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淡谷委員 これは劈頭申し上げましたとおり、将来
地方の開発のために、特に目の前に迫った廃止なんということは、そのために起こしております動揺が非常に大きいだけに、はっきりした
基本方針をお立てになりませんと、この動揺はとどまらぬと思うのです。
さっき、
大臣から、私、
予算委員会でこの問題を追及したように
お話がございましたが、そうじゃないと言っておきましたが、昨年の十勝沖地震のときにさんざんこわれました東北、北海道の
鉄道の復旧についての私の質問とたぶんお間違えになっているのだろうと思います。たぶん、そのときは
大臣もまだ
大臣じゃなかったと思います。監督
局長も違っておったと思います。これは全体のローカル線の実情をお教え願う上にたいへん具体的な例になりますからあらためてお聞き願いたいと思うのですが、あの場合に
鉄道当局のとった態度を私は非常に不満に思ったのです。われわれもあの地震と同時に現地に乗り込みまして、非常にむざんな形を見てまいりました。
鉄道だけではなくて道路自体も全く交通が麻痺するような状態を見てきたのですが、お見舞いに行かれたたしか盛岡の管理局の方と思いますが、地震のまっ最中にいきなり、これはどうせ廃止するのだからやめちまおうということを言ったんですよ。まるで病人のお見舞いに行ってけっ飛ばして帰ってくるような、そういう
影響を与えまして、現地はたいへんに憤慨いたしました。これは、私あの大畑線を見ておりますと、今後の開発に非常に資するものだと考えておったのですが、これは廃止するということ、しかも地震の災害に対してまだ手がつかぬうちにお見舞いの
局長が——
局長か何か知りませんけれ
ども、まっ先にこれは廃止するのだなんて地元で言うようなことがあっていいか悪いか、これは言うまでもないと思うのです。その後どこかの
委員会で、たしか内閣
委員会だと思っておりますが、監督
局長にこのことをいろいろ申し上げましたら、これは廃止いたしませんということをはっきり答弁されたのです。私もたいへんそれで安心し、また感謝いたしておりましたが、そのあとすぐにまた
鉄道当局のほうは、
運輸省が何と答えようが、これは廃止するのだということを言っておるのですね。私は、やはり
運輸行政というものは
国鉄のあり方な
ども十分に支配し、また監督し、助けるものだと思っておりますから、
運輸省が何と言おうが、
国鉄は実際に現場をやるところだから、国会答弁がどうあろうとも廃止するものは廃止するのだということは、これはいただけるような答弁じゃないと思うのです。そこで自民党の国
会議員の方もあわてまして、別にまた
国鉄本社へ行って——これははっきり申し上げますと、社会労働の
委員長をやっておる森田議員、それから参議院の津島議員あたりが
国鉄へ行って話しますと、やはり答弁が変わっていないのです。そのために現地が非常に混乱しまして、そんなことをやるならばもう自民党を全部脱党するとか、あるいはむしろ自民党に全部入ったほうがその
鉄道ができるのじゃないかとか、災害復旧について政党問題が非常に燃え上がったり、あたかも自民党に入っていないからこれは廃止するのだということまで起こりまして、地元にたいへんな動揺を与えた事実があるのであります。その後、知事やら私
どもも一緒に参りまして、おやめになった石田総裁に会いました。石田総裁は
運輸省の
関係で国会でもはっきり答弁をし、また国
会議員の諸君もこう心配をしておれば、これはつくらないわけにはいかないだろうと言って、われわれのいる前で担当の
理事の皆さんと石田総裁が論争をしているような始末なんです。こういう状態ではとても国有
鉄道といったようなものじゃないと思いますので、この際、ひとつ
運輸省と
国鉄本社の
関係というものを責任ある
大臣からはっきり御答弁をいただいておきたいと思う。これは今後のローカル線廃止の問題にからみましてもう出てこないケースとは思いませんので、その辺の
関係についての明快な御答弁を願っておきたいと思います。