○伊藤(惣)
分科員 防衛庁長官に伺いたい。
午前中に社会党の
川崎委員からいろいろあなたの三月十二日の
郷友会での
発言について
質問があり、あなたはまっ向から否定されたという
お話を聞いたわけでありますが、実は私の友人もそこに参加しておりまして、速記をとってきております。そこで、これがもし間違いであればたいへんなことになりますので、私は何回も念を押したわけですが、私はこのように間違いなく聞いてきた、間違いない、こういう者がありますので、私読んでみますから、どうかそれを聞いて、ほんとうにそうであればまた
質問もしたいと思います。
これは四十三年三月十二日午後一時二十分、於
日本郷友連盟総会席上、九段会館芙蓉の間、これは要点筆記でありますので、簡単に申し上げます。「昨年十一月二十五日留任、この一年間何をしてきたか。三年間たな上げだった防衛二法を、さらに
自衛隊員四千五百人増員を通した。三次防を通過成立せしめた。一次防は三十三年から三十五年の三カ年
計画、三十六年は単年度、三十七年から四十一年は第二次防で五年間、四十二年から四十七年の三次防も五年の
計画である。二兆三千四百億円、五で割れば五百億足らずである。これでは
飛行機もつくれない。
郷友会の
国防に関心のある方に申し上げれば、この数字は五カ年
計画である。国全体の伸びから見れば
財政硬直の折りから遠慮申し上げている数であり、
大砲、
飛行機はふやせない額である金額は大きいように見えるが、五年という数に注意していただきたい。
昭和六年から
国防費は増大している。平素の
日本の
国防費を申し上げれば、平時の
昭和五年、六年と比べて
昭和の平素は
国家予算の半分が防衛費であり、半分が内政費であった。
昭和六年以降は
国防費はふえた。平時は半額、それから計算するといまは二兆九千億になる。これが
国防費に見合う。この二兆九千億の額が五年間の三次防の
予算より多い。防衛費は聖域であると国会でされている。昨年七・六九%、本年七・二五%、〇・四%つまり硬面した
財政に遠慮申し上げている。数字を基礎に議論してほしい。私は長野県の出身(
メモできず)でありますが、松本市、長野県に防衛費がない。それに対し松本、長野県には社会福祉費がある。もちろん社会福祉費がふえることはよいことで、この中には遺族年金も含まれていることだから、国の九兆円から見て防衛費(
メモできず)自分を守ってもらう
費用をなるべく少なくして
アメリカにおんぶするとは。一割ぐらい持つ覚悟をしてほしい。生産の
日本は西
ドイツを追い越した。七十億ドルである。
アメリカに次いで二番目である。
アメリカは八千五百億ドル、ロシアは六千二百億ドル、
日本は千三百三十億ドル、もっとも共産圏は話半分だ。ロシアがよいならシベリアへ骨を埋める
希望者を
三木外相に取り次ぐよ。ロシアは飛び道具はよくなっているが、民生はよくない。それに比べて、遠慮して
国防費は安いが、世の中は狂っているのではないか。そのためにも皆さんの意識を、
アメリカばかりに寄りかかっていてよいのか。自由圏では二度目の
日本が偉大な国になりながら、
国防は
アメリカにお願いする、これは恥ずかしい。
国防があってこそ教育も社会福祉もある。国の生存、
存立、あすが脅かされて国があろうか。
根本は
国防である。郷友連盟の皆さんが私をしかり激励してくださるよう、国を守ることには信念があります。(この間、
自衛隊について国土建設とか言論にずいぶん脅かされているという者がありますよの
発言。)小笠原と琉球等にお参りしてまいりましたが、十分間お祈りしました。米軍の指揮官が、ずいぶんお祈りしましたねと申しました。やはり
日本も戦後二十三年、防衛
関係の大臣がお参りに来てくれたということで、戦士もうれしかったと思います。ゆえなきにあらずと感じました。
日本を含め、
極東の安全を
革命勢力からいかに守るか。みな腐心している。沖繩が
アメリカから切り離して返還されたとき、翌日よその国から
侵略されれば元も子もない。シベリアみたいになっちゃう。
アメリカと切り離さずに返還されるのが一番よい。」この辺問題ですね。「中共と
日本とどちらが
国力があるか。中共の富は
日本の半分、中共の人口は七億五千万人ということは一人当たり十五分の一、飛び道具は持っていても、食うや食わずの中共が
アメリカと対することはあり得ない。米中戦争などあり得ない。米中対立を材料に
日本を赤化させる材料にしては困る。中共などおそれて赤化することはとんでもないことです。中共の国民は食うや食わずの、国民生産では
日本は二番目の国です。佐藤総理は一生懸命です。西
ドイツを追い越した。
イギリス、
フランスも。
ドゴールは
ばかだといっても、頭が
ばかだというのではなく、佐藤総理に率いられた
日本は伸びた。
ドゴールの
フランスより上だ。佐藤総理は一生懸命だ。
日本の自由をとうとぶこの民主憲法第一条から百三条をとうとぶ。二十九条の私有財産は厚く尊重する。これをきらいな政党があるが、私有財産をとうとぶから働く励みになる。二十九条なしでは励みがなくなる。憲法調査会の報告はわれわれにはおもしろくない。
自衛隊は私生児ではない。上を向いて胸を張って歩け。そのためには五兆円を強く主張する。昨年は五兆円論争でありました。月給だけでまさかのときに命を投げ出す。また米ソの有事に備え猛
訓練しています。」この辺問題ですね。「士気を鼓舞するためには、規律の引き締め、信用される
自衛隊に、隊の名誉、国民から信用される実力を持った団体にしたい。上は
ナイキ、ホークの武器はもちろん、米、みそなど物資調達の者まで機密を守ること。一人でも出れば国民の信用を失うことになる。存在の
訓練ということでも、郷友連の発展は
自衛隊のささえであります。以上。」これがあいさつの筆記でありますが、
長官に伺いたい。このことは事実でございますか。