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1967-06-27 第55回国会 衆議院 議院運営委員会 第28号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和四十二年六月二十七日(火曜日)     午後一時四分開議  出席委員    委員長 坪川 信三君    理事 小平 久雄君 理事 伊能繁次郎君    理事 渡海元三郎君 理事 竹下  登君    理事 田中 六助君 理事 中嶋 英夫君    理事 安宅 常彦君 理事 池田 禎治君    理事 正木 良明君       小渕 恵三君    加藤 六月君       坂本三十次君    竹内 黎一君       西岡 武夫君    武藤 嘉文君       勝澤 芳雄君    中谷 鉄也君       吉田 之久君  委員外出席者         議     長 石井光次郎君         副  議  長 園田  直君         議     員 林  百郎君         事 務 総 長 久保田義麿君     ————————————— 本日の会議に付した案件  会期延長の件  本日の本会議議事等に関する件      ————◇—————
  2. 坪川信三

    坪川委員長 これより会議を開きます。  まず、会期延長の件についてでありますが、去る二十一日午後一時、自由民主党稲田幹班長議長のところにお見えになり、本会期も六月三十日をもって終了するが、議案審議状況にかんがみて、会期を七月一日から七月三十一日まで三十一日間延長されるよう議長においてお取り計らい願いたい旨の申し入れがありました。  本件につきましては、先般来、理事会におきまして、国会正常化の線に沿って各党間の意見の調整につとめてまいりましたところ、会期を七月一日から七月二十一日までの二十一日間延長することに、各党意見一致をみた次第であります。  本件につきまして、議長は、先刻各常任委員長意見を徴されたのでありますが、その際、座長をつとめました私から、その経過並びに結果について御参考のため御報告いたしますと、常任委員長会議におきましては、自由民主党福田幹事長からの申し出について議長から御発言があり、また、私から、先般来の理事会経過並びに結果を報告し、御協議願いましたところ、常任委員長会議におきましても、当理事会のお話し合いのとおり、会期を七月一日から七月二十一日までの二十一日間延長すべきものと答申するに決した次第であります。  なお、右の件につきまして、議長において、参議院議長と協議されました。  それでは、本件について御協議を願います。
  3. 中嶋英夫

    中嶋委員 二十一日について、議運理事会意見一致したということは、われわれも参加しておりますから承知しております。ただ、その際にもお話を申し上げ、自民党代表からも御同意を得たことですが、今国会特別国会ですから二度の延長が可能なわけです。しかし、この際再延長をしないということで私どもは二十一日間に同意したわけであります。天変地変、どんな緊急事態が起こらないとも予想されませんから絶対とはいえないと思いましたので、各党一致して延長する場合は、それは、またそれだけの事態をみんなが認めたことですから、これは許されると思いますが、そうでない場合は延長はしない。表現を変えれば、再延長野党各党同意なくしては行なわない、こういう御確認を当委員会において得られるならば同意したい。  それから、このような二十一日間の会期延長が必要になったことは、地方選挙その他の影響もあったわけですが、重要法案である政治資金規正法改正についての提案が特におくれておったことが会期延長のおもなる事由と考えられますので、この点は、おのおのがよく配慮をして、国民期待のものですし、総理大臣も、修正をしても成立させたいということですから、各党意思を十分盛り込んだものとして審議が促進されることを期待しております。  それから、会期延長が、共産党さんのほうでは態度がまだはっきりしませんが、理事会では、一応四党一致できまったわけですが、こうきまったのは、従来、四年前の地方選挙あと会期延長の際にも、当時三党一致して四十五日間の延長を決定しております。が、そういう先例よりも、むしろ国会運営がとかく会期延長の問題を中心として混乱、紛糾というようなことが従来間々多かったことにかんがみて、国会のあるべき姿ということをお互いが十分考慮した上で意見一致をみたのではなかろうか、こう考えます。そういう経緯から考えますと、今国会に提出されておるたくさんの重要法案がありますが、そういう法案取り扱いについても、各党十分の話し合いをし、円満に取り扱いができるようにいたしたい、こういう希望をつけ加えます。  当面、第一点の再延長はもうしないということについて、与党である自民党さんの御同意が得られるかどうかを伺っておきたいと思います。
  4. 小平久雄

