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1967-05-09 第55回国会 衆議院 商工委員会 第6号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和四十二年五月九日(火曜日)    午前十時四十三分開議  出席委員    委員長 島村 一郎君    理事 天野 公義君 理事 小川 平二君    理事 鴨田 宗一君 理事 中川 俊思君    理事 田中 武夫君 理事 中村 重光君    理事 麻生 良方君      稻村左近四郎君    岡本  茂君       黒金 泰美君    坂本三十次君       三原 朝雄君    武藤 嘉文君       石野 久男君    佐野  進君       多賀谷真稔君    千葉 佳男君       中谷 鉄也君    平岡忠次郎君       古川 喜一君    塚本 三郎君       吉田 泰造君    近江巳記夫君  出席政府委員         通商産業政務次         官       宇野 宗佑君         通商産業大臣官         房長      大慈彌嘉久君         通商産業省公益         事業局長    安達 次郎君     ――――――――――――― 四月二十八日  委員三原朝雄君及び永江一夫辞任につき、そ  の補欠として周東英雄君及び吉田泰造君が議長  の指名委員に選任された。 同日  委員周東英雄辞任につき、その補欠として三  原朝雄君が議長指名委員に選任された。 五月九日  委員中谷鉄也辞任につき、その補欠として下  平正一君が議長指名委員に選任された。 同日  委員下平正一辞任につき、その補欠として中  谷鉄也君が議長指名委員に選任された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  公益事業に関する件      ――――◇―――――
  2. 島村一郎

    島村委員長 これより会議を開きます。  公益事業に関する件について調査を進めます。  本件に関しましては、去る三月二十人目の委員会において、参考人並びに政府に対して質疑を行ない、さらに、四月二十五日に新聞記者会見を行なった次第であります。  東京瓦斯当局から「ガス導管の取替計画について」の資料が提出され、また、通産省からはお手元に配付の資料が提出されております。  この際、公益事業局長から、本資料説明を求めます。公益事業局長安達君。
  3. 安達次郎

    安達政府委員 三月二十八日の当委員会において、明治大正年間に布設されました都市ガス導管状況についての資料を提出するように御要求がございました。その後、すぐに取り急ぎ各通産局を通じまして取り調べました結果、取りまとめましたものが、ただいまお手元に配付いたしました資料でございます。  簡単に内容を申し上げますと、東京瓦斯につきましては、全導管延長のうち、明治時代に設置されたものが一%、大正時代に設置されたものが二・一%になっております。大阪瓦斯につきましては、同じく明治時代のものが〇・七%、大正時代のものが一・七%、それから、名古屋を中心といたします東邦瓦斯につきましては、明治時代のものが〇・四五%、大正時代のものが一・一四%となっております。なお、その他約三十社程度のその他の事業者につきましては、一括して数字を計上してございますが、明治時代のものが全延長に比較いたしまして一・三八%、同じく大正時代のものが一・七四%となっております。  このような状況になっておりますので、事故は三月の下旬でございましたが、すでに四月の上旬に、このようないわゆる埋設時期の古い導管実情把握と、その早急な更新計画につきまして、特に取り進めるように、各通産局長及び瓦斯協会を通じて、実はそういう措置を講じております。特にこの東京瓦斯につきましては、先般の湯島事故もございました関係上、一応、先ほど委員長からお話がありましたように、新聞発表もいたされましたが、ただいまこの導管更新実施状況は、すでに発表しているとおりでございますけれども、さらにこれを推進するように、その具体的な計画を立案して至急提出するように指示してございます。ただいままだ提出は見ておりません。  簡単でございますが、説明を終わります。
  4. 島村一郎

