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1966-03-24 第51回国会 参議院 外務委員会 第3号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和四十一年三月二十四日(木曜日)    午前十時三十五分開会     —————————————    委員の異動  三月十七日     辞任         補欠選任      渋谷 邦彦君     田代富士男君  三月十八日     辞任         補欠選任      田代富士男君     渋谷 邦彦君     —————————————   出席者は左のとおり。     委員長         木内 四郎君     理 事                 草葉 隆圓君                 長谷川 仁君                 増原 恵吉君                 森 元治郎君     委 員                 鹿島守之助君                 笹森 順造君                 廣瀬 久忠君                 山本 利壽君                 岡田 宗司君                 加藤シヅエ君                 羽生 三七君                 黒柳  明君                 渋谷 邦彦君    国務大臣        外 務 大 臣  椎名悦三郎君        国 務 大 臣  松野 頼三君    政府委員        防衛庁防衛局長  島田  豊君        防衛施設庁長官  小幡 久男君        防衛施設庁施設        部長       財満  功君        外務政務次官   正示啓次郎君        外務大臣官房長  高野 藤吉君        外務省アジア局        長        小川平四郎君        外務省北米局長  安川  壯君        外務省条約局長  藤崎 萬里君        外務省国際連合        局長       星  文七君    説明員        外務省条約局外        務参事官     大和田 渉君        食糧庁総務部長  田中  勉君     —————————————   本日の会議に付した案件 ○理事補欠互選の件 ○国際情勢等に関する調査  (国際情勢に関する件) ○千九百六十二年の国際小麦協定有効期間の延  長に関する議定書の定結について承認を求める  の件(内閣提出衆議院送付)     —————————————
  2. 木内四郎

    委員長木内四郎君) ただいまから外務委員会を開会いたします。  まず理事補欠互選についておはかりいたします。理事が一名欠員になっておりますが、この際、この補欠選挙を行ないたいと思います。互選は投票の方法によらず、先例によりまして委員長にその指名を御一任願いたいと思いますが、御異議ございまいませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 木内四郎

    委員長木内四郎君) 御異議ないと認めます。それでは増原恵吉君を指名いたします。     —————————————
  4. 木内四郎

    委員長木内四郎君) まずこの際、国際情勢等に関する調査議額として質疑を行ないます。
  5. 森元治郎

    森元治郎君 その前に防衛庁長官の時間はどのくらいおくれそうですか。
  6. 木内四郎

    委員長木内四郎君) 防衛庁長官は、ただいま衆議院内閣委員会提案理由説明をしておりますので、済み次第参ります。
  7. 森元治郎

    森元治郎君 きょうは茨城県の那珂湊の射爆場の返還問題、これについて初めに伺います。  大臣も御承知のように、この問題はもう長い問——十数年かかって解決できない問題である。そこで、ずばりお伺いいたしますが、もう事務的な段階では片づかないから、高い段階で、たとえば内閣全体の問題として、閣議レベルの問題として政治的な折衝解決する以外にないと私は判断をするのですが、大臣の御所見はいかがですか。
  8. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) いま防衛庁施設局のほうでかわりの場所をさがしております。まだはっきりそれがきまっていないものですから、問題がまだ片づかない、こういう次第です。
  9. 森元治郎

    森元治郎君 せんだっての科学技術対策特別委員会で、外務省安川アメリカ局長施設庁長官のお二人から、行き詰まっておる、非常にむずかしい問題だと、ことに安川局長は、非常にむずかしい問題だが、全く不可能ということではないのだ、こういう御答弁があったのですが、それかといって、話を聞いていても、移転先というのはどうも見つけることが不可能に近い。私は不可能だと思うのですが、この判断が、一体不可能なのか、あるのか、見通しほんとうにあるのか、その間のことを聞きたいのです。
  10. 安川壯

    政府委員安川壯君) せんだって科学委員会で申し上げましたが、私の答弁を非常に悲観的におとりになっているように感じましたが、その後防衛庁ではいろいろ努力を続けておったわけであります。私は不可能とは思っておりません。ただ、条件がございますので、最後はその条件についてアメリカ側とある程度折衝を必要とすると思いますが、まだ代替施設を見つけるための努力をさらに続けるべきである。その努力を続けた上でアメリカ側折衝するのが順序じゃないか、こういうふうに思います。
  11. 森元治郎

    森元治郎君 大臣ね、この問題は非常におもしろいのは、国民全体が賛成しているということです。県民はもちろん、茨城県の自民、社会、その他全部がこれをよそへ持っていってくれ。それから、衆参両院科学技術特別委員会でも射爆場の返還の決議をしております。それから歴代科学技術庁長官、また防衛庁長官、そして佐藤総理科学技術庁長官のときにも、いまやほかへ移すほかはないと、この委員会答弁しているんです。だれも反対がない。もう国民総意ができたということは、私、終戦後この問題をはずしてほかにないんじゃないかと思うくらい、結集しているんですね。そして一生懸命やる一生懸命やると言いながら、一つも運ばない。もう、それほどむずかしい問題であるならば、私は、ひとつ閣議の問題として、大臣であろうとあるいは防衛庁長官であろうと国務大臣でありますから、問題を閣議の場に持ち込んで、一つ閣議決定のような形にして、とにかく射爆場はあそこからはずしてくれということをお願いする段階であると思うんです。もう一つ段階は、形式としては日米安保協議委員会というような、条約に基づく往復書簡形式ではありましたが、安保条約に規定された協議委員会があって、過去において活用されておる。こういうところへ持ち出して、外務大臣防衛庁長官、ライシャワー・アメリカ大使、それから太平洋軍司令官シャープ大将ですか、そういう大きな場で政治的な観点から国民総意を持ち出して、とにかくここを移転してくれということを協議する、要請する、こういう段階ではないかと思うんですがいかがですか。
  12. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) やっぱり代替地を見つけた上でやるといういまの状況を極力進めるということにしていくべきであると、こう考えております。
  13. 森元治郎

    森元治郎君 防衛庁長官が来ないと、その点どうも話が捕捉できないんですが、日米安保協議委員会というのは過去何回くらいやりました。
  14. 安川壯

    政府委員安川壯君) 過去六回ありました。
  15. 森元治郎

    森元治郎君 この安保協議委員会では、過去は、たとえばその第一回の会合にあっては、いずれか一方から要請があった場合にはすみやかにこれを開くというようなことを確認しております。それから、第三回の委員会だと思うんですが、年に二回もやろうと、こういうことがまた確認されている。そして議題になるのは、日本をめぐる国際情勢アジア情勢から日本防衛問題にまで広く話がいっていますから、ここにこの射爆場の問題を持ち出すことも、決して当を得ないんじゃなくて、委員会に出し得る問題だと思う判断はいかがですか。
  16. 安川壯