    小平(久)委員 再延長の問題につきましては、理事会におきましても申し上げましたとおり、自民党といたしましては、ただいま全然考えておりません。  なお、理事会においても話が出ましたように、何らかの突発事項等、緊急やむを得ないようなことができました際においては、十分野党諸君とも話し合いをいたしますし、また、今回の会期延長円満裏話し合いで四党一致できまったという、そういう精神からしても、これは、やるとしても野党諸君の御同意を得てやるというふうに私ども最善の効力をいたします。そういう決意でおります。
  5. 安宅常彦

    安宅委員 理事会では、再延長野党同意を得てする。いまの最善努力をする、こういうことではなかったわけでして、絶対やらないということは、与党とも打ち合わせて、そういうことはあり得ない、野党同意がなければ、各党同意がなければ再延長はしない。特にこういう取りきめ、話し合いになっておったのですが、このことは確認できる、こういうふうに受け取ってよろしゅうございますか、ただいまの言を……。
  6. 小平久雄

    小平(久)委員 先ほど申したとおりでありまして、精神においては、いま安宅君のおっしゃったとおりだと理解しておるわけです。
  7. 安宅常彦

    安宅委員 精神においてはということだが、精神でない場合は……。
  8. 小平久雄

    小平(久)委員 それは、事実問題として何か起きた場合に十分御相談もいたしますし、再度申し上げますとおり、御同意なくしてやるということは実際問題として万々ないと私どもは思っておるのですよ。しかし、ここで全然ないかと言われると、なかなかそうもいかぬから、特にそういった点は……。
  9. 安宅常彦

    安宅委員 そうじゃなくて、あなたの発言の内容を私は非常にこまかく聞いているのです。あなた方議運委員としては、精神においてはあり得ない、こういうことですが、それは、野党同意がない場合でもやり得る場合がある、こういう意味ですか。
  10. 小平久雄

    小平(久)委員 そういうふうに私は理解いたしておりません。
  11. 安宅常彦

    安宅委員 それじゃ精神とかなんとかいうんじゃなくて、どんな突発事項が起きても、これは野党同意がなければ再延長はしない、こういうふうに理解してもいいかということを聞いておるのですから、そうだったらそうだ、そうでなかったらそうでありませんと、具体的に答えていただきたい。
  12. 小平久雄

    小平(久)委員 それは、イエスノーかという式にはっきりと……。先ほどからぼくが言っておることで、これは理事会でも何回も話し合いしたことですから、そう問い詰められれば、絶対にないとは言い切れない。しかし、われわれはあくまでも今回の委員会できまった精神を体してどこまでもやるつもりなんですから、それで御理解いただきたい。
  13. 安宅常彦

    安宅委員 これは重大な発言です。それじゃ言いますが、それは再延長考えなければならない場合がある、そういうことは全然ないとは言えない、ここまではわかる。しかし、そういう場合でも野党同意がなければやりません、こういうことだったら話はわかります。どういうことが起きるかもしれないから全然ないとは言えないとあんた言うけれども、それは再延長を必要とする、たとえば東京に大地震が起きたときは、これはあるかもしれませんよ。だけども、そういう場合には野党同意が必要だ、そういうふうに理解してよろしいか、こう聞いておる。
  14. 小平久雄

    小平(久)委員 ですから、安宅君のおっしゃるとおりに理解しております、と申し上げておる。
  15. 安宅常彦

    安宅委員 それで与党態度はわかりました。  それでは、私は議長さんにお伺いいたしますが、会期延長は、衆参両院議長が協議して、議院がきめることになっております。したがって、そういう与野党一致して、もし再延長を必要とするような突発事項がかりに起きたとしても、その場合でも野党同意がなければ再延長はしない、こういうふうに議運委員会としては決定しておるわけですが、最終的な権限は議長にあるわけですから、議長さんの御確認を私は賜わっておきたい、こう思うわけです。議長さんから言うならば、円満裏にこういうことになったので、会期は再延長しない、突発事件が起きた場合でも野党同意がなければ再延長はいたさない、こういうふうにはっきりした議長さんの態度表明がなければ、なかなかもって容易じゃない。これは過去においてそういう場合がなしとはしないので、名議長石井さんでありますから、ひとつその辺しかと言明を賜わりたいと思います。
  16. 石井光次郎

