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池田(禎)
委員 私は、なぜそういうことを聞くかというと、従来の
慣例だとか、あるいは
慣習というか、そういうものにつきましてもたくさん改むべきものがある。現に国権の
最高機関である院の決議が平気でじゅうりんされていることがたびたびあります。枚挙にいとまがないのであります。そういうものをも含めてこの
委員会で
発言することは私は避けます。適当な
機会を求めたいと思いまするが、今回
国民の総意によって総
選挙が行なわれ、
民意によってあらわれたる
政党に対する
発言の
順位等につきまして、今日まで
理事会で行なわれました議論につきまして容易に私は承服しがたきものがあります。これはどういうことであるか。
発言の
順位につきまして、かりに従来の
慣行からいきましても
自由民主党が一番先の三つは持っておる。それを放棄して第二陣をのむというならば、私は、むしろこういうことについては、
自民党は
野党に譲るならばことごとく譲るべきである、こういう
考え方を持っております。こういう準拠するものは一体どこでつくったか。私の知るところでは、
大正十五年にできた
各派交渉会の
先例が今日まで行なわれております。そのときには
政友会と
憲政会の両党であります。また今日まで、
昭和三十一年から
昭和四十一年まで、
自民党と
社会党のいわゆる二大
政党をもって自認してまいった
時代が十年ございました。これも私はその
時代においては否定いたしません。しかし、今回の総
選挙によって、
民意によって
多党化の傾向があらわれ、われわれの
民社党の躍進もあり、
公明党が初めて衆議院に議席を持ったということは異例であります。言うなれば新しい
慣行をつくるべきだと思うのであります。しかも
党首を立てて
政府の
施政方針の
演説に対する
質疑を行なおうとするときにあたりまして、こういうような
順序の
つけ方につきましては私はまことに不満にたえない。こういう
大正十五年につくられた
先例、しかも過去の
政友、
憲政会の
時代につくられたものをいまのこの
時代にあなた方は適用なさるお
考えであるかどうか、私はその点からお聞きしたい。こういうことはすべからく新しい構想を持って
国会の
運営に当たるべきが私は至当じゃないかと思います。そのことをからまして言うのではありませんが、こういう
発言の
順序というものはどう
考えたって納得いきません。したがいまして、
理事会だけで
お話がまとまらぬなら本
委員会でもう少し胸襟を開いて語って、そうして聞くべきものがあるなら聞いてもらいたい、私はこう思っております。いまさら私は過去の
慣例をいまここで破れとは言わないけれ
ども、少なくともこれだけの
野党第二党、第三党の存在というものに対して、
皆さん方のほうで聞くべき耳を持って、そうして改むべきものは改めるという度量があるやいなや、私はこういうことをこの席でお尋ねしたいのであります。