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中嶋(英)
委員 愛知さんは私らよりも長い議員生活をやっておられると思いますから、
国会のことはわれわれよりもずっと知っておられると思います。
国会法の第一条に、常会、
通常国会の場合は少なくとも二十日前に
召集日を公布しなければならぬ。
臨時会の場合は前項によらなくていい、こうなっておりますね。ということは、
臨時会というのは、
臨時会の性質によっては二十日とか十日とかあるいは一週間とか、間を置かなくてよろしいということなんです。しかし、応召する時間的な問題があるでしょう。もっとも最近は飛行機もあるし、急行も早くなりましたから、二日あったら大体全国から集まられると思うのです。そのくらいは必要だと思います。必要があれば急に開くことができるようにしてあるわけです。たとえば例がちょっと誇大かもしれませんけれ
ども、わが国は戦争は放棄しておるわけですね。ところが、この憲法の重大な問題を踏みにじるようなことをもしかりにやった場合、あるいはそのきざしが非常に濃化した場合、これは非常に重大な問題だ、
臨時国会を開かなければならぬ。
国民も、どういうことなんだというような場合に、いまのように、いろいろ
準備がありますから延ばしていいというようなものではないと思います。これは延ばせないと思う。同じように、いま
国民の
政界に対する
不信感、
政府に対する非難が非常に高まっておるときに、これは
総理大臣もいろいろ苦慮しておるようで、いろいろな
発言をするたびにそのことに触れておられる。触れないでは済まないという問題です。こういう問題があるときに、
臨時国会を開こう――これは
野党が
要求したというけれ
ども、
国民が
要求しておるのです。しかも、それは
野党支持者の
国民だけが
要求した、そんな変なへ理屈、くちばしをこういう会合ではさむ余地のないほど要請が強いわけです。どうするのだ、
国民は、また一方
国会を開くときどういう
手続が要るか、そういうものはわからぬのです。たとえば
国会議員の除名というのは
手続上どうなるのかというようなことがようわからぬのです。先般の田中彰治事件のような場合でも、あるいは規則とか先例からいえば一応通るような
意見でも
国民にはわからぬ。そういうものなんです。それはわからぬほうが悪いという姿勢では、この
信頼は回復できない。非情手段が必要だということです。本来ならば、
野党の
要求の前に、
政府みずからが積極的に一日も早く
召集するというほどのいま
政治情勢なんです。そういう情勢を十分
考えて、いまのような御
答弁でないものを
期待したい、こういうのが
滝井さんの御
発言だろうと思うのです。私は
政府を代表していますから云々ではなくて、きょうはひとつ、よくある大臣ならばこう答えるだろう、
野党ならきっとこのくらいのことは言うだろうというようなものではない話にしたいと思うのです。
きょうは何か
官房長官にも御用があるようだし、
議運の
委員長さんにも用があるし、たぶん
議長、副
議長にも御用があると思うので、その御用を前にして話しても何か落ちつかない。問題が重要ですから、その御用を済ました
あとでもう少しじっくり
お話をしたい。単に守る、攻めるという問題ではなくて、いまの
政治情勢をどう
判断するか、その情勢に対してどう対処するか、そのためには非常のこともしなければならぬ。私
どもは正大な覚悟を持っております。そういうようなことを話し合いたいと思います。
委員長のほうで、その点の議事進行についての御配慮をいただき、その後において再開の場合、
官房長官の出席を
要求いたします。できれば
総理大臣にも出席していただきたい。