、全般的な進捗状況について御報告をいただきたいと思います。
  4. 今井栄文

    参考人今井栄文君) お答えいたします。  用地取得につきましては、現在、昨年の十月から個別的な契約交渉に入りまして、本年の六月三十日現在、空港敷地内の民有地約六百七十ヘクタールの中の七三%に当たる四百八十八ヘクタールを買収終了いたしております。で、この六百七十ヘクタールの中で、第一期工事にかかる分が約二百七十ヘクタールでございますが、この中で、第一期工事につきましては、全体として先ほど申し上げましたように二百七十ないし八十ヘクタールでございますが、そのうちの八七%程度に当たります二百四十六ヘクタールの買収を終わっております。したがいまして、私どもが第一期工事として考えております四千メートル滑走路並びにそれに必要な誘導路、エプロン及びターミナルビルディングあるいはフレートターミナル、こういうふうなものにつきましては、民有地といたしましてはすでに八七%の買収を終わっておるという状況でございます。  それから代替地造成でございますが、これは敷地の中の方々、約三百戸の方々移転するわけでございますけれども代替地造成につきましては、公団農地取得できないという農地法のたてまえがございますので、県に取得造成をお願いいたしておるわけでございまして、準備をいたしました土地は、全体で五百ヘクタールでございます。そのうちの百ヘクタールは県有地、百ヘクタールは今度の御料牧場移転後の残地でございまして、残りの三百ヘクタールにつきまして民有地富里並び成田地域買収いたしていただきまして、この中で造成を必要とする土地は約二百六十ヘクタールでございますが、御料牧場残地を除きまして、ほとんど造成を終わりまして、現在家屋の建設それからまた移転、作付というようなものが始められております。  それから先ほど触れました御料牧場代替施設でございますが、これは栃木県の高根沢におきまして建設中でございまして、用地買収は昨年全部終わりまして、約二百五十ヘクタールでございますが、開畑工事土地造成工事の大部分を終了いたしまして、現在建築工事を実施中でございます。八月下旬には、貴賓館を残しまして必要なる施設を全部工事完了いたします。したがいまして、下総御料牧場は、八月末には高根沢のほうへ完全に移転していただける、こういうことで宮内庁とも話し合いがついておるわけでございます。下総御料牧場残地空港の南、特に第一期工事の南半分を占めるわけでございまして、こういった地域が本年の八月末をもって完全にお渡しいただける、こういう状況でございます。  それから空港マスタープランにつきましての問題でございますが、これは運輸大臣からの御指示をいただきました基本計画に基づきまして、マスタープランにつきましての委員会を設けまして、これは空港設置等につきましての学識経験者に集まっていただいたわけでございますけれども、こういうふうな方々の答申を昨年いただきまして、旅客貨物ターミナルその他の施設についての配置計画決定いたしました。現在施設の詳細な設計を進めており、この秋ぐらいまでにはこまかい設計についても全部これを完了するという方向で進んでおるわけでございます。  それから建設基本になります資材輸送でございますが、非常にむずかしい、またいろいろ困難な点がある問題でございますけれども、私どもとしては、まず土工に必要な骨材である砕石中心といたしまして、その輸送計画を現在設定いたしておるわけでございますが、鉄道並びに道路につきましての輸送に分けまして、道路混雑を避けるために鉄道による資材輸送というものにできるだけ依存するというたてまえでおるわけでございます。しかしながら鉄道輸送につきましても限界がございますので、どうしてもやはり相当部分道路で運ばなければならない、こういうことになるわけでございまして、この道路輸送につきましては、茨城あるいは栃木というところの砕石の産地から空港まで運び入れるために茨城県道並びに千葉県道の必要な資材輸送道路というものについて、すでに昨年の秋、千葉県並びに茨城県の御了承を得まして、県で現在既設道路改良工事施行中でございます。これはすべてこの九月には完了する予定になっております。  それから鉄道による資材輸送につきましては、これも各地に分散いたすわけでございますけれども、たとえば栃木県の葛生であるとか、あるいは三多摩方面、あるいはまた山梨県の初狩というようなところから砕石輸送するわけでございますが、これにつきましては、すでに先般国鉄当局との間に覚え書きに調印を終わりまして、現在貨車の発注並びに機関車の手配あるいはまた駅の改良工事等につきましては、国鉄が鋭意御協力、御努力をいただいておるという状況でございます。  成田に集積いたしました資材につきましては、成田の国道五十一号線の北側になります土屋地先に約十万平米の資材集積場を設けまして、成田駅とその資材集積場の間に専用線を設置いたしまして、集積場からさらに資材輸送専用道路空港の中まで建設いたしまして、それからピストンで専用道路によって敷地内に資材輸送するという計画を立てまして、先ほど申し上げましたように、県道の修復並びに鉄道資材輸送計画というものができ上がりまして、現在私ども成田におきまして資材集積場建設施行中である、こういう状況でございます。
  5. 瀬谷英行

    瀬谷英行君 羽田の空港との関係もあると思うんですけれども道路だとか鉄道というものが一緒にでき上がらなければ空港自体はあまり意味をなさないような気がするわけですが、空港使用開始日時と、鉄道なり道路の開通の日時というものは合わせて計画をしてあるのかどうか、それは合うようになっているのかどうか、進捗状況等を含めてその点の見通しについて次官のほうからひとつお答え願いたいと思います。
  6. 村山達雄

    政府委員村山達雄君) 道路につきましては、供用開始のときまでに京葉道路並びに東関東自動車道千葉成田線、これが完成する見込みでございます。鉄道につきましては、現在総武本線東京千葉間の複々線化工事中でございまして、四十六年度には完成予定でございます。津田沼−千葉間につきましては、これは四十七年度ぐらいになると思います。別途京成電鉄のほうから、成田−新東京国際空港間の乗り入れ免許申請が出ておりまして、七・三キロでございますが、これはいま検討中でございますが、近く許可をする見込みでございます。  大体そんなことでございます。
  7. 瀬谷英行

    瀬谷英行君 総武本線東京千葉間複々線化というのは、千葉までの話ですね。それから地下鉄のほうもいま検討中ということなんですが、問題は、成田空港ができるわけですね、成田空港ができた、しかし鉄道のほらは千葉まで複々線化完成したということでは、空港東京との連絡にどれだけ役立つかということになると、ほとんどこれは役に立たないわけですよ、もちろんそれは千葉東京の間は幾らかよくなるかもしれませんけれども。問題は、空港ができた、空港都心を結ぶ道路なり鉄道のほうはどうなっているのか、こういうことなんです。
  8. 村山達雄

    政府委員村山達雄君) 先ほど申しましたように、道路のほうは供用開始までには完成する予定でございます。所要時間は大体六十分くらいで行く、こういうふうに見込まれているわけであります。鉄道につきましては、先ほど申しましたように、現在成田まで行っているわけでございますが、そこと空港をつなぎます京成電車、これが新たな免許を要するわけでございまして、近く認可をするという運びになっているわけでございます。ただ、この新国際空港が四十一年に決定いたしましたときの閣議決定で、その他の総武本線あるいは地下鉄整備もあわせ行なうべきである、こういう決定がされているものでございますから、それに関連いたしまして総武鉄道は、先ほど申しましたようにいま複々線化を進めている、こういうのでございます。それから地下鉄につきましては、これはもう整備を終わりまして、西船橋まですでに完成いたしているわけでございます。東西線がそこまでできている。これは閣議決定で、何と申しますか、その周辺の鉄道整備すべきである、こういう趣旨でございますものですから、そういうことを行なっているということでございます。
  9. 瀬谷英行

    瀬谷英行君 いまの西船橋まで地下鉄ができているということは私も知っておりますけれども西船橋成田とはかなり距離が離れているわけですね。千葉にしたってずいぶん離れている。成田線というのはこれは国鉄が通っていることは私も知っております。ついこの間まで蒸気機関車単線で走っている汽車だったですがね、フナ釣りの人が愛用する。これを成田空港の主要な鉄道として用いるというにはちょっとこれはお粗末な気がするし、京成鉄道が入っているということも知っております。しかし、かなり時間がかかるわけです、いずれにしても。空港はできたけれども空港から東京まで来るのにこれらの既設鉄道を使っておったのでは、これは香港から空港へ来るよりもよけい時間がかかってしまうというようなことになるのじゃないかという気がするわけです。だから、すでにでき上がっている国鉄総武線であるとか地下鉄線であるとか、この鉄道のほかにストレート空港都心を結ぶ鉄道計画はどうなっているのか。その鉄道計画というものは国鉄全国的な幹線計画とどういう関係にあるのかといったようなことも私は聞きたいわけなんですがね、その点はどうなんですか。
  10. 町田直

    政府委員町田直君) 成田空港都心との鉄道の問題でございますが、ただいま政務次官からお答えいたしましたように、当初の計画は、成田空港都心とを連絡する鉄道として総武本線、それから地下鉄等を利用いたしましていま行っております成田線成田の駅から空港まで延ばす、そうして御承知のように、総武本線複線化いたしておりますし、成田線も途中まで複線化できておりますし、それから電化もできておりますので、あとこれは、新線建設でございますから新線建設の手続が必要でございますけれども、それを延ばすということが当初の計画でございまして、ところが、ただいまこれも政務次官から御説明申し上げましたように、京成電鉄の新空港への乗り入れ免許が実は出てきております。これは昨年の十二月十二日付で京成成田成田空港間七・三キロの免許申請でございます。これも一つ方法でございまして、それともう一つ国鉄計画といたしましては、ただいま瀬谷委員からお話がございました、むしろ現在線を利用するよりも、都心と新空港をいわゆる新幹線方式鉄道建設として結んだらどうか、こういう構想が出てまいっております。しかしながら、この構想につきましては、これも先生からお話ございましたように、成田空港東京間の新幹線方式だけではたしていいのかどうか、あるいはこれをさらに延ばしまして、今後計画いたしてまいります全国新幹線網の一環として、あるいは常磐線に結び、そうして東北線のほうに結ぶと、こういうことも一つ考え方でございます。そういうことも含めまして新幹線方式につきましては、全体の新幹線構想がいずれ固まると思いますので、その時期までに何らかの形で考えたいと、こういうことをいま検討中でございます。具体的に実現いたします方法としては——ただいま申請が出ております京成電鉄成田空港東京との連絡と、こういうものがこれまだ免許をいたしておりません。それはいろいろ今後の事情等もございまして、慎重に検討中でございますけれども、これが実現が一番早いのじゃないか。それに追っかけまして新幹線方式というものを検討いたしたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
  11. 瀬谷英行

    瀬谷英行君 京成電鉄空港乗り入れの話は、現在の成田から空港乗り入れるわけでしょう。それが七・三キロですか。うらしますと、京成電鉄を利用するとしても、その乗り入れ京成電鉄を利用して、じゃ京成電鉄どこまで来るかというと現在上野までですよね。そうすると、所要時間というものは、都心まで来るためには上野で乗りかえるなり、要するに上野がストップになるわけですね、そうすると、都心成田空港とを直結する鉄道は、京成電鉄が一番早いとしてもやはり一時間半ないし二時間を見なければならぬということになるのじゃないですか。それから成田線を使うという場合には、電化をしておって、常磐線複線化しているということは私も知っていますけれどもね、向こうのほうはまだ単線なわけです。あれを複線にして、京成電鉄と同じように運転をして、一体どのくらいの時間を要するのかどうか。それらの点を考えてみて、都心空港とを連絡をするためにやはり一時間半ないし二時間というものを見なければならないのじゃないかという気がいたします。現在構想では、それはどうなんですか。
  12. 町田直

    政府委員町田直君) 京成電鉄申請計画では、成田空港から上野まで一時間、こういうことでございます。まあおっしゃるように上野からさらに乗りかえて東京中心部へ参りますから、その時間がプラスされるわけでございますから、おそらく申請どおり計画ができたといたしましても一時間二、三十分ということになるのではないかというふうに考えておるわけであります。それから当初計画いたしました総武線並び成田線を利用する方法では、大体一時間十分くらいという時間的なものになっております。これももう少し精査してみないとわかりませんけれども、その程度でございます。しかしながら、おっしゃるように両方ともまあ必ずしも新空港に対する鉄道としては非常に十分な何というか、鉄道路線ではないかもしれません。しかし現在のところは一応そういうことが二つの案としてございまして、それから先ほど御説明いたしましたいわゆる新幹線方式というのがいま構想として検討中と、こういうことであります。
  13. 瀬谷英行

    瀬谷英行君 新幹線のほうはまあ検討をしておるということなんでありますが、実際に工事をやっている山陽新幹線でもまだことしじゅうにはでき上がらない、来年、再来年くらいじゃないとでき上がらないわけです。そうすると、現在検討をしておる新幹線というものを成田に持っていくとすればいつのころになるのか。空港完成予定どおりだとしても、ちょっとそれと合わないのじゃないかという気がするわけです。空港成田につくるとすれば、これは当然鉄道なり道路等連絡というものができていなければ意味をなさないと思うのでありますけれども、もし新幹線をつくるとするならば、その新幹線東京のどこから発車をさせるのか。東京駅からストレートに出るような形にするのか。その場合には地下をもぐらせるのか。現在の京浜、山手線わきに新線を建設するのか。どういう形でもって新幹線をつくるということになっているのかですね。それと、国鉄新幹線全国的な計画というものも先般運輸審議会で発表されているようなんですけれども、それとの関係はどういうことになっていますか、その点をお伺いしたいと思います。
  14. 町田直

    政府委員町田直君) 新幹線構想につきましては、実はまだあまり詳しくできていないので、そういうような前提で御説明させていただきたいと思いますけれども、一応現在は、東京駅の、現在東京都庁の近所というところが起点と申しますか終点と申しますか、となりまして、それから地下を通りまして東京を出て、北総ニュータウンというのがございますが、そこを通りまして新空港へ至ると、こういう線を一応考えている次第でございます。もちろんその間の工事の難易とか、あるいは一番の問題はやはり建設費であろうと思いまして、それをまた、北総ニュータウンを通っていくといたしますれば、北総ニュータウン東京との通勤にも利用できるのじゃないかと、こういう考え方でございますが、これも運賃等の問題もございまして、建設費並びに今後の収支というものに非常に大きな影響がございますので、その辺の数字的な検討も現在いたしておる次第でございますけれども、大体考え方はそういうことでございます。  それから全国新幹線網との関係は、実はまだ全国新幹線網自体決定いたしておりません。新全総では一応の新幹線網というのは計画構想段階で出ておりますけれども、具体的に決定いたしておりませんので、それの決定とのからみがございます。これにつきましては建設審議会において次期通常国会を目途に法案を出すようにと、こういう決議が出されておりますので、これに合わせまして具体的に考えていきたい、こういうふうに考えております。
  15. 江藤智

