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政府委員(
鳩山威一郎君) 先ほどからいろいろ御議論を承っておったのでありますが、私どもとして、この
国債政策の実際の運用がこれは一番大事な問題であるということは、先ほどから
須藤先生がおっしゃったとおりであります。で、私どもとしても、
国債の
発行自体が
節度がある、現在の経済
状態に一番適切な適合した
発行政策がとらるべきであるということは論をまたないと思います。私どもとしてもそういった
考え方で努力をいたしておる次第でございます。ただ、
国債が四十年度から
発行されまして、従来のこういった
減債制度というものに対して新しい
国債発行に直面した場合に、この
減債制度というものを明らかにしておいたほうがよりベターであるということであります。そういうことは
国債政策全体が適正に行なわれた上での話でございます。ですから、そういった
意味で
国債政策が非常に今後とも正しい姿で行なわれるということが何よりも大事な点であるということを私どもは考えております。それでこういった
制度だけにたよって
国債政策自体がイージーになってよろしいということでは毛頭ないわけでありますから、私どももそういった点は十分認識しておるつもりであります。で、国の
国債政策が一番うまくいくということの大事な点につきましては、やはり
国債の
価格というものが安定をしているということが大事であります。これは
債券でございますから、七年間持っておれば必ずそれだけの確定的な
債券で、株と違って、元本が
値下がりというか、そういった七年後において元本がえらく減ってしまうということはないわけであります。ただ、
国債の
価格自体は、そのときどきの
金利水準を反映いたしまして、やはり
価格の上下を来たすと思います。で、私どもは、そういった
国債の所有者がいろいろな
意味で損をしない、
国民の側に損があってはならないという観点からこの
減債制度を運用するのでありまして、したがいまして、国がかせぐためにそういった
減債制度を運用するのではない。そういう
意味からいって、
国債の
信用保持ということが
国債政策の一番大事な観点であるという
意味からいって、そういった事態が起こらないことが望ましいわけであります。むしろ私どもとしては、当面考えておりますことは、先ほども申し上げましたように、四十年度の
国債の計画的な買い上げも行なってまいりたいということをたびたび申し上げておるわけであります。