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国務大臣(
松野頼三君) この問題は、ほかの
基地とは違いまして、いきさつ、
民有地であったこと、まだ、当時軍需工場があったということ、接収の
理由、そういうものでほかの
基地とは非常に事柄が違っておると思います。なお
赤城君、
西村君、
江崎君もだいぶ早く
努力をしたようであります。なお、大臣がかわると
あとは責任がないといいますか、これはふしぎなもので、私がかわれば私は楽になるかもしれませんが、その借金と申しますか、その
発言といいますか、その約束をずっと引き続いてこれはやっぱり継続しております。したがって私は、
江崎君の
発言、
西村君の
発言、
赤城君の
発言を背負って、そうして今日私が言うようなことで、やっぱり大臣はかわりましても、その役所とそのいすというものの責任は、
伊藤さん、どんなに大臣がかわっても、それは大体行政というのはその経路の上に次は進んでおります。したがって、これは確かに大臣はかわっても、その責任を積み上げていままでこの問題は私に大きな
一つの荷物になっておるくらいで、そのいきさつはちっとも変わっていません。したがって、私がかわったからとかりにいいましても、次の人は私の
発言を全部証拠物件として残して次に事務引き継ぎをするのですから、それはそう私は御心配にならなくても責任は進行しておる。じゃ、八年もかかったじゃないか、八年でこれが
解決するにはおそかったかもしれませんが、もしこれが
解決できれば、非常に私は円満というか、非常に順調にいったのではないか。
基地問題なかなか
一つ一つ容易じゃありません。しかし、この問題は、全国で別な変わった問題といいますか、
民有地という特殊
事情があったこと、ここで何べんも
発言したこの
発言した
内容は、その当時はそのとおりでした。期限を切られるくらい自信を持って私はその当時の大臣が言ったと思います。言った
理由も、御
承知のごとく、その当時の
日米間の
状況の変化という大きなものがありましたから、おそらくその中に
太田大泉は入るであろうという見通しのもとに、おそらく
期日を、大体
解決見通しを私は
発言したのだろうといういきさつも私の引き継ぎの中にずっと入っております。その後
状況が思うとおりいかなかったために、したがって、これがその後延びたのであって、ただから約束をあのときしたのではありません。あのときの見通しではある
程度期日を切ってもいいという
状況のもとにありましたが、それが情勢が変わったために、次の
西村君になってから少しことばが、おっしゃるとおり
——情勢が変わったものですから、少しずつ強気で言えなくなったのではないか。ところが、今度はそういう情勢じゃなしに、この
太田大泉自身のいままでのいきさつから
考えて、
米軍に話をして、
米軍ももちろんこのいきさつを
承知しております。したがって、
太田大泉に関しては特別な
考えで、いままでのここで
答弁した責任をアメリカも知っておりますので、理解を深めて、そうしていまのような
返還地の問題、
演習の
代替地の問題等については非常な
協力をして、
米軍もある
程度の
演習の不便にもそれは応じて、
代替地あるいはかえ地あるいは
場所の
変更にも大体応じてきております。そういうわけで二、三問題が起きそれがつぶれ、また起きまたつぶれ、そして今日またも、
最後の
最後かもしれません、私としては。一番これならというところをいま
交渉を進めておるわけであります。したがって、どうぞひとつ御期待に沿えなかった過去のことについては、私もほんとうにそう思いますけれども、
努力も認めていただいて、また、前大臣もみな
努力したという実績はみな残っております。ただ架空に言った人は一人もおりません。
赤城君の言った
理由はこういう
理由でこう言った、
江崎君はこういう
理由でこう言った、
西村君は少し情勢が変わったから
答弁が変わってきておる、そういうのはみな私の引き継ぎの中に入れて、そのいきさつを背負って私もこれはやっておりますので、どうぞ
伊藤委員も私のことばを、ただ、きょうのがれで言っておるわけではありません。私はすなおに、この問題については、問題が多いだけに、すなおにお話をしている。したがって、その
方向の
努力をもう一度してみたいと思うのですが、それが、ただの架空の問題でなく、本気で
努力しております。先ほど概略お話ししましたが、概略お話しする
程度のことで、いかに
内容が進んでおるかお察しいただきたいと思います。ただどこか
考えるというだけではない。大体私は輪郭だけをお話ししました。ただ問題は
地域というものだけに限定して、そこの住民との
話し合いを進めまして、その上で私は大体ここは可能、まずくいくと困るなと思っております。これならばと思っておるのです。どうぞいままでのことも御苦労でしたが、しかし、そこまで成就する
努力も互いに理解と
協力があればできるのじゃないかと思います。ただ口先だけでない。真剣にやっております。
伊藤さんの御苦労は察しますが、私のほうも真剣にやっております。
答弁は、少なくとも、本会議とかいうところではいろいろ言いますけれども、こういう
委員会だと年じゅうすなおに話します。そのとおり私のことばを額面どおり、高く評価していただいてもいいのですが、あまり言いますと、またもし私がかわってしまうと次の大臣が責任を負いますので、遠慮しいしい、五分の可能性はあるということでやっております。どうぞひとつ御
協力、御賢察願いたいと思います。