    江藤智君 関連。ただいま東京空港東京都の都心とどういうふうに結ぶかということが議題になったわけでございます。これはきわめて重要な問題でございまして、新空港ができましても、これを急速に東京都心あるいはその他の重要都市にその旅客を運ばなければ意味がないということは申し上げるまでもございません。その方策につきまして、道路による場合、あるいは現在線を強化して乗り入れる場合、あるいは一案として新幹線方式で入れたらどうかというような案も一つ考え方としては出ておるわけでございますが、いまだ一つも固まっておるわけじゃございません。しかし、新空港ができることもこれはだんだんと固まってきております、見通しがついてきております。ジャンボジェットが入ってくる時期も大体予測される。そういうような場合に、空港東京都心とをいかに結ぶかということは、同時に計画を立てなければこれは追っつかぬのじゃないか。非常に心配をしておる事柄がただいま議題になったわけでございます。私はまだ、道路にしても、はっきりそれで運べるかどうかという確信のあるお話も耳にしておりません。いまお話しになった千葉街道を通っていくわけでございます。これがいかに混雑をしておる道路であるかということは、皆さんよく御存じのとおりでございます。おそらく、これによって最初にお客を運ぶということになりますと、その面で行き詰まることになります。そうすれば、これを鉄道である程度はっきりと補完しなければいかぬ。そういうような場合になりますというと、とても新幹線じゃ間に合いませんから、現在線——先ほどお話のあった地下鉄五号線も一部西船橋まではできておる、総武線複線工事も進んでおるのでありますし、成田線複線電化もこれは進んでおるのでありますから、そういうものととにかく見合わせて、見比べて、いつまでになればこれによってこれだけのお客が運べる、これに合わせて、並行して、全国新幹線網ということもこれは早急にきめなければいけない問題であろうかと思います。これとのからみ合いが出てきますから、将来の問題としては新幹線ということもこれは検討をする段階になっておると思いますけれども、これがいますぐどれだけどういうふうに役に立つかということを明言をされる時期じゃないと、私もまた検討がそこまでいっていないと思っておるので、この点非常に心配しております。  そこで私は一つ政務次官に要望いたしますことは、この問題につきまして至急じみちな検討を進めていただきたいのです。いろいろな案は出ますけれども、ほんとうにきまっておらないというのが私は現状じゃないかと思いますので、こういう正式の委員会の場所におきまして重要問題が議題になった以上、これまでも御検討になっておると思います、しかし用地買収その他のほうに非常に頭を使っておられる関係か知りませんが、この大事な問題が私はおくれておるのじゃないか——まあおくれておると実は非常に心配しておりますので、至急この問題を真剣に関係方面と、建設省あるいは国鉄関係などともお進めいただきまして、その案をお示しを願うように要望申し上げておきたいと思います。
  16. 村山達雄

    政府委員村山達雄君) ただいま瀬谷先生並びに関連において江藤先生から重大なる御指摘がございましたので、運輸省といたしましても、いまの問題にはっきりしためどをつけるように至急検討いたしまして御返事申し上げたいと思います。
  17. 瀬谷英行

    瀬谷英行君 こういう計画は、道路なり鉄道なり空港なり、そういうものが一体となってでき上がらなければ意味をなさないと思うのです。いままでの報告を聞いてみますと、鉄道一つ取り上げてみましても、はなはだたよりない話なんですね。成田線の場合は、かりにあの単線部分複線電化をするとしてもかなりの時間を要すると思います。それから、京成電鉄空港乗り入れをするということが考えられても、現在の京成電鉄利用するとなれば、覆り終点上野のあの公園の下なんですね、あそこは地下で、町屋の火葬場わきを通ってそれで上野公園の下のほうへモグラみたいに入ってくる、これが新国際空港からお客を運ぶ終点としてはたして適切であるかどうかということになると、首をかしげざるを得ない。で、しかもこの上野東京の間はどうかというと、これもまた御存じのとおりですよ。かりに国鉄成田線をスピードアップするとしても、国鉄上野駅というものを東北、上信越のターミナルとして、あすこから東京までの、都心への輸送力増強について、私はいままでしばしば質問をしてまいりましたけれども、相当金がかかるからということで、上野から東京までの乗り入れについて積極的な姿勢をとっておりませんね、今日までのところ。これでいいのかどうか疑問が出てまいります。  そこで、道路のほうも今度ちょっとお聞きしてみたいのですけれども道路は一体どことどこを結ぶようになっておるのか、それはいつまでにでき上がるという計画になっておるのか、つまり都心と新空港を最も短く連絡をする主要な道路としてはどういう道路計画をされ、どの程度進捗をしておるのか、その点を説明していただきたいと思います。
  18. 丸居幹一

    説明員丸居幹一君) 建設省が見えておりませんので、私からちょっと御説明を申し上げます。  新空港都心とを結ぶ順序でございますが、これは高速六号線、それから高速七号線を通りまして、京葉道路に結ぶわけでございます。京葉道路の一期、二期、三期と工事をいたしております、それを通りまして、東関東自動車道路に結ばれてまいりまして、それで成田から新空港へ至る線のあたりまで参りまして、そこから今度は新東京国際空港線というのを通りまして新空港へ至ります。この間距離にいたしまして約六十六キロになっております。建設省のされました試算では、この間約六十分で都心から新空港に到着できるというふうに聞いております。
  19. 瀬谷英行

    瀬谷英行君 それはいつごろまでにでき上がるのか、その点。
  20. 丸居幹一

    説明員丸居幹一君) これは昭和四十五年度末までに計画ができ上がる予定になっております。それからなお、でき上がってしまっておるところもあるわけでございまして、一番あとでできていくところでも四十五年度末に完成ができるということになっております。
  21. 瀬谷英行

    瀬谷英行君 いま計画ができ上がるという答弁をされたけれども完成するのですか、四十五年度末までに。
  22. 丸居幹一

    説明員丸居幹一君) 四十五年度末までに完成いたします。
  23. 加瀬完

    ○加瀬完君 買収もやっていないじゃないか。完成するのですか。
  24. 丸居幹一

    説明員丸居幹一君) 完成する予定でございます。
  25. 瀬谷英行

    瀬谷英行君 私が言っているのは、車でもって成田の新空港予定地まで通れるようになるのはいつかということなんです。それまでの、じゃ工事進捗率は何%くらいになっているのか。その用地買収等も全部済んで工事に差しかかっておるということであれば別なんですけれども、四十五年度といえばすぐですからね。それまでに、つまり来年度までに通れるようになるのかどうかということを、もう一度念のために聞きたいと思うのですが。
  26. 丸居幹一

    説明員丸居幹一君) どうもたいへん説明がへたで申しわけないのでございますが、結論から先申し上げますと、四十五年度末までに完成して、新空港までただいま申しました約六十分で行けるようになるという予定でございます。  それからいま申し上げました線の中で、ただいま御指摘のありましたように、まだ用地買収等をやっておる線と申しますのは東関東自動車道の千葉成田線でございまして、これはおっしゃるとおりそういうことでございますが、もう用地買収には着手いたしておりまして、これも建設省お話では四十五年度末までに完成する、こう言っていただいておる次第でございます。
  27. 谷口慶吉

    ○谷口慶吉君 ちょっと議事進行で。建設省の責任者を呼んではっきりしないと、いまの答弁ではおそらく質問者も納得しないと思うのですよ。どうなんでしょうね、ひとつ委員長のほうの御判断を……。
  28. 岡本悟

    委員長岡本悟君) 速記をとめて。   〔速記中止〕
  29. 岡本悟

    委員長岡本悟君) 速記を起こして。
  30. 瀬谷英行

    瀬谷英行君 どうも道路計画のほうも、鉄道計画のほうも、私は外回りのほうからだんだん聞いていくつもりなんですけれども道路のほうも鉄道のほうもまことにいままでのところたよりないわけです。しかも具体性がないわけです。だからこういうことではしようがないと思うんですね。むしろ私はいま自民党の委員の方からも数多くの意見が出ておったんですから、これはやはりわれわれも、はたしてこの空港というものの計画予定どおりにいくのかどうかということから考えてみなければいかぬと思います。  そこで議事の進め方、法案の審議の問題について問題を提起したいと思うんですけれども国鉄の運賃でも公聴会をやったり、参考人を呼んだり、現地調査をやったり、連合審査をやったり、こういう経過を経てきております。それでともかく運賃のほうはきまりがついたわけなんですけれども、こっちのほうははたして法案をここでもって上げるだけでもってきまりがつくかどうかということは、だれしもが疑問を持つと思うのです。だからいま御説明がありましたように、高速六号、七号、京葉道路等を通って六十六キロだ、だから一時間ぐらいでもって行けるという話なんですけれども混雑の度合いを考えると、それはまるっきり車の通ってないところを走れば六十六キロ、一時間ぐらいで行けると思うんです。ところが車が通ってないわけじゃない、たくさん車が通っているところを一時間で行こうと思えば、消防自動車か救急車ででもなければこれは行けないということになってしまうわけです。まともに走ったんではとても行けないということになるんじゃないか。だから委員会として、まずこの都心から、国会からはたしていま説明されたルートを通ってどういうものかということを実際に通ってみるという必要もあるんじゃないか、こう思うんですね。通ってみて視察する、まず道路の視察、それから鉄道のほうの視察もしてみる必要がある。京成電鉄を使った場合、あるいは成田線を使った場合どうなのか、こういう問題もあると思うんです。こういうような現地視察、もちろんまだ空港内部のことに私触れておりませんけれども空港そのものもこれは御本尊ですから、一番大事な問題なんだけれども、この空港の土質であるとか、あるいは風向きであるとか、地形であるとか、こういう点についてもほんとうならば現地の視察をしてみるということが必要じゃないかという気がいたします。そこで、この法案の審議をするにあたって、これは理事会でもって検討していただかなければならないんじゃないかと思うんですけれども、どういう方法をとるかは別として、交通網の視察、それから飛行場そのものの視察といった現地視察、それから関係者を呼んで公聴会を開くとか、あるいは参考人を呼ぶとかいったような方法関係委員会との連合審査、これらのことをやる必要がありはしないかどうか、こういう気がするのでありますが、その点委員長のほうのお考えをちょっとお聞きしたいと思うのです。
  31. 岡本悟

    委員長岡本悟君) ただいまの瀬谷委員の御提案、それからそれに先立つ谷口委員の御提案につきましては、追って理事会で十分検討いたしまして、御趣旨に沿うようにつとめたいと存じます。
  32. 瀬谷英行

    瀬谷英行君 それは理事会におまかせいたしますが、道路の問題についていまちょっとお伺いしただけでもあいまいであるということでありますから、これは建設省建設大臣も出てもらって質問をしたいと、こう思います。  それから国鉄の問題についても、いままでお聞きしたところでは、新しい国際空港都心を結ぶ鉄路の問題はまことにお粗末であるということになります。どういう電車を走らせるかわかりませんけれども、線絡が現在のままの線路でそこを走らせるということになると、特急電車を走らせてみたところで、相当の時間を食うだろうし、現在の線路容量でもってそういう特急電車を走らせて一時間で結ぶなどということがひんぱんに行ない得るかどうか、これはちょっと疑問じゃないかと思うのです。その点、今度また鉄道の話に戻りますが、どうなんでしょうか。もし国際空港が店開きをした暁に、現在の鉄道線を使って十分に運搬をすることができるのかどうか、その点をお伺いしたいと思います。
  33. 町田直

    政府委員町田直君) 先ほど御説明申し上げましたという段階でございますので、あまり確定的なことはちょっと申し上げられないかもしれませんけれども、現在の時点で京成では上野まで一時間、それから国鉄線を使った場合には、もう少しダイヤその他を組みまして精査しませんとわかりませんけれども、大体都心まで一時間十分と、こういうふうな計算になっておる次第でございます。
  34. 瀬谷英行

    瀬谷英行君 それもさっきの道路の話と同じで、現在の鉄道線路を全然ほかの電車が走らないということを想定をして一時間といったような計算が出てくると思うのです。現在の常磐線を利用し、あるいは総武線を利用して、そうして都心まで一時間で来るということになれば、特別なダイヤを組まなければならないということになると思います。だからはたしてそこまでの準備があるのかどうかということになりますが、それでは、その空港から都心までの輸送量をどのくらい必要とするか、こういう試算をしてみなければならないと思います。それではいまの羽田空港利用者の何%ぐらいを新国際空港で扱うように考えているのか、その場合の新国際空港から都心へ運ぶ数、輸送量をどのくらいと見ておるのか、その点はどうなんでしょうか。
  35. 村山達雄

    政府委員村山達雄君) 先ほど江藤先生から御指摘がございましたので、詳しい具体的なことは後刻調査いたして御報告さしていただきたいと思いますが、概数でございますけれども、第一期工事ができまして供用を開始いたしますと、国際線を向こうに移そうというのでございます。現在、国際線の乗降客は年間百八十万人でございまして、四十六年度では約倍の三百五十万人ぐらい乗降客が来ると見込まれるわけでございます。一日当たりにしますと、大体三百六十でございますから、一万人ぐらいでございます。片やいま申請にかかっております京成電車でございますが、これは一日二万人の人を運ぶという計画になっておりまして、先ほど鉄監局長から説明いたしましたが、二十七分間隔で一日七往復、所要時間六十分、一日の輸送人員約二万人を見込んでおるわけでございます。まあしかし、全部が全部乗降客たちが行くわけではございませんので、見送り客もございますし、その他の人もあると思いますものですから、その他の在来線あるいは道路で行く人も含めまして一体どういうことになりますか、その辺のことも十分計算いたしまして後刻提出いたしたいと思います。
  36. 瀬谷英行

    瀬谷英行君 一日一万人ということになると相当な数になると思うのでありますけれども、じゃその場合の終点として、京成電鉄の現在の上野公園の地下にある上野駅が適当であるかどうかという問題、国鉄の場合上野駅でいいかどうかという問題が出てくるわけですね。だから、これは単に国際空港だけの問題ではきめられないと思うのです。都心に対して、つまり鉄道のほうは東海道新幹線、あるいは東名高速道路というように西のほうの交通網というものがかなり整備されてきておるわけですが、北のほうはまるきり整備されてないんです。だから、新空港ができた場合に、この新空港のためにだけ新幹線のルートを考えるということで済むかどうかという問題ですが、そんな不経済なこともできないでしょう。そうすると、当然東北新幹線であるとか、上信越新幹線であるとか、そういうものの入り口をつくることと、成田空港新幹線といったようなものも、一緒のものを考えなきゃならないということになりはしないかと思うのですがね。その辺の構想は政府としてどのように持っておるのか。とりあえずは成田空港のことだけを考えてその国鉄なり道路というものを考えるのか、それらのほかのルートと合わせて考えておるのか、あるいはそういう考えはまだまとまっていないのかどうか、以上の点をお伺いしたいと思うのです。
  37. 町田直

    政府委員町田直君) 先ほど申し上げましたように、実は全国新幹線網新幹線鉄道につきましてはまだ具体的に構想が固まっておりません。したがいまして、その一環としての成田新幹線というものを考える場合にも、それのほかへのつながりとか、そういう構想が政府としてまだ固まっていないと、こういう段階でございます。
  38. 瀬谷英行