    政府委員安川壯君) 先ほどから大臣からも御答弁ございましたように、現在私どもが考えておりますのは、この射爆場の問題は、あくまで代替地を見つけて、その上でアメリカ側と話をしたいということでございます。そこで、安保条約によりまして米軍が駐留しておる限りは、これは必要な訓練をするということは当然のことでございますので、駐留さしておきながら訓練をしちゃいかぬと言うわけにはまいりませんので、ただ水戸の射爆場から出ていけということだけでは話にならないわけでございますので、あくまでこれはやはり代替地を提供するという前提の上に立ちましてアメリカ側と話をすべきであると思っております。代替地さえ見つかれば、これはアメリカ側と話は私はつき得ると考えております。それで、いきなりこの安保協議委員会というようなところに持ち出さなくとも、代替地のめどがつきますれば、これはある程度事務的に——この施設の問題と申しますのは、地位協定で設けられました合同委員会というものがありまして、そこで一次的には処理をし、さらに、そこで話がつかないものは両国政府間の話し合いにするというたてまえになっておりますので、かりにそこで話しがつかない場合には、さらに両国政府間の話し合いに持っていくということは考えられますし、その場合の一つの場として安保協議委員会を活用するということも考え得ると思いますけれども、現在はまだその代替地を見つけまして、それに基づきまして普通の手続によって、すなわち合同委員会を通じましてアメリカ側との話し合いを進めるというのが順序であろうと思います。もしそれで話がつかない場合の次の段階といたしましては、これは普通の外交チャンネルによるか、あるいはこの場合には安保協議委員会にかける、こういうことも次のステップとしては考えられると考えております。
  17. 森元治郎

    森元治郎君 大臣しろうと考えでも、向こうから出してきている条件横田基地中心とした大体は関東地区、そこで海陸両面にわたる演習をやれるようなところ、面積が広くて、人がいなくて、気象条件がいいところということになりますと、非常に限定されるのですね。地図をちょっと頭の中に描いてくださればすぐわかるのですが、横田中心飛行機は飛びます。ジェット機は早いですから、ある高度をとるまでは何十キロも飛んでしまう。おりる場合もそう。とすれば、かりに羽田がいいとしても、あまりに近過ぎて、これはだめなんですね。ある程度の距離、それは百十か百かは別として、そうやって海陸両面気象条件がいいところとなれば、なかなか、これはしろうとでも、ないと思うのですね。百五十、二百キロと申しますれば、福島県の平、あれからずっと海岸を下がる。千葉県に来る。もう東京湾では近過ぎる、あぶない。まして茅ケ崎とかああいう相模湾はとても無理となれば、非常に限定されるのですね。そこに三百万坪だ、四百万坪だという向こうの言うとおりの条件では、とても私はないと思うのですが、もう六、七年も、あるあると言っているのですが、いまやもうないということを確定する時期に来ているように思うのです。大臣しろうと判断でも、そういう条件に合ったところはないと思うのですが、いかがでしょう。
  18. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) 私は、どうもそういう点しろうとでございまして、あるともないとも、私自身の判断ではどうも処理し切れない問題ではないかと思います。
  19. 森元治郎

    森元治郎君 安川局長もいろいろ折衝をしてきておられるのでしょうが、不可能ではない、まだあると。実地に当たっていると。狭いところですから、そんなにたくさんあるわけはない。あとになるほどぐあいのいいところが見つかるというものじゃない。あとになるほどぐあいの悪い、条件の悪いところしかないと思う。どういうところが考えられていますか。
  20. 安川壯

    政府委員安川壯君) 具体的な条件その他につきましては、防衛庁のほうで直接いろいろ検討も加えられ、それからアメリカ側ともある程度話し合いをされておりますので、防衛庁のほうからお答え願うことが適当であろうと思います。もちろん、私のしろうと考えからいたしましても、また、いろいろいままでの話し合い状況を聞きますと、いまの水戸の射爆場と同じ条件土地があるかと言えば、私はおそらく同じあれだけいい条件のそろったものはないと思いますけれども、その辺は、アメリカ側とある程度条件については話し合いのつく余地はあると考えております。それにしましても、ある程度の、最小限度条件を備えた場所をまず見つけることが先決でございまして、その間の、どういう条件でどういう土地考えられるかというような点につきましては、直接アメリカ側とも接触され、いろいろ調査されておる防衛庁のほうから御答弁願うことが適当であると思います。
  21. 森元治郎

    森元治郎君 それじゃ安川局長に聞きますが、大体新島なんというものがこの間お話が出まして、話し合いがつかなかった。あのときは気象条件が悪いことと、がけが高くて低空飛行ができないこと、こういうことですね、御答弁は。そのとおりですね。
  22. 安川壯

    政府委員安川壯君) これも正確には防衛庁のほうから御答弁願ったほうがいいと思いますが、気象条件は確かに問題であると聞いております。しかし、これは確かに決定的に気象条件で全くアウトだと断定するまではまだ私は聞いておりませんから、その点は防衛庁のほうから御答弁願ったほうがいいと思います。
  23. 森元治郎

    森元治郎君 防衛庁長官、いま話は那珂湊の射爆場返還の問題をやっているわけです。それで具体的になってきまして、いまさがしているのだ、代替地を、いいところを。なかなかむずかしい、こういうところまで話が来たわけです。  そこで私は、あのような条件——比較的住んでいる人が少なくて、水陸両面横田から遠くないところ、気象条件がいいところ、こういうようなことでやったならば、常識的に見たって、もうあのような那珂湊のようなものは、あるいはそれよりちょっと小さいようなものは、もうないのじゃないか、不可能ではないか、こういうことをいま伺っているわけです。で、施設庁長官もこの間委員会で、行き詰まっている、非常に困難だが、なおさがしておる。さがすということは、最初に持っていくのはたいていいいものを持っていって、だんだんはずされて、より悪い条件のものになってくると思うのですね。その見込みは一体どうなのか。私は、もう不可能だ、ないのだ、ただあるというのは、時間的なつなぎとしてどっかにせっかく努力中というだけで、私は不可能だからもうこの話はやめるべき段階だというふうに判断をするのです。長官はどんなふうに考えられていますか。
  24. 松野頼三

    国務大臣松野頼三君) 不可能だとは私は考えておりません。非常に困難であるが、努力をすれば可能である。努力をすればというのは、その代替地を求めることが不可能というばかりではなしに、その他諸条件が私は不可能ではない。ある意味においては非常に円満にいけば解決ができる、そういう見通しを私は持っております。その場所につきましては、御承知のごとく、また移転先地元民意向も参酌しなければいけません。したがって、場所を私はなるべく申し上げない。その地元民意向をよくくんだ上で、そこにひとつ移転先を求めたい。大体移転先候補地はないわけじゃありません。そこで、その場所をときどき、あるいは当委員会でも一部の場所が一、二名前が出たかもしれませんが、そういうことがかえって一結果を私は悪化させるのじゃないかと思いまして、非常に円満な見通しがあるだけに、慎重に私はやっております。ただいたずらに引き延ばすため、そんなに誠意のないことは、私は考えておりません。
  25. 森元治郎

    森元治郎君 歴代長官判こを押したような御答弁になって、たぶん条件が出されたのは三十六年だと思う。そうすると、五年間たっているわけです。ああいう広いところというのは、そうたくさんあるわけではない。ですから、名前があげられないが、見込みはなくはない、不可能ではない。そうすると、必ずこれならば食べてもらえるという自信がおありですか、必ず。それはあと四年たって安保条約の十年の期限が来てからでは困るので。
  26. 松野頼三

