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赤路委員 そういうふうな
答弁をされますと、もうこれはものが言えなくなってしまうのですが、それでは一方的な私の言い分になるかもしれませんが、ひとつお聞き願っておいて、十分ひとつ御対処願いたいと思います。
大体普通いわれておりますのは、従来までは、降雨量の平均は大体千六百ミリ、そうして、それを水量に直しますと六千億トン。その
うち蒸発散するものが二千四百億トン、それから、川を通じ、あるいは地下を通じ海へ流れ込むものが千六百億トン、結局二千億トンがこれを使用すること、利用することが可能である。これが大体水の問題を中心にしていろいろ検討をするときの一つの常識論と申しますか、そういう形になっておるのです。ややそれとは数字が違ってきておる。こういうことに一つ問題があるわけなんです。で、これはあなたのほうからお出し願ったのかどうか、「二十年後の水の需要に如何に対処するか」こういうプリント、これはひょっとしたら経済企画庁じゃないかと思いますが、これによりますと、二十年後の水の需要にいかに対処するかということで上水道の必要量を換算いたしてみますと百九十七億九千万トンになる。それから工業用水が三百六十四億トンになる。それから農業用水が五百六十七億トン、こういう数字を出して、千百二十八億トン、こうトータルが出てくる。そうしますと大体二千億トンの利用可能水がある。これはいろいろ現象によって違うと思いますが、大体二千億トンの利用可能の水量があるということになりますと、問題は、ではその抱水の度合いはどうあるか、もっと言いますというと、一体地下水の量といいますか、それがどの程度あるのか、この把握が非常にむずかしいと思うのです。しかしむずかしいができぬことではなさそうなんです。というのは御承知かと思いますけれども、水田地帯における地下水の流動状態を観測する
方法を確立した、もうこういうことをいっているわけなんですね。これは農林水産の技術
会議のほうのデータにそれがあるわけなんです。まだ普遍的にやり得るほど十分な機能を発揮するかどうか、これはわかりません。ただしかしながら見てみますと、利根川を中心にする関東地帯の地下水の流動状況というものが、すでに出されておるわけです。どういうふうな出方をしてくるかということになると、これは何かアイソトープを使ってやっておるようなあれがありますが、そうするとやり方いかんでは、ブロック別に部分的にでも見ることによって、ある程度の地下の水の量というものは見られないものかどうか。これは私はしろうとだから、そんなことを感ずるのかもしれませんが、それが一つあるわけです。こういうものがあるのだということを一応お含み願いまして、そうしてやはり現在の降雨量、それから利用し得ておる水の量、それから地下水が一体どれだけあるのか、こういうことが問題になると私は思う。
建設省のほうでは先ほども御
答弁にありましたように、各
河川の流水量は
検査をされておるはずですね。そうして各
河川の流水量が三十年前、五十年前と比較してみて、多くなっておるとはちょっと考えられない。私もたいてい歩いてみましたが、むしろ全体としては非常に流水量は落ちておる、こういうふうに考えられる。
その点はまた、まとめて御
答弁願うことにして、その次は、これは
河川局から出ておるわけですが、「新
治水事業五箇年
計画について」これの六ページのところにこういうのがありますね。「都市周辺部は耕地や丘陵地などが急速に
宅地化されているが、このような市街地化によって降雨は一挙に
河川に流入するため、洪水時の流量は急激に増大し、氾濫をひきおこす。」こういうふうに分析されておるわけです。私はこのとおりだと思う。最近の
河川の状況を見てみたら、ここにこういうふうにいっておられることは非常に正しいのだ、こういうふうに私は思います。しかし、ここで言われておるように、市街地化された都市周辺の状態だけでなしに山地においてもそういう条件があるんじゃないか。たとえばこの前災害対策特別
委員会があったときに、渡辺
委員でしたか、
ダムの放水の問題を取り上げてかなり言っておったようであります。この点確かに都市周辺だけでなしに、川の流域、山村地帯までにもそういう問題があるんじゃないか、こういうふうに考えられる。八ページに「新らたに河から水を引いて利用することは殆んど不可能になって」云々とあります。それから「通常の日における河の流れはごく僅かであり、この流れも殆んどすべてが利用されつくしているからである。」要するにこの治水五ヵ年
計画で参りますと、先ほど来私が言ったようなことが一応そのまま記載されておる。だから私もそういうふうにこれを感ずるわけだ。非常にむずかしいことは、この前も渡辺
委員が言っておりましたように、川底が上がっておる、河床が上がっておる、これは確かにいえるわけですね。そうすると川底の上がっておるものをこれからたとえば治水五ヵ
計画、要するに
河川対策をやる場合川底を下げることができるかといったらそんなことは口で言ったって簡単にできるものではないと思う。川底が上がるということになると依然同じ流水量であっても外へ溢水するということは、あふれ出るということはあり得るわけなんです。そういうような面がうまく全体として調査がなされておるのかどうか。これが一つあると思います。河床の上昇ということはやはり何といっても土砂の流入だと思う。これが一つの問題点だと思います。そういう点に対する対策がどういうふうに立てられるか。これが一つある。
ついでですからもう一つ申し上げますが、それは多目
ダムですね。
ダムのほうはずっと見てまいりますとだいぶやっておられます。四十一年の
決算の
説明を見てみましても三百四十三ページから三百四十五ページのところに「
特定多目的ダム建設工事勘定」ということで
ダムに対する
歳入歳出関係が出ているわけでありますが、このほかにも電源開発のそうしたものもございましょう。ただここで一つ問題になりますのは、この前の渡辺君の質問からちょっと気になったのですが、
ダム類は、
ダム類と言うと変ですが、
ダムは一体何年くらいもつものか。なかなかむずかしい問題なんですが、たとえば小さい
ダムでありますけれども、電力会社の
ダムですね。夜掃除するのに底の土砂をそのまま川へ流出する。そして
河川がよごされてしまって、それでアユが全滅したなどというところがあるわけです。だから一体
ダムに対する土砂流入というものがどういうふうに防止されているのか。
河川に対する土砂の流入、あるいは
ダムに対する土砂の流入、これをどういうふうに防止しておるのか、こういうことが一つ問題になるわけなんです。それだけ一応何か御
答弁がございましたらお聞きしたいと思います。