    瀬谷英行君 そうすると、道路のほらもまことに、まだ成田空港ができ上がるということを考えて具体化していないと、鉄道のほうも具体的にまとまっておらない、こういうことになるわけですね。それで空港のほうだけせっせとこしらえて、これでき上がった場合にどうなるかということですね、これは。山奥にマンションをこさえるような結果になってしまったら困るのじゃないかと思うのですよ。先ほども私何回か言っているように、やはり空港というものは飛行機で人を運ぶ基地なんですから、せっかくそこまで人間を運んでも、あるいは荷物を運んでも、そこと都心の間すら結ぶ目安が立たないということでは空港をこさえてみても意味ないじゃないかという気がする。新たな交通ラッシュというものがここにでき上がる。特に、いまお伺いすると、国際線をまずこっちへ持ってくる考え方だというのですね。国際線ということになると、外国からの客、外国への客ということが主になるわけでありまして、日本の玄関としてまことにふていさいなことになりはしないだろうか、そういう心配があります。その点、国際空港完成の年度と、交通関係完成が合ってないということを一体政府としてはどのようにお考えになっておるのか、その点をお伺いしたいと思うのです。
  39. 丸居幹一

    説明員丸居幹一君) 道路の点については、私具体的に交通量が——空港のほうの関係はほほ推定がつくのでございますが、その他のほう、ただいま資料を持ち合わせませんし、あまり詳しく御説明できないのでございますけれども、これは建設省から聞くというお話でございましたので、建設省に聞いていただくのが一番正しいと思いますのですが、ただ私たちが実施本部の、道路のことを詰めましたときに、やはりただいま諸先生方から御心配になりました京葉道路が、現在でもかなり窮屈なので、もう少し大きな幅のものにするとか、あるいは湾岸道路をこさえてもらわなきゃならぬのじゃないかというような話も実は出たのでございますけれども建設省のほうの御説明で私記憶に残っておりますのは、ただいまの京葉道路は平面交差である、あれを全部立体交差にしてかなりさばいていくんだと、したがって、空港供用開始のころの昭和四十六年度あたりでは大体六十分でいけるというお話を聞きまして、まあ湾岸の道路の着工をなるべく急いでいただくようにということで、実施本部としてはそれが了承になったいきさつがございます。  それからただいま御質問の新空港の問題でございますが、これはいま羽田が四十五年あたりで大体一ぱいになる、そこでどうしてもどこかへ新しい飛行場をつくらなきゃならぬ、しかも大型の飛行機も入ってくる、そこでやはり国際線のほうをどっかへ移したほうがいいだろうということで、しかし国際線といえどもやはり東京都心に一時間程度でやはり結べる地点がいいということで、現在の地点が選ばれた次第でございます。そこで、羽田で詰まりますのは、国際線及び国内線合わせまして羽田が一ぱいになるのでございますが、新空港には国際線だけを移してまいる予定でございます。したがいまして当初、四十六年度で供用開始いたします時点の乗降旅客数は、約二百七十万人程度というふうに推定をいたしております。そこで四十六年供用開始時点は、まあまあ新空港といたしましてもたいした旅客数ではございません。先ほど来建設省からそういろ説明を聞きましたので、都心との連絡道路中心として結んでいく。しかもこれは民間の計画でございますけれども都心にやはりこういった人たちの便宜をはかるためにダウンタウンターミナルを、総合的なものをつくっていこうということで、かなり計画が進んでおるように聞いておる次第でございまして、それが高速道路のすぐそばにつくられますので、この高速道路を通って、ただいま言いましたように大体六十分ぐらいで新空港に到着できるものというふうに考えておる次第でございます。
  40. 瀬谷英行

    瀬谷英行君 現在の羽田空港の使用の状況なんでありますけれども、これは米軍の使用というのもかなりあると思います。それで、これからの羽田空港の使用状況というものがどういうふうな形になっていくとかいうことももう推定で数字は出てくると思うのでありますけれども、羽田空港のうち、いまお聞きをするところによると、国際線だけを新空港のほうへ持っていく、国内線は羽田空港にそのまま残して使う、こういうふうに聞き取れるわけでありますが、これは将来の構想もじゃ国内線は成田の新空港に持っていかないということなのかどうなのか、その点はどうですか。
  41. 丸居幹一

    説明員丸居幹一君) 先ほど申し上げましたように、昭和四十六年度では羽田の国際線の乗降客数が二百七十万人ぐらいになるわけでございますが、羽田空港の国際線が一ぱいになります時点をわれわれは羽田空港の発着回数が十七万五千回に到達したときというふうに推定をいたしておりますので、それが四十五年度末あたりであろうというふうに推定しておるわけであります。そこで四十六年度当初くらいのときの国際線が二百七十万人くらいであります。それを新空港に移しますと、その範囲においては羽田の発着回数を助けることができる、こういうふうに思っております。ただ、ただいま問題になっておりますのは、新空港が非常に東京都心から遠くございますので、国内線を向こうに移すということはなかなかむずかしいことじゃないだろうかと思います。そこで、当初は国際線を全部新空港に移しまして、国内線は羽田に残すという計画でございます。しかし、すぐ想像がつくことなのでございますけれども、やはり国内線もどんどんとふえてまいります。そこで、羽田が国内線だけを相手にいたしましても十七万五千回を突破する時代が来ると思います。そこで何らかそういう問題に対する対策が必要であるとわれわれも考えるのでありますが、そういう時代になりましたら、ただいま問題になっております道路につきましても弾丸道路もでき上がるとかあるいは汽車についてもかなり便利になるというふうなことになりますと、国内線といえども空港である程度こなせる。たとえば方向を指定いたしまして、北へ行くには新空港から行くというふうにしますと、新空港でもある程度国内線がこなせていくのじゃないかというふうに考えております。そういうことで新空港は場合によっては国内線を入れなければならないというふうな事態になるかもしれませんが、できるだけいろいろくふういたしまして、たとえば航空保安施設についてもう少し改良を加えていくとかあるいは現在カテゴリー・Iでございますが、それをカテゴリーをもう少し上げて定期性を確保していくとかしまして、できるだけ羽田の発着能力をあげていくという対策等も考えまして、できるだけ長く国内線は羽田で使えるようにしていきたいというふうに考えております。
  42. 加瀬完

    ○加瀬完君 ちょっと関連。いまの点確認したいのですが、大体四十六年になると羽田の発着回数が十七万五千回程度になる。したがって、これをこえる分というものはどうしても新空港を使わないわけにはいかない。で、当面国際線だけを使う。しかし、北のほうへ行くような国内線もあるいは成田を使うかもしれないということですけれどもね。当面滑走路一本でしょう。その四千メートルの滑走路は国内線、国際線と両方で使うことになるのですか。結局、国内線を使うということになれば、二千五百メートルの滑走路ができてから先のことでしょう。四十六年かりに成田空港ができるとしても、四十六年当初において国内線と国際線と両方に四千メートルを使うということではないと思いますが、この点どうですか。
  43. 丸居幹一

    説明員丸居幹一君) 運輸省のただいままでの方針は、新空港は国際線、それから羽田は国内線ということに方針が一定しておるのでございまして、ただ詰まってきたような場合にはどうするか、対策があるかという御質問であったものですから、そういうこともあるいは場合によっては考えなければならぬじゃないだろうかということを私個人的に申し上げたのでございますけれども、ただいまのところきまっております範囲は、新空港は国際線、それから国内線は羽田。それでさっきも申し上げましたように、羽田についての心配というものはないわけではないのでございます。ただいま申し上げましたように、なるべく羽田の国内線収容能力というものをいろいろの点でくふうをいたしまして増加していきたい、そういうふうに考えておる次第でございます。
  44. 加瀬完

    ○加瀬完君 そうすると、いまの御説明では、大体当面新国際空港を使用するとして年間二百七十万人、こういう御説明でしたね、しかし、いままで運輸省なり空港公団の発表しております成田空港の発着数から見れば二百七十万人じゃないでしょう、二百七十万人として何年間一体二百七十万人でいくのか、その乗降員数によって鉄道道路も現状で足りるのか——速度の問題もありますよ、あるいは根本的に変えていかなければならないのか、そういう問題にも当然波及してきますね。いままでは二百七十万人という数は出たことありませんよ、もっと大量の数でしょう。成田空港ができるとしても、国際線だけという発表もいままでなさっておりませんね。国内線は羽田、国際線は成田、これは間違いないですね。それから人員も二百七十万人、当座は二百七十万人程度、そう考えていいですね。
  45. 丸居幹一

    説明員丸居幹一君) 羽田の現状でございますが、昭和四十二年の資料でちょっと古くて恐縮でございますが、国際線は百七十五万六千人でございます……。
  46. 加瀬完

    ○加瀬完君 羽田はいい、聞いたことだけ答えてください。
  47. 丸居幹一

    説明員丸居幹一君) その国際線の四十二年の百七十五万六千人が四十六年あたりでは一応二百七十万人程度見込まなければならぬだろうというふうに推定をいたしておるわけでございます。そこで国際線を全部成田に持っていく予定でございますので、それで国際線、つまり成田から乗降する旅客は大体二百七十万人程度である、こういうふうに申し上げました。
  48. 加瀬完

    ○加瀬完君 いままでのとちょっと違う……。
  49. 丸居幹一

    説明員丸居幹一君) いままでの発表と違うところはないと思うのでございますが、おそらくいままで発表いたしましたのは、むしろ国際線、国内線合わせて東京国際空港で扱っております旅客数は、国内線が三百三十七万八千人でございますから、それを寄せまして五百十三万五千人というふうに申し上げたのじゃないかと思います。それがだんだんふえてまいりまして、昭和四十五年度の末あたりで人数を出しまして、その人数から発着回数を割って十七万五千回になりますので、羽田が一ぱいになるので新空港へ国際線を移さなければならぬ、こういうふうに申し上げたのだと思います。
  50. 瀬谷英行

    瀬谷英行君 それでは、どうもいままでお聞きした中で、これではどうもすこぶるあいまいであるということが多いのでありますが、あらためて鉄道の問題について国鉄から出席してもらい、道路の問題について建設省から出席をしてもらって、あらためて質問したいと思いますので、午前中の質問はこの程度で終わらせていただきたいと思います。
  51. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 関連。私この前質問をいたしましたときに——特にこの運輸関係を審議いたしまする運輸委員会としては、この交通の問題を重点的に考えなきゃならぬ、これは当然のことであります。国際空港それ自身も当然であります。政務次官にお伺いいたしますが、私が質問したのに対して、原田運輸大臣は、早急にこういう点を考えて検討して進める、という返事を私は受けておるわけですが、あれから相当にもなるにかかわらず、まあ新幹線成田線を新設するとかいうような問題自身はこれは困難かもしれないけれども、少なくともいま各国を回っても、その首都とその空港であるインターナショナルエアポートとの間の交通——特にこの道路は、これはいまのような状況で現在ある道路を一部といえども使う。その中には、東京都周辺としても、毎日最も難所でありまた非常に混雑しておるという線をやはり使うことになると思いますが、そういう状況で、おそらく六十分で予定どおりに通れるというようなことは、これは想像もできないと思う。この点については、湾岸道路の問題もありましょう。こういうものの促進とか、それからとりあえずのいわゆる束関東自動車路線というようなものについても促進方をして、そしてともかくも空港都心との間の連係をとらないと、京成があるとか国電の鉄道があるから、それでもってよろしいのだというようなことにはならぬと思うのです。まあ普通の常識として、われわれが空港に着いたときには、鉄道もさることながら、やはりホテルまで荷物を直通で持っていくというような利便の関係から、どうしてもやはり第一には自動車を使うということになるでありましょう。これが常識であると思うのです。そういうことになれば、この道路というものの対策が、私は空港と並んで重要なものだと思って、あのときにそのことを申し上げた。その後建設省との何らの交渉もないような御口吻なんですが、一体運輸省の責任者として、それから一つも話、交渉というものは進めておらぬのでしょうか。ことしの予算はそれはきまったでしょう。しかしながら来年もあることですから、これをどういうぐあいにして間に合わせるか。また少なくともその混雑をどう除去するかということについて、ただ公団総裁あるいはまた公団の当事者だけにそれをまかしておいて、あとはほったらかしておくということでは非常に無責任だと思うのですが、この点は一体どういうぐあいにお考えになっておるのか。そうしてまた、それまでについて、ともかくも空港ができますれば、もう四十五年四月からジャンボジェット機も羽田がとりあえず扱うというようなことになっておるし、これはおそらく空港ができるならば、イの一番に私はあそこに離発着する性質のものだろうと思うのです。そうした場合に、五百人乗りあたりが着くと、それは鉄道も必要でありますが、なかなか鉄道を利用するということは、やっぱり荷物の積みおろしの関係、その他よほど方策を講じられるにしましても、やはりめんどうくさがるというのが旅行者の心情だろうと思うのです。そういう意味において、道路対策というのは、私は非常に急務であろうと思うのですが、それであのときに、大臣に特に私が所見をお聞きしたわけですが、どうもいまの状況で、それ以来あまり交渉もしないというようなことであれば、これは与党でありまするけれども、われわれも何にもできないのに空港だけのものを早く早くといわれても、これはなかなか野党の諸君にも交渉がしにくい。もう少しはっきりきめるべきもの、また四十六年度においてさしむきこれが空港ができた場合においては、交通関係はこうだというような、ちゃんとした方針ぐらいは早く決定しておかなければ話にならぬと思うのですが、この点どうでしょうか、ひとつ大臣がおられませんけれども政務次官から御所見を承っておきたいと思う。
  52. 村山達雄

    政府委員村山達雄君) 前回金丸委員から大臣に御要望のあった点は、ただいま伺いますと、建設省と協議いたしまして、特に湾岸道路建設を促進するように、いま目下協議を進めているようでございます。しかしいま金丸委員の御発言をも含めまして、先ほどから諸先生から、成田空港供用開始のときまで、はたして輸送が円滑にいくかどうかという問題が大きくクローズアップされておりますので、われわれこれから早急にその問題を、鉄道等すべてにわたりまして検討いたしまして、できるだけ近い機会にお答え申し上げたいと存じます。おそらく一つの問題は、空港乗客の需要数は測定できるかと思いますが、一ぺん道路なり鉄道ができますと、それがまた需要を開発いたしましていろいろな関係が生じ、そうしてたださえ込んでいる輸送関係でございますから、それに伴うその他の自然増という要素が大きく響くのだろうと思いますが、そういった点を一体どう見ておるか、やはり基本的にこの問題はしっかり固めてやらねばならぬと思います。そういう点をも考慮いたしまして、できるだけ早い機会に確答申し上げ、現在の段階で、われわれ自信のあるお答えを申し上げたいと思います。もうしばらく時間を御猶予願いたいと思います。
  53. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 わかりました。しかし初め私は、私の質問の当初において、四十六年度から実施のできるということについて、この空港関係全般的な問題を推進する決意があるのかどうかということを私はただしたのです。大いに原田運輸大臣はそのつもりであるということをはっきりここで明言されております。そういう関係からしましても、やはりこれは道路関係とかそういう点は、これはもうむしろ空港よりも一歩先にあるべきじゃないかというような感じがするわけです。どうかひとつそういう面の促進方を一段と努力していただきたいと思います。
  54. 岡本悟

