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藤尾委員 そうしますと、いまの
大臣のお話では、将来望ましい政界の姿ができてくればこれは当然やめていいんだ、こういうお話でございます。非常にけっこうなお話だ。それができるだけ短い間になくなるということが当然のことだと思うのであります。
そこで
考え方といたしまして、
現行法は、少なくとも
大臣が言われましたように、本来
政治活動といいまするものは、
政党であれ、あるいは
政治団体であれ、あるいは個々の
政治家であれ、その
おのおのが正しい姿においてやっていくべきである、それが当然の姿である。ですからこれに信をおいて、そうしてまあまあ
資金の届け出でもしてくれれば、それで十二分にそういうおかしなおそれは来たさないんだ、そう信ずる、そうあるべきであるというゾルレンの
立場に立っていると私は思うのです。ところが、いまの
改正案の御
趣旨といいまするものを拝察をいたしますると、結局ゾルレンという
立場でものをやっていくのではいつまでたってもだめだ。だから長い間でなくてもいい。ある
段階に至りますまでの間、この政界といいまするもの、個々の
政党といいまするもの、
政治団体といいまするもの、あるいは個々の
政治家といいまするものが、現実にいまこの
段階においてある姿
——この姿といいますものはやはり
規制を要する姿である、こういう御認識がなければそういう発想というのはでてこないわけですね。つまりザインというものはまくないんだ。だからゾルレンではこれは
規制できない、そういうものにまかし切れない。だからこの瞬間において悪いザインがあったから、この点はこういうふうに直すんだ、こういうたてまえであるのが、私はいまのお
考えの
趣旨だろうと思うのです。そこは
大臣、
政治家というものは
——私
どもそれこそ卵のからがまだしりにくっついているようななまっちょろいのがそういうことを申し上げるのは、はなはだなまいき千万でございまするけれ
ども、大先輩であられる
藤枝自治大臣というような
政治家は、少なくともこの
政治といいまするものをもっと長い目で
考えて、そうして将来あるべき姿どいったものを予想して、それまで十二分に、政界あるいは
国民の
政治意識というようなもの、いまの
政治活動の基礎になるべきもの、そういったものを緊急に直そうといっても、なかなか直るものじゃないと思うのです。それをもっと長いレンジでものをお
考えになって、そしてそのあるべき姿になるように、これは法でもってやるのではなくて、お互いの忠言であるとか、あるいは勧告であるとかというような、別の姿でこれを
規制すべきものであって、どうしてもここに新法というような性格のものでなければならないんだという必然性をどうも私は感ずるわけにはいかないのですね。この点いかがでございますか。