    石井議長 ちょうどいい機会でございますから一言ごあいさつを申し上げたいと思います。  国会権威を高め、姿勢を正していくという心持ちで、皆さん方といろいろお話し合いをし、今日までの国会運営は、幸いにいたしまして私就任以来一歩一歩前進をしておるように思うて、非常にうれしく思うのであります。この点につきましては、諸君の御協力に対しまして厚くお礼を申します。  今度の会期の問題につきましても、この基本的な考えからしまして、長い会期を初めからきめられておるのでありますから、その間において一生懸命やって、会期中に議案は片づけてしまうということで、政府与党も勉強してもらう、野党諸君もひとつ協力してもらう、論議の限りを尽くして、そうしてこの会期中に仕上げてもらうように、会期が大事だ、会期が大事だという心持ちのことを、あらゆる場合において私は申してまいっております。  今回、各党話し合いで、やむを得ぬ、この際は延ばさざるを得ぬということに大体話し合いがつきそうでございますが、私は、そうなりましたならばそうなりましたで、与党から要求の日にちよりは少なくなるわけでありますが、与党並びにそのうしろにおります政府も、これは少なくなったからまた再延長すればいいじゃないかなどという心持ちじゃないという与党側からの発言もよくわかるわけであります。政府におきましても、この間において必ず仕上げてしまうという覚悟と決心を持って一生懸命やってもらいたいし、野党の各位におきましても、この期間内においてやるべきものはやる、そうせぬでもいいのだということでお話し合いができたと思うのでありますから、どうかそういうことに御協力願って、この期間内にかっこうのついた形で国会が終われる状況を持ち来たらすようにしてもらいたいということをお願い申したいのであります。  そういうことを申し上げますと、私がどう考えておるかということはおわかり願えると思うのであります。またおしまいになってどうだこうだというような問題が起きないように、そのためには与党野党諸君も、私がいま申し上げましたようにお互いに御協力願って、りっぱな国会であったということで終わりを告げるように、会期中にやるべきものはやっていただきたいということをお願い申し上げたいと思います。それから先の問題は諸君話し合いに従って、私自身がいままでやってきた行動をごらんくださいますれば、私がどういうふうに動くかということは御判断願えると思うのであります。そういうことで御了察を願います。
  17. 安宅常彦

    安宅委員 何か奥歯に物のはさまったみたいでございますね。それじゃもう一回やり直しです。いまの論議は、小平さんにはたいへん失礼でくどいような質問ですが、こういうことはきちっとしていかなければならぬ。私の質問に対して、精神においては、あるいはあなたの見解と同じだ、こういうように最後にはおっしゃいましたけれども、何かおかしい気がしてなりません。したがって、くどいようでありますけれども、まず突発事項が起きない限り再延長はしない。これはいい。突発事項が起こった場合でも野党同意がなければ再延長はしない。これは、悪いことばで言えば、イエスノーか、つまりそのとおりでありますかそのとおりでありませんか、この二つ。よけいなことばは要りませんから、はっきりそれだけ御回答をまずいただいておきたい、こう思います。
  18. 中嶋英夫

    中嶋委員 ふえんしますが、この委員会で、再延長については野党各党同意なくしては行なわないということを確言した上できめようということになっておりますから、いろいろの御見解国会を思われる至情等についてはわかりますけれども議事録に明白にするために、私どものほうの申し出であった、再延長については野党各党同意なくしては行なわないということに御賛成を願えるかどうか、それだけ伺えばいいのです。
  19. 小平久雄

    小平(久)委員 私は先ほどから、あなたのおっしゃるとおりに理解しておりますと言っておるのですから、何回も繰り返さなくてもはっきり言っておるのですから、わかりましたと言っておるのですから……。
  20. 中嶋英夫

    中嶋委員 あなたにすればそういう気持ちでしょうが、理解をしておりますというのと約束をしますというのとは、実際問題として違うのです。ざっくばらんに言って、いま議長発言があったのですが、議長にはそんなことはないと思うが、違約をしたという場合、これは重大問題ですよ。ですからわれわれ四党間、再延長については——今回の延長については共産党の御見解は違うかもしれませんが、再延長については野党同意しなければ行なわないということに、賛成反対か、イエスノーかといえば問答無用みたいでいかぬけれどもイエスノーかの問題としてはっきりしてもらいたい、賛成しようということになっておるのですから。
  21. 安宅常彦