    委員長岡本悟君) 午後二時まで休憩いたします。    午前十二時休憩      —————・—————    午後二時三十八分開会
  55. 岡本悟

    委員長岡本悟君) ただいまから運輸委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、新東京国際空港公団法の一部を改正する法律案議題といたします。  質疑のある方は順次御発言願います。
  56. 瀬谷英行

    瀬谷英行君 午前中の質疑で、まず成田国際空港ができた場合の交通関係について質問をしたわけなのでありますけれども道路のほうと鉄道のほうと両方分けまして質問いたしました。ところが鉄道の場合は、この計画には新幹線構想もあるようでありますけれども、実際問題としてここ一、二年の間に成田まで、東京成田を結ぶ新幹線というような計画はないということがはっきりいたしました。しからば空港ができた場合の鉄道輸送はどこにたよるかというと、国鉄京成電鉄にたよるほかないわけです。その国鉄京成電鉄所要時間というのを調べてみますと、たとえば総武線経由で行く場合には、新宿から出る成田行きの急行「水郷4号」というのがありますが、十三時十一分に新宿を出て成田に着くのが十四時五十三分、それから、朝六時四十三分に新宿を出る急行が成田に着くのが八時二十一分、その程度しか新宿から出る急行はありません。あとは各駅を使うかあるいは両国発の急行が一本あるか、どっちにしても総武線経由で行く場合には急行を使ったとしても一時間半、新宿からだと一時間四十分かかるようになっているんです。それから、しからば成田線を使ったらどうかというふうに思いましたので見てみましたら、上野発の直通の成田行きというのは一日二本ぐらいしかないようであります。それを見ると、上野発十時四十一分で、成田に着くのが十二時二十六分です。それから上野発二十時五十八分、成田着二十二時四十六分、ざっと二時間ほどかかるわけです。では京成電鉄を使えばどうかということで、そちらのほうを調べてみますと、京成電鉄の京成上野から京成成田まで、この間急行電車でもってやはり一時間二十分ほどかかっております。いずれにしても、鉄道を利用するという場合にはたいへん時間がかかるようになっておりますけれども、現在のダイヤの中に、現在の鉄道をそのままにして、もっと早く成田都心を結ぶ方策がはたしてあるのかどうか、計画があるのかどうか。一体この間の輸送をさしあたってどうするつもりなのか。その点、午前中鉄監局長の答弁はあまり具体的でございませんでしたので、国鉄当局から何かそのプランがあるならばお示しをいただきたいと思うのであります。
  57. 長浜正雄

    説明員(長浜正雄君) 成田東京とを結びます鉄道に関しまして、先生のいろいろ御質問に対しまして、私どもいま考えておりますこと、あるいは今後考えていきたいということについてお答えしたいと思うのでございますが、確かに先生の御指摘のように、いまの在来線を使いまして、成田空港ができましたときに、成田へ行きます国鉄のルートは、総武線を通りましての成田行きと、上野から常磐線を通りまして我孫子から成田線を通ります線と、両方があるわけでございまして、いずれも一時間半以上の所要時間でございます。ただ、いま御承知のように総武線につきましては津田沼まで複々線の工事をやっております。これが東京駅を含めまして、四十六年の秋ごろまでには開通する予定にしております。津田沼から先の千葉の方面にかけましての複々線の工事もなるべく早い時期に計画をきめて、この増強計画を進めなければならないというふうに、いま現段階では進めておる段階でございます。また常磐線につきましては、御承知のように、常磐線の複々線工事をやはり四十六年完成を目標にいま進めておりますが、成田線につきましては、まだ増強計画をきめておりませんし、仕事ももちろん進めていない状況でございますので、時間短縮なり輸送力の増強ということの期待は、そう大きな期待はできないのじゃないかと、こう考えます。総武線につきましては、千葉までの複々線化完成いたしましたら、東京から直通の成田行きということも考えられますので、何がしかの時間短縮とそれから輸送力の増強ということは考えられると思うのでございます。ただこれはあくまでも近郊輸送ということを当面の目標といたしまして、輸送力の増強をいたしておるのでございまして、御承知のように、しかもこの辺の通勤客あるいはデータイムのお客輸送の伸びが相当激しゅうございますので、この旅客と将来の飛行場着発の客、あるいは、遠距離客とわれわれのことばで申しますが、遠距離客との競合といいますか、そういう両方の二種類の客をどうさばくかという点については、非常に問題が残るのじゃないかと、こういうふうに考えます。特に所要時間も一時間半をそう短縮するわけにはまいりませんし、列車本数も特別の列車を仕立てるわけにはなかなかまいらぬであろう、こう思います。そうしますと、飛行場と東京との鉄道輸送という点につきましては、道路のほうではいろいろまた道路計画をお考えのようでございますけれども鉄道といたしましては、われわれ実は鉄道のいまの計画としては、オーソライズされたものとしては、成田空港への鉄道というものの敷設の考えの中にはまだ計画としてはきめておりません。ただ御承知のように、東京中心とします都市の再開発というようなことを考えまして、東京付近の首都圏の交通網をどうするかというような観点から、東京中心としまして数本の高速鉄道というものが将来必要となるのじゃなかろうかというような一部の意見もございまして、その中にやはり成田空港の方面に延する線も一本入ってございます。たまたま成田空港整備されることになり、また成田空港への途中に新規の地域開発の住宅団地が相当できかかっておりますので、将来われわれの鉄道の常識といいますか、われわれの鉄道常識から考えますと、将来何がしかの高速鉄道というものが一番早く東京中心として成田方面に必要になるのじゃないか、こういうふうに考えられるわけであります。そういうときに急にどうこうと言われてもはなはだ困りますので、われわれとしましては、東京中心として成田に至ります高速鉄道を敷くとすればどういう姿になるかということにつきましては、いろいろの技術的の経験もございますので、いまあるところで勉強をさせております。私の頭の中にも、いま東京都のどこを通ってどういうふうにルートを結べばどういう鉄道ができるかという大体の見当はつけているわけでございます。その距離は東京のセンターから約七十キロでございますので、かりに百五十キロの速度で動くとすると、三十分足らずで到達するというような鉄道の敷設は可能であろうかと思います。ただそのときに、所要の資金をどうするかという点が一番問題になるわけでございます。と同時に、これが将来のこの付近の開発計画と、それから飛行場の将来の需要予測とを考え合わせましたときの、それの必要資金をどういうふうにして調達するかということは、これは国家的にやはりお考えいただかなければ、こういう新しい鉄道を、しかも相当多額の資金を必要といたしますので、なかなか決しかねる問題じゃなかろうか、こういうふうに考えております。そうなりましたときには、成田空港の中でどういうターミナルが必要になるかというようなことにつきましては、別途われわれのほうでは腹案は持っておりまして、内々には空港公団のほうにもそういう必要がある場合にはこういうふうにしなければならないというふうに、空港公団とも内々のお話は申し上げておる段階でございますが、具体的にそれでは計画をどうオーソライズするかという段階までは実はまだ至っておりません。これにつきましては、やはり監督官庁であります運輸省中心として、それの必要性と、それを敷設するための必要資金その他についてのおきめをいただきませんと、これはどうにもならないのじゃなかろうかと思いますが、われわれとしてはそういう場合の必要な技術的その他の準備はいまいたしておる状況でございます。簡単でございますが……。
  58. 瀬谷英行

    瀬谷英行君 そうすると、たとえば成田空港ができた場合に、空港東京都心を結ぶ新幹線といったような構想は、もうまるっきり具体的にはできていない。将来こうありたい、つまり、時速百五十キロでもって新幹線成田まで結ぶとすれば三十分で行けるのじゃないか、こういう計算だけはしている。しかし、それでは東京のどこから発車させて、どこを通って、どういうルートを通って成田に行くかといったようなことは、まるっきりもう手についていない。また、その所要資金をどうするかということについても全然考えていないということになるわけですね。
  59. 長浜正雄

    説明員(長浜正雄君) 東京のどこから成田のどこにというルートにつきましては、一応私たちのほうで成案といいますか、案を持っております。やはり東京道路の将来の中心になり得るところを起点といたしまして、やはり、工費の一番安い、とりあえず東京都内は、技術的にいいまして、地下をもぐらざるを得ないと思います。それで、なるべく早く顔を出しまして高架で、途中できましたならば、住宅団地のできておるところを通りまして飛行場に行くルートも一応ペーパー・ロケーションとして私たちは持っております。したがいまして、所要の資金も大体私の手元では承知をしておるわけでございます。飛行場の中につきましては、飛行場の計画のほうが固まる段階において私のほうの希望を申し上げて入れ得るように処置をしてもらいたい、こういうふうにいま空港公団のほうとは相談をしておるわけであります。ルートについては、一応ペーパー・ロケーションではございますが、案を持っております。
  60. 瀬谷英行

    瀬谷英行君 空港公団側にお伺いしたいのですけれども空港公団側としても、仕事が済んでしまえばあとは交通のことは自分の守備範囲じゃないと言ってほっとくわけにいかないと思う。そうすると、空港ができ上がるとさっそく内外の利用者が空港に殺到する。つまり、羽田でやっておった仕事をこっちに持ってくるということになるわけですからね。当面の問題は、じゃ空港東京都心との間の連絡をどうやるかという問題に具体的にぶつかるわけでしょう。しかも、それは空港側の計算ではそんな先の話じゃない。ところが、いま国鉄の話を聞いてみますと、国鉄側がもし新幹線をつくるとしても、もらすでに資金の面でも、設計の面でも、用地買収の面でもでき上がっていれば別でありますけれども、全然その点は手がついてないということであれば、かなり先のことになるのじゃないかというふうに考えなければならぬと思います。空港側としては、交通問題は一体どのようにお考えになっているのか、お伺いしたいと思います。
  61. 今井栄文

    参考人今井栄文君) 空港巨体の建設の問題と関連いたしまして、御指摘のように、都心空港を結ぶという問題は、公団としても空港を経営するたてまえ上最大の関心事であるわけでございます。で、政府でも新空港問題が起こると同時に実施本部を設けまして、運輸大臣が実施本部長になりまして、空港プロパーの問題ではなくして、都心空港を結ぶ問題、あるいはまたそれに関連する都市計画、あるいはまた河川改修その他の問題について総合的な施策を打ち出しておるわけでございまして、私どもとしては、都心空港を結ぶ道路の問題、それからまたいま長浜理事からお話がございました鉄道の問題、これはもうぜひひとつ早期に、空港開設と同時に十分使用にたえ得るようなものをつくっていただきたいということでお願いをいたしてきておるわけでございます。 まず、道路の問題につきましては、先ほど来村山政務次官並びに飛行場部長からもお話がございましたように、首都高速七号線から京葉道路に入り、さらに千葉の北方において東関東自動車道によって成田に至る、これによって大体さしあたっては一時間以内で十分間に合うような道路ができるという建設省の御計画に対して、私どもとしては全面的に御信頼を申し上げておるわけでございます。  それからなお、鉄道につきましては、空港位置決定の際に閣議で決定をいただきました地元対策の中でも、両速鉄道を考えるということをうたっておるわけでございまして、国鉄に対しましても、私どもとしては、既設線の話用という問題は別といたしまして、何とか都心空港を結んでいただくような高速鉄道をぜひひとつ早期におつくりいただきたい。空港の中における路線あるいはまたステーションの配置等につきましては、私ども空港設計の際に当然十分国鉄の御意向を取り入れてつくっていくたてまえで考えておるわけでございますが、そういうような事情でございまして、公団当局としては、そういった面で都心空港につきましての道路並びに鉄道については、特にジャンボジェット等がひんぱんに入ってくるようになりますれば、とうてい多数の旅客道路のみで運ぶということは不可能になるわけでありますから、ぜひとも鉄道輸送というものを空港にミートするような形で運営するということがぜひとも空港の将来のためには必要ではなかろうか、こういうふうに考えて、全く先生と同じようにこの問題については大きな関心を持っておるわけであります。
  62. 瀬谷英行

    瀬谷英行君 いまの飛行機は、まあせいぜい百何十人乗りというのが大きいほうでありますけれども、将来のジャンボジェットというようなことになりますと、もっと数が多くなって、一ぺんに四、五百人ものお客が乗る、こういうことになるわけでしょう。そうすると、五百人着いたとすると、バスだったら、五十人の大型バスで十台やらなければならぬわけです。これはなかなかたいへんな数ですね。それがそれこそ三十分置き、一時間置きに離着陸するということになりますと、これは相当な人数をはけるだけの輸送力を必要とするわけです。  その場合に、今度は道路の話なんでありますが、建設省は見えておりますか。——午前中の説明によりますと、高速六号、七号、京葉道路、それから東関東自動車道、こういうルートだということなんですけれども既設京葉道路を使う場合に、これはなるほど全然車が走っていない状態で車を飛ばせばそれは一時間ぐらいで行けるかもしれないけれども、相当な混雑を呈しているのが現況であると思います。そうすると、それをかき分けて走るわけにはいかないのですから、かなりの混雑に輪をかけるということになると思うのでありますけれども、現在のような京葉道路と東関東自動車道、こういうルートだけで道路網としては完全であるのかどうか。その点、もう運輸省というのは運ぶ省なんですから、家元なんですから、その点の計算はされているのかどうか、これは政務次官からお伺いしたいと思います。
  63. 村山達雄

    政府委員村山達雄君) 午前中のだんだんの御質疑がございまして、私も建設省から実施本部に提出されている資料を、ごく概略でありましたが、拝見いたしますと、四十六年度以降のそれぞれの道路輸送台数、それとそのときにおける道路のキャパシティというものを計算しているようでございまして、その数字によりますと、いずれも輸送される台数は能力の限度よりだいぶ下回っているというか、だいぶ余裕があるような数字になっているわけであります。再々のあれでございますので、私自身ひとつ建設省にそのデータその他についてとくと確かめたいと思っておりますが、一応出ております資料を拝見したところではだいじょうぶのような資料になっておりますので、その点をお答え申し上げる次第でございます。
  64. 瀬谷英行

    瀬谷英行君 午前中の質問で私はやはり現地視察ということをちょっと言いましたけれども空港の現地視察もさることながら、これは一番大事なことでありますけれども空港に至る間の道路事情の視察ということをやっておく必要があると思うのです。高速六号、七号、京葉道路、こういうルートを通って、東関東自動車道予定路線というものをこれは一度車で通ってみるという必要がありはしないかと思うのです。京葉道路混雑の度合いというようなことを考えてみないと、そう机上プランどおりに、自動車が一時間で成田まで連絡できるかどうか疑問だと思います。だから、こういう点は、本論の国際空港自体の現地視察はもちろんのことでありますが、またこれはこれで別途考えるとしても、ここに至る間の道路事情の視察といったようなことは委員会として考えられないものかどうか、その点はどうでしょうか、委員長
  65. 岡本悟

    委員長岡本悟君) 午前中申し上げましたように、理事会でまだ検討を十分いたしておりませんので具体的な返答はできませんが、できるだけ御趣旨に沿うようにいたしたいと思います。
  66. 瀬谷英行