    国務大臣松野頼三君) もちろんそんなに長期的な考えで私はお話をしておりません。大体それ以内の話を私はしております。そうして見通しでありますが、大体の諸条件は、米軍演習に支障がない、また、米軍もそれで十分演習ができる地域住民も大きな被害を受けない、人口の稠密の地点でない、その両方の、両々相まつ——演習する米軍の可能なところ、住民及び日本国民から考えてもなるほどというところ、というものを選びまして、もちろん、そのまま使えるとは私は思いません。手を加え努力をすれば、そのうち円満にいくんじゃないか、そのような見通しで、三つとも可能性があると私は思います。期限もそんな十年先という話をしているわけではございません。
  27. 森元治郎

    森元治郎君 その地域というのは動かないのですから、年内くらいにこれは必ず了解を取る、その条件で取りつけられる自信があるのかどうか、それは年内と私は時間を切ります。年内、それが一つ。もう一つは、私、この間新島の話をこの施設庁長官から伺ったのですが、気象条件が悪い、がけがあって、低空飛行ができない、しろうとが見ても、飛行機離着陸、そういうことを考えた場合に、がけがじゃまになるようなところへ、いかがですかと持っていくほうも持っていくほうですが、長官どうですか、そんなことは、ありっこないのです。
  28. 松野頼三

    国務大臣松野頼三君) いまの条件が、離着陸が必ずしも条件ではありません。いまの水戸でも離着陸はしておりませんから、したがって、離着陸の便、不便ということではない。水戸で行なっている演習が可能かどうかということで、必ずしも水戸のような、演習するほうから見れば、水戸のようないい条件でないかもしれませんが、やはり飛行機日進月歩しますから、私はそういう考えを頭に入れて米軍との話は進めている。いまの飛行機が永遠に同じ飛行機ではないはずだと、日進月歩ということがあるので、演習もある意味においてはやはり日進月歩ということもあるんじゃないか、それなら、たぶん歩み寄りも私は不可能ではないと思っております、年内は。一番の問題は、いまの移転先地元民意向です。これさえもうこれは派閥を越えて一致して御協力をいただくならば、一番大きな問題はそこの問題です。移転先住民がおりまして、移転先がもう反対と言うならば——移転先の問題か一番先です。その他の条件はわれわれは努力をいたします。移転先住民意向ということが、私の判断では、今日一番重要なるポイントになっております。そういう御協力ほんとうに得られるならば、ある意味において国民全部の立場から御協力が得られるならば、もちろん、当然の補償として当然のことはいたしますから、そこの問題は、実は私の考え年内と言われるなら年内に、その返事が、住民意向が固まってよかろうというなら、おっしゃるように期限が切れるかもしれません。しかし、そういうような、そこの住民意向ということを一番念頭に重きを置いているわけです。二番目に、地形上、演習上ということが第二番目にあります。一番私の頭に重点を置いておりますのはそこなんです。
  29. 森元治郎

    森元治郎君 それじゃ住民がオーケーならばあすにでもというようなふうに聞こえるのだが、それがどうかということが一つ。  第二点は、向こうが出している条件というのは、ちょっと無理な条件のように私は思うので、この条件をはずして相談するという段階ではないかと思うが、この二点伺います。
  30. 松野頼三

    国務大臣松野頼三君) 向こうの出している条件は、向こうの希望であって必ずしも絶対的なものではありますまい。しかし、われわれも、今日の状況から、米軍意向米軍の不可能なものをわれわれがしいることもできません。その条件に、私は、歩み寄り可能性はないことはない。米軍演習場に対する米軍意向、それは、私は努力すれば、これは物理的な地形的なものですから、それはある意味においては歩み寄れる。一番は、そこの住民移転先における住民意向、これがもっと問題としては大きいのではないか。それがよろしいと言われるなら、それは私のほうは、今度は条件的にその地形をおいては、私は歩み寄りはできると思っています。それぐらいのことは、いま日米間は円満にいっております。そんなに無理なことを、絶対とか、この条件を守らなければいけないとか、そんなことはありません。日米間はその辺は今日は円満にできる。一番できないのが住民意向で、これは権力で左右することは許されるものではない。もし、御質問のような期限を切るということは、住民意向が、いつまでだ、その次にお前はいつまでだというなら話はある程度煮詰まりますけれども、住民意向が煮詰まらない限り、私のほうで期限をきめるのは不可能、それがきまるならば、私のほうの意向は、年限的に年次的に相当なものが進められると思うのです。
  31. 森元治郎

    森元治郎君 どうも住民のほうに責任がいっちゃったようで、少しあぶなくてもがまんしろというふうなことになりがちなんですが、私は、いまの四条件などということでこね回すことは何にもならない、条件をはずして、大きな見地からやるべきだというように考えます。  それから、この施設、区域の提供は、平和条約ができた年のすぐ七月ごろ、岡崎外務大臣時代アメリカ側話し合いをして、あの当時の外務省告示第三十三号でこの基地がきまったわけですが、あのときの安保条約は、日本防衛力を漸増するまではアメリカはいてあげる、そして、そのために漸増しなさい、こういう時代であった。ところが、改定されました三十五年に、そして立場がやや平等に近いような形になったとするならば、これはただおんぶしてもらうのじゃないから、こちらの発言で幾らでも話し合い余地が、対等の立場で、あり得ると思うのだが、いまの政府の腹の底には、守ってもらっているのだということがすべてに出ている。これがすべての問題で論議の的になると思うのです。だから、自衛隊というものが現在あって、そして、いろいろ仕事をやっている。そうすれば、そういう面から射爆場というものは、防衛の面からどこかに動くということもあり得るのじゃないか、動かし得るのじゃないか。その辺をうっちゃって、守ってもらっているのだから、むげに断わることは信義上できないという言い方がおかしいと思うのです。  そこで、前の小泉長官愛知長官のことばといまの外務大臣お話とちょっと違うのは、前任者——前の長官小泉さんは、高度の政治折衝、すなわちアメリカ政治的配慮を願う以外に解決方法はありませんと小泉さんは衆議院で言っております。政治的な配慮を願っている。愛知さんは、内閣全体、閣議レベルの問題として政治的折衝によらなければ効果をあげることができない、成果をあげることができないと言っているのですね。これといま外務大臣とお二人の大臣お話を聞くと、まだ低い段階条件お話をなさっているが、前の大臣の場合では、高度の政治折衝を強めていく、内閣レベルでやらなければならない。この点について長官からお伺いしたい。
  32. 松野頼三

    国務大臣松野頼三君) その当時どういう御趣旨の話をされたか知りませが、少なくとも安保条約において規定した基地及び演習地、ことに射爆場が一番重要になっております。これを移転するということは、相当大きな政治折衝でなければたやすくできるものではありません。その意味で、高度の政治折衝というものが必要である。それが幸い円満に、私がただいま話しましたように、移転までは考えられる、代替地があれば移転ということも考えるということは相当煮詰まったと申しますか、私は前進したものではないかと思います。したがって、これは高度の政治折衝——したか、しないかそれは別として、日本意向米軍及びアメリカに伝わって、そこまである程度歩み寄ったということは、私は相当の成功である。ただ問題は、移転先代替地の問題まで進んでいる。以前は移転が非常にむずかしい。条約できまったから移転ができない。その一つの固定されたものがある程度私はその意味では前進している。言うなれば、高度の政治折衝のこれが一部じゃなかろうか。そこで次の問題に取り組んでいる。内容的に非常に大きな私は前進をしていると。ただ、具体化されないのは、その次の代替地の問題が確定しないから具体化しないというのです。代替地見通しも、森委員承知のように、ある程度努力して、一、二の候補地を見つけて、それもここまで来ているのです。相当な前進をしていると私は思っております。
  33. 森元治郎

