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臼井委員 今度のいわゆる第三
宮古島台風は、先般の第二
宮古島台風に引き続いての
災害でございまして、
被害を受けられた
罹災者の方にはまことに私
ども心から御同情申し上げるとともに、万全の
措置を、いま伺いましてもさっそくやっておられるはずでございますが、ことに今度は、先般の第二
宮古島台風では
災害のなかった
久米島がひどくやられているということ、
全壊、
半壊の
住宅の
災害につきましては、
前回よりは確かに
台風の強さにもかかわらず少なかったということは、第二
宮古島台風で
住宅復興が非常にその点よくできて、約千七百戸は
ブロックあるいは
鉄筋でつくったということが効果をあらわしている、
全壊、
半壊の
住宅の
損壊というものが前のときよりは少なかったということになったと私は思うのです。ですから、今後も
復旧については、やはり至急に
ブロック、コンクリートで
復旧する必要があると存じます。ことに
宮古島付近はほとんど
台風の
通過地点が多いので、ことにあそこで
方向を
日本の
本土のほうに向けるというようなことで、
台風の滞留時間の非常に長いことが、こういう
災害をよけいもたらす理由のようにも思うのであります。
そこで、この前のときも私お
見舞いに参り、今回も参りましたが、見て感じたことは大体いま申し上げたようなふうでありますが、ただ今度は、
前回と違って
宮古島で三名
死者が出た、それから本島のほうでも二名、計五名ということでございました。この点について、まことになくなられた方には、またその御遺族に対しては心から
お悔やみを申し上げる次第ですが、特に問題は、私も
お悔やみに行ってみて、二軒の家は、一軒は
幼子が五名、それからもう一軒はやはり
幼子が六名いるという、まことに悲惨の極と言っても私は差しつかえないと思うのですが、これに対しましては、あちらでも
生活保護法がございますから、今後の
生活については保障もありましょうし、また、
死者の
家族に対してもそれぞれのお
見舞いの手当てはやったと思いますが、現在でも
家庭援護のほうについては
本土とよほど隔たりがまだあるように私は思うのですが、その点を
一つ伺いたいことと、もう
一つは、希望でありますが、あちらの
琉球政府また
民政府、USCARのほうでもいろいろ努力されておりますが、どうぞひとつ
総理府のほうも、
南連等を通じてそういう点についても、機会があった際に
十分本土の
国会の
議員のそういう
考え方というものをよくお伝えいただいて、遺漏のないように期していただきたいと思います。
それともう
一つ、
住宅の問題で、第二
号台風でつぶれた
小学校附属の幼稚園、これが
復旧されてがんじ
ょうな建物になりましたから、幸い今度はこれは無事でしたが、
前回つぶれた
あとに、何か
米軍の
海兵隊が
臨時に建てた
建物の
屋根等が相当吹っ飛ばされた、こういうことで、やはりそういう仮の
建物というようなものは
台風などには耐えられない。ことに
前回のときも
ブロックや
鉄筋でやったほうはよかったのですが、
災害援助で急速にやった
プレハブなどの
住宅は、ほとんど吹っ飛ばされてしまった。ところが、やはり
経済事情でしょう、
プレハブで仮の
建物であっても、そこに住んでしまうと、なかなかこれは急速に本建築的な
ブロック建ての
建物ができないというところに、今後の
住宅を建てるについての
政府の助成というものも、よほど
琉球政府で
考えてもらう必要があろうと思うのです。ですから、とりあえずは
プレハブの
住宅でもやむを得ない。しかし、これはできるだけすみやかに本建築というか、少なくとも
ブロックの
建物で、今後
台風が来てもそういう
災害が起こらぬようにひとつ万全の
措置をしていただきたいということを、特に
現地を見て感ずる次第であります。
それから、ついでにみな申し上げてしまうと、
気象情報は決して間違っていなかったのですが、
停電になってしまうと、
気象状況の
変化で
——三十メートル、四十メートルの
台風くらいは、あちらでは
台風の数に入らぬくらい
台風なれがしておりますが、七十メートル以上の
台風なんということの
予報をその前に知ることができなかったところに、たとえば二名なくなられた方などは、
池間島のかつおぶしの
工場のほうに行っていて、船がとまってしまったので自分のうちに帰れなかった。そこで、
工場に泊まっていてつぶされてしまった。見ますと、じき近くには
鉄筋コンクリートのりっぱな学校があるのでございます。ですから、そこに行っていればつぶされるという心配はない。どうもそういう点、少しのんびりしたように思うのですが、聞いてみると、
停電してしまったので、
気象状況のそういう
変化というものが
あとでわかったということで、やはりこれは
トランジスターラジオな
ども今後十分普及させて、そしていつ
台風が来ても
気象条件に応じられるような態勢というものが必要であろう。
それから、
池間島あたりでも、村の
責任の方が、何かそういう
避難をしろというような、たとえば半鐘を打つとか、
停電になればサイレンは鳴らぬかもしれぬが、何かそういうような
緊急避難の方法というものも、私はこういう地区においてはもっと検討してしかるべきものだろう、これは何も
池間島とか
宮古島ばかりに限らず、
沖繩全部の離島にも当然
考えてやるべきで、そういう方面の指導というものも必要であろうと
考えましたので、これらを
意見として申し上げるとともに、ただ
死者を出した
家庭の問題ですね、これについてお聞かせいただきたいと思います。