    瀬谷英行君 本委員会は与党も野党も千葉県に関係のある議員がいらっしゃるわけです。それで京葉道路等についてはかなりの予備知識をそれぞれお持ちになっておられるだろうし、また、この成田空港に至る交通等の点についても相当の意見をお持ちになっている方があるのじゃないか、こう思うのですね。だから、これはぜひ一度まず道路網の視察といったようなことを検討してみる必要があるのじゃないかと思うのですよ。それから鉄道のほうも、いま聞いたところによると、全然新幹線というのはいつのことやらわからない先の話だ、まぼろしのような話だ。当面の問題は、鉄道でもって結ぶということになりますというと、既設路線以外にないのです。ところが既設鉄道は、先ほども私が指摘しましたように、総武線を使っても成田線を使っても、相当時間がかかるようになっております。特に地図で見ますと、総武線を使う場合は、千葉を経由して行かなければ行けません。そうすると、成田千葉それから東京、この間は、V字型というかそれこそ直角になっているわけですね。千葉を経由することになりますと相当の遠回りをすることになります。京成電鉄の場合はある程度近道を通っておりますが、京成電鉄の場合は終点上野の公園の下になっております。だから、この国際線の利用者を京成電鉄が運ぶということになりますと、はたして上野地下駅で適当であるかどうかという疑問が生じてまいります。だからどうしてもこれは、この鉄道の路線も新たに考える必要があるのじゃないか。かりに新幹線を先の話といたしましても、当面、鉄道でもって空港東京連絡するための方策というものを相当急いで考えなければ、二階をこしらえたけれどもはしごをつけ忘れるというようなかっこうになってしまうのじゃないかと思うのですね。それじゃしようがないので、その点は国鉄として、これは財政措置とも関係してきますが、さしあたってこの空港に間に合うような具体的な方策というものがあるのかどうか、この点をお伺いしたいと思います。
  67. 長浜正雄

    説明員(長浜正雄君) ただいま先生御指摘のように、在来線での輸送には限界がありますし、輸送の質の点において、新しい空港への輸送機関としては私は限界があると思います。そういう意味で、国鉄としまして、さいぜんお話し申し上げましたように、技術的に相当突っ込んで勉強しております。空港と直線で東京——大体東京付近というふうに私は考えておりますが、東京付近を結びます高速鉄道、さいぜん私百五十キロで七十キロですから三十分と申しましたが、百五十キロに限定したわけじゃございませんので、これは線路の状態その他によって二百キロでも幾らでも、これはまた別の問題になるわけでございますが、かりに二百キロにしますと二十分余りで結ぶことができます。そういう鉄道建設の技術的検討はいましております。したがいまして、われわれとしては、技術的にはむしろ自信はございますが、工程的には、やはり用地買収その他の関係がございますので、山陽新幹線その他の例を見ましても、五年はやはり見ておかないといけないのじゃないか、やるときまってから五年ぐらいは見ておかないとむずかしいのじゃないかというふうな感じがいたします。そうしましたときには、もしやるとするならばなるべく早くやらないと、空港の必要の時期がいつになるか問題でございますが、それに合わせて着工なりプロジェクトの決定をおきめいただくということが私は必要じゃないか。国鉄自体の金でやるということになりますと、これはせんだって御審議いただきました財政再建とのかね合いもございまして、いまのところ、そのままそれをすぐ実行するというわけには、国鉄の現在の財政事情からはなかなかまいらないのがいまの財政事情でございますけれども、何がしかの補助その他をお考えいただくというようなことで国としておきめいただくならば、技術的にはやることはできるような段取りはいま進めつつある、こういうことでございます。
  68. 瀬谷英行

    瀬谷英行君 その辺については大臣が来てからあらためて質問をしたいと思います。  次に、建設省にお伺いしたいのですけれども空港ができ上がった場合に、鉄道のほうの話は、端的に言ってきわめてたよりない話なんですね。したがって、鉄道のほうの話がたよりないということになりますと、道路でもって連絡をするという方法しか今度は考えられないわけなんです。しからば、道路計画なんですけれども、この計画を見ますと、東関東自動車道鹿島線が新国際空港に一番早く連絡できるように構想は立てられているようであります。この東関東自動車道が空港連絡をして実際に使用できるようになるのはいつのことなのか。また、現在進捗をしているとすれば、どの程度まで進捗をしているのか。この点をお伺いしたいと思うのです。
  69. 蓑輪健二郎

    政府委員蓑輪健二郎君) 東関東自動車道につきましては、すでに整備計画をきめまして、それぞれ公団に施工命令を出しております。ただいまの状況は、路線を発表いたしまして、用地買収の交渉に入りつつある段階でございます。この計画といたしましては、やはり四十六年の三月に空港が開設されるまでにこの東関東自動車道は業を開始したいということで鋭意努力している次第でございます。ただいまの状況は、大体ことしの八月、まあおそくても九月ぐらいに用地買収が終わればそれまでに十分間に合うということで、用地の交渉を鋭意進めておる次第でございます。
  70. 瀬谷英行

    瀬谷英行君 建設省としては、京葉道路状況などについても把握されていると思うのでありますが、京葉道路と束関東自動車道を結んで、完全に空港東京都心部を結ぶ場合に、はたしてどのくらいで走れるようになるのか、その計算をされておりますか。
  71. 蓑輪健二郎

    政府委員蓑輪健二郎君) 実はその点いろいろ計算いたしまして、現在の京葉道路は、これは一部平面交差がございまして非常に込んでおります。そういうのを全部四十六年三月末までに立体にいたしまして、スピードを出せるようにいたしたいというふうに考えております。  それに都心から結びつきます方法といたしましては——現在の首都高速の江戸橋のインターチェンジがございますが、あれから六号線に出まして箱崎を通りまして両国で六号線と分かれて七号線のところに入ります。七号線でずっとまいりまして、現在の京葉道路の江戸川橋の少し手前で京葉道路に乗るというような計画をしておりまして、それからあとの計画につきましては——江戸川橋から、現在の京葉道路の船橋のインターチェンジがございます、船橋のインターチェンジまでを六車線で拡幅する。そのあとは全部四車線になっておりますので、それをいまの空港が開設されるまでに実施いたしたいということを考えております。そういたしますと、これはお手元に資料として上げておるかと思いますが、四十六年と五十年の二つの計算をしておりますが、五十年の時点を見ましても、全長六十五・八キロ、これに対しまして大体首都高速が五十キロ、京葉の一期分六車線の分が六十キロ、あとは五十キロ程度、高速道路に入りまして九十キロ程度、これで大体六十分で行くというような計画を立てております。  それからここで問題になりますのは、やはり首都高速が非常に込んでくるのではないかというように考えております。ことにいまの首都高速が東京都心に環状線をもちましてそれから放射線を何本か出しております。放射線が逐次完成されていきますと、首都高速の環状線が非常に込むということもございまして、これを救うには、いま首都高速の計画をいろいろ立てておりますが、そういう計画を進めると同時に、東京の外郭環状、少なくとも市川から埼玉、千葉側の外郭環状、こういうもので分散するということも必要かと思います。またいま一応こういう計画を立てておりますが、将来の交通の増加を見ますと、東京湾の湾岸を通る道路、これをやらざるを得ない、こういう考えでおります。いまの東京湾の湾岸道路につきましては、ことしから東京港の水路の下のトンネルにかかっておりますが、その他につきましては、大体埋め立て地はもう土地造成をしておりますから簡単に道路になると思います。埋め立て地と埋め立て地との間の橋梁さえつくればいいということでございます。ただ一つ難点がございますのは、葛飾、葛西沖が現在まだ埋め立てができておりませんので、この点はこれから東京都とも相談をいたしまして、早急にこういうものを埋め立て等を行ないまして、湾岸道路を少なくとも昭和五十隻別後には使えるようなものに持っていきたいというように考えております。
  72. 瀬谷英行

    瀬谷英行君 いまの羽田へ行く高速道路も最近はえらく混雑するようになりまして、高速道路の名前にふさわしくなくなってきておるわけです。首都高速の混雑というのは、これは成田空港に行く行かないの問題だけではなくなってきていると思うのですがね。いまお話によると、外郭環状道路等整備ということもあるようでありますが、じゃ四十六年三月空港開設までに拡幅をしたいという東関東自動車道並びに京葉道路の立体化といったようなことは、これは計画どおりに進捗しておって、四十六年三月までには完成するものというふうにみなしてもよろしいのかどうか。それから都心に入っての首都高速道路混雑というものを緩和をするために、現在何らかの方策というものが考えられておるのかどらか。その点についてお伺いしたいと思います。
  73. 蓑輪健二郎

    政府委員蓑輪健二郎君) お答えいたします。  最初の京葉道路の立体化その他につきましては、これは六車線に広げることもございまして用地買収が必要になってまいります。用地買収につきましても、これは特に困難だという話も聞いておりません。空港の開設をするまでには六車線にし、かつ第一期の船橋までは六車線にし、立体その他のところは立体交差にすることは、それまでにぜひともやりたいと思っております。  次に首都高速の混雑の緩和でございますが、これは根本的には非常にむずかしい問題だと思います。非常に東京都心の環状線、これにいろいろ外からの放射線を七本もつけるということで、やはり外の放射線はまだいいのですが、環状線で非常に混雑するおそれがあるということで、環状線の強化の方法検討しております。まずとりあえずは、やはり首都高速に乗るときにどこが混雑しておるというような電光標示板、事前にどこが混雑しているからどっちへ回ったほうがいいというようなそういうようなものを、まずことしじゅうに各混乱部には全部つけたいというふうに考えております。  それからもう一つは、いまの一号線の混雑でございますが、これのやはり原因は、故障車の排除が——なかなか普通の道路でございませんので、高速道路のあの高架道路の上で故障になりますと、そのために一車線ふさがれるということで非常に混雑するわけでございます。それをなくす方法としては、とりあえずは故障車を置くような待避所、こういうものをいまの込んでいる一号線には設けたいというふうに考えております。  さらに、これはいまの高速道路全部にはなかなかできないものでございますが、おりるランプのできるようなところにつきましては、なるべくおりるランプをつくろう、混雑しておるときにはそれから一般道路に入ってもらう、そういうような応急の対策をいろいろ講じたいというふうに考えて、おります。
  74. 渡辺一太郎

    渡辺一太郎君 関連空港供用開始後の道路計画、ただいま道路局長お話しになりまして、京葉道路をずっとつなぐという話ですけれども、船橋と習志野のその間が、四車線になるのですか、何かで、一番交通量の多いところがくびれてしまうかっこうになるのですが、そういうことについて御心配はございませんか。  それからもう一つは、首都高速でいま故障車があった場合の処置についてお考えになっていますけれども、首都高速の道路というのは二車線一ぱいなんですね。道路公団のほうは二車線半くらいにゆとりがありますね。だから故障車があった場合には、端っこへちょっと寄って徐行すれば、二車線通れるわけですね。ところが、首都高速のほうは、一車線しか通れない。そこでもうえんえんと何キロもつながってしまうというような状態になるので、いまその応急措置の逃げる方法とか何かお考えになっているよりも、故障車というのは幾ら予防してもある一定の率で起こってくるわけですね。そうすると、その確率を換算すると、ある程度道路のほうを広げなければならぬということになると思うのです。そこで首都高速のほうの二車線ぎりぎりのやつを、やはりできるところは余裕を半車線くらい持たせるようなくふうができるのじゃなかろうか。ことに七号線については、これからつくるんですから、設計変更なり何なりしてところどころそういうものができるようにされたらばいいんじゃないかと思うんですが、要するに故障車というのは特別の現象じゃなくて、経常現象なんです。一定の確率で起こるんだということを頭に入れておかないと、非常に困るんじゃないかと思う。その点故障車の扱い、考え方というのが、道路当局の考え方が、異状だ、特別なものだと、そういうものはなければないんだというふうな考え方ではうまくないんじゃないかというふうに思うんですけれども、その点について安心いくように御説明いただきたいと思うんです。
  75. 蓑輪健二郎

    政府委員蓑輪健二郎君) 現在の京葉道路全線を見ますと、やはり都内から船橋まで、船橋から幕張までのところ、これを見ますと、やはり船橋までが非常に込んでおり、この間を六車線にし、その先は四車線、これでいろいろ将来の交通の計画を立てております。それによりますと、やはり四十六年くらいまではまだ四車線で十分たえ得る、五十一年ぐらいになると、いまの四車線の区間が相当詰まってくるということもございまして、私たち先ほど言いましたように、五十一年ぐらいにはこれの代がえになるような湾岸の道路、こういうものを積極的に進めてまいりたいというふうに考えております。ただ、東京千葉の間の交通でございますが、これからの非常な交通の増加を考えますと相当な台数になるということで、この湾岸の道路につきましては、いまのところ大体道路の敷幅を百メートルぐらいに考えまして、まん中に四ないし六車線の高速道路、周辺に八車線くらいの一般の道路、そういうことで将来の京葉間の交通を処理してまいりたいというふうに考えております。  次に、いまの事故でございますが、いまの一号線が、これは非常に羽田空港へ行くときにいつもおしかりをこうむるわけでございます。現在やっております七号線については、多少いまの一号線よりは路肩をふやしたような形にしております。また適宜に待避所その他をつくっておるんでございますが、何ぶんにも高速道路になりますと、下の街路の幅もございまして、またああいう高架道路でございますと、全然車を通すような一車線の拡幅ということが構造上非常に困難になってくるわけでございます。それで先ほど言いました部分的な待避所その他をつくるようなことも考えております。まあ故障の問題は、非常に故障のために混乱することが多いわけでございます。当然私たち道路をつくるとき舗装の問題を考えなきゃならぬと思いますが、その故障の原因で私たち一番残念に思うのは、燃料切れというような故障が相当あります。どうも高速道路を燃料が切れたために走れなくなったというようなことがございまして、これはもう少し利用者の方も考えてもらわなきゃならないと思うんでございます。そういうこともありますが、やはり事故というもの、これは当然防げないものでございますので、そういうことも考えまして、部分的な待避所をつくり、事故車をそこに寄せて、二車線を確保するということをやってまいりたいというふうに考えております。
  76. 瀬谷英行

    瀬谷英行君 東京の外郭環状道路なり高速道路の問題は相当深刻な状態になっているような気がいたします。現在でもかなり深刻な状態になってきているんだから、これは新たに新国際空港ができ、そうして千葉のほうから自動車が入ってくるという段になって、かっての羽田空港みたいに、空港から都心まで来るのに一時間以上かかる、こういう状態では意味をなさないと思う。いまの計画だと、四十六年三月までに開通をしたいということでありますけれども、それも首都高速道路混雑といったようなことを抜きにして、ごくスムーズにいっても一時間はかかる、これは相当なもんだと思うんです、自動車で一時間というのは。したがって、それがちょっと都心に入るところでもって混雑をするということになりますというと、簡単に二十分や三十分は時間を食うということになりますので、そうすると、なかなか自動車でもって都心連絡をするということは骨の折れることになると思うんでありますが、道路計画としてはこの東関東自動車道と京葉道路以外には別に特別に空港連絡をするという道路は考えていないのかどうか、その点もお伺いをしておきたいと思うんです。
  77. 蓑輪健二郎