    島村委員長 質疑の申し出がありますので、これを許します。麻生良方君。
  5. 麻生良方

    麻生委員 東京瓦斯の、私どもこの間の委員会のときにお願いを申し上げました件についての御回答について、これはこれとして一応了承できるわけですけれども、しかし問題は、やはりガス事業法の問題とか、その他関連法規問題等についての不備等々、この間の委員会で相当指摘されている問題もあります。また、賠償等の問題についても、この間の参考人回答では、誠意をもって話し合うと言いながら、まだそれらについての具体的な基準というものが出ておりませんので、委員会としては、この報告報告として一応私は要求した者として了承はいたしますけれども、この間問題になりました点についても、通産当局では十分にひとつ御検討いただいて、自後かかる事故のないように厳重な監督をしていただきたい。これを一つ申し添えておきたいと思います。  それからもう一つ本件に直接関係はないのですけれども、実は私のもとにもう一つ住民から問題の提起がされてまいっております。これは東京ではないのです。場所は藤沢市なのでありますけれども、この住民からの問題の提起は、かいつまみますと、藤沢市のある個所ガス管工事が行なわれた。ところが、実に工事がずさんで、ほとんど土砂、砂を使わない。だから、しろうとが見ても相当工事の手抜かりがあったように見受けられたので、付近の住民が非常に騒ぎまして、このことについて藤沢当局ガス会社に厳重抗議したのです。ところが、一年間ほとんどナシのつぶてであった。たまりかねて通産当局にこの不正工事に対し、通産当局としての監督ほどうかということを申し入れたところ、通産当局公益事業課長井上さんのお名前によりまして回答がきております。事実通産省としては調査はしたようでございますけれども、この住民の言い分によりますと、通産省調査をした個所不正工事の行なわれていたと思われる個所とがかなり距離的に食い違っておるという申し立てがきておるのです。そらして通産省回答によれば、法規上問題はないという回答で、実に無責任だ。しかし、工事現場は、実際にはその後その回答がきてからいつの間にか再工事をやって改めた、こういう苦情がきているのです。だから、法規上は問題ないという回答を与えられながら、その問題が表ざたになったために、ガス会社のほうでこの手直しをせざる得なくなったというような住民からの苦情が私の手元にきております。私は、これを私自身で調査しておりませんので、これはあとで私のほうからあなたのほうにもう一度再調査をお願いいたしたいと思いますので、これをひとつよろしくお取り計らいいただきたい。もう一度責任を持って調査をしていただきたい。  この住民の訴えによると、問題は三つあります。一つは、工事が不正であるということ。もう一つは、その不正を追及したにもかかわらず、一年間放置されたということ。もう一つは、ガス管埋設の浅さ。深度がきわめて浅いということ、つまり重みに耐えられない浅い個所に埋めてあったという事実。通産省調査をしたところは、故意か偶然かわかりませんけれども、その個所と違うところを調査して回答書がきているという事実。こういうことを指摘しておりますので、あとで、この資料はあなたのほうにお渡しをいたしますから、ひとつ再調査をしていただいて、私のほうに御報告を願いたい、こういうふうに思います。
  6. 安達次郎

    安達政府委員 詳細を取り調べまして、御連絡申し上げます。
  7. 島村一郎

  8. 石野久男

    石野委員 簡単に資料の件でお聞きしておきますが、その他の事業者のところで、これはこまがいものはたくさんあるだろうと思いますが、何社ぐらいで、地域的にいえば東京が多いのか、大阪地区なのかという点を一つと、それからいま一つは、明治大正年代の残存の構成比というのが東京瓦斯と大体同率ぐらいになるわけですが、事故の起きるのは局所的に起きるものだと思いますから、こういう比率を持っていて、しかも資本構成が非常に弱小であった場合の補強などということは非常にむずかしかろうと思うのです。そういう意味で、適切な管理監督が行なわれませんと、もし耐用年数関係から古いものに事故が多いということがあるとすれば、そしてしかも資本構成の上からいって手当てが非常に不十分だというようなことになれば、危険率もそれだけ多かろうと思われるから、そういう点についての指導を、やはり通産省としては適切にやる必要があるだろう、こう思いますので、そういう点についての通産省の御所見だけを聞かせていただきたい。
  9. 安達次郎

    安達政府委員 正確に申しますと、大体このその他の事業者の数は三十三事業者になるようでございます。この地区は、通産局管轄で申しますと、北は北海道から各地に散在してございます。それで、ただいま御指摘の、それぞれの取りかえ計画などのいわば経理状況に及ぼす影響なども考えてということでございますが、そのとおりでございます。これはものにもよりますけれども、たとえば先般の湯島の場合の事故のように、鋳鉄管などですと耐用年数も相当長期でございます。しかし、ああいう交通事情、あるいは地盤の事情、あるいは道路工事その他の他の企業による導管に対する影響と申しましょうか、そういうものの状況などでこれは相当の差が出るようでございます。したがって、特に地方の場合には、東京の場合のようなそういう交通事情その他の事情による影響というものもほとんど少なかろうとは思いますけれども、その辺の各企業体の経理的な力等を考えまして――これは会社をつぶしてしまってはどうにもならないことでございましょうし、またできないことでございますので、そういう事情を考えながら取りかえ計画を推進させるという基本的な考え方でいくべきじゃないかと思います。ただいまそういう状況明治時代のもの、大正時代のもの、それぞれの現状の把握通産局で若干不十分だったかと思いますので、そういうものの把握と具体的な指導方針、それも実情に沿った指導をするように通産局長には指示してございます。
  10. 石野久男

    石野委員 希望を申し上げておきますが、小さな会社ですから、すぐ手当てをするようなことをやりますと、企業経営の上からいって非常に無理がくるだろう、そのことのために管理監督が行き届かない、そこから事故が出るようなことがあってはいけない。われわれがこの資料を要求したのは、やはり事故を防止するということが目的でございますから、その返事だけは通産省としてはぜひ追及して成果をあげてくださるようにお願いしたい、そのことだけをひとつ希望しておきます。
  11. 島村一郎

    島村委員長 他に本件に対して御質疑はございませんか。他に御質疑もなければ、本日はこの程度といたし、次会は明十日午前十時十五分理事会、同十時三十分委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午前十時五十六分散会