    森元治郎君 外務大臣代替地防衛庁長官は主張されますが、なかなか私は結果においてできないと思う。そういう場合には、やはり閣議の、内閣としての意思を決定して、国民総意の形をとっている射爆場の返還について、向こうに要請するということが妥当であり、やるべきだと思うのですが、その点どうですか。
  34. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) 駐留軍を認める以上は、それも大事な訓練場というものは除外することはできないと思います。でありますから、あくまでやはり代替地を見つけてそうして移転するという——とにかくどこかに移転する、こういうめどがつかないことには、これは駐留そのものの性格が変わってくるものと考えなければならぬ重大な問題でありますから、代替地の選定は急ぐべきだと思います。
  35. 森元治郎

    森元治郎君 大臣方の御答弁と私の趣旨が食い違っておりますが、要するに、できないと、だからすみやかに条件にとらわれることなく交渉すべきだ、そうして内閣の意思として、国民総意に基づいているこの問題をアメリカに交渉して、そうして解決努力をするということをお願いして次の問題に移ります。  防衛庁長官に伺いたいのですが、よく最近の、去年あたりから、核を持たない非保有国の安全保障ということが問題になってきましたね。ことに中国の核爆発以来そういうことが非常に叫ばれ、どうするか——きのうの予算委員会で羽生委員の質問に対して、大臣のいろいろな場合の御説明があった。それで私が伺いたいのは、日本の国も持とうと思えば持てる国だ、しかし持たないんだ、こういうたてまえで今日まで来ておるわけです。三月の七日にマクナマラ長官が中共の核ミサイルについて話をした証言の内容の中に、インド、日本、西ドイツ三国は今後二年間に核兵器を開発できる能力を持っている、こういうことをお話をしております。私は質問の趣旨は、何か、日本は持たないんだけれども、つくろうと思えばつくれるんだよ、あまりおどかされれば、事と次第では核兵器の開発をやる、持つんだとかいうような印象を受けるんです。その問題の前に、核兵器の開発というものは、一体日本が開発できるという理由ですね、たとえば外務大臣はこの前私の質問に対して、常識的に日本の工業水準から見たらできるんだというお話ですが、そうじゃなくて、それは大きな問題ですから、今後二年間に開発できるとかいったところで、どうすればできるとか、どんなことが開発に必要な条件なんだろうとか、たとえば工業水準とは一体何であるか、費用はどうだ、時間はどのくらいかかるだろうとか、労働力とか、いろいろな問題がたくさんありましょう。いずれにしても、日本みずからが、能力はあるんだが持たないと言っているところを見れば、つくればつくれるんだ。それをこの前科学技術特別委員会で伺ったところ、これは科学技術だけでなくて兵器の問題ですから防衛庁のほうにお尋ね願いたいということでありましたが、科学技術も関係するだろうし、科学技術抜きでつくれるわけでもない。いずれにしても抽象的でまずけっこうですから、核兵器の開発ということについてちょっと伺いたい。
  36. 松野頼三

    国務大臣松野頼三君) 防衛庁では核兵器の研究資料というものを持っておりません。また、したがって、どの程度の能力があるかということは、防衛庁では何ら今日までその資料がありません。あるいは、ただいまの質問の中にあるように、日本の工業水準、あるいは今日はもう宇宙衛星を打ち上げようという時期であるし、日本の工業水準すべてのものから考えて、それは能力が諸外国に比べればあるであろうという一般的な水準はわれわれも考えますけれども、防衛庁では、まだその基本的な科学技術の確定的なものは、日本の能力として出ておりませんで、防衛庁で研究する資料もなければ、研究する予定も今日ございません。したがって、これは科学技術庁のほうの能力確定というものがないと、私どもは研究をしておりませんし、資料もない。核兵器については残念ながら何も私のほうはお答えするだけの資料も能力も今日持ち合わせておりません。
  37. 森元治郎

    森元治郎君 今後二年間に核兵器を開発できる能力を持っている。だから、資料がなければ資料を与え、必要な援助を与えればということかもしらぬが、私は、一般的に核兵器というものがどんな順序でできるのかということだけはお話しできるだろうと思うのです。専門家もおられるんでしょうから、日本がいまつくれるかということをあなたに聞いているんじゃなくて、核兵器をつくるにはどれだけの——先ほど申した時間も金も人も、工業水準とは何か、電力も要るだろう、そういうことを伺っているんです。
  38. 松野頼三

    国務大臣松野頼三君) これは一般的に外国の資料による話でありまして、はたしてそれが日本に当てはまるかどうかわかりませんが、少なくとも核の融合または分裂による爆発実験というものがどこの国でも二回以上、三回ないし四回行なわれております。その上で兵器生産というものが進んでおる、また、そういうふうな経過をたどっております。したがって、その核爆発というものの実験、その上で兵器生産が進んでおる。まだ日本はそういう準備も、そんなことは考えておりませんから、したがって、私のお答えできるものは、それ以上はできません。また、アメリカで最近いろいろの兵器の開発がされておりますが、一つの核開発の予算とすると、日本で言うならば、天文学的な数字、二兆とか三兆というのが一つの核兵器の開発予算として組まれておるのを私は拝見いたしております。そうすると、総体的に、核兵器の開発というのは、二兆、三兆というものが積み重なるのですから、相当の長年月と金がかかるものだなと、外国の話から見ております。もちろん、私どもは国際的な兵器の動きについては時々刻々知るべく、また知らなければ防衛の任務は成り立ちませんので、予算を見たり、あるいはいろいろな機会に話を聞いたり、必要な雑誌を全部取り寄せたりして見ておる。したがって、相当なものだ——一つの兵器だけでも二兆といわれ、あるものは三兆といわれております。それを見ると、核兵器の開発は長年月で、しかも相当の工業力、資本力がなければできないというのが、私のお答えできるすべてだと思います。
  39. 森元治郎

    森元治郎君 そうすると、急にはやろうとしてもできないということだけははっきりしますね。  そこで、外務大臣に伺いますが、きのう羽生さんの質問で軍縮会議の話が出ましたが、日本はこれから参加の意思を表明して、いろいろ動いたけれども成功しなかったが、今度やるのだということでありますが、かつて運動したことがあるのですか。
  40. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) 日本がそういう参加の意思を表明して動いたことがかつてあるのであります。
  41. 森元治郎

    森元治郎君 いつですか、それは。
  42. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) 具体的に言うことがはたして適当かどうかわかりませんが、とにかく大平大臣のときに、ある外国の相当首脳部にそういう意向を持って話しかけたことがあったそうでございますが、ものにならなかった、そういうことであります。
  43. 森元治郎

