○北村暢君 質問を中断されておったわけですけれ
ども、もう時間がございませんから、私、
けさの
新聞に築地の暴力団の問題が出ておるわけなんです。これは直接
農林省には
関係はないのでありますけれ
ども、中央卸売市場の信用の問題に関連してくるので、私はちょっと質問をしておきたいと思うのです。この
けさの
新聞によりますというと、築地の業界の自治団体である築地市場協会が、東京都に対して暴力団の問題についての要請をしておるようであります。というのは、
関係業者非常に困っておるわけなんでありますが、築地の中にいま暴力団がおるというのは、皆さんおそらく知っておられるかどうか知りませんけれ
ども、昨年のこの
新聞にも出ておりますが、昨年白昼堂々と殺人行為が行なわれ、そのほか盗難その他の問題で犯罪が非常に行なわれておる。それで、昨年のこの殺人が行なわれた際に、この暴力団に対して東京都も一応手を打ったようでありますけれ
ども、実際は縁が切れないのであります。そして、大体この暴力団の人がやっておる仕事は何かというと、仲買いの小運搬をやっておる人なんです。これが相当数おりまして、ここでは交通のスピード違反したのを何とか示談で解決してやるとかなんとか
新聞で言っておりますが、そればかりじゃないのです。この暴力団が
流通面において非常な悪いことをやっておるのです。これで非常に迷惑をしておる。たとえば魚の場合、小運搬に、せりで落とした物を取りに行くわけですね。取りに行く場合に、荷受けの子会社であります下請会社である小揚げというのがある。それで荷物の番をしておるわけですね。そして渡す責任があるわけだ。そこへ荷物を取りに行く人が、この暴力団によって非常な迷惑をしておる。というのは、そこに積んである魚のいいやつだけ持って行ってしまう。それで、文句がつけられないで荷受けの小揚げの荷の番をしている者が、実は見て見ないふりをするというか何というか、そういうことが行なわれる。しかし、そういうことが、仲買いが暴力団であるということがわかって、実はそれを使って不当な利益を得ている者がこの中央市場の中におる。これはたいへんなことなんです。で、この
新聞にはそういうことは書いておりません。おりませんけれ
ども実際はそうなんです。そういう者があるということは、東京都は百も承知二百も合点、わかっている。それでいてこの暴力団と手を切ることができないということです。そういう問題がある。そして、この市場
関係者の中には労働組合があるんでありますけれ
ども、労働組合に対してはこの中央市場の施設、部屋は一切貸しません、東京都は。まことにけしからぬことだと思うんですが、あいておっても労働組合には貸さない。ところが、この暴力団の
——これは労働者ですよ、使用者でもなければ経営者でもない労働者です。その暴力団には堂々と
事務所を貸している。これは非常にわずかな人です。いわば四、五十名の人なんですがね、暴力団。これはほんとうに登録した暴力団であることは間違いない、わかっている。その者には東京都の中央市場の施設の堂々たる
事務所を貸している。昨年の夏に東京都から注意を受けて、そして名前を変えたんですよ。いままで団体、まあ一種の労働組合なんですけれ
ども、労働組合と言わない。何か親睦会のような名前を使っておる。その殺人行為が起きたので、うるさくなったので、その団体には
事務所を貸さないと、こう言っておる。だけれ
ども、名前を変えたようなんだけれ
ども、
内容は同じものが
事務所を看板だけ変えて堂々とこの中央市場の中に暴力団が入っておる。こういう問題なんです。東京都にはこれはわかっておるし、やかましく言われているんですけれ
ども、労働組合なんかもうるさく、われわれに
事務所貸さないでなぜ暴力団に
事務所を貸しているかと言って東京都もやられているんですけれ
ども、東京都処理し切れないで今日これがこういうふうな問題になってきょうの
新聞に出ておるわけです。これは長い間かかって東京都が処理し切れない問題ですから、監督官庁である
農林省は、私はやっぱり行政指導の面からいっても、魚河岸の中に暴力団が堂々と巣をくっているということを監督官庁の
農林省は知ってか知らないでか、黙っているということは私はいかぬと思うのですよ。したがって、これは長い問題なんで、ここでは私はまあしゃべったことないんですけれ
ども、実情は私よう知っております。知っておりますが、したがって、これは
農林省も行政指導として東京都にこういう問題はやはり処理するように、そうしてまた、そういう暴力団であるということを明らかにわかっておるものを利用をしている仲買いの業者がおるわけです。こういうのはやっぱり何らかの制裁
措置なりなんなり加えないというと絶えないのじゃないかと思うんですね。これをいいことにして暴力団を使って、まあ、いわばいいものをかっ払ってくるような形で商売をやっているものが堂々と
政府公認の中央市場の中にいるということは許されないことですよ。それをひとつ私は行政指導として
農林省にやってもらいたいと思うのです。いかがでしょう。