○阿部竹松君
委員長ね、私は実は
委員長にお願いして秘密会でちょっと椎名さんにお尋ねしたいと思ったのですが、新聞社の人や傍聴の人が大ぜいおるから、言い出してもこれは不可能ですから、椎名さんにお尋ねしますが、実際五千万トンという
石炭の量、
小柳委員もあるいはまた
小野委員もおっしゃっておったが、五千万トンということで、
政府が責任を負えるかどうかということをほんとうにお尋ねしたいわけですよ。私
どもは五千万トン、五千二百万トンということを常に
大臣にも主張しておりますけれ
ども、
政府も五千万トンに
努力したいということを
大臣からも何度も聞きました。しかし、いままで何回も何回も有澤さんが調査団になって三回、それから椎名さんばかりでなく、三木さん、佐藤さん、池田さん、四代の
通産大臣と私
どもが商工
委員会でいろいろ論議をしてきましたが、全部がうそですよ、うそ。それで私はこの前椎名さんのときかあるいは前の櫻内さんのときかわかりませんけれ
ども、アメリカのダレス国務長官が病気になったときは、君はもうガンだと、あんたは死ぬから余生を楽しく過ごしなさいということで、ダレスさんはまあ一年半ぐらい国務長官をおやめになってなくなった。ところが、前の
総理大臣の池田さんの場合は、あんたは喉頭炎だということで、奥さんの満枝さんはじめ側近の人々も、あんたはガンでないということで、池田さんはりこうな人だったから、自分がガンということを知っておって、ああそうか、おれはガンでないということで従容としてなくなられたかもわかりませんけれ
ども、何回かここで椎名さんと論争してきましたよ。アメリカと
日本とは国民性が違うから、どちらが幸福かわかりませんけれ
ども、あの
炭鉱の人も気の毒ですよ。おまえの山は助かるのだと、おまえの町は大丈夫だといっても、次の年にはなくなってしまう。ですから五千万トンということを
小柳先生と
小野先生、同僚議員が言っているのに、ぼくが言うのもぐあい悪いのですが、
日本の
エネルギー政策で、三千万トンでもいい、四千万トンでもいい、このぐらいだったら
日本の国が責任を負うというのをひとつ示してほしい。いま
石炭局長の御
答弁を聞いておりましたが、そんなこと採炭読本にあるかどうかわかりませんけれ
ども、そんな話聞いたって
炭鉱は助かりっこないのです。ですから、三千万トンなら三千万トンと言うたほうが
炭鉱労働者はしあわせになるのですよ。おれの山だけは残るのだろうということで、最後は未払い
賃金とか、期末手当、退職金ももらわぬで帰るのですよ。ですから、
大臣、私は秘密会であなたと
お話をしたいわけですが、きょうはしょうがない。そういうことをお聞きしたいのです。だめだったらだめでいいですから、しからばあすからどうするという、新しく生きるために手を打つわけですから。全部が助かるような話で、次の年は半分になってしまう、またその次の年は半分になるわけです。ですから、りっぱな
答弁必要ありませんよ。ぼくはこのくらいではどうか、
石炭はどうだ、石油はどうだ、原子力はどうだ、こういうことをお聞きしたいのですね。とってつけたようなおせじは要らない。