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楢崎委員 漁業問題で
軍艦を出した例を私は一生懸命調べました。あなたがあんなことを
記者会見で言うから一生懸命調べました。一つだけ例を私は見つけました。
それはいつかというと、御
承知のとおり、一九五八年に第一回の国際海洋法
会議がジュネーブでありました。第二回目が六〇年です。外務大臣御
承知のとおりです。そこで接続水域に関する問題、公海に関する問題の論議を行ないました。これが日韓
条約のときの、例の十二海里の専管水域の問題です。そうして、
日本はそのときに、小
委員会では賛成しながら採決に加わらなかったのです。そして今度の
国会に外務
委員会にかかるでしょう。やっとこの接続海域に関する
条約、公海に関する
条約を
日本は批准をする段階にきておるのです。この問題のときに、第一回目の一九五八年、専管水域が問題になったときにアイスランドが一いいですか、アイスラントが一九五八年の六月三十日に十二海里の専管水域を宣言したのです。そして引き続いて九月一日から実施に移ったのです。このときは了解は十分できていなかった。しかしながら、いままでアイスランドの海に
関係をしておったソ連や東独、デンマーク、ノルウェー等は承認をいたしましたけれ
ども、ほかが承認をしなかったからもめた。そこで、いよいよこれが発動されるや、ほかの国は全部十二海里から外に出たけれ
ども、イギリスだけが
軍艦をそこに置いて保護に当たる、この例があるだけです。しかし、この例はそういう異常な問題のときに行なわれ、しかもイギリスは
日本と違って
平和憲法を持ちません。だから、国際漁業に
軍艦を出すなんという例はないのです。ましてや、あなたがただ
条約の
解釈の問題として国際漁業に八十二条を発動し得るなんて
——私は出動と言っておらぬのですよ。発動ですよ。発動し得るなんというあなたの
考えは明らかに間違いであります。
国際漁業の紛争の処理は
一体どうなっておりますか。農林大臣、日韓漁業を例にとって言ってください。どういうふうに処理するようになっておるか。
軍艦を出すようになっておるかどうか。農林大臣、これははっきりしておかなくちゃいけません。あとから
総理大臣にもお
伺いしますからね。あなたは
増田さんを激励したそうだから、あなたにはあとで聞きます。