    森元治郎君 これは、一九六〇年の十カ国軍縮委員会が決裂してから十八カ国になった。その間で日本努力したようですが、ソビエトから、おまえとスエーデンはヨーロッパのほうと仲いいからだめだというようなことがあり、また、入れなかったのも一つの事実のようですが、今度は来年の世界軍縮会議を目ざして準備委員会ができるのですか、この国が二十五カ国にでもなるのでしょう。この中には入りたいのでしょう。そうして今度は事実の問題ですが、大臣、総理大臣が、ハンフリー副大統領が昨年来られたときに、それからチャルフォント軍縮担当大臣、ちょとその前にソビエトのクズネッオフ外務次官が来られたときに、この話をお願いしたということは事実かどうか、入るかどうかということと、事実の話。
  44. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) 準備委員会の前に、これまた準備委員会みたいなものがありまして、そこのどうも話し合いがあまり順調に進んでおらない、そういうわけで、準備委員会がはたしていつ開かれるかということもまだ未定のようでございます。したがって、そういう状況でございますので、いま言われたように、ソ連あるいはアメリカ、そういう首脳部の来たときにこの問題を持ち出したというようなことは、私は伺っておりません。
  45. 森元治郎

    森元治郎君 時間がないから……。そこへただ入りたいというような、赤ん坊みたいな、子供みたいなことを言ったんじゃだめなんで、ソビエトに西欧側だと言われるのは、自分の意思を持たない、アメリカの言うとおりなら、何もアメリカひとりでいいじゃないか、おつきなんかついてこないでもいいというような意味でしょう。そこで、やはり軍縮対策がなくちゃならない。外務省では軍縮室をつくって大いにやるとか言っておりますが、軍縮案がなきゃならぬ。軍縮案に対しては大きな線でも、せめてはっきりしないといけないと思う。それがあれば私は、どうぞ入ってきてくれと、向こうから言われるんじゃないか。これは早く軍縮対策をつくらなけりゃいけないと思うのです。そこで軍縮対策の中でいろんな問題ありますが、時間がありませんから一つだけ伺うと、非核武装国としての日本の安全保障、この一点だけを軍縮対策の中として伺いますが、大臣は、アメリカは抑止力を持っている。ジョンソン・佐藤共同声明によって、いかなる攻撃に対しても日本を守ると言っているんだから、その中には核による抑止力も入っているんだ、そういうふうにお話ししてますが、しかし、ずっといろんなもの、アメリカ側の言い方を見てみると、たとえば先ほど申し上げたマクナマラの証言を見ても、日本のように、みずから核兵器開発の能力を持ちながらこれを行なおうとしない国に対しては、このような中共の核の脅威から保護されるという保障が与えらるべきである、こういうふうに、あらためて保障が必要なんだというふうに証言をされておる。この食い違いについて大臣はどういうふうにお考えになられますか。
  46. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) 佐藤・ジョンソン会談で、何べんも引用して申し上げるように、去年の一月に、いかなる攻撃が外部からあろうと、日本の安全を保障する責任を果たす、こういうことをジョンソン大統領が言っております。これは言ったからそうなったというわけじゃない。日米安保体制というものが、すでにそういう意味を含んでおる、こういうことを確認し合って、こういう共同声明になったのであります。でありますから、マクナマラ国防長官の言うのは、日本のような、能力があって、なおかつ、やらないという国はと、こういうことだろうと思います。日本にはそれに安保体制というものがすでに厳存しているのですから、それ以上に核の攻撃に対する防衛という問題を新たに取り上げる必要はない、こう思うのであります。「日本のような国」と、こういう意味だろうと思います。
  47. 森元治郎

    森元治郎君 「日本のような国」という、「ような」というほうに重点が入って、日本は別だと、こういうふうにこれを読めばわかるわけですね。日本が別だということはどこにも、アメリカのほうから来る核問題についての公式の発言に、はっきりわかるようなことばがないんですがね。
  48. 安川壯

    政府委員安川壯君) 私もマクナマラ長官のテキストを読みましたけれども、私が了解いたしますところでは、日本について特に新たな核攻撃に対する保障を必要とするというような趣旨は、私がそれを読んだ限り、そういう趣旨はないと思います。私の記憶では、たしかインドという名前はメンションいたしまして、インドのような国は何らの核武装がない、これについては何らかの保障が必要だということをインドについてはたしか言っておりますけれども、日本については、現在あります安保条約以上に何らかの保障が必要だということは、マクナマラ長官の中には私は見出せないと思います。
  49. 森元治郎

    森元治郎君 そこで、かりに大臣がいまおっしゃるように、ジョンソン会談の中には核抑止力も当然含まれているのだ、含まれていないとも言ってないから含まれているのだと、私は一方的な確信だというふうな感じがするのですが、それはさておいて、かりに大臣のおっしゃるようだったとすれば、おそろしい核兵器というものが使われる場合に、日本は一方的にまかせっ切りでいいのかどうか。これは大きな問題になりはせんか。そこでぶっ放してもらっては困るということもあるだろうし、いろいろな事件があるので、これは核の引き金は向こうが持っているかもしれぬので、日本としては慎重に向こうにやってもらわぬと、思わぬ大惨事が発生するおそれがあると思うのですが、私はただまかせっぱなしで、向こう判断だけで日本の安全保障ができると思われるかどうか。これでは非常に危険だと思うのですが、話を深める必要はないのですか。
  50. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) いまのところはそういう必要は毛頭ないと、こう考えております。
  51. 森元治郎

    森元治郎君 いまのところはないという御判断の基礎と、やがて必要があり得るというのは、どういう情勢が予測されますか。
  52. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) やはり現実に即してものを考えなければいかぬので、そういう意味において、いまのところはと、こう申し上げるので、将来はやはり必要が起こってくるだろうというようなことは考えておりません。やはりこのまま推移するものと考えております。
  53. 森元治郎

    森元治郎君 もう一点ですが、軍縮室とかそういうもののつくり方は進んでおられるのかどうか。その委員などはどういう方を充てられるつもりか。それから、その対策というものはいつごろに世間に発表できるか。核拡散防止条約について、地下核実験禁止について、非核保有国の安全保障について、そういうような問題、それから通常兵器はどうなるのか、こういうことの根本方針を打ち出すのはいつごろになりますか。
  54. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) 軍縮室というのは、やはり内部の役人で構成されるので、別に委員会制度をここにはめ込むというようなことは考えておりません。それから、ここでは、絶えず軍縮問題に関する世界情勢というものを分析し研究いたしまして、そして軍縮問題に関する国際会議あるいは国際機関に対処する必要のあるような場合、そういう場合に判断を誤らないように十分に資料を分析してこれを整備しておくという趣旨の機能を持つことになると思うのであります。それで、核軍縮あるいは全面軍縮、核拡散防止等軍縮問題に関連する一連の考え方について絶えず情勢を見守っていくということでありまして、ただいま外務省として一応こういう問題に対する考え方は持っておりますが、なお十分に掘り下げてこの問題を研究していく、こういう趣旨のものであります。
  55. 森元治郎

