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小林武君 まあ文部
大臣が非常に努力をしていることは、当然するべきだと思うのですが、それはよくわかります。それから
文部省が
調査をしてということは、したのでしょう。したけれ
ども、私は
調査のしかたというものがあると思うのですよ。これはたとえば
大臣のことばじりをとるわけじゃないけれ
ども、どこかで、だれかが言った、そういううわさとか何とかということじゃ、たいしたことじゃない。そんなことで一々きりきり舞いすることでは、かえって
教育の自主性は保たれない。しかしながら、少なくとも日本の三大新聞と言われるような大新聞の中に党々と署名入りで連載されたものです。そういうものであるならば、良心的にその問題にぶつつかっている人です。それからそれらの新聞というものがどれほどいろいろな報道のための手足を持っているかということは、あなたはご存じです。そうしたら、それに対して私は謙虚なやり方としては、みんなが事実をはっきりさすような
調査のしかたがあるべきだと思う。私は何も
齋藤君が言いたいのをとめるのじゃない。
文部省がそういう態度をとるべきです。しかし、
文部省がいままでやっているのを見るというと、自分の都合のいいような結論が出ることばかりやっている信用のなさ、そういうことではだめだと思う。その証拠に、
一体、文部次官が的確にものをつかんでおらない。だからこういう激励までやるということになる。本来ならば、とにかく
福田さんのやったことについては、ぼくは言いたいことは山ほどある。しかし、約束は約束だからね。大体、何のために
一体これだけの講演をなさったのか。事実私はわからない、
意味が。非公開ということは、
一体、何か
教員だけの間だからものを言えるということになるのかどうかしらぬけれ
ども、非公開であればこそ問題があるということだって中にはある。この話の中に、何の必要があるかという問題だってある。福島県の統計何とかというところ、統計の
教育か何かの講演に行って、初めからおしまいまで、ある
教員の集団に対して、とにかくこれを誹謗するようなことを終始言われたという速記録もぼくのところにある。しかし、そういうことはいま取り上げようとは思わない。取り上げようとは思わないけれ
ども、とにかく、
一体どこにその問題があるかと言ったら、
文部省の態度に問題があるからぼくはこう言っている。もとから直さなければならぬですものね。だから、私は文部
大臣の気持ちはわかるけれ
ども、手ぬるいという気持ちがするのです。非常に手ぬるい。
一体どうしてくれるんだ。その中に苦しんでいる
教員はどうしてくれるんだ。あそこだって一万
幾らくらいいるだろうと思う。その
教員をどうしてくれるんだ。言いたくないけれ
ども、そういうことによって勤務評定をやられて、やりたくないような不正なことをやられているという者が一人でもあったらどういうことになるのか。昭和三十三年から日本教職員組合というところに入っている人間は一人も校長になった者がない。三十六年以降は
教頭にもなった者がない。そういう人事というのは
一体どういうことなのか。よくよくそれでは、その
教員組合にいるのが悪い人ばかりなのか。しかし、評判をなす者は何と言っているかというと、愛媛の
教員の中でまともな
教員らしい根性を持っている者は、日教組の中に残ったわずかの少数の人間だ、こう言っている人間もある。見方の問題だ。だから、そういうことを的確に
指導する責任が私はあると思うのですよ。かつての
教育委員会ならば、私はいまのような答弁でけっこうだと思う。かつての
教育委員会ならば、そういうことは県でやらなければいけない、やるだけの能力があった。いまはそうじゃない。中央の指令がなければ動けないようになっている。そういう中で、都合の悪いときはいまのようなものの言い方をされるのはどうかと思う。だから、とにかくこのことについて、私は文部
大臣としてはもっと二歩も三歩も前進したひとつ処置というものを考えてもらいたいと思うのです。ぼくも、このことが全部何だというようなことを断定するのには、ぼくも調べておるわけではないですから、そういう断定は下せませんけれ
ども、大体近い。自分のいままで愛媛に何回か行ったやつのいろんな経過から見ても、それからあそこの
教員に接触したところから見ても、大体近いと見る疑いを持っています。したがって、ひとつ文部
大臣は、この際一歩も二歩も前進した形でこの問題の処理に当たっていただきたいと思います。まあ、これからもいままでのようなことを繰り返してもしようがないし、
福田さんに食らいつこうと思ってもなかなか、約束もありますから、食らいつけません。だから、このくらいでひとつ私の
質問はやめます。しかし、今後、そういうことでいいかげんなことがあったという場合には、私は絶対この問題と取り組んで、とにかく事実を明らかにしていくという気持ちを持っておりますから、その点だけはここではっきり申し上げておきます。