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政府委員(細田吉藏君) ただいまの
永岡先生の御
質問に対しまして、
関係各省が現在まで手配している
状況についてお答え申し上げたわけでありますが、全般的な問題といたしまして、二、三補足を申し上げたいと思います。有線放送の問題につきましては、実は衆議院の
災害対策特別委員会で非常に問題になっており、私
ども、郵政省を中心に数回この点についてはいろいろ議論をいたしたわけでございます。もちろん
災害にすでにかかって、柱が倒れたとか、その他のものがございます。こういうものにつきましては、一応
災害でやっておるわけでございます。ただ
補強、特に予備電源というようなことになりますと、実際、予備電源というのは、いまの農村における有線放送の効果から
考えますと、相当広範に実は持ったほうがいいんじゃないかという議論もあるわけでございまして、そういう点から起債金融でごしんぼう願わざるを得ないのじゃないか、こういうふうな結論に到達しておる。こういうことでございまして、十分、この点については私
ども連絡
会議のほうといたしましても、各省に何とかできないだろうかというようなことで、
検討した結果でございます。
それから
個人災害の問題でございますが、特に
日本の
災害のいろいろな法規の
関係、
個人災害につきましては、あくまで
融資とか、応急の
災害救助法なんかの場合は別でございますが、それ以外にはやはり
融資とか、そういうことでやるたてまえになっておるわけでございますけれ
ども、しかし、今回の
地震の場合には、かりに個人のうちがつぶれる、それが火事を起こすということは、結局大火になるのじゃないか。むしろこれは個人といっていいかどうか非常に問題じゃないか、こういう基本的な
考え方に立って、国有林材に対する補助金という制度がいま汝でにはないわけでございます。いままでは御案内のように、
災害救助法が発動しました際には、国有林材を安く払い下げる、林野庁が収入が減るわけでございますが、安く払い下げるという方式をとっておりましたが、今回の場合はそうでなくて、補助金を特に交付するという形に新しい例を開いたわけでございます。
さらに、
観光施設その他、中小企業の問題でございますが、この点は、実は私
ども連絡
会議といたしましては、まだまだいろいろな点から
検討しなければならぬ問題があると思っております。と申しまするのは、
委員の諸先生方のところへも陳情が参っておると思いますが、北信一帯、
松代中心はもとよりですが、北信一帯ないしは長野県全体に相当大きな打撃を中小企業、特に観光業者
関係が受けております。で、これは単に旅館業者だけではなくて、観光に
関連する各般の仕事をしておるものが全部影響を受けるわけでございますことは、申し上げるまでもありません。もっと極端に言いまするならば、付近の農民の皆さんにも大きな
被害になるというような、私は一種の社会問題が起こっておるのじゃないか、かように思っておるわけでございまして、これにつきましては、実は私
どもは何か特別な
措置を今後講じていかないと、これがさらに
長期に続いていくということになりますると、非常に大きな問題が、一種社会問題として起こってくるのではないか、かように実は
考えておるわけでございます。ただ、問題が非常にむずかしゅうございまして、何とかお客が行ってくれればよろしいわけでございます、商売ができればよろしいわけでございますが、なかなかそうは参りませんで、実はもう少し知恵を出して
対策がめどを立たないと、集まりましてもみんな何とかしてあげたいということだけでは困りますのでございます。こういう点につきましては、今後の問題として、私
ども真剣に取り上げていかなければならない。少なくとも、いま中小企業庁の次長からお答えがありましたが、金融の面というようなものについては万全を期してもらいたいということで、中小企業庁から
政府関係三公庫に対しまして、利率の問題も閣議で特にこれは激甚並みに六分五厘に決定しましたし、
融資のワクの問題その他については、文句の出ないようにやってもらいたいということで、実はやっておるような次第でございます。
全般の問題としまして、特別
交付税にも
関係いたしますが、何にいたしましても異例なことでございまして、
対策を立てますにつきまして非常にこまかい問題、また思わざるような問題が随所に起こってまいるわけでございますので、この点につきましては、長野県の
災害対策本部が中心になって、臨機応変、随時随所に
対策を立ててもらうということが、何としても必要なことでございます。また、県の指導のもとに市町村長がおやりになるということが、実際的に必要なんでございまして、結局
政府としましてはそれらのものを、いうならば県知事さんがひとつ大いにいろいろやっていただいて、それを御連絡いただいたあと始末を
政府ができるだけのことをする、こういう基本的な態度でいろいろ進めておるわけでございます。問題が実はあとからあとから起こってまいりまして、県からも随時連絡をちょうだいしておるようなわけでございますが、この上とも私
どもとしましては、いまだかってないような長い
地震でございますので、
対策の万全を期していきたいと、かように
考えておるような次第でございます。