    森元治郎君 最後に要望しますが、軍縮問題というのは、ほんとうに世界情勢から見ると、日本はもうまっ先に立って声を大にして信ずるところをまっすぐ主張する時期に来たと思うのです。世界情勢は、大臣はどんな考えか、私は危険な方向にじみながら動いているように感じられますので、すみやかに核兵器の問題も入れて大きな軍縮の大綱を決定して、世界に出して、そして平和をリードしていくほうにやってもらいたいと思います。  以上です。
  56. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 私は、韓国が開こうとしているアジア外相会議、この問題についてお伺いしたいと思います。これは韓国側で六月の十日前後にこの会議をソウルで開くという意向のようですが、日本政府に対しても参加することを求めてきている。で、この予備会議に日本側も今度はいよいよ積極的に参加していくということですが、まず、韓国側がこの会議を開くのはどういう目的でか、大体どういうことをやろうとしているのか、これは大体のことはおわかりだろうと思います。幾ら韓国側がまだ正式のなにを発していないとしても、こういう会議を開くということについては朴大統領も丁総理もすでに発言をしておりますし、おそらく日本側に何べんか話があったときも大体のことは意向として伝えてきていると思うのですが、その韓国側の意向はどういうところにあるのか、これをひとつ概要でけっこうですから、お聞かせをいただきたい。
  57. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) 実はうかつでございますが、一体どういう目的あるいはどういう趣向の会議を開こうとするのかというようなことについて、こっちのほうからそういう興味を示すことも実はなかったのだろうと思いますが、向こうからそういう意向を聞いたことがない。でありますから、一応何か聞いた話でございますけれども、最近またその問題について熱心に呼びかけてまいりますので、準備会議には出席をして、そしてどういう目的あるいはどういう趣向でこの会議を運営するのか、そういう点を十分に客観的にこれをとらえて、そして正式に参加するかしないかを決定したい、こう思っております。
  58. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 たいへんたよりないお答えなんですけれども、準備会議に出席するということですが、準備会議だってちゃんとアジェンダはできておると思うのです。その準備会議のアジェンダは何ですか。
  59. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) それも何もまだ来ていません。
  60. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 何のために出席するんです。何もわかっていない会議に、ただ日本政府の代表がぴょこぴょこと出ていくんですか。
  61. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) やっぱり国際社会の一応のおつき合いはしなければならぬと思っております。
  62. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 とにかく、韓国がいまアジアの外相会議を大がかりに開こうというのは、ただ遊びにやっておるんじゃないんで、すでに昨年の十月朴大統領が、反共体制を固めるためにということもはっきり言っておるし、それと同じようなことを丁総理も言っておるわけです。あなたのところだって、りっぱな情報機関持っているはずです。そして、ちゃんとアジア局長のもとにそういうようなことについての詳細な報告もあるはずだろうし、また、予備会議にでも参加する以上は、どういう会議になるのかということについての検討はやっておるはずだと思うんですが、これもやっていないんですか。外務省というところはそういうことをやらないんですか。
  63. 椎名悦三郎

  64. 小川平四郎

    政府委員小川平四郎君) 先ほど大臣がお答えいたしましたとおり、非常にばく然としたものでございまして、現在まで私どもの得ております資料では、きわめてばく然とこの地域における政治の分野における協力、経済、貿易、技術分野における協力、社会文化の分野における協力、こういうようなものについて話し合いたいというきわめてばく然とした目的でございます。
  65. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 予備会議はいつから開かれ、そうしてその予備会議のアジェンダはどういうことになっているんですか。
  66. 小川平四郎

    政府委員小川平四郎君) 四月中ということだけ言ってきておりまして、まだ具体的な期日は言ってきておりませんし、アジェンダについても言ってきておりませんが、先ほど申しましたきわめてばく然とした議題が出ておりますので、おそらくそんなことについての問題だろうと思います。
  67. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 先ほど、どうもばく然としてはっきりわからないと言うんですけれども、一体韓国はどういう国に参加を求めているんですか。
  68. 小川平四郎

    政府委員小川平四郎君) ニュージランド、オーストラリア、 マレーシア、タイ、 フィリピン、ベトナム、中華民国でございます。
  69. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 これらの国はいま中国に対してどういう立場をとっているか。一つ一つ中国あるいはいまのベトナムの事件に対するこれらの国々の態度をひとつ外務大臣からお聞かせ願いたい。
  70. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) 中国に対してどういう態度をとっているか、これは客観的にどうもつかみ得ないが、とにかく自由主義陣営というものに属している国でありますから、政治のたてまえがおのずから違っている。しかし、違っておるから一つの対立感というところへ持ってきてそして行動をとっているかということになると、これは私は一がいに言えないと思います。心の中でどう思っているかということは別として、どういう行動をとっているかということについては、ちょっとはっきりしたことは申し上げかねるのでございます。
  71. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 ベトナムに対してはどういう態度をとっていますか。
  72. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) ベトナムに対しては、やっぱり出兵しておる国もあります。
  73. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 とにかくオーストラリア、ニュージーランド、それから韓国、フィリピン、これは出兵しておる。それから台湾は、出兵はしておらないけれども、協力をしておる。タイも、アメリカとの関係で、出兵はしておりませんけれども、協力しておる。マレーシアは、はっきりとやはりアメリカの態度を支持し、協力態勢をとっておる。こういう状況であります。こういうような国々が、とにかく会議の招集の対象になっているわけです。しかも、朴大統領あるいは丁総理は、演説、記者会見等で反共の集団体制ということも触れておるのです。そういたしますと、この会議は客観的に見て、明らかに、昨年以来のアジアにおける情勢の緊迫からして、中国あるいは対ベトナムの問題については、南ベトナムの態度を支持という政治的な意図がうかがわれる。これは客観的に見てそう判断せざるを得ない。外交上そういうことを言わないほうがいいというので、ことばの上では言っておらんけれども、その招集の範囲等から見て、明らかにそういうような会議だということが言われるのじゃないか。おそらく外務省で、韓国がたいへんばく然とした理由をあげておるということで、この会議はどうもまだ何だかよくわからない、ただ予備会談に出ようという程度でお出になるようなつもりではないと思う。私はすでに閣議において、いままでは韓国との国交がなかったから、そういう呼びかけがあっても応じなかった。しかしながら、日本と韓国との国交ができたのであるから、韓国の呼びかけを断わる理由はない、あるいはアジア情勢から、こういう会議に出ることは必要だ、こういう判断で予備会議に参加される。つまり、積極的な、あるいは前向きな態度でこの会議に参加するというふうに決定されて予備会議に参加されるようになったのじゃないか。そうすれば、おそらく国民の前に反共会議に参加するということはあまり大きな声で言いたくないから、いろいろごまかして言っておられるのだけれども、腹の中ではすでにそういうふうにおきめになっておられるのじゃないですか。
  74. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) 共産圏の世界会議がいま開かれておりますが、あれに対抗して、アジアの一部の自由主義陣営を結束するというふうに力み返る必要も私はないような気がいたします。ただそれだけのことならば、あまり会議の意味もないのではないかと思うのであります。いまさらそういうことをやって力んでみたところが、たいした意味はない。そういうくらいに考えまして、まず準備会議に、もよりの大使でも出席さして、どういうことをやるのか、それに対してやりたいと思うことを、もし準備会議に出た者から意見を徴されるならば、もっと中身のあることを言わなくてはいかんだろう。しかし、結局、大勢が支配するから、その会議の目的なり運営なりというものをつかんで、そして出欠を決定する、こういうことで出てみたらよかろう、こういうことに聞いておるのであります。
  75. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 先ほどアジア局長からのお話ですと、理由のうち、政治的な諸情勢に対応するような理由があった。そういたしますと、自然いま招集されておるような国々としては、対中国問題なりベトナム問題なりというものが出てきます。その際に、日本としてはどういう態度で臨むのですか。その話が自然に出たときに、いや、そういう話は私はしたくないのだ、あるいはそういうことを主題とする会議にしたくないのだ、そういうような話には加わらないのだ、こういうような態度でお出になるんですか。もしこれが、韓国あるいはその他の国々が、表向きはまだ主張してないにしても、この会議をそういう方向に持っていこう、つまり、反共の国際会議に持っていこうというような意向があらわれた際に、日本としてはなおそれに参加するつもりであるのか。そういうようなところへ行く会議であるならばですね、それには日本は参加しない、こういうようなつもりでお出になるのか、そこのところの方針はどうなっておるのですか。
  76. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) ここでその各国の行動を縛るようなことは私はあり得ないと思います。ただ、おのおの自由な意見を討議するということはこれはよかろう。ただこういうことになりそうだといっていたずらに逃げ腰で逃避だけをするということじゃなしに、やはり、どういう場合に臨みましても、日本の国益を基調としてそうして建設的な意見は述ぶべきだ、こう思いますが、その全体の準備会議の成り行きいかんによっては賛杏は留保する、こういう考え方であります。
  77. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 韓国の開催しようとするその会議に日本が参加するかしないかということは、この会議、あるいはその会議をもととしてできる一つの体制ですね、そういうものに非常に大きな影響を与える。たとえば、日本が参加するという態度をはっきりすればですね、これは非常に強いものになる。しかし、日本が参加しないということになれば、これはあまり意義のないものになる、まあこういうことになる可能性はあると思う。ただ、日本としてですね、この会議に対してとる態度というのが、この会議の成立あるいはその後に来たる連合あるいは組織の成立に非常に重大な影響を持つ。漫然と出るとか出ないとかということではなくて、やはり情勢の検討によってですね、行かなきゃならぬわけですけれども、先ほどの話を聞いてみると、一向たよりない話なんです。それはですね、やはり何かあなたは腹の底に参加していくんだという考え方を持って、しかし、それをいま明らかにすることは諸般の事情からあまりおもしろくない。いろいろ、自民党の中のほうにも必ずしもこれに参加に積極的な分子ばかりでもないように聞いております。また、外務省の中にも、これに対してかなり批判的なものもある。国民の中にもあります。こういう会議に日本が参加することについて批判が多い。こういうことから、まあカムフラージュをしながら、実は腹の中では参加をきめておるのではないかと私どもは実は疑うんですよ。そういう、いま韓国で招集されるような会議に私は日本が出て行くことは、将来の日本の外交にとっても、またアジア情勢にとってもですね、これは好ましくないことだ。どうでしょうか、その点についての外務大臣の御意見はいかがですか。
  78. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) あまりかたくならずに、どういうことをやるのか、よく客観的に見まして、そしてまあ日本の意見も十分に述べて、その結果、準備会でどういうことに決定になりますか。その模様を見た上で参加するかいなかを決定したい。あまり食わずぎらいといいますか、こちこちになってかたい態度をとるということはいかがかと思います。国際会議は非常にばく然とした会議もあれば、かなり緊迫した問題を議する場合もあります。いろいろな種類の国際会議がございますので、この問題にそう初めから固い態度をとる必要はいかがかと、こう考えております。
  79. 羽生三七

