○小林武君 時間がありませんから、きょうは一応問題を提起しておきますから、
あとで……。どうせこれはもう一回では済みませんから、申し上げておきますが、私はこの問題の中で、直接の動機になった四つを見ると、だれがやはり一番の根源かというと、どの問題も
管理職といわれるような立場の者が、これはとにかくあなたたちの言うモラルの低下の一番の重いあれをしていると思う。責任の重い立場をとっていると思う。そうでしょう。
教育長でしょう。その下のもう有力な人事を預かる者がそうだ。あるいは
教員の
一体北九州市における
異動、だってそうじゃありませんか。付属
学校に起こった問題だって、これは
一体どこから起こったかといったら、
教員はずいぶんたくさんあったそうだ、ずいぶん
関係者は多かったというけれ
ども、
学校内部のそれはあれじゃないですか、
管理職の心がまえの問題じゃないですか、それは。
管理職そのものがやはり責任を負うべきことじゃないですか。私はこういう
管理職の層から
一つの問題点を起こしているということを
考えますとね、これはあなたたちよく
考えにゃいかぬです。このことはやはり直接の動機になった問題ですから、よくお
考え願いたい。しかも、このあれを一番典型的にあらわしているのは、奈良の場合だから、私は
文部大臣が先ほどおっしゃったけれ
ども、これは
文部大臣の責任というものは非常に重い。そういう具体的な事実に対して、これから
文部省はもっと追及してもらいたいと思います。私がこの次に質問する場合に、あなたたち、私の言い方がまずかったら、うんと反論してもらいたい。具体的にひとつやってもらいたい、具体的に。そんな抽象論じゃなくて。そのことを
一つ問題を提起しておきたいと思います。
もう
一つあなたたちに申し上げたいのは、何といってもこういう事態が起こったのは、
教育の民主化というものが、やはりもう狂いを生じたということです。
教育の民主的運営というものに狂いを生じた。たとえば付属
学校の問題は、PTAという
教育の
一つのこの中の重要な機関が、そういう機関になっちゃった、贈わいの機関になっちゃった、こういうことです。それがいずれも有力な、とにかくそれで問題を起こした人たちは有力な父兄であったということになると、これはますます問題です。問題は、やはり民主化の問題だと私は思うんです。民主化の問題ということになると、私は
教育委員会制度そのものの問題だと思います。あなたたちは立場は違うかもしれないけれ
ども、私の立場からいうと、
教育委員会制度というものが中央集権的な
一つの形をとったというところから、今日の問題を起こしたと思う。あなたたちはそうでないと言うならば、その反論をひとつ具体的に私に
説明してもらいたい。いわば上から流していくところの中央集権の中から起こってきた腐敗だと思います。あなたたちさえ、あなたたちにだけうまいことを言っていれば、下のほうで適当なことをやってもいいという体制が日本の
教育界にあらわれている。ほんとうはこうなんだけれ
ども、長いものには巻かれろというようなことは、これはもう心ある者から
相当露骨にこのごろ口から出ている。そうして末端の教師になると、残念しごくということを言っておる。こう私はとにかく私の接する限りにおいては思っておりますから、あなたのほうで、今度あまり時間の制限のないときに、あなたたちのほうからもっと具体的なお話を承りたい。
文部大臣にひとつ民主化の問題について、
教育委員会制度に問題ありという私の
考え方についての、あなたのお
考えをちょっと聞いておきたい。