    安宅委員 私のことばか悪いかもしれませんが、私はことばが非常にへたなんです。だから、そのとおりであります、それとは違って、努力をするという、何かわからないような御発言があり、その上で今度は議長さんが、そこまで言えばわかるだろう、こういうのですね。野党協力しなさい、与党も勉強しなさい、それでたいへんよくなりつつあるから、私はそういう場合には特段の考慮を払うが、いままでの私の行動を見て、そこまで言えばわかるだろう。こう二つ重なっておりますから、きちっとしておかないと、どうも私は安心できないのですよ。だから、申し上げにくいのですが、具体的に何もこっちがこう答えなさいという意味で申し上げるのではありませんが、再延長はしない、突発事項がかりにあったとしても、野党同意がなければ再延長いたしません、こういうふうに言ってくださればそれでいいわけです。もし何だったら、小平さんはいままで私とやりとりした関係で少し感情的におもしろくないということでありましたならば、議運委員長からはっきり言ってもらえば、これくらいうまいことはないのでありますから、議運委員、長ひとつ……。
  22. 坪川信三

    坪川委員長 先ほど自民党代表小平君からお答えになりましたとおり、会期延長考えていない、ただし突発事件が起きた場合には、各党同意を得てこれをきめるのが当然であるということで、そのとおりですというお答えでありましたので、私もそのとおりという気持ち委員長としての職責を果たしたい、こう思っております。
  23. 安宅常彦

    安宅委員 くどいようですけれども野党同意がなければ再延長しないのですか。
  24. 坪川信三

    坪川委員長 先ほどのとおりでございます。
  25. 安宅常彦

    安宅委員 先ほどというのは私の言うとおりですか。
  26. 坪川信三

    坪川委員長 同意を得ずこれを決定するわけにはいきません。
  27. 中嶋英夫

    中嶋委員 第三者が見れば、やはり社会党はきちっとしたがっておるし、自民党のほうはきっちりをちょっとニュアンスでゆるめておきたいというような底意がなまなまと見えておると評価すると思うのです。余分なことなんだが、時間もなんだから、理事会約束をぼくは紙に書いて読んだわけだ。再延長については野党各党同意なくしては行なわない。これでいいですね、いいとなった。ここでいいと言ってもらえばいいのです。
  28. 坪川信三

    坪川委員長 そのとおりです。
  29. 池田禎治

    池田(禎)委員 会期延長はきのうの理事会同意いたしました。ただ、理事会というものは記録がございませんので、私がこの際記録にとどめておきたいことは、この特別国会の召集されたとき、わが党は七月一ぱいということを主張しておった。ところが、各党は六月一ぱいでよかろうということになって、そして結局においては、また会期延長しなければならぬということになった。私どもは決してそれをたてにとって言おうとは思いませんが、私のほうは、今度の国会地方選挙等もいろいろあって、議事日程が多少はこれによってふさがれたということも勘案して、全然延長を認めないというほどの小児病的な態度はとらない。しかしながら、それは限度があることであって、大幅な延長ということはどうもふに落ちないじゃないか。国会権威を守るということをよく言うけれども国会権威ということは、きめたこと自身を守るということが重大なことなんです。それを都合が悪くなると、会期延長して自分の思うつぼのことをやるというやり方は、しばしば国会混乱を起こしておる原因をなしておるのでありますから、ある程度のものはやむを得ないという考えで臨んでまいりました。しかるところ、各党からできるだけ円満に話をして解決をしたいという熱意が出たので、これはわれわれの主張である、国会をできるだけ話し合いの場にしておいて、対立、対決、抗争という場面から話し合いの場に引き戻すということが平素の念願でありますから、私どもは多少の異論を持っておりましたけれども、これに同意したのであります。したがいまして、いま社会党理事の方から再延長問題をめぐっていろいろとありましたが、そういうことは申し合わせの精神からいっても違反になりますからやめてもらいたい。再延長するのならば、あらためて会期をきめて、そして国会を開けばよろしいのであって、のんべんだらりとやるということは、決して国会権威を高るものではありません。  ただ、この際思うことは、たとえこれが二十一日間であろうが三十一日日間であろうが、ほんとうにやる気ならば相当のことがやれる。やらぬ気なら何ぼ延ばしても同じです。だから、政治資金規正法改案についても、総理大臣が、野党意見も十分尊重し、修正にも応ずるということを本会議において答弁をしておるのであります。誠心誠意そういう気持ちを持って、そして延長をされた期間を実質的に有効に審議されるようにわが党は要求するものであります。
  30. 正木良明