    ○羽生三七君 関連。ちょっといまの答弁で、オブザーバーには参加をして、それから様子を見て賛否をきめると、こう言っておられましたが、その準備会議に出た議題についての賛否をきめるのはわかりますが、その結果として本会議に参加することを取りやめることもあり得ると了解してよろしゅうございますか。
  80. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) そういうことはもちろんあり得ると考えます。しかしながら、まあそういうことにならないように、会議をやわらかなものに、もっと建設的なものに持っていくというやはり協力も必要ではないかと、こう考えております。
  81. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 その、会議を建設的なものに持っていくということはどういうことを意味するんです。たとえば、そういうようなほぼ反共の態度できまっている国々だけでなくて、その範囲を広げるという、あるいはまたそこに予想されるような反共的な体制を強化しようというような、そういう意向を持たせないようにする。そして、たとえば経済協力、文化交流ということを主として、その反共的な政治的意味というものをなくさせようと、こういうことですか。
  82. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) まさか親共的な決議をするというようなことにはならないと思う。ただ、そうかといって、反共こちこちの決議をして気勢を上げるということも、私は何かどうも空疎な感じがいたします。でありますから、もっとソフトな気分を持たして、そして建設的な道を歩いて行こうと、こういうような会議であれば、これは私は別にどういうことはない、ことさらに対立感を深めるような、ただ気勢を上げるというだけでは意味がないということを考えておりますので、それで準備会議の模様を見た上で正式に賛否を決したいと、こう考えております。
  83. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 その、建設的なということは具体的にどういうことですか。
  84. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) 具体的にといっても、どういうことを一体会議で論議されるか、まあ非常に広い意味でございますから、建設的ということばで、まあ御了承願いたいと思います。
  85. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 どうも、建設的、建設的と言う以上は、建設には何かやっぱり具体的なものを持たないで建設的と言ったって、これは建設的にならぬと思うんですがね。まあ、それはそれとして、じゃあ、今度日本政府が開催しようとしている経済会議ですね、これとの関係はどういうことになるんですか。
  86. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) これは別に外相会議のあるなしにかかわらず、東南アジアの大体いろいろな共通の問題について開発を、いろいろな施策というものを自由に討議して、そうしてお互いの協力とか、情報の交換でもよろしいかと思います。まあ、いろいろな協力のしかたがあると思いますが、連帯感を強めてそうして協力をすると、こういう性質のものでありまして、外相会議とは何らの関係はございません。
  87. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 けさですね、何ですか、閣内でこの問題について、会議に臨む方針を御決定になつたと聞いておるんですが、大体この経済会議にどういう方針で臨むか、その概要をお知らせ願いたい。たとえば、一体、まあ一方においてアジア開発銀行もある、エカフェのいろいろななにもあるし、コロンボ・プランもある。その上に今度は日本が主になってこれらの国々に援助をするといたしますと、いま言ったようないろいろな機関で考えていることとはまた別個に、あるいはその上積みに日本が相当な経済開発援助をするとか、技術援助をするとかいうことになろうかと思うのですが、それらの日本側の方針はどういうものですか、ちょっとお伺いしたい。
  88. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) エカフェであるとか、あるいはFAOだとかいったようなものは、結局同じアジア開発あるいはアジアの食糧問題、そういう問題についてどうすればいいかということを絶えず研究していろいろな資料を提供しております。しかし、実行の部面にはあまり入っておらない。もっと広いアジア全体を取り上げているアジア開発銀行も、これはまあ資金的に助成しようと、こういうかまえをしておる。アジアのうちの東南アジアは、共通の風土、気象あるいは民族の状況等非常に密接な関係があるんでございまして、個々にやるよりも、やっぱり連帯感を強めてそうして協力をするという、この実行の部面にもっと歩を進めるという必要があると思うのであります。日本といたしましては、東南アジアとは非常に従来から密接な関係があるのでありますが、最近はどの国とも貿易が非常にアンバランスである。そうして日本が買ってくれない、われわれは日本から買う、こういう状況ではますますアンバランスの程度がひどくなる、こういうことで非常な不平不満があるのでありまして、これを放置すれば、輸入制限というような非常に極端な手段に出てくるというような情勢にあるのでありまして、アジアにおける唯一の先進国で、しかも、すぐ隣合っている東南アジアに対して日本としては高い見地からこの開発に相当手を差し伸べていかなければならぬ立場にあるのみならず、日本それ自身を経済的に守っていくという意味においても、この東南アジアの経済開発に協力するということは非常に重要な問題でございますので、さような提案をしたわけであります。そうして、東南アジアには政治的にもいろいろな立場をとった、異にした国があるのであります。もとより政治の問題と離れて純粋に経済協力の問題を討議しようというものでありますけれども、やっぱり出てくるには都合が悪いというような国もございます。これは、そうかといって、すぐ門戸を閉ざすことなく、いつでの入場切符は差し上げて、好きなときに入ってきてもらう。それからまた、その結論として、いろいろな経済的な施策が出てまいった場合には、出席しないから除外するというようなことじゃなく、あくまで協力的な態度でいこう、こういう考え方で開催したいと思います。
  89. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 この会議に参加する国々、あるいは参加しないでも日本側の経済援助を求めている国々、経済開発の資金として一体総額どれくらいを用意してお臨みになるのですか。開銀のほうに二億ドルお出しになる、そのほかにやはり、ちゃんと日本としては総額どれくらいのものを用意して臨むかということぐらい明らかにしなければならぬと思うのですが、それはどのくらい。それからもう一つ、これらの国々は大体第一次産品の産出国であります。日本としても、いまのところあまり買うような品物はないわけですけれども、しかし、これらの国々は第一次産品を日本で買うことを非常に望んでおるわけです。これはやはり、買い付けなければなかなか話がうまくいかないわけですが、これらの国々から第一次産品を買うことについて、日本として相当なやはり腹を持って臨まなければならぬのですが、それらの点について大蔵省あるいは通産省、農林省——特に農林省との間に十分な話し合いがついたのかどうか、そこら辺を明らかにしていただきたい。
  90. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) 経済開発は、結局、金がかかる性質のものでありますけれども、金だけではない。やっぱりみずから開発しようという根性と申しますか、そういうものを十分に固めて、そしてお互いに協力して東南アジアの経済開発に立ち向かうという、そういう姿勢がまず必要であると思うのでありますが、資金の点につきましては、だんだん賠償のほうも減ってまいりまして、資金量なども、ただいま三十九年の最近の統計では〇・四五か四六ぐらいの程度でございまして、OECDで国民所得の一%という約束をしておるのでありますけれども、半分にも足りないという状況。ところが、四十年の  これはまだ推定ですが、これは〇・五%ぐらい以上まで行っているはずでございます。それから、四十一年の予算がこのまま国会の承認を得て、一応これをフルに使うということになりますれば、〇・六五あるいはそれ以上になるはずでございます。そういうことで、二、三年のうちに一%程度まで持っていくということはそう難事ではない。ただ問題は、賠償等を除けば、いずれも商売上のこれは資金であって、特に政治的な低開発国に対する援助というような色彩が強くないと。そういうことで、もう少し条件を緩和して、この間国際会議でも、低開発国に対する資金の八〇%を下らざる限度において贈与、または期限二十五用、利率三%、そういったような条件以上のものを提供すべきであるというような決議が出まして、日本も大体これに反対はしない、大勢に順応するという態度をとっておりますけれども、このほうはなかなかそう簡単ではないと思いますが、幸い、今回国会に提出しております予算がこのまま通過するということになれば、海外経済協力基金、これが相当な余裕が出てまいった——六、七十億のまだ振り当て未定のものがあるわけでありまして、それを頭金として三年、五年の向こうを見てコミットするということになれば、六千万ドルないし一億ドル以上のコミットを与えることができる程度になってきております。それを全部初めから財布を広げて向こうに見せるようなことではやはりぐあいが悪いのですが、そういう腹を持ってこの会議に臨めば、そうその金ばかりでそれが成り立つものでもございまいません。多分に技術援助あるいは東南アジアのお互いの協力組織の問題、その他いろいろな責任者の心がまえというものによって、かなり私は明るい将来を開拓することができるのじゃないか、こう考えております。
  91. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 第一次産品の買い付けの問題については、ワクは広げられますか。
  92. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) これは両方から考えなければならぬと思うのでありますが、人口が非常にふえて、食いものがそのわりには増産されないということで、近い将来もしこのまま放置すれば、非常にどうもその飢餓状況というものが濃くなる。したがって、そうなると政治的にも混乱してまいります。こういう問題を、やはり日本の技術あるいはアドバイスによってこれを何とか上向きにするくふうはないか、これはみんなの知恵を出してやらなければならぬ問題である。それからもう一つは、いま御指摘の第一次産品の輸入をもっと促進して、輸出入のアンバランスを是正するというような考え方でありますが、これは米よりもむしろトウモロコシのような飼料ですね、これは品質を、運送あるいは保管あるいは調整、そういうようなものに気をつけていけば、相当いい商品になる可能性があるのでありますから、そういう点をお手伝いしていけば、これはもう幾らあっても足りないくらいのものでありますから、多々ますます弁ずということのようでございます。それから大豆のような油脂原料ですね、そういうものをかなり日本としては受け入れる余地があるというように、統計なり調査には出ております。そういう問題も一段と努力すべきである、こう考えております。
  93. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 時間がないようですから、私はこれで。
  94. 加藤シヅエ