    政府委員蓑輪健二郎君) 現在のところはやはり東関東自動車道を湾岸の道路に持ってくるということで、東京の外郭環状の計画がございますが、成田から直接東京の外郭環状に持ってくる高速道路あるいはそれに類する広規格の道路計画はいまのところは持っておりません。
  78. 瀬谷英行

    瀬谷英行君 そこで再度鉄道の問題と道路の問題、要するに交通の問題についてお伺いしたいと思うんでありますけれども空港とそれから交通というものはあわせて置かないと、恥をさらすことになると思うんです。空港はできたけれども、どうもさばきがうまくいかないと都心連絡がうまくいかない、こういうことになってしまうということになりますと、はなはだもって醜態を演じます。そこで建設省の場合は、現在のプランでは四十六年三月までに開通をしたいということでありますが、それでも一時間以上は見なければならない。都心の渋滞ということを考えればもっとそれ以上に所要時間がふえてくるということになります。それから高速鉄道の話ははるか先のことでありますから、在来線を使うということになればいかなる方法をもってしても一時間半ぐらいは必要とするようになっておるんです。これではせっかく国際空港をつくってみても、はなはだ不便な存在になってしまうんじゃないかという気がいたしますが、政府としては、一体この国際空港の規模というものをどの程度に考えているのか。いまの考えでいくならば羽田の空港が行き詰まっておるので、多少息抜きをするためにこの国際空港成田建設をしようとしているかのようにしか考えられないんでありますが、将来計画としても、この新東京国際空港というものを拡張することによって日本の玄関口としての機能を発揮させようというふうに考えているのか。だとすると、現在考えられている構想ではたして間に合うかどうかという疑問も当然招来をすると思うんでございますが、その点はどうですか。
  79. 村山達雄

    政府委員村山達雄君) 羽田の離発着の限度が十六万九千回ぐらいでございますが、これが大体四十六年度ぐらいにいくということでございまして、そのうち国際線の分を新空港に移そうとするわけでございます。新空港の離発着の能力限度は第一期工事は十三万一千回、第二期工事まで完成いたしますと、二十六万三千回でございますから、現在の輸送需要で計算いたしますと、新空港で昭和六十年代の前半まではもつのではなかろうかというふうな計算に立っているわけでございます。その後のものにつきましてはまたこれからの問題でございます。ただ、成田空港をその場合に拡張するかというお話でございましたけれども、これは閣議決定できめておりますように、成田空港は現在のものを限度にいたしまして、それ以上拡張しないということを地元側に御約束いたしておりますものですから、当然その時点になりますと、そのときに対する対応策といたしましては、また新しいところを見つけねばならぬ、こういう問題でございます。昭和六十年代の前半と申しましてもそう時間があるわけではございませんですから、運輸省といたしましては、この空港問題がきまりまして第一期工事が済んだあたりから、もうぼつぼつ検討に入らねばならぬのじゃないか、かように考えておるわけでございます。
  80. 瀬谷英行

    瀬谷英行君 着席早々でたいへん恐縮なんですけれども、実はきょう成田国際空港の問題について午前中から質問をしているわけです。まず、空港の中身に入る前に、外回りの交通の問題についていろいろお聞きしたわけです。ところが、道路のほうも、それから鉄道のほうもかなりわれわれが考えておった空港の規模とどうも合わないような気がしたわけです。道路は、いま建設省から来てもらってお聞きしたところによれば、四十六年の三月までには用地買収も終わり開通をするようにしたいと、こういうことでした。したがって、四十六年三月開通ということばを信ずるならば、一時間くらいでもって国際空港東京を結ぶことができるということでありますが、それでも首都高速道路混雑といった問題の解決はなかなか困難な問題ではないかというふうに聞き取れたわけです。道路の問題も、そうするならばほんとうは都心空港ストレートに結ぶ道路というものがなければならないと思うのでありますが、それはそれといたしまして、じゃ鉄道のほうはどうかというと、これまた国鉄にも来てもらって事情を聞いたんですけれども新幹線構想というものはまるきりまだまぼろし同然に少しも具体化していないわけです。新幹線のほうが先の先の話だとすると、現在線を使うほかないのです。ところが、現在線は総武線成田線京成電鉄ということになります。京成電鉄の場合は急行で上野まで一時間二十分かかります。これを成田空港まで京成成田から延長するといたしますと、まあ七キロ幾らか延長するそうでありますから、現在のスピードでいくと上野まで一時間半ということになります。また、総武線の急行の例をとりますと、新宿から成田までの急行電車が一時間四十分もかかるのです。成田線の場合は二時間近くかかるんだ。こうなると、東京都と新空港を結ぶ交通というのはまことにたよりないということになるわけなんです。こういうたよりない交通のままで空港が店開きをしてもはたしていいものかどうか、こういう疑問がここに出てきたのでありますけれども、所管の運輸大臣としてこのような不つり合いをどうお考えになるのかお伺いしたいと思うんです。
  81. 原田憲

    ○国務大臣(原田憲君) 私は新空港東京都心を結ぶ交通方法としては、やはり飛行機というものが中心ですから、飛行機をおりて、われわれが荷物を持っておりていまやっていることから考えますと、やはり一番重点は自動車じゃなかろうか、このように考えます。したがって、新しい空港都心連絡というものは、道路によることが一番ではなかろうか。そのことについて現在までもう午前中からお聞きになったということでございますから、時間の関係でぜい言を費やしませんが、御指摘のように京葉道路についていまの現状を見ておるときに、この飛行場ができたときの需要というものとにらみ合わして十分ではないじゃないかという御指摘があるのは、これは当然であろうと思いますが、このことについては湾岸道路建設を目下検討中でございますが、これらを速急に結論を出して、新空港都心連絡ということに万全を期するように努力をしてまいりたいと存じます。  それから、いまおっしゃいました新空港に対する新幹線といいますか、構想というものは、これは国鉄のほうも、あなたのおっしゃったように、まだ具体的には何もないということだろうと思います。いろいろ成田新幹線ということが口の端にはのぼってまいりますけれども、飛行場との間の交通機関として、それだけの投資をする必要があるかどうか、新幹線というものが通勤用の新幹線成田東京と結ぶということはどうだろうか、この間の乗客というものを考えるときに、いわゆる新幹線構想というものが、通学通勤というものでどうだろうかというような問題点の結論がまだ出ておらないので、私は、いまのようなことであろうと推察をいたしておりますし、私自身も専門家ではございませんけれども、これはという感じがいたさないでもございません。  現在それでは鉄道関係ではどうか。これはもう瀬谷さん専門家でございますから申し上げる必要もない。いま御指摘でございます京成電鉄申請が出ております。これはいまお話を伺っておりましたが、私どもは大体一時間で行くんだ、こういうふうに聞いております。それで東京まで一時間で入れても、そこから先都心まであるじゃないかというような点もあるかと思いますが、ここらのことについては、今後新国際空港に対するところの貨物取り扱いのための施設等々も勘案をした対策というものを持っていかなければならないのではないか。それから今後におけるところの新国際空港でおりたお客さんの東京におけるところの行動をどうするかというようなことをあわせて考えてみる必要があるのじゃないか、かように考える次第でございます。
  82. 瀬谷英行

    瀬谷英行君 羽田の道路もいま相当詰まってきて、高速道路に値しなくなってきているわけです。いま少しずつ高速道路も延びてきておりますけれども、先般、池袋まで行く途中の護国寺、それから上野から北千住のほうへ行くコース、それぞれ中途はんぱなところへでき上がったせいもあるかもしれませんが、おり口でうんと込んでおります。つまりスムーズに高速道路から下界へおりられないわけですよ。私もちょっと見ましたけれども、高速道路が詰まっちまっているわけです。年じゅう詰まっているわけじゃないと思うんですけれども、こちらが急いで行きたいと思うときに、詰まっておったら何にもならぬわですね。すでに東京の首都高速道路がそういうふうに動きがとれない状態になってきておる。それなのに首都高速道路から京葉道路へ抜けて、そして東関東自動車道を通って空港へ至るこういうコースでは、相当にこれは時間を必要とするということは覚悟しなければならないと思う。要するに、結論的にいうと、空港成田にでき上がっても、自動車で結ぶというのはかなりの時間を必要とする。一時間というのは、これはごく内輪に見た数字じゃないか、一時間以上どうしても覚悟しなければならないんじゃないかというふうに最良の時点で考えざるを得ない。  それから鉄道の場合も、京成電鉄お話がございました。なるほど鉄道のルートとしては、京成電鉄が比較的近道をしているんですが、それも京成成田空港との間はかなり距離がありますから、それを、聞くところによると、延長する申請をしているということなんですが、延長しますと、これが七キロぐらい延長するということです。いまの線でも京成成田から京成上野まで急行で一時間二十分を要するようになっております。ところが、これも午前中に話したことなんですけれども京成電鉄というのが、東京の下町を通りまして町屋の火葬場わきを通って、うねうねと曲がりくねって上野公園の下の地下へもぐっている。あの京成電鉄上野の駅も、御存じかもしれませんが、まあ国際空港からお客を迎えるにはどうも過当な終着駅じゃないですね。あそこへおりて、じゃ今度また都心までどうやって来るかということになると、自動車の駐車場もあの近辺はないわけですよ、地下の駅の場合は。そうなると、京成電鉄を使う場合にはたいへんに不便なことになるんじゃないかと、こういう気がいたします。それから成田線の場合は、常磐線の線増計画といったようなことはなるほど報告にありましたけれども常磐線部分よりも成田線部分のほうが大事なんです。ここはついこの間まで蒸気機関車フナ釣りの客をもっぱら運んでおったようなところなんです。それがそのまま利用されるとしても、現在でも二時間近くかかる。ここを利用することになっても、さて今度は終点上野駅、都心ストレートに入っておりません。また総武線を使うとしても、総武線千葉までの線増計画はあるけれども千葉から成田までかなりの距離がある。そうなると、ここも現在急行でも一時間半から一時間四十分かかる。千葉まで線増計画ができたとしても、これはたかが知れております。いずれにしても、大量輸送のできる鉄道を利用する場合には、はなはだ不便な状態になっております。不便な状態のままで空港の開設をするということで、はたしていいのかどうか。われわれ常識で考えてみてまことにつり合いのとれないことになったような気がするんです。いわば二階をつくってもはしごがまだない、なわばしご程度である、そんな感じを持つのでありますが、このふつり合いを一体どのようにされるつもりなのか、その点をお伺いしたいと思います。
  83. 原田憲

    ○国務大臣(原田憲君) 先ほども申し上げましたように、私は、飛行場とそれから都心というものをつなぐときに、交通機関ではやはり自動車というものが一番中心になろう、こういうように考えますので、道路というものが何としても成田都心のために必要であろうと思います。先ほど建設省道路局長が、昭和四十六年から五十年度の時点において、約一時間で成田都心間が可能であると説明をしておるようでございますが、いま御指摘のように、現在でも相当混雑をしておる、もっと混雑しはせぬかということでございますが、現在計画中の高速道路は、それぞれの計画によって完成を見ていくわけでございますから、おそらく、責任者である道路局長からそういう答弁をしておるので、これにたよるほかないのでございますが、常識的に考えまして道路需要というものがふえていくことは言を待ちませんので、先ほども申し上げましたように、私は、現在計画されておる湾岸道路というものを早急に実際の実現するための計画にして、今後の千葉——これはまあ成田の飛行場だけの問題でございませんが、この方面に対するところの需要がございますから、これらをあわせた道路計画というものを一日も早く実現することによって輸送基本というものを立てていかなければならぬ、このように考えておる次第でございます。
  84. 瀬谷英行

    瀬谷英行君 その湾岸道路の話は、先ほど建設省の話によりますと五十一年とかということなんで、国際空港の話とはちょっと別になっていると思うんですよ。国際空港に合わせるための道路がそれじゃ湾岸道路でいいかというと、ちょっとこれもあまり適当でないような気がするのでありますけれども、いま大臣のお話によると、もっぱら国際空港道路に依頼をする、大量輸送としての鉄道については別に期待は持たない、こういうことになると思うんですが、その点はどうですか。
  85. 原田憲

    ○国務大臣(原田憲君) 鉄道の問題に関しましては、まず一番近いところで京成電鉄申請しておりますが、これが六十分でつなぐといっております。いま御指摘のように、上野終点としてあそこで迎えることはどうかというような点については、今後、申請をしておる当該京成電鉄も、当然これは成田空港というものを目ざした申請でございますから、いろんなことを考えてくると思います。これらについては、私いまその資料も計画も持ち合わせておりませんので、責任あるお答えにはなりませんけれども、この建設をするということは、もう事実でございますから、これは万全を期するようにしていきたい、これだけははっきりと申し上げるわけでございます。  その他、先ほど話をいたしました鉄道利用の方法について考えられる限りのものをよく検討をして、今後この空港都心を結ぶ連絡条件、方法というものについて万全を期していきたい、このように考えます。
  86. 瀬谷英行

    瀬谷英行君 京成電鉄計画は、午前中に私が聞いた範囲では、京成成田から空港まで延長をするという話であって、終点上野から都心までをどうするかということは全然聞いていないわけであります。現在の京成上野から地下鉄のどこかに接続するとかなんとかいう計画があればまた別でありますけれども、一時間で運転をするという話はおそらく上野成田の間のことではないかと思うんでありますが、こういうことでは外国からの利用者を運ぶのにはあまり適当でない。成田山にお参りをする人たちを大体現在の京成電鉄というのは考えてつくっているんだろうと思うんですね。空港に行き来する人を考えているのではなかろうと思うんです。そうすると、空港都心との連絡というものは、まあいままでの政府側の答弁を要約をすればきわめて不十分だ、こういうことになります。こういう不十分な交通計画でもって国際空港の本家のほらだけをせっせと進めるということがはたして当を得たことになるのかどうかと、こういう疑問が新たに生じてくるんでありますが、その点道路計画なり、あるいは鉄道計画ともっと密接な関連を持った空港計画というものを立ててしかるべきではないかと思うんでありますが、その点はどうでしょうか。
  87. 原田憲

    ○国務大臣(原田憲君) 京成の、これは概要だけ申し上げますと、やはり京成成田それから京成空港間の七・二九キロを申請をしておるのでございますから、やっぱり新空港までと、それから現在線とつなぐのでありますから、東京との間のことを考えておる。そこで、まあ約一時間と、こういうことを言っておるようでございます。これはここに報告されておることを中心として申し上げました。  道路の問題につきましては、常にいつでも空港だけじゃなしに問題になるところでございまして、そこのつくられるところだけを中心にやって、そして関連したものがおそくなるからいろいろな問題が生じるということで、ここでもいま御指摘を受けておるわけでございますが、まあ道路のほうの計画責任者としては、いまから五十年ごろまでは一時間で走れる、一時間で走れるということはまず混雑はいたしますけれどもだいじょうぶだと、こういうことを言っておるのでございます。私はしかしながら、やはりあなたの御指摘のようなことは想像できますので、この湾岸道路というものをできるだけ早くできるように今後努力をして、この空港都心との連絡ということに万全を期するということに、まあ重ねて不満足でございましょうけれども、そういうことによってひとつこの新空港都心とは連絡したい、このように考える次第でございます。なお鉄道等の問題につきましても今後十分検討を続けていきたいと存じます。
  88. 加瀬完

