○森本
委員 ここで
会長と論争しようとは思わぬけれ
ども、これは理屈を言えば限りがないわけであって、いろいろと理論的な問題があるわけですけれ
ども、しかし現実に各地方においてそれが相当問題になっておるということは事実であります。それからいま受信料の問題についても、何も
NHKが取るだけが能ではないといういろいろの
意見もあるわけです。その
意見が私は一〇〇%いいとは思っておりません。それは根本的に受信料の問題については、この公共負担という点から外国の例等も
考えて相当
検討してみなければならぬ。軽々にいろいろな形において論断をするということは、これは即断に過ぎるという点は十分わかるわけであります。それから
会長の言わんとするところのいろいろの理由もわかります。わかりますが、この九百八十何億の
予算から見ると、いまの道路の負担の
予算というものは、それほどどうしても地元から取らなければ、あるいは
民放から取らなければ
NHKの経営が立っていくとかいかぬとかいう重大な問題ではなくなってきておるわけです。いまやほとんどそういうところについては済んでしまっておるわけです。だからもうあとはそれほどたいした金額ではないわけです。そこは大
NHKともあろうものが、そういうことについてこそこそというよりかよしやということで、こういうときにこそ気前よく出して、締まるところは締まるということで、出すべきところは出してやっていいのではないか、こういう私の
意見でありますが、おそらくこれは与野党を通じて、各
委員も私の
意見に賛成であろうと思います。具体的な問題に突き当たったところについては、そういうような
意見も相当あるということを念頭に置きながらひとつ十分
考えていってもらいたい、こう思うわけであります。
それからこれは次の五ヵ年
計画の
構想その他についてでありますけれ
ども、こういう点については時間がありませんし、重要問題でありますのでやめにいたしておきますが、ここで一つ私は
NHKに苦言を呈しておきたいと思います。それは「知られざる
放送」という本がいま出ておりますが、この中で、読んでみますると、
NHKの
内容について
かなり詳しくしかも非難集中が出ておるわけであります。私はこの
内容を全部自分で詳細に調べたわけではありませんので、その
内容が全部ほんとうであるとも
考えませんし、またこの
内容をこういうところの
委員会において個々にわたって追及しようとは思いません。思いませんけれ
ども、こういうことが書かれること自体が、やはり何か一つの緊張の足らぬ点もあるのじゃないか、またそこに一つの問題点もあるのじゃないか。第一こういうことを書かれること自体に、私はやはり
NHKとしても
考えなければならぬ点が多いのではないか、こういうふうに
考えるわけでありまして、別に私は
NHKの士気がたるんでおるとは申しませんけれ
ども、少しそういうふうな気風も、この本を読んでみると、少しどころじゃない、大きくたるんでおるように書いてあるわけでありますが、少なくともとにかく公共
放送として
NHKが法律に基づいてきちんとしたことをやっておれば、こういうことは、おそらく書かれぬだろう、私はこう思うわけであります。しかし大木には風当たりが強い。
NHKは
放送界にあっては大木のほうでありますから、いろいろ言われると思いますけれ
ども、しかしそういう点うそかほんとかそれは知りませんけれ
ども、少なくともそういう点にすきを与えるということは、私はやはり一つの大きな
NHK側としても反省をしてみなければならぬ点ではないか、こう思うわけであります。こういう点について、ひとつ十分に今後
NHK当局としても、いろいろいま
NHKに対する批判あるいはまた建設的な
意見もありましょうし、あるいは事があれと望んでおる
意見もありましょうし、いろいろの
意見があろうと思いますけれ
ども、とにかく
NHKは法律に基づいてできておるところの、
放送網を持った
日本で唯一の公共
放送であるという襟度を持つと同時に、やはりそれに値するだけの
内容を備えた
NHKとして、この
予算を実行する場合には細心の注意を払ってやってもらいたい、こう思うわけであります。
そこでいまこの
内容については私はここでお聞きいたしませんけれ
ども、たった一つ、この
予算に
関係がある事項でありますので、これはぜひとも聞いておきたいと思いますることは、軽井沢に山荘というのが
NHKにあるそうであります。この新聞——これはまともな新聞ではありませんが、それをいろいろ読んでみますると、
NHKが貴族的な趣味を持って軽井沢に軽井沢山荘というものをつくって、ごく一部の者しか利用していないということが書いてあるわけでありますが、私もこの軽井沢山荘については、こういう新聞あるいは雑誌で見るまではそんなものがいつできたか、いつの
予算でそれが入っておったかさっぱり知らぬわけでありますが、ここまで問題になっておるとするならば、やはりこういう
委員会等を通じて、この
内容については明らかにしておいてもらいたい。これは
予算の伴う問題でありますから、この軽井沢山荘については一体いつつくって、どの程度の経費でつくって、どういう人々がどういう
内容において利用しておるということをこの際
内容を明らかにしてもらいたい、こう思うわけです。