    加藤シヅエ君 ちょっと一つ関連をして、簡単に外務大臣に伺いたい。  いま岡田委員に対する御答弁の中で、いわゆる開発途上にある国々に日本がいろいろ援助の手を差し伸べて、第一次産品なんかもできるだけ買ったらどうかという御質問に対しまして、それぞれの国の人口増大の事情があって、やはり向こうの食糧事情なんかを考えて、やたらに買うということが簡単にできないというような事情のお話がございました。そうして、ただお金だけで解決するのでなくて、技術援助その他のいろいろの指導的な協力が必要であるというお話でございましたんで、私もその問題につきましてたいへん関心を高めて、列国議会同盟におきましても、常にその問題が中心課額で、経済社会委員会で討議されておりますんです。それで、いま外務大臣のおことばにございました、何か日本として金以外に協力できることがあればというお考えかと思いますので、インドとかエジプトとか、ああいう国では、特にいろいろのプランを立てて、増産をしながら、しかも、その五カ年計画その他の最後の結果は人口増大のほうが上回るということでございますので、この際日本からの援助の一つとして、家族計画の問題を一つの援助の中に入れて、非常に日本ではそういうことについて十分に援助ができる態勢にあると思いますので、そういうことをひとつお考えになるということはどんなものでございましょうか。
  95. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) この問題は、やはりわれわれの下相談のときに出た問題でございます。でありますから、いずれこの問題は、今回だけの会議じゃなしに、これはやはり継続していったほうがいいのではないかと思いますが、しかし、これは参加国の意向によってきめなきゃならぬ問題でありますから、その相談はしてみたいと思うのでありますが、この会議を継続する場合におきましては、やはり家族計画等についても当然議額にのぼってなきゃならぬ問題だと思いますが、ただ回教従が多い。宗教の関係で、あんまり出し方をへたにやると妙な反発を食うおそれもありますので、そういう場合には、むろん慎重にこの問題を取り扱う必要があるかと思います。
  96. 加藤シヅエ

    加藤シヅエ君 大臣のおっしゃるとおりだと思います。この問題はデリケートで、出し方を非常にじょうずにやらなくちゃならないということだと思いますけれども、列国議会同盟におけるいろいろの会議に出席された代表の方々のおことばでも、最近に至っては、そんなに反発するということよりも、むしろ非