    ○加瀬完君 関連。航空政策研究会ですか、名称ははっきりしませんが、政府側の諮問機関ではない民間の研究団体が、新東京国際空港は不適であるという報告書を発表したことがございますね。基本的に十年使用に耐えられないとか、いろいろな問題はございますが、それは別としても、一時間で都心に到達するということはとうてい不可能だという点を特に指摘をしておるわけです。それはもう二年ぐらい前でしょう。したがいまして政府としては、当然、いま瀬谷委員の質問をしているような問題には的確な回答というものが用意されておらなけりゃ、民間団体が、とにかく公団法の趣旨からいっても一時間以内で都内に達しられないようなところに空港をつくることは不適だと指摘をしておりますものを、それに回答を与えないというのは、私は若干どうもずさんな計画だと言わざるを得ないと思う。  そこで海岸道路とか、いろいろのことをおっしゃっておりますけれども、これは建設省にもあわせて伺うわけでございますが、南関東自動車道というのは、これは成田空港お客を運ぶ道路ではありませんね、併用するわけでございましてね。したがいまして、鹿島工業地区からの流入台数というものは将来相当ふえて、これが南関東自動車道ですか、これを使うとすれば、現在の京葉道路に流れてくるということを予想しなけりゃなりませんね。それから千葉県の君津地区に八幡製鉄の大工業地区がまた造成されるわけでございますから、こちらからくる車の流入台数というのも相当これはふえると考えなけりゃなりませんわね。非常に遠い将来ですけれども、九十九里工業地区の造成というものも発表しております。それが東京にくるのはみんな京葉道路あるいは京葉道路に準じた同一方向の新線というものを通らなけりゃならないことになりますわね。そうなってくると、現状よりも非常に緩和される条件というのはよほど大きな道路をつくらない限り解決はできないということにも考えられますね。だから、その海岸の道路をつくるのだということですけれども、先ほど局長さんからもお答えになられましたが、海岸道路千葉県もまだ埋まっているところは少ないですね、これから埋めるわけですね。現在の計画は、東京から市川地先までは百メートルでいきますけれども、海を越えて船橋につながると約五十メートルになるような計画ですね。船橋からは百メートルはとれないですね。そうなってみますと、どうも的確に、海岸道路ができればいまの問題の輸送関係が直ちに解決できるというような具体性というのはちょっとないわけですね。それで鉄道はさっそくにいわゆる新幹線みたいなものが通るとは考えられない、将来はとにかく。で、道路にしても早くて五十年というけれども、五十年にできるかどうかも問題ですね。ところがこの飛行場はあと十年使うのは無理じゃないかという一部の指摘すらもある。そうなってくると、道路はできましたわ、飛行場は拡張しませんということでは、これはまた別の飛行場をつくらなけりゃなりませんということになると、二重投資、三重投資にもなりかねないですね。そういう計画ということであっては、非常に反対の多いところを無理に立ちのかせたり、あるいはこれからおやりになるでしょうけれども、収用法をかけてまで飛行場をつくったって、さて道路はふん詰まりだわ、空港そのものは狭隘でもう使用に耐えないわということではこれは私は国民に対して申しわけない。まああとのことは別としても道路計画というのが非常にずさんでしょう。  具体的に一点建設省に伺いますと、南関東自動車道ですか、これも買収が簡単なようですけれども、四街道町の大日開拓地区では全員反対でしょう。簡単にこれを買収済みというわけにはいきかねる状態ですね。何にも手が打たれてないでしょう、具体的には。新しい道路が通ずるようには。どうもいままでのお話聞いておって、希望的意見としてはまことにごもっともですが、具体性というのが非常に欠けておるというふうに、私は地元ですから、感ずるわけです。これらの点をもう少しそれぞれ、大臣でなくてけっこうです、専門的な担当の方から御説明をいただきたいわけです。
  89. 蓑輪健二郎

    政府委員蓑輪健二郎君) ただいま非常に道路計画のことにつきまして御指摘ございました。私たちやはり東京湾が今後どうなるか、こういうことによりまして、またさらに交通の需要がふえれば新たな道路をつくっていかなければならぬと思っております。ただ、いまの東関東自動車道の鹿島線というのは、先生御指摘のように、鹿島の港湾地帯を行くわけでございます。その中で、成田空港ができるということで、とりあえず成田までを早くしたい、こういうことでございます。いまも先生がおっしゃいました用地買収というのは全部がスムーズに行くものとは思っておりません。やはり私たちいまの道路公団に命じております東関東自動車道の成田までの用地買収については、地元といろいろ相談をして納得のいくような形で用地買収を進めてもらいたいということを言っておるわけでございます。空港の開設も時間がありますので、私たちこれの用地買収にいま全力を尽くして空港の開設におくれないように成田までを供用開始したいというふうに考えております。  また、将来の東京湾の問題でございますが、これはかなり東京湾周辺の交通はふえると思います。ただこれからのいわゆる東京中心とした大都市の中の交通需要というものをどう見るかということは、これは非常にむずかしい問題だと思います。また東京の周辺のあいている地帯をどういう形で今後土地利用していくか、また東京みたいな大都市の将来のあるべき都市計画というものはどうあるべきか、そういうものと関連をいたしまして、さらに必要な道路をこれから計画していかなければならないと思っております。私たち現在の段階での計画は、成田空港ができますまでにとりあえず成田から東関東自動車道を使いまして、京葉道路、首都高速、そういうもので都心をまず結びたい。さらにその次の段階としていまの湾岸道路、これから東京湾に入りまして、東京港の付近に入りまして、それから東京中心部に何本かの線で入るというようなことをしないと、五十年以降の処理ができないのじゃないかということを考えております。さらに、先生のおっしゃいました二十年、三十年というあとになってきますと、先ほど言いました全体の東京圏の道路構想というものをもう少し拡大をして、どこに何があるべきかということを検討していかなければならないというように考えております。
  90. 加瀬完

    ○加瀬完君 民間団体の指摘しておりますのは、東関東自動車道ですか、それを使って京葉道路に入りましても、さっき渡辺委員が御指摘のように、結局、現在都心中心とする都内の道路と外から入ってくる道路との、何といいますか、入るのとそれを受けるほうとが非常にアンバランスなので、とても都内から出るのに時間がかかる、あるいは都内に入るのに時間がかかるということで、一時間などという時間はどう計算したって出ないのだ、こういう指摘があるわけですよ。それはかりに湾岸道路というものがどのように開拓をされましても、直ちに都内に入る時間が短縮されるという解決にはならないわけですね、根本的に。大体この空港は距離の関係から東京湾を埋め立ててつくろうという計画が一番最初あった。それがブルー14その他の関係で結局空域が、現在の予定をされておる敷地成田とか富里とか、この近辺しか空域がないというのでそこに決定されたわけです。させられたわけです。しかし、飛行場の敷地というものを決定いたしましても、その前の飛行場をつくる条件ですね、いろいろのことはさておいて、交通をどうするかとか、輸送関係をどうするかというようなものが事前に検討されてここがいいという決定をされておらないと思うのです。  これは建設省に伺いますが、ここを決定する、新国際空港予定地として成田決定するけれども都心までの輸送関係が、一時間のうちで、道路その他の方法を講すれば確実に到達できるという予想が立つか、あるいはその見込みが立つか、あるいはその見込みをつくってみろと、こういう事前の建設省に対する内閣でもいい、運輸省でもいい、諮問がございましたか。空港がきまってしまってから一時間で通わせなければならないので、さて道路計画をどうするか計画を立ててみろという形で建設省にはね返ってきているのではないですか。基本的なあらゆる空港条件というものを整備するために、極言すれば道路問題では問題はないと、こういう点で検討しろという形の作業というのは事前にないでしょう、いかがですか、この点は。
  91. 蓑輪健二郎

    政府委員蓑輪健二郎君) 私たちの道路計画の中では、成田空港がきまります前に、東関東自動車道というのは計画がございました。実は成田空港がきまりますときには、私たち道路局といたしましては、それに対する成田空港から都心に何分で行けるというような道路事情を正式に聞かれたことはございません。当然いまの計画、このときにはすでに東関東自動車道があったために、そういうものができる前提で、空港をきめるときにはいろいろ担当者の間にそういう検討はあったと思います。正式に、成田空港をきめるから道路計画はどのようにしてほしいというような正式の諮問はございません。
  92. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 ちょっと関連して。私は成田空港決定の場合のお話にもいささか関係をいたしておりましたので、そのときに下っぱでありながらもいろいろ実情について聞いたわけであります。おそらく原田運輸大臣も、この状況については、当時政審の最高幹部としておられたんですからお考えにならなかったことはないと思うのです。空港はあそこに持っていくと、言いかえれば首都の玄関である空港をつくるという場合に、都心空港との交通関係、特にその時間というものは、これは各国飛行場をつくる場合の相当重い要件として考慮をせられておると思うのです。現に霞ケ浦の議論がありましたが、あの際にはあれが六十五分かそこら。それから、当時は富里であったかもしれませんが、五十分ということはもう観念的に考えられて議論せられたわけです。しかし何ぼ時間が都合のいいところといっても、また土地関係あるいはまた気象の関係等がありまして、いろいろ考えた末あそこが、いわゆる現在の空港の周辺以外にはないという結論になってあそこにきめたと私は想像しておる。またそういうぐあいなことを聞いておりました。したがって原田運輸大臣、これは空港がかように決定しました以上、これに対する首都の玄関である空港都心との道路というのは、これはもう当然に、しかもいろいろなほかの便宜というようなことを考えずに、一本調子に定木を当ててさっと棒を引くというようなことで各国とも私はやっておる実情を見ておるわけですが、これから考えて、わが国のおそらく今後空港として、この大きい国際空港として、東洋にもほかにできるかできないかわからぬというようないわゆる非常に快速、あるいはまた大きい飛行機が発着する場所として、東京以外に、しこうして場所がここになるということになった以上は、これは道路として、万難を排して私はやるべきである、かような考えを常にしておるわけであります。先般御質問申し上げたときにも、道路関係については一応お答えがありましたからそれを信頼してそのままで、時間もありませんでしたから申し上げなかったんですけれども、湾岸道路というのは、おそらくこれ自身は京葉と、それからこの東京都との間のいろんな貨客その他の輸送関係を考えての私は道路だろうと思うんです。それをいま空港ということに考えた際に、それでなくても、いまの都内の中心、あるいはその周辺を合わしての道路事情というものから考えて、少なくとも玄関である空港と、ぜいたくなようでありまするが、中心との間のこれは専用道路というぐあいに政府としてお考えになってこしらえなければならない。そうじゃないかと私は考えております。それでありまするから、原田運輸大臣どうぞひとつ——いままでのような建設省の考えで進んでおるということでございます、状況であります。これは、いままでの進め方が初め考えておるようなことにいってないということがわかったわけでありまするが、少なくとも大臣はひとつ原田ワンマン道路をひとつここにこしらえて、将来についてここに残すという御決心をなさって、そうしてこの際、おくれておるこの湾岸道路にどうのこうのということでなくて、中心成田とをさっと定規をもってまっすぐ引きますと、私は案外そう金のかかるものでなく早くできるということも考えられるわけです。たとえば、京成、東関東自動車道路というのは相当に下にきておる。これはやっぱり千葉京葉道路、それからこの東京湾の埋め立て等の将来の工場その他、いろいろ考えてこれは引いた線だと思うんです。だから、そういうことに未練を持たずにさっと引かれても、私は、この周辺都市、すなわち東京都の周辺の今後の発展と、それから成田山お参りもあるんだから、これからいけば十分に、むだな道路ではないというように私は考え、また、少なくとも空港の玄関からの道路というのは、どこでもやはりそう一々遮断機がおりて、それをまた待って行くようなことはわれわれ会ったことがない。もうさっとほんとうに問題なくいけるような状況にあるわけです。鉄道関係等もいろいろ議論されましたが、これは本来やっぱり先ほど大臣が言われるように、荷物を持っておる。おりて、外国旅行者というものの一番めんどうなのは、荷物の処理と税関と、それからそのホテルのリザーブと、ホテルまでとにかく行くということ、これが非常にスムーズにいけば非常に気持がいいということになるわけでありまるから、この際ひとつ今後に残す意味においても、ひとつまっすぐに一線専用道路をつくるということをひとつ主張せられて、そうしていまの建設省に談判せられて、そして政府としてさようなぐあいにお考えになるという意思はございませんか、私はそう考えるんですが。
  93. 原田憲

    ○国務大臣(原田憲君) たいへん構想としてはけっこうでございますけれども、私どもはいまのお話計画して実現しようとするならば、かえっておそくなりはせぬかというような気持がいたします。いま考えておるのは、すでに東関東自動車道というものの計画はあった、それを空港ができるがゆえに成田までは早くやるのだということをいま局長は言っておるのでございまして、これはどちらかというと、専用道路みたいな性格のものであろうと思うのであります。大体この新東京国際空港も飛行機に乗ってくるお客さん以外に、見学に行ったり、あるいはそこで働いておる人たち、そういう人たちを勘案して、その人たちが一日何人になりますか、二万人から三万人のものであろうと思います。そのために東京から成田まで専用道路をこしらえるということは、これは構想としてはけっこうでございますけれども、やはり道路というものの性格から考えますときには、私は現在の計画を早くやることが大事であると考えますのと、問題は首都高速六号、首都高速七号、それからいまの東関東自動車道、これをぜひ四十六年までに完成しなければならないということと、いまのでき上がっておる京葉道路というものの混雑から、うまくいくだろうか、どうだろうかということが問題であろうと、私はそう考えておるのであります。したがいまして、この湾岸道路というものは、新東京国際空港のための道路ではございませんけれども千葉県がだんだん開発されてまいります、それがいまの京葉道路でもなかなかじゃないかという御議論の根拠になっておりますので、これの工期を早めることによって緩和が期せられる。だからこれは専門の新東京国際空港のための道路ではありませんけれども、これを早めてやることが、新東京国際空港空港の目的達成のために役立つことは間違いない、こういう考えから申し上げたのでございまして、いまこの責任者である道路局長から、先ほどから答えておるようでございますが、この現在考えておるもの、これを一日も早くやることによって、まず新東京国際空港東京都心が間違いなしに結ばれるということだけは私は間違いなかろうと、こう思うのであります。なお心配でありますから、いま御指摘のように京葉道路、これはいま見ておってもだめじゃないか、ほかには、一部にはもう全然だめだと、いまから太鼓判を押してだめだという人もあるぞという御指摘までありますから、どうしても早くこれだけはやらなければならぬ、そう言われれば言われるほど早くこれをやらなければならぬ、こう感じておる次第でございます。
  94. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 私はこのいまの専用道路と申しますか、専用と申しましてもこれも空港以外の者は通ってはいかぬという意味ではなくて、そのため都市周辺の開発が次々に行なわれるからそういう必要がある、また現にそういう道路も、私は小さい図面を見ませんからわかりませんが、あると思います。ただ、いま大臣の言われるように、従来の千葉街道というものの、この二線を早くして、そうしてまた東関東自動車道路というものを、これをやるということは、さしあたりの問題としては私は当然だと思います。そうせざるを得ないのでありますが、これもおそらくあの小松川の状況から、毎日毎日東京都でふくそうする第一にあげられるのが小松川橋のように耳に入ってくる、こういうところは今後の輸送量というものは相当にふえていくだろうと思う。だからそういう意味からして、それを大臣のお考えは、湾岸道路によってこれを補えばこれがあくであろうということでありまするが、おそらくそれがそのとおりにいくかどうか。また湾岸道路は、さっきからのお話の中で、なかなか埋め立てもしておらぬのを、いまからやっていくということで、一体六十年か六十四、五年になりはしないかというようなことであっては、これはもう飛行場自体のさしあたりの問題でなくて、五十七、八年になりますると、相当に離発着が、大きい飛行機はどんどん入ってくる。また今回の日米交渉の結果を見ても、相当に向こうからの乗り入れを許容せざるを得ないというようなことがけさの新聞にも載っておった。そういうようなことから考えますと、やはり相当に将来は考えていかなければならぬということであるならば、湾岸道路以外に、ひとつ原田ワンマン道路をお考えになったらどうか。こういうぐあいな考えもしたわけです。いずれにいたしましても、私は当面の問題としては、大臣のいま御指摘になりましたように、この新国際空港ができても通り道はない。一時間半かかって、もたもたして宿に着いたら疲れてしまったというのでは、日本の体面にもかかわるし、これはぜひお考えになって、関係道路完成ということには万全を尽くしていただきたい、かように考えるわけであります。
  95. 江藤智

