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久保委員 建設省に続いてお伺いするのでありますが、建設省は、いま踏切の問題も御
答弁がありまして、逐次やるということでありますが、実は四月でありましたか、南海電車の
事故がありました直後、私が運輸
委員会でこの問題について一応
質問いたしました。その際、いろいろ金のかかることでは、
予算の
関係もございますということで
政府当局に逃げられると思うので、さしあたり金のかからぬことは全国の踏切の状態を総点検することである、だからこれはやるべきであるというようなことで提唱いたしまして、
政府はその後点検をいたしているそうであります。
聞くところによると、まだその結果は集約できないというふうに聞いておるわけであります。集約できないことにも私は不満があります。しかし、それ以上に、私から、といっては語弊がありますが、点検を要請されて初めて全国的な踏切の状態がわかろうとしている。踏切道改良促進法という
法律が
昭和三十六年にできた。ところが、実態
調査は、なるほど局部的にはやっているのだろうと思うのでありますが、全体的な把握が
政府部内においてはやっておらなかった。そうとられてもいいと思うのですね。だから、実際にこの踏切はどうなっているのか。いま
政務次官から御
答弁があったような簡単な踏切あるいは取りつけ
道路の改良、やればできるものまで今日放置されておるというのが現状ではなかったかと私は思うのであります。だから怠慢です。結局、さっき申し上げた
道路交通法ができる
昭和三十五年に、
附帯決議があっても、これは
警察庁だけで
承知したようなもので、
警察庁には
学童のことはあまり直接
関係がないから
警察庁でもお蔵入りにしてしまった。
文部省は、
道路交通法などは全然
関係がないから、これまた入れてしまった。それから、猿投町の事件がなければ、建設省も交通
安全施設等に関する緊急
措置ということの
考えも及ばなかった。
運輸省も、ダンプカーの問題については、実態の把握がこれまた全然できていないから
対策の立てようがないので、まあ精神訓話でいこうというような話になった。
宮崎交通安全
調査室長がしばらくその衝に当たっておられるのだが、残念ながら、力量はあるのだが、行政は各省庁にまたがって、資料の提出さえうまくいってない。本来なら、ここは、全国の踏切の実態はどうなのか、いわゆるダンプカーの実態はどうなのか、
学童の通学状態はどうなのか、それが集約されなければならない参謀本部なんです。これがいまは大体小隊長クラスだ。それが参謀長の
仕事をやっているというのでありますから、押し寄せる
交通戦争に立ち向かう姿勢としては全くお粗末しごくだ。これでは戦争はできません。負けるのはあたりまえだ。負けるのはあたりまえだが、毎日四十人なり五十人なり死んでいく国民のことを
政府の
責任でどうするのかという問題だ。私は、古いことばかりさらすようでありますが、実際に真剣に取っ組んでいるのかどうかわからぬ。しかも散発的な
対策に追われているわけです。そんなことで
政府の
責任が負えるはずがない。もっと基本に帰って、私から申し上げるようなことに
建設政務次官も同感と言うならば、
道路行政
一つとっても私はきちんとすべきじゃないかと思うのです。
そこで、
文部省に再びお尋ねをしますが、さっき申し上げたように、世の親の気持ちとしては、
文部省が、たとえば
道路交通法ができるときに
附帯決議があった。だからこれをたてにして、施設について
関係方面の協力を求めていっているならば、今日猿投町のような
事故はあるいは起きぬで済んだかもわかりません。ところが、全然そういうものは御
承知もないし、いわゆる訓令か指導要領かわかりませんが、そういうものを、気がついたときに、一年に一本ぐらい流している。
学校の子供はそういうのは
関係ありません。何で
文部省は全国の
学童を守るという立場をおとりにならないか。そのためには、
関係の省庁に対してきつい注文もつけるべきだ。ところが、いまだに突きつけていない。これからやるつもりがあるのかどうか。
学童の問題はあなたのところですよ。建設省の問題ではない。
運輸省の問題ではない。
総理府の問題ではないのです。あなたのところの問題だ。そういうふうに理解してほしい。もちろん、だからといってほかの省庁が逃げることは許しません。だけれども、積極的にあなた方がやるならば
——単なる
文部省のワク内だけの話をしているならば、これは
事務官僚のやること、そういうことではできないのだから、繰り返し申し上げるように、もっと積極的に働きかけてやるべきだと思う。どうですか、
政務次官。お帰りになったら省議を開いて、もっと外へ向けて
役人がものを
考えるようにしつけませんか。いかがですか。