○中村(重)
委員 先ほど来
質疑応答を伺っておりまして、疑問に感ずる点等多々ありますので、
提案者並びに
政府側に
質問いたしたいと思います。
質疑応答を伺っておって、
質問をいたしますメモをしておりましたので、系統的な形の
質問にならないわけですが、非常に重要だと私が感じますのは、いま一人より二人、二人より三人というのがよりベターである。そこで一人以上というので
登録することになったんだが、複数でない
関係上三年でもって歯どめをした、そのようなお答えが
提案者からあったわけです。私は、その点は
提案者のせっかくのお答えですけれども、理解に苦しむのです。私が、いままで長い間この
法律案を
提案しようという動きに対して、でき得れば共同
提案したい、
消費者を守り、
業者を保護し、そしてできるだけ
電気工事に伴うところのいわゆる事故を防止していかなければならないという点から自民党のほうで
提案をしようとして準備された中身を見る場合に、どうも適当ではないではないかということで、実は
意見が一致しなかった。複数でもって任意
登録をする。そうなってくると、
登録を受けた
業者の方たは看板をあげるんだが、
登録を強制しないという任意
登録であるから、
登録をしない
業者は看板をあげることができない。そうなってくると、
業者の間に格差が生じてくる。勢い大きい
業者は職員等も十分おられるので、帳簿等々の整備というものも十分できるんだけれども、一人でやるような
業者というものはそういうことができなくなる。そのことは、
登録を受けないで一人でやる
業者が
工事をします場合、その
工事が疎漏であった、また監督も十分行なわれていなかったということで火災等が発生をいたしますと、
消費者が非常な損害をこうむることになるではないか。
消費者保護という
観点からいくならば、一人で
工事をやる
業者であろうとも、二人でやる
業者であろうとも、三人でやるような
業者であろうとも、
消費者保護いわゆる
保安の
確保という面からは当然これを区別すべきものではないのだ。そういう
考え方から一人以上の強制
登録というのが好ましいのではないかという
考え方。同時に、三年以上の経験を有する者という点に対しましては、先ほど来
提案者のお答えにもありましたように、ともかく非常に重要な大切な
電気工事をするわけでございますから、やはり相当な経験を持つ
技術者が必要ではなかろうか。そういうことから三年以上の経験という形で落ちついたんだろう、決して二人、三人という複数制を一人にしたから歯どめとして三年以上の経験ということにしたのではないと私は思うのです。
提案者のお答えのようなことだとすると、それでは私が
指摘いたしましたように、一人でやりますような
工事によって、もしその
工事がこの法の
対象にならなかったということにおいて疎漏な
工事が行なわれ、火災等が発生をした場合、
消費者は泣き寝入りをしてよろしいのかということになっていくのではなかろうかと思います。その点
提案者が
質問に対して、その場限りの
答弁と私は申し上げたいのです。
質問者がこういう
質問をしたから、
答弁にはこう
答弁をしていこうというような
答弁であっては無責任だということになる。もっと責任あるひとつ
答弁をしていただきたい。
もう
一つは、この
法律案を
提案をするということは
保安面からだけ考えたんだというお答えであります。私はそればかりではないと思う。やはり
業者の方々に
保安を十分守ってもらう。そのためには
業者の
経営が安定をしていくということも必要である。これは不可分の
関係であると思うのであります。
業者の保護をするということ、その点は確信をもってやってよろしいのではないかと思うのであります。正すだけであってはならない、守るところはやはり守っていくという態度であってしかるべきであると私は考えるのであります。そのためには、やはり
保安確保という面から
登録制ということを行なうことにおいて、また
法案の条文にありますようないわゆる帳簿の整備であるとか、あるいは器具の備えつけであるとかいう
義務を要求すると同時に、また一面金融の面あるいは税制の面、その他いろいろな面において
業者の方方が十分
保安を
確保し得るような、責任をもってその
業務を遂行し得るような
措置を講じていくということが正しいのではないか。そのような信念をもって
提案しておられないとするならば、私は問題であろうと思うのであります。だからして
提案者は、
質問に対しては確信をもって
保安も守っていく、そして
消費者の保護もはかってもらわなければならないし、同時に不可分の
関係である
業者の保護もやっていかなければならないのだという確信ある
答弁がなされないのか。またそういう確信をもって御
提案になったのではないのか。その点ひとつ率直にお答えが願いたいと思うのです。