○梶原茂嘉君 当面私は、ただいま
大臣の言われたことであろうかと私も思います。ただ、
相当有力なと申しますか、財政制度
審議会におきまして、いろいろ食管制度の基幹にふれる事柄が論蔵、
検討される。農林省にありまする米価
審議会は、結果、どういう構成になるかは別といたしまして、これは現行食管制度における米価を対象にするわけであります。で、米価のあり方等につきましての
相当今度の
予算の編成の姿からいいましても、いろいろスライド制その他が
検討されるでありましょう。それはそれなりに
一つの結論が出ることでありましょう。しかし、おそらく、そういうふうな性格の米価
審議会でありましても、いろいろな客観情勢その他から、単に米価の
審議だけで、何といいますか、論議が行なわれていくかどうか、若干の疑問を持つものであります。米価
審議会の問題には触れないと申しましたけれ
ども、前
農林大臣が一月に新しい構成をやって、毎月
審議をしていくという際に、一般からも、私は誤解であったと思いますけれ
ども、単に米価のみならず、広く食管制度の問題をやるのではなかろうかという観測が行なわれたわけであります。私はそういうことはないと思います。そこで、いろいろの、米価
審議会として、単に米価だけじゃなしに、いや間接統制がどうこうとか、いろいろの論議がないわけではありますまい。これは即座に諮問しないけれ
ども、おのずからそういう論議も展開されることはあり得るだろう、
相当そういうことが混迷をもたらす結果にならぬとも限らないのであります。私がお伺いしたいのはそれじゃないのでありまして、御承知のように、
昭和二十八年から九年にかけましては、内閣に、吉田総理のもとで食管問題の
相当規模の調査会が設けられまして、これは一年以上かかったと思います。
農林大臣が幹事役で、これは保利さんでしたけれ
ども、おやりになったこともあると思います。三十六年から七年にかけまして、御承知のように、河野さんが
農林大臣のときには、これは非公式でありましたけれ
ども、食管制度全体についての
検討といいますかが行なわれたのであります。したがいまして、それはいつになるかわかりませんけれ
ども、やはり政府
自体としてこの問題を
検討するというふうな時期と、また、それに適当した
審議というものが必要になるのではなかろうかというのが私の
質問なのであります。すぐにいま設けるということは、これはおそらく適当であるまい。やはりそういう情勢とそういう時期が必要である。いまその時期だということを私は言うつもりはありませんけれ
ども、何らか、しかし、このままでは、これはまあ将来のことだから、にわかに断定はもちろんできませんけれ
ども、食管制度の根幹を堅持する――私は
大臣と
意見を同じくしますけれ
ども、堅持をする堅持をすると言いながらも、実態は堅持できない実態にもうすでになっていくということも全然ないというわけでもないような感じがします。そうなったときは、
農政全体の
立場からいいましても、また、
食糧管理の
立場からいいましても、非常に思わしくないことになる。その間、今度の財政措置どうこうというわけじゃありませんけれ
ども、
予算編成の上において、財政制度
審議会方面の意向が、それがどうこうというわけじゃありませんけれ
ども、やはりスライド制の方向が適当だ、補正
予算は組まないのだというようなことが、結果において、何といいますか、食管制度のあり方というものをそういう面からきめてしまうというような結果に今回はなりつつあるように思われるのであります。そういうことでは、農林行政といいますか、
農林大臣の
立場からいって、いかがであろうかという感じがするものですから、お伺いしたわけであります。いますぐどうこうというわけじゃありませんけれ
ども、やはりそういう面での用意といいますか、心がまえとしては、やはり食管制度を堅持するというもとにおきましても、考えていくことが必要であろうかと、こう思うわけであります。御答弁をどうこうというわけじゃありません。
それから第二の点は、御承知のように、昨年の産米が異常な生産高でありまして、長い目で見まするというと、
食糧の需給の度合いというものは、これは常に
変化をする性質のもので、ある時点におきましては、
相当過剰な時代が続く、ある時点においては、不足の情勢が続くということを、過去も繰り返してきましたし、将来もおそらくそうであろうと思います。したがって、ある時点になりますと、また窮屈な情勢にわれわれは直面することも避け得ないことだと思いますけれ
ども、当面、こういう異常な需給の情勢に直面いたしますると、先はどうこうと、将来少なくなることがあるであろうというだけでは、これ、ちょっと始末ができないほどの私は需給の情勢であろうと思います。おそらく、これはことしの米作の結果が非常に大きな作用をするでありましょう。もしことし、昨年ほどでないとしましても、
相当豊作だということになりますと、そういう情勢のもとにいかに食管制度を堅持するかは、たいへんなことであろうと。私にはどうしても案がない。もし
相当、作が悪くなりますと、これまた
相当ものごとを考えるのに考えやすいと思いますけれ
ども、なかなか――かりに平年作、普通でありましても、われわれの直面しておる需給情勢の大きな
変化は、これはこれまでにない事柄だと私は認識をしておるわけであります。
それに
関連するわけですけれ
ども、数年来ケネディラウンドの問題がいろいろと
検討されました。ちょうど昨年の
予算審議の最終
段階でいよいよ煮詰まってまいりまして、宮澤
長官も急速行かれたわけであります。そのときの問題は、前からありましたけれ
ども、ケネディラウンドに
関連をいたしまして、
先進国といいますか、
農産物の輸入国であっても
開発途上の国に対して
食糧援助をするということであります。それを義務づけるかどうかということが問題であったと記憶いたしております。われわれの国の
食糧の
状況からいって、義務づけをすることは適当ではないというのが、大体当時のわれわれの
考え方であったと思います。しかし、一面、何らかできるならば
援助をしてもいいじゃないかという
考え方も一部にはあったと思います。私個人としては、
食糧援助もこれはできる限り考えたほうがいいじゃないかという
考え方を当時も持っていたわけであります。大体長い懸案もまとまりまして、
国会におきましても、
国際穀物協定が
審議されておるわけであります。内容が二つに分かれて、従来の小麦協定と新しいケネディラウンドの
関連から生まれました
食糧援助協定ですか、この二つのものが、
一つの形が二つに分かれて、現在、
国会でも
検討されつつあるわけであります。わがほうといたしましては、これまでのいきさつもあり、
食糧援助協定ですか、その必要な条項については留保して草案には署名したようであります。これが
条約の形でどういうような
関連を持つか、いずれこれは外務
委員会等でずいぶん
検討されると思います。それはそれでいいのでありますが、この
国際食糧援助協定に基づきまする条項に
関連いたしまして、
農林大臣はどうお考えになるであろうか。もちろん、形は
条約でありますので、こういう問題に対する行政の
所管といいますか、権限としては、これは外務
大臣とか
経済企画庁
長官ということであるかもしれませんけれ
ども、小麦協定にいたしましても、
食糧援助協定にいたしましても、その内容は何といたしましても、
農林大臣のこれは責任に帰する事柄である、かように私は思うわけであります。したがいまして、率直に言って、外務
大臣に聞いても始まらぬ問題であると、内容につきましてはですね、そういう感じもしまして、この機会に
大臣の御意向を伺いたい。経過等については、
長官なり
局長、適当にひとつ
お話しいただいてもけっこうであります。