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穗積委員 最後に
一つだけ、ちょっと注意を含めてお尋ねをしておきたい。
今度の千里山の
計画は大阪を中心とする関西財界の諸君が
——御承知のように、重化学工業等で伸びに伸びてまいりました
日本の実情からいきますと、
経済的な地盤沈下がひどくなってきているわけです。それにもってきて、東京はオリンピックという国際的な大きな行事をやった、この立ちおくれを取り戻すためにというので、非常に熱心な態度を示した。ところが、関西の諸君は、ある
意味で非常に
経済的に聡明ですから、イニシアはとりましたけれども、負担はなるべく
政府並びに関東でやらしたいということですね。そのことと
予算の問題といささか関連するから、私は申し上げて注意しておきたいのです。
三木大臣は関西財界と非常に親しい仲であるし、
宇野政務次官は隣の滋賀県出身で、これまた実情はおわかりでしょう。したがって、主催地としてのメリットと、この行事を施行する場合の地元の負担が不均衡になっているのじゃないか。それから、民間と
政府の負担との間の不均衡もあるのではないか。さらにもう
一つは、これを
開催することによって、あの
地域は、私も他の用件があってちょっと外観を見たことがありますけれども、ベッドタウンが
計画的にすばらしくできたというので有名にはなっておりましたけれども、あそこの
地域は元来非常に交通の便の悪いところで、あそこを選んだということは、私は必ずしも悪いとは言わないのですよ、言いませんけれども、それに伴って電鉄会社をはじめとする地価の値上がり、あるいはその他の非常な、われわれから見れば
万博を利用した不当利得
計画が公然と行なわれつつある。これは大阪府並びに大阪市行政の中でもそのことが指摘されるようになってきております。われわれもいささか遠耳でありますけれども、そういうことがときどき耳に入るわけで、まして
大臣、政務次官は、先ほど言いましたように、関西の事情にはわれわれよりはるかに明るいわけですから、そういうことが当然耳に入っていると思うのです。そこで、私は重箱のすみをつついたり、ごみ箱をひっくり返していやがらせを言うというようなことは考えてはおりません。また聞き及んだ
程度であって、行ってそれを全部
調査したということでもないわけでありますけれども、それらのことは、
大臣、政務次官はお耳にしておられるでしょうか。不当利得に対してそういう大衆の不満があるということ。利用主義ですね。これは施行にあたっての
予算の負担の比率から見ましても、それによって付随的に出てまいります土地利用をはじめとする
経済的な利得からいたしましても、大衆の目に余るものが今日ささやかれておるわけですね。私はそれが全部権力と結んだスキャンダルだとは言いませんよ。言いませんけれども、これを施行するにあたって、責任所管庁は通産でやるということであれば、当然大衆の不満というものは耳にしておられると思う。この利益は公平に全
国民が受け継ぐべきものでしょう。
政府が援助いたします巨額な金は、大阪の納税者だけの金ではありません。関西の納税者だけの金ではない。
日本の納税者全体の金であります。そして行事も、大阪の
博覧会ではない、
日本博覧会でありますから、したがってそれに伴って生ずる利得あるいはいろいろな権力や中央、地方の
財政予算を利用いたしました先行
投資に伴う
関係については、
通産省は特に良心を持って監督すべきだと思うのです。私の言いたいのは、それらを一々摘発するということではなくて、われわれですらこういうことを耳にしておるから、そのことに無関心であっては困りますよ。事が起きてからではおそいのですから、それをあらかじめこの
機会に
——総括的なことはですから、そんなことはしませんと言って答弁すればそれで済むと思われないで、良心的に、大衆の不満を耳にして、負担と利益が不公平でないように、施行にあたって配慮すべき重大な点だというふうに思いますから、御注意を申し上げておきます。それに対して
三木大臣から御感想を承り、それから
通産省の局長に
一つお尋ねするのは、まるで広野に今度あそこに
施設ができるわけですが、その
施設の
あとの利用方法についてはどういうふうに御
計画がなっており、監督をどういうふうに指導されるつもりであるか、それを伺いまして、私の質問を終わります。