○
柴田委員 長官、道路公団のほうから救急車が十二台もらえるということはけっこうなことですが、あれは自動車だけではぐあいが悪いのです。救急車というものは自動車よりも備品のほうが高くつくのです。たとえばサイレンの
施設をつけるとか、無線機をつけるとか、酸素吸入器をつけるとかすると、かえって自動車よりは付属品のほうが案外高くかかるという可能性が出てくるので、自動車のからだけもらわずに、全部備えつけたものを十二台もらわなければ
長官だめですよ。
あとの備えつけのほうが自衛隊の財政負担が多いということでは困るので、その点はよく折衝してもらうように強く要望しておきます。救急車というものはいろいろな備品が要るのです。備品のほうが案外高いので、この点も細心の注意を払って交渉してもらいたい、こう思います。今後、そういう高速道における
交通事故に対するものも、ただ自動車だけもらったらいいのだということではなくして、もっと財政的に折衝する必要があるのじゃないか。やはり有料道路の道路維持管理費の中には、そうした交通
災害対策費も何%か道路公団が見なければならぬはずなんですね。そこに日本の高速道に対する道路公団の
考え方に非常に誤りがある、交通
災害はもう少し工事費償還の中で何%は見るというぐらいに
考えるべきではないか、こう私は思っておるわけです。今後ひとつ
検討願いたいと思います。
次に、
消防施設の中で防火水槽の
補助基準です。二十立方、大型の四十立方といろいろありますが、これからは大型よりも二十立方
程度のほうがいいのではないかという気がするのです。土地価格も上がるし、またいろいろ
水利の使い便利、初期防火という立場から見ると、小型の防火水槽をどんどんつくらしていくほうがつくりやすいし、また初期防火にも非常に役立つ。また防火
体制から言うと、小型の防火水槽のほうを
地方では好んでおる。また
消防団のほうも、
補助金もらって——
補助金というのは三分の一ですから、ほんとうに資材、セメントや鉄材、骨材というものが買えるか買えないか、
あとは全部土地も寄付だし、労力も寄付だというようなやり方をしているわけですね。それでも土地の寄付というのが、いままでなかなか奇特な人が少ないので、どうしても土地代を払わなければならぬ。ところが、四十立方以上の大きい水槽をつくる場合には、相当町村の財政にしわ寄せを食うという可能性が出てまいりまして、土地の交渉というものがなかなかうまく成立しない。
消防には理解をしてくれておるようだけれ
ども、やはり人間というのは欲がございますから、
消防の
施設のことだから安くしてあげたいけれ
ども、これ以上でなければ分けるわけにいかないというように、価格でなかなか難航するところがあるわけです。小型のほうが、少しの面積で
消防に役に立つのなら安く提供しましょうとかということで、土地の取得の面からいっても小型のほうがやりやすい。それからまた初期防火、
消防の初期動作から言うと、小型のほうが使い便利がいい。こういうこともいえるわけで、そういう点も、
補助を出す場合の
考え方を多少弾力的に変えてもらいたいという気がいたすわけでありますので、お
考えを願いたいと思う。
もう
一つ、
長官に聞いておきたいのは、
消防職員の質の
向上というものはぜひやってもらわなければならないのですが、そのために人事交流を
考えたらどうか。長年の懸案で、法的にも
地方都道府県の長は、要するに知事ですが、知事はあっせんをし、また、めんどうを見ることに法的な根拠はあるのですが、ところが、二十人、三十人の
消防職員が、同じ人間で栄進の道もあまりないし、人間というものは、やはり
希望と将来の楽しみというものがぜひ必要だということは言えるわけですね。そうすると、人間の修養もまた
消防職員としてりっぱな
職員になるには武者修業というものも必要じゃないか。国も
都道府県へ派遣して、自治省の
職員をみな何県へ派遣して二、三年武者修業をして帰ってこられると同じように、やはり
消防職員の人事交流というものが必要じゃないか。そのために道が開かれておるのですけれ
ども、実際問題として知事があっせんしたことを聞いたことがない。制度としてはあるけれ
どもやらない。なぜそれができないかというと、宿舎も何もない。一方、そういう受け入れ態勢、交流するすべての条件というものは
一つも整備されてない。
一つも
指導してない。こういう点が私は人事交流のできない最大のガンではないか。知事があっせんしようとしても、法的にはできることになっておってもできない
一つの悩みがあるのじゃないか。この点について今後どう取り組んでいかれるのか、聞かしていただきたいと思います。