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三木忠雄君 まあ
総裁が言えばね。それは御老体の
総裁が一生懸命やってることは、私は十二分に
承知しております。それはもう言わなくても、
総裁がほんとうに汽車で通ってたいへんなところを戦われてるということは私も十分
承知しております。しかし、やはりずさんなところはお互いにもっと反省すべきじゃないかと思うんですよ。ただ守るだけじゃ私はお互いによくならないと思うんですよ。私は何も
国鉄のあらをさがすために言ってるんじゃない。もっともっと
合理化してもらって、国民の納得がいくような、やはり
運賃の値上げだってもっと少なくて済むじゃないかと、もっと
経営を
合理化すれば、あるいはこういうところを指摘すれば、もっと
国鉄としてはうまくやれる、
運賃の値上げしなくて済むじゃないかと、そういう例として申し上げてるわけです。それは
国鉄の職員はみんな一生懸命働いてます。私は何も否定しません。しかし、もっとうまくやる
方法があるんじゃないかと、これを私は指摘してるんですよ。それを
総裁勘違いしないでくださいよ。
国鉄ばっかりやられてるじゃないか、ずいぶんとっちめるな……、何も私はそんな小さな気持ちでやってるわけじゃない。お互いに国民ために立って国有鉄道をどうするか、もうと合理的に使って
国鉄をよくすればいいんじゃないか、みんなこういう点を協力し合えばいいじゃないか。お互いが歩み寄らなければ――私は
政府がやってくれれば一番早いわけですよ。そうはいかない。
国鉄が
合理化を打ち出してるわけですからね。私もいろいろアンケートをとってみましたよ。これは何百枚も何千枚もアンケ-トをとってますけれどね、それを
一つ一つ調べてみますと、そういう問題出てくるわけです。私は、これは国民に当たっていろいろ聞かなきゃならない。それを
総裁は一生懸命――新幹線の苦労したということは私はわかります。十分感謝します。いい新幹線に私も乗せていただいているわけですから当然感謝しますけれども、やはりそういう点をもっと具体的に十分にお互いに考えなきゃいけない。
その点で私、これはある雑誌に出とった、有名な財界人ですよ、これを具体的に言いますとね、
国鉄の
経営者、
国鉄は絶対につぶれっこないんだという気持ちがあるうちはだめですよと、こういう
経営者の発言が、ちゃんとこれは雑誌で、私はそれを読んでるわけですね。一時的に
運賃を値上げしても、またすぐやりくりつかなくては困る。これは絶対つぶれっこないという安心感の上にあぐらをかいて、
経営者から職員に至るまで真剣さが足りないからです。これが民間企業であんなことをやっておればとっくにつぶれますよ。私など毛もちろんそうですが、民間企業の
経営努力の裏には、絶えずへたなことをすればつぶれるかもしれぬぞ、こういう危機感があるというのですね。やはりそこにこれは
一つの問題が指摘されているのではないかと思うのです。
もう
一つは、
国鉄の
合理化の問題についてこういうふうに言っています。たとえば汐留の操車場、あれなんか、あそこにあれだけの広大のものが必要なのかどうか。あれは確かに
国鉄に必要として
国鉄は言っている。しかし膨大な借金をかかえての値上げなら、それを言う前に、不要なものを売り払っても借金を
整理する姿勢を示さなければならない、こういうふうに言っている。私が言っているのではないのです、財界人がこういうところまで具体的な指摘をされているわけです。こういう点をどうお考えになりますか、
総裁。