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政府委員(瓜生順良君) この宮中行事に支障ない限りという宮中行事の
関係は、一番はっきり考えられまするのは、将来この付属庭園の、旧本丸あとのところ、広い芝生を
中心とした庭がありますけれ
ども、そこで園遊会を行なったらどうかということがございます。そういう場合は公開はできないわけであります。なお、そのほか、宮殿に大きな行事がある場合に、宮殿の前に地下の駐車場もございまするけれ
ども、そこだけで収容し切れない
ような場合には東側のほうへずっと車を回してそこで待っておってもらうという
ようなこともあるかと思います。それがやっぱり支障のある日になるかと思います。あるいはそのほか、特に両陛下のほうで東側の地域で何か催しものをされるとかいう
ようなことがありますと、そのことも支障があるわけですが、特にどうという
ようなことも具体的にははっきり申し上げる
段階ではございませんけれ
ども、そういうこともあるんではないかということ、園遊会以外の何かあるんじゃないかということも考えられるわけであります。そういう
ような支障のあるとき以外は一般に公開する。これは昼だけであります。夕方までにはみんな出ていただくということになります。で、その東側地区の庭園化の進行状況でありますが、現在のところは、そこへいろいろ植える木などは全部植え終わっておる、おもなところは全部植え終わっております。
〔理事八田一朗君退席、
委員長着席〕
それから、庭園化の
中心になるところとして、旧本丸あと、江戸城の本丸のあったあと、これはずっと地ならしから木の植栽から終わって、あとは芝を張るだけになっております。それから、その下の二の丸のところ、二の丸庭園、これは江戸城
時代にここに小堀氏が何かつくったとかという庭園があったのが、明治ごろにはもうこわれておりました。それを今度の東側整備の機会に、江戸城
時代の昔の古い図面があったものですから、そういう図面を基礎にいたしまして復元をいたしました。その復元はもう昨年にもできております。それからその周囲ができております。周囲でその後まだできていないのは、以前馬場だったところですが、馬場のところは、宮殿の工事をするための材料置き場に使っております。そういう材料置き場としてどこか必要だということで、その材料置き場になっておる
関係上、周囲のところはあまりきれいじゃないんですけれ
ども、その材料置き場になっておるところも、この夏ぐらいには材料置き場にしなくてもよくなるかと思います。そうしますと、今度、秋ぐらいからその周囲の整備されていないところも整備されていく。それで、本丸と二の丸は四十二年度一ぱいでおおむね庭園化ができるということで、四十三年度には、その庭園の中にいろいろ施設をする必要があります。休憩所ですとか、いすを置くとか、そういう
ようないろいろこまごました施設を四十三年に入ったらばつくる。そうしますと、これも四十三年の秋には、本丸、二の丸を区域とした部分の庭園は一応完了いたします。そうしますと、秋には一般に公開ができる
ようになるだろう。一応完了という
ことばを申しましたのは、最初の計画ですと、そのほかに、三の丸の地区、現在恩給局の分室ですとか、内閣文庫ですとか、それから皇宮警察の済寧館だとか、あそこも庭園化する計画であったのでありますけれ
ども、しかしながら、恩給局にしても、内閣文庫にしても、なかなかそう簡単に移転がはかどらないものですから、それが全部できるまで公開を待つというのもこれもどうかというので、おもな点、本丸と二の丸のあと、おもな点ができたところで、それだけで一応できたものとして一般に公開する、それが来年の秋という考えであります。