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岡田宗司君
日本社会党といたしましては、本
条約の
承認については反対するものであります。
その
理由といたしましては、どうも本
条約のつくり方は私
どもの承服し得ないものがあるわけでございます。たとえば、当然
通商航海条約によって定められなければならないものを
合意議事録において定めておる。これは
条約の形式からいって私
どもはどうも承服できないものがあるのでございます。
それから、その
条約の内容につきましても、私
どもは承服できないものが幾つかあるのでございますが、特に
附表につきまして、その
以遠権の問題でございますが、
韓国側が東京からシアトル、これは確かに現実的に可能な線。ところが、
日本側から
ソウルから
以遠の問題になりますと、これは全く
現実性がないことなんですね。それを、あたかも
現実性があるかのごとくに装っている。しかし、
質疑をしてみますというと、明らかに現実的でない。いつ実現されるかわからぬ。この
航空協定というものは、これは私
ども見ますというと、経済的なものでありきわめて現実的なものなんです。その
協定が実現しようとするものが、いま言ったように非現実的なものなんです、
日本側にとっては。
韓国側のほうには、それは
日本側の解釈によれば、あるいは
韓国側で直ちに実現できない。そしてあまり
利益でないかもしれないが、少なくともそれによって
実現性が否定されておるわけではない。また、やり方によっては
利益があがるわけです。ところが、
日本側から飛んでいくほうは、たとえば
ソウル以遠と言ったって行きどころがないのです。じゃ、それが近い将来においてそういうことがあり得るかというと、これもどうも見込みがない。とすれば、全く架空のもの、そう断定せざるを得ない。そういうようなつくり方をした
条約というものは、
協定というものは、どうも私
ども納得がいかない。そしてさらに突き詰めていけば、どうも
韓国との
条約とか
協定とかというと、まあどういう
理由か知りませんけれ
ども、あまりに遠慮しがちであるし、また譲り過ぎておるというようなことが考えられる。したがいまして、この
協定に対して私
どもとしては反対せざるを得ない。こういうわけでございまして、これが私
どものほうの反対の
理由でございます。