    江藤智君 空港の開通までの関係道路につきましては、いま大臣のおっしゃいましたように、とりあえずは京葉道路の改築と東関東自動車道の新設による以外ないと思いますが、いまここに資料を配っておられますが、これは建設省の資料で、運輸省がお出しになっておるようでございますけれども、これはちょうど道路局長お見えになっておりますが、大体こういうことでよろしゅうございますか、時間やなんかは。ちょっとその点を伺ってみたいと思います。
  96. 蓑輪健二郎

    政府委員蓑輪健二郎君) ここにあります資料でございますが、首都高速の七号、京葉一期、二期、三期、一番最後に千葉成田線、これは高速道路の規格でやられているわけでございます。この中で私は昭和五十年の走行速度を見ますと、京葉の一期から三期の間が五十キロから六十キロ、高速道路部分は九十一キロ、この辺は私はいまのあれで十分出るのじゃないか。問題は、首都高速の問題でございまして、このうち七号線は十三・二キロございますが、この中で江戸川橋の少し東から高速道路七号線に入るわけでございます。これが高速道路六号線と両国橋のところで一緒になります。この辺はまだいいと思いますが、これから中に入りまして江戸橋のインターチェンジ、これから中の環状線が将来非常に込むのではないかという感じを持っております。少なくとも両国橋、いまの江戸橋までは、この間については十分こういう速度は出せると思っております。
  97. 江藤智

    江藤智君 それで安心いたしましたが、現在の京葉道路の込み方から考えましても、それから千葉成田線、これは高速道路ですけれども、最高速度が百キロですか、百二十キロですか、新しくできるこの一番下の千葉成田線は最高がやっぱり百キロでしょう、京葉ではそこで百キロが最高速度ですね。そして平均速度、時間を出すのに九十九キロと出ている、こういう計算はやはり建設省はしていらっしゃいますか。
  98. 蓑輪健二郎

    政府委員蓑輪健二郎君) 実は四十六年のところに九十九になっておりますが、実はいまの高速道路は法定速度は百キロでございます。これで九十九キロ出すのはいかがかということでございますが、昭和五十年の九十一キロ、この程度は法定速度でも十分出せると思います。実際には、いまの高速道路は法定速度百キロこえるような場合もよく見受けますのでこういう数字を出したと思いますが、やはり資料としてはいまの九十一キロ見当くらいの資料がまあ妥当なところではないかと思います。
  99. 江藤智

    江藤智君 私は道路関係は全くしろうとですから、三十三キロで、最高速度が百キロの場合に平均して九十一キロの自動車速度を出せると思わなかったのです。鉄道ですと、最高速度の大体七割から八割です、急行列車が。ですから、その間にはいろいろな問題もございまして、百キロでふっ飛ばして三十キロになるというように、走れるものじゃないと思ったのですけれども、そういう程度で、ちょうど妥当だという専門家のお話でございますからきょうは信用いたしますけれども、どうぞこういうふうに国会にお出しになる資料につきましては、やはり疑問があまり起こらないように、高速道路で最高速度が百キロであった場合のとにかく一年間のこれは平均で考えなければいけない。一人で走っておるわけじゃありませんから、いろいろとその途中においては問題が起こることは当然考えなければいけない。そういうような面から考えますと、どうもこの数字は少し甘過ぎるというか、よ過ぎやせぬかというような気持ちがいたしますが、その点はもう少し研究して、できるだけこれに合うように、もし混雑でもするようなことがあったならば、やはりこれに合うようにひとつやっていただきたい、そういうようにひとつ希望いたしまして、私の質問を終わります。
  100. 瀬谷英行

    瀬谷英行君 机上プランとしてはいろいろできるわけで、金丸さんがさっきお話しになったように、定木を当ててすっと引いてしまえば、ごく早く行けるのじゃないかということになるのですね。しかし実際問題としては、成田空港の場合、空港のための道路空港のための鉄道というのは全然ないわけでしょう。既存のものを使うわけです。その既存のものを使うということになると、湾岸道路があり京葉道路があるわけですが、京葉道路にしても成田空港のための道路ではないわけですね、これは本来の目的は。この京葉道路自身がかんこ鳥が鳴くような道路じゃない、相当な混雑を示していると思う。京葉道路都心に近ければ近いほど混雑の度を加えて、最後に都心に入ると相当以上の混雑ということになっているのだろうと思う。だから首都高速道路を利用し京葉道路を利用するという間は、私は多くのスピードを上げるということは期待できないのじゃないか。そこでやたらとスピードを上げれば、相当な危険を覚悟しなければならぬであろうという気がいたします。ちょうどこの距離は六十五・八キロ、こういうふうに出ておりますけれども、外国で六十五キロという区間を百五十キロくらいのスピードで走った記憶があるわけです。相当肝を冷やしたわけでありますが、それでも、かなりいい道路を走っても、ところどころで平面交差する個所があったりすると、結局は一時間近くかかるようになっております。私のところの埼玉県の熊谷から東京までの距離が、六十五キロから七十キロくらいになります。この間を自動車で走りますと、現在平均して二時間半かかります。混雑するときは三時間かかります。平均時速にすると、二十キロくらいになってしまう。マラソンめ選手よりおそくなるわけです。それが現状なんですね。この京葉道路にしても、既設道路を使って東京へ入る。四号国道から入るにしても、だんだん都心に近づくに従って混雑が激しくなってきておる。所要時間もよけいかかるようになってきております。それが京葉道路についても当てはまると思うのです。この道路そのものを使って一時間で間に合うということは少しどうかなあと、こら思うのですがね。この六十分に合わせるために、この千葉成田線の走行速度九十一キロといったような数字も出されているのじゃないかという気がいたしますけれども、率直に言って二年後の京葉道路、これを利用をしてはたして成田空港都心との間をどのくらいの時間で連絡できるかということは、相当検討の余地があるのではないかと思うのでありますけれども、これはできれば委員会としても実際にこのルートを視察をするということが私は望ましいと思うのでありますけれども、それはある程度混雑ということを考慮に入れた上で、なおかつ一時間という数字が出てくるというふうに確信を持って言えるのかどうか、その点をお伺いしたいと思うのです。
  101. 蓑輪健二郎

    政府委員蓑輪健二郎君) 実はいまの京葉道路を通ってみますと、これは御承知のように小松川橋から先でございますが、これは非常に平面交差がございまして、時間がかかっております。今度京葉の一期を六車線にすることと、京葉の一期の東の端の江戸川橋でございます、そのちょっと西側にいまの首都高速の七号線を入れるようにしております。いまの京葉道路は江戸川橋から渡りまして、船橋のインターチェンジに出ます間は平面交差がございまして、それが非常に交通の渋滞の原因になっております。実は私たちのいまの計画は、全部いまの平面交差を立体に直すという計画を持っております。これができますれば、成田から首都高速に乗るまで全部平面交差はないような道路計画されております。その場合に、いま言いました五十キロとか、六十キロあるいは九十キロは出せるかという問題になりますと、やはり時間によりましては故障車もあることでしょうし、そういう点になりますと、いまの平均の時速に落ちるかと思います。普通の、込んでいる状況でなければ十分これくらいのスピードは、平面交差がないのでございますから出し得るというように考えております。
  102. 瀬谷英行

    瀬谷英行君 それでは建設省として、いま説明のあったような京葉道路あるいはまた東関東自動車道、それからこの新空港に至る道路等計画、その道路のたとえば設計図であるとか、それからこの計画進捗状況であるとか、そういったような資料を次回の委員会までに御提示をいただきたいということを申し上げまして、きょうの質問を終わりたいと思います。
  103. 蓑輪健二郎

    政府委員蓑輪健二郎君) ただいまの首都高速から京葉道路をどう改良するか、計画の図面を次回までに提出いたします。
  104. 加瀬完

    ○加瀬完君 いま、瀬谷委員の資料に関連しまして、私も次のような点を御説明をいただきたいんですが、資料として、いまの京葉道路の非常な混雑時、それから非常にすいているとき  これは省いてください。省いて、一応混雑しているとき、一応すいているとき、それからそれらの平均、千葉から一応成田を押えないで、千葉から都心までどの程度かかるかというものを出していただきます。  それでまあ四十七年を押えて、四十七年のとき、それならば東関東自動車道ができて、成田と、それから京葉道路を結んだときですね、いま御説明のように、信号を取り去るとか、立体をふやすとか、プラスになる条件というものも幾つか出していただきたい。  それから当然自動車の乗り入れ台数というのはふえるわけですから、それは混雑するマイナスの要因ですね、そういったものを加減して六十分になるかどうか、六十分のもう少し中身の説明を加えた資料をお出しをいただきます。
  105. 蓑輪健二郎

    政府委員蓑輪健二郎君) いまの先生のおっしゃいました資料を提出いたします。そのときに、必ずしもとにかく六十分を一分ふえてもいかぬというようなものではございませんので、やはり妥当な数字の時間を出したいと思います。
  106. 岡本悟

    委員長岡本悟君) 本案に対する質疑は、本日はこの程度といたします。
  107. 岡本悟

    委員長岡本悟君) 次に、運輸事情等に関する調査を議題といたします。  自動車行政に関する件について金丸君から発言を求められておりますので、これを許します。
  108. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 私は、自動車賠償責任に関する問題が新聞に最近非常に取り上げられて、特に賠償額の引き上げ、また同時に、保険料の増徴、値上げというような問題が非常に論議せられております。一般のオーナーとして、営業用の各秘団体はもちろんのこと、一般の自家用車等の自動車保有者も非常にこれを憂慮いたしておるのであります。つきましては、本委員会におきましてこの問題について政府御当局の御意見等を十分に検討いたしたいと思います。きょう、この質問を申し上げるつもりはございません。質料をお願いしたいのであります。  第一に、運輸関係といたしましては、保険料の収支額、これは死亡・傷害別に年度別。それから自家保険についての車両の数、会社別にわかればなおけっこうです。それから事故件数。それから付加保険料の収支、これは運輸省につきましては再保険の関係についての数、最近五カ年間。ひとつちょうだいいたしたい。  それから大蔵省にお願いいたします。積み立て金の総額、年間、つまり年度末に見れば一番いいですが、五カ年間のこれをひとつ出していただきたい。それから仮払い金といいますか、前払い金といいますか、これは資金事情をお尋ねしたい資料として、仮払い金がありましたらば、その年間の総額がどのくらいになるかということをひとつ、これも五カ年間をちょうだいしたいと思います。それから次には、本日十日に自賠責審議会に大蔵省はこの件について諮問をせられたということを新聞でうかがいました。その内容のつまり要点ですね、その書類をひとつ提出していただきたい。それから巷間いわれておりまする、いわゆる四十四年度末には千七百億円の赤字が出るということを盛んに吹聴いたしておりまするが、この赤字の根拠を説明せられる書類、ひとつお願いをしたいと思います。以上四件であります。  それから農林省につきましては、農協における共済、共済によって取り扱われておりまする自賠責関係の四十一年以降の車両の数、事故件数、死亡・傷害別に。それから保険料の収支、これは年度別に。それから積み立て金の金額、これをお願いしたいと思います。以上でございます。よろしくお願いしたいと思います。いかがでございますか。
  109. 黒住忠行

    政府委員(黒住忠行君) 運輸省関係につきましてはなるべく早く整えまして、提出いたしたいと思います。
  110. 松永正直

    説明員(松永正直君) 大蔵省関係といたしましては、できるだけすみやかに資料を整えまして、御提出するようにいたしたいと思います。
  111. 中沢三郎

    説明員(中沢三郎君) 農林省関係の資料につきましても、できるだけ早く御提出申し上げたいと思います。
  112. 岡本悟

    委員長岡本悟君) 内容わかりましたね。
  113. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 大蔵省はね、この積み立て金というか、あるいは準備金までになるのか、あるいは積み立て金としておられるのか。要するに、保険料収入によって支払いを年度内にした残りですね、残りというか、そういうものがどういう状態になっておるかということ、言いかえれば特に再保険と、そうでない一般の収入保険料全体について支払い額、支払いとかいう事務はみな保険会社でやられておる、その保険会社自体の金繰りはどうなっておるのかということもこの料金改定に非常に私はやはり大きく影響しておるんだろうと思う。それでなければ千七百億円というのはなかなか簡単に納得いかない。これに基づいて保険料は上げなければならぬとか、さらにまた保険金をこの際五百万円に死亡の場合には上げるというようなことに対する資金操作、資金繰りの関係を伺いたいのです。これは前回二回の改正の際に本委員会におきまして関係委員とともに私どもも御要求申し上げたんですが、なかなか出てこない。今度はひとつ私は概要でよろしいんですから、つまりその年度の収支の問題でもよろしいし、それからその年度内に残って、いわゆる手持ちとして五カ年間に相当する保険——支払うかもしれないというものに対するいわゆる準備金というか、そういうものも含めてどういうことになっておるかということをひとつ国民の前に明らかにしていただかないと、いまのような値上げというものに私は納得はいかぬという、あのひんぴんたる声に対するお答えにはならないんじゃないか、かように考えますので、それをお伺いするつもりでありますから、どうぞひとつその点を御了承なさって、ぜひこれを出していただきたい。特にお願いいたします。
  114. 岡本悟

    委員長岡本悟君) 本日は、これにて散会いたします。    午後四時四十五分散会