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国務大臣(
愛知揆一君) まず第一点の
お尋ねでございますが、私は、こういう重要な問題についてわれわれの
考え方を固めていきます場合には、
返還と
基地のあり方というものがやはり一つの一体として十分
検討していかなければならない、かように
考えておりますが、
交渉の当たり方、たとえば
総理と
大統領との話し合いをどういうふうに進めていくかということの
交渉の当たり方というか、始め方等につきましては、まだ基本の
考え方もきまっておりませんから、これらについては、どういう案をどういう姿で持っていくかということについては私はまだ全然
考えておらない、これが私の気持ちでございます。
それから第二のスケジュールの問題でございますが、この点につきましては、私はすでに他の
委員会でも申し上げているとおりでございますが、まず昨年の秋の
佐藤・
ジョンソン会談、それは
返還ということを前提にして継続的に協議を進めるということになっておりますことは御承知のとおりでございまして、それに基づきまして、三木前
大臣が一回、まあ、いわば正式のというか形式的なと申しますか、協議を開かれたわけであります。その後そういう形の姿はございませんで、私が就任早々、十二月に入りましてからジョンソン大使を招きまして、いろいろ本件につきましても、今後の進め方等の打ち合わせをいたしたわけでございますから、しいて言えば、これが第二回目ということも言えるかと思います。しかし同時に、この第一回の三木・
ジョンソン会談でもはっきりいたしており、当時これは公表もされておりますように、こういう姿だけではなくて、いわゆるディプロマティック・チャンネルと申しますか、そういうことで話を随時やっていこうということにもなっておりますので、私としましても、今後そういう形の協議、必ずしも私は出席しない場合もございましょうし、また当局間の話し合いもございましょうが、一方、
先ほどから申しておりすように、全体の扱い方としては
考えなければならんことが
国内の
世論ということでもあり、また世界的な情勢の分析ということも必要である。われわれとしての自主的な
考え方をだんだんに積み上げていくというようなことで
努力を重ねていかなければならない点もございますが、それらを総合的にといいますか、だんだんにまとめながら腹づもりをつくりまして、そうして、場合によりましては、
国会の
関係もございますけれ
ども、ある時期にお許しをいただき、あるいは
国会がございませんようなときに私自身も
アメリカに出かける必要もあろうかと思っておりますけれ
ども、まだそこの、どういう時期にどういうふうに出かけるかというふうなことについても、確たる予定はいたしておりません。要するに、
総理が言っておられますような、来秋のしかるべきときに自分が行きたい、こういうことが一つの
希望としてきまっておりますので、できるだけこの趣旨を体しまして、それまでにレールを敷いていく。こういうことで、私としては今後問題の研究の度合い、今後の話し合いの度合い等によってスケジュールもおのずからきめていかなければならないのじゃないか、こういうふうに思っておりますので、
先ほど御指摘がございましたけれ
ども、もちろん、そういったような日程がきまりますればこれを明らかにしていきたいと思いますが、これもまだそこまでは参っておらないような状態でございますから、御了承いただきたいと思います。