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北村暢君 自衛隊の音楽隊の広報活動というのは、
防衛庁長官の選挙区においてだけ行なわれるのでしょうかね。これは大臣は鹿屋にも、国分にも行っておられる。熊本にも行っておられる。ここでなぜパレードをやり、音楽隊を率いて演奏会やらないのですか、これは。熊本なんて、県庁の所在地でしょう。当然
防衛庁長官が初の視察に行った場合に、駅頭に、これは松野さんのお
国入りじゃないけれ
ども、自衛隊の音楽隊が出て演奏するぐらいあたりまえなことでしょう。なぜそれをやらないのですか。熊本の市内だってパレードをやって、自衛隊の音楽隊
——これは旅費かからないわ、熊本におるのだから。伊集院や加世田の鹿児島県までわざわざ熊本から八師団の音楽隊を連れていってまでやらなけりゃならないほど重要な広報活動をやる音楽隊が、なぜ熊本市に
長官が行ったときに広報活動やらないのか。それほど熊本の父兄会がぼんやりしておって、鹿児島の一区の自衛隊の父兄会だけ敏感に頭が働いたのか。こんなことが許されると思うのか。社会常識と言うのかい、そういうのを。大体こんな、ふざけているよ、あなた。したがって、あなた方がいかに弁解しようと、公私混同でない、
防衛庁長官の選挙のためでないといえ
ども、いいですか、松野前
長官は、熊本で、先ほど
答弁があったように、駅へ音楽隊が出て演奏して迎えた。パレードはやりませんでした、前の
長官は。まあ、農林大臣になってからぐあいが悪いようだけれ
ども、
防衛庁長官のときはそのくらいで済んでおった。
上林山さんは、あなたは第一日目のこの鹿児島のパレードでも大げさだった。パレードに気がつかないはずはないでしょうね、大臣が。これは自分の予期してきたのとはちょっと違う。土地柄だけれ
ども、大げさだった、これはあまりこういうことは好ましくないから改めようというのが、大臣、あってしかるべきでしょう。そのパレードについても、私の関知するところじゃない、音楽隊の出たのも父兄会が呼んだので、私は知らない。みんな知らぬ存ぜぬで、いかにも地元の人が、ならないと思っていた大臣がなったというので、うれしかったのかもしれないけれ
ども、極端なパレードをやり、しかも、東京へ帰ってまた出直してきてから、またやっているじゃないかね。こんなばかげたものが社会常識として許されるかどうかという問題なんだ。それで自衛隊の音楽隊は、あなた方は、広報活動をやって、合法的で
——あなた方の午前中の
答弁から聞いていたって、少しも法に恥じず、自衛隊の運営上においても間違いはないと、こう言っている。何が間違いないのだよ。大きな間違いじゃないですか、こんなことは。こんなことを自衛隊が許していいのかどうかということだ。これが社会常識として許されることですか。お
国入りで二日の日に鹿児島で大パレードをやられた。これもパレードとは言わなかったようですね。何か、大臣が行って車もたくさんあったから、ついているうちに後援会もうしろについている、何となくパレードみたいになってしまったと言っているが、そうではない。
現実には堂々と音楽隊を、しかも西部
方面隊の音楽隊、第八師団の音楽隊、これは両方とも熊本からわざわざ呼んでいる。国分の音楽隊、これをパレードにはべらして堂々とやっている。これだけでけっこうじゃないですか。なぜ余分なことをまたやらなければならなかったのですか。大事な鹿屋なり国分なり熊本なり、部隊に行ったときにはやっていない。選挙区にのみやっているじゃないですか、あなたは。それで悪質な選挙の事前運動だと言われて抗弁のしようがあるかどうか。
海原官房長のごときは、午前中何ですか、あの
答弁は。そういうものをやってお
国入りにそういう音楽隊が参加することは当然なことなんだくらいに前には言っている。そういう
認識で自衛隊の運営なり指揮監督ということが成り立つかどうか。公私混同もはなはだしいと言われて抗弁する余地があるのかどうか。これは公私混同じゃないですか。そういうつもりでなかったけれ
ども、結果的に公私混同のようなかっこうになりましたなんてふざけた
答弁は許されませんよ、これは。どうです。大臣にひとつこの点は明らかにしてもらいたい。