    正木委員 公明党も、きのう理事会でこの会期延長については同意をいたしたわけであります。もともとわが党は延長については基本的には反対であったわけでありますけれども、何としても黒い霧のあとを受けた特別国会におきましては、政治資金規正法改正案成立させることが最重要であるという党の目標によって、延長しなければならないぎりぎりの時点で法案が出てきたということについては大いに不満がありますけれども、しかし、どうしても成立をさせたいという意味でやむを得ず延長を認めた、こういうことになるわけであります。したがって、政府はもちろんのことでありますが、この法案は普通の法案と違って、巷間うわさされるところによると、与党の皆さまもあまり賛成でないという特異な性格を持った法案でありますから、どうかこの成立についてはひとつ熱意を示していただいて、ぜひともこの延長国会成立を期していただくようにお願いするわけであります。  もう一つは、国会正常化ということがいろいろやかましく言われてきて、その一つの成果として、今度の会期延長共産党を除く与野党一致をもってきまるようであります。こういう例は今後も話し合いの場として残して、国会正常化のために国民の輿望にこたえるようにやっていきたいというふうに私ども考えております。  再延長の問題については、いま御意見が出ましたので繰り返しませんが、その結論に従ってやっていただきたい。  一応わが党の意見としてその点を申し上げます。
  31. 林百郎

    林議員 理事会にも席がないので正式なわが党の意思表示ができませんでしたけれども、ここで会期問題についてわが党の態度を表明させていただきます。  私たちの党としては、この会期延長について、賛成することができない。その理由は、  一つは、やはり国会正常化というのは会期を厳粛に守る、そして国民国会のけじめをはっきり示すということが国会正常化の大事な柱だと思うのです。そういう立場で、会期が来たら会期が来たで一応国会の幕を閉じるということが正常化の大事な柱だと思うのです。  それから第二の問題は、政治資金規正法改正案というものを政府与党会期中に法案審議を終わらせるんだという誠意ある態度を持つならば、延長しなくても済んだ国会であったと思います。いろいろの事情はありましたけれども、しかし、それは政府与党態度によって十分会期中に審議ができたはずであります。たとえば政治資金規正法改正案国会提案等を見てもわかるのであります。したがって、われわれはこのような政府与党国会会期というものに対するもっと厳粛な態度を期待し、要望するという意味で、会期延長賛成できない。  第三の理由は、会期延長してまでどうしても通さなければならない法案というのは、わが党としては、たとえば国民健康保険の問題にしても、防衛二法案にしても、政治資金規正法の問題にしても、公明党の方の態度と違って、われわれはどうしても賛成するわけにはいかない。こういう意味会期延長賛成できませんので、私たちの党としては会期延長には反対態度をとります。  以上です。
  32. 小平久雄

    小平(久)委員 先ほど来、議長さんあるいは民社党の池田君からもお話がありましたが、せっかく共産党を除く各党の御同意のもとに会期延長がきまるわけですが、これは言うまでもなく、国会正常化といいますか、ほんとうにいわば相互信頼精神に基づいてこういうきわめて望ましい結論が出ることになったと私は思うのであります。そこで、今後のこの残された会期延長会期を含めての会期中を、やはりこの国会正常化精神あるいは相互信頼精神、そういう点からぜひ野党諸君にもご協力お願い申し上げたい、私は与党立場からそれをお願いいたします。相互信頼気持ちですからあえて御答弁をいただくということは申しませんが、私は特に与党立場からそのことを強く皆さんお願いをいたしておきます。
  33. 安宅常彦

    安宅委員 いま正常化ということばがたくさん使われました。国会正常化しなければなりません。正常化というのは、会期延長与野党一致するのが正常化とは考えておりません。ただ、私どもこの会期中に会期延長を承認したというのは、中嶋理事先ほどるる申したような理由があるからこのたびは賛成したわけです。しかし、会期延長反対をすると正常化にならない、賛成すると正常化となるというようなことがあってはたいへんいけないことでありまして、国会運営正常化というのは、国会法にのっとってきちっと運営ができ、反対あり賛成あり、これは当然のことでありますから、そういうことを何か指二本あげて廊下あたりでわあわあ騒いで可決したなどという、こういうばかみたいなことをしないことが私は国会正常化だと思っておる。そんなこと一つ例をあげると論駁したくなる人がおるかもしれませんから言いたくなかったのですが、つまり正常化というものは、国会法にのっとってきちっと国会運営をやる、会期延長のときに賛成しなかったら国会正常化ではない、こういうことなどは毛頭考えておりません。そういうのは正常化や何かと別の問題だと考えておりますから、社会党立場をきちっと言って誤解のないようにお願いをしておきます。もちろん答弁は要りません。
  34. 池田禎治

    池田(禎)委員 与党のほうからそういう要望がありましたのですが、同時に野党からいえば、やはりこの会期延長をみなで話し合いでまとめ上げた、それぞれの主張に相違の点があったとしても、一つ話し合いをもって会期延長を四党で可決したということはけっこうなことだ。ただ、そのことはそのことだけで、与党の申し入れに基づいて延長が行なわれたら、これが正常化だととられては、いま安宅委員の言ったようなことになろうかと思います。私は、それぞれ委員会審議を通じても、おれのほうでいやなことはそっとしておく、好きなものだけ早く通すということでなく、ほんとう話し合いをして、各委員会で自分のみが絶対と言わないで、やはり聞くべき毛のは十分聞いてやることが、ほんとう正常化であり、ほんとう話し合いの議会政治である、このことを野党立場から御答弁は要りませんが要望を申し上げたい。
  35. 坪川信三

    坪川委員長 それでは、会期は、七月一日から二十一日までの二十一日間延長すべきものと答申するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  36. 坪川信三

    坪川委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  なお、本件は、本日の本会議の劈頭、議長発議をもっておはかりいたします。     —————————————
  37. 坪川信三

    坪川委員長 次に、本日、農林水産委員会の審査を終了した漁業災害補償法の一部を改正する法律案、漁業協同組合合併助成法案、商工委員会の審査を終了する予定の中小企業振興事業団法案について、委員長から緊急上程の申し出があります。  右各案は、本日の本会議に緊急上程するに御異議ありませんか。   〔「異議なしと」呼ぶ者あり〕
  38. 坪川信三

    坪川委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。     —————————————
  39. 坪川信三

    坪川委員長 次に、本日の本会議の議事の順序について、事務総長の説明を求めます。
  40. 久保田義麿

    ○久保田事務総長 最初に、会期延長の件を議長発議でおはかりいたします。日本共産党反対でございます。起立採決でお願いいたします。次に、日程に入りまして、日程第一及び第二を一括して、福田外務委員長が御報告になります。両案とも日本共産党反対でございます。次に、緊急上程でございますが、最初に、農林水産委員会から上がってまいりました漁業災害補償法の一部を改正する法律案と漁業協同組合合併助成法案を一括して議題といたします。右両案は、本名農林水産委員長が御報告になります。漁業災害補償法の一部を改正する法律案のほうは、日本共産党は棄権、漁業協同組合合併助成法のほうは日本共産党反対でございます。次に、商工委員会から上がってまいります予定の中小企業振興事業団法案でございますが、まだ報告者は未定でございます。日本共産党反対でございます。  以上でございます。
  41. 中嶋英夫

    中嶋委員 緊急上程の要請をするときは、するほうでも相当厳密な問題として考えてやってくるだろうと思うのですが、報告者がきまってないというようなばかなことはないと思うのです。
  42. 久保田義麿

    ○久保田事務総長 たいへん私が失礼いたしました。島村商工委員長が御報告になります。
  43. 安宅常彦

    安宅委員 だめだ、だめだ。
  44. 田中六助

    ○田中(六)委員 いま理事から私は途中で呼ばれて行っておったんですが、事務総長の手落ちではなく、ぼくのほうの落ち度でした。すみません。
  45. 安宅常彦

    安宅委員 緊急上程というのは、そう簡単にできるものだという考え方でやられたらかないませんよ。ぎりぎり一ぱい、この委員会までに上がらなかったらだめなんですから、それも報告者もきまらないという、そういうものを緊急上程するというのは間違いではないですかね、どうなんですか。
  46. 坪川信三

    坪川委員長 ただいま安宅理事から御指摘になりました点も、緊急上程の取り扱い上の当然のルールでございますから、その点もごもっともでございますが、その手続の上において、与党間において、また事務当局においても手落ちがあったことは今後十分注意をいたしたいと思いますので、それをもってひとつ御了承を願います。   〔安宅委員「了承できない」と呼ぶ〕
  47. 坪川信三

    坪川委員長 それでは、本会議は、午後二時二十分予鈴、午後二時三十分から開会することといたします。     —————————————
  48. 坪川信三

    坪川委員長 次に、次回の本会議の件についてでありますが、次回の本会議は、来たる二十九日木曜日午後二時から開会することといたします。  また、次回の委員会は、同日午前十一時理事会、午後零時三十分から委員会を開会いたします。
  49. 中嶋英夫

    中嶋委員 これだけ了承できないと言っておるのだから、議場内交渉で……。
  50. 坪川信三

    坪川委員長 それでは、商工委員会の緊急上程は、議場内交渉で各党御連絡の上いたします。  本日は、これにて散会いたします。    午後一時四十一分散会