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説明員(
二木謙吾君) 本日、この
委員会には水田大蔵
大臣が出席をいたしまして御説明申し上げるところでございますが、盲腸手術のために順天堂病院に入院中で、出席ができませんのを、まことに私どもも遺憾に存ずる次第でございます。それで、
大臣にかわりまして、私から
公務員給与の
改定に関する御説明を簡単に申し上げます。
御承知のとおり、今年は、去る八月三十日の
閣議において、
公務員給与を八月一日から、通勤手当については五月一日から、
人事院勧告どおり
改定する方針がきまりました。
本年度
予算は、あらゆる経費を同時に比較検討し、経費相互の間のバランスをはかり、もって諸
施策の
斉合性を保持しようという処置に基づきまして
総合予算主義をとり、
公務員給与の
改定に備えて
予備費の
充実をはかったのであります。
今回の方針
決定にあたりましても、以上の
趣旨に基づきいろいろ考慮の結果、八月
実施、通勤手当は五月
実施の結論に達したのであります。
八月
実施の場合の
給与改善所要額は一般会計で約六百億円となりますが、この
財源につきましては
予備費の使用によりまかなう方針でございます。その
予備費でございますが、御承知のように本年度は千二百億円計上いたしております。
この
予備費の使用がどのくらい見込まれるかにつきましては、まだ年度半ばでございますので、十分申し上げることはできませんが、
予備費の使用は通常年度後半に集中をいたしますので、現在では単なる
見込みの段階を出ないわけでありますが、現在までの
状況、過去の実績等を勘案いたしますと、災害その他におきまして七百十億円
程度と見込まれます。その内訳の点につきましては引き続き事務当局より、もし必要があれば説明をいたさせますが、この七百十億円と
給与改定の六百億円を合計いたしますと千三百十億円となります。これは千二百億円の
予備費を百十億円オーバーしておりますが、災害も「その他」も
見込みでありますので、若干の変動する要因を含んでおりますので、今後の努力により千二百億円のワク内におさめ得るようにいたしたいと存じております。
最後に、税の自然増収につきまして申し上げますが、八月末における租税収入
状況は、前年度における進捗割合を若干上回っており、今後ともこうした基調が続くものとすれば、
予算額に対して相当
程度の増収が見込まれるものと考えておりますが、収入がなお
予算額の半分に達せず、年末賞与の支給あるいは下期法人の決算
状況等多くの不確定な要因を残している現在、増収額につきまして具体的な政策
決定の前提とするに足るだけの確度をもっておりませんので、ひとつ御了承をいただきたいと思います。
なお、
予備費の使用
見込みその他につきましては、引き続き
政府委員より、もしお尋ねがあれば御答弁をいたします。
なお、
人事院勧告完全実施ということは私どもも考えておりますところで、いま諸般の事情で本年はさきに申し上げましたようにきまりましたが、ひとつこういう事態を繰り返すことのないように、四十四年度の
予算には
閣議においてもこういうことのないようにという配慮がつけ加えてございますから、あるいは
制度上その他のことにつきまして十分検討し、研究をいたしまして、できるだけ
完全実施をするようにいたしたい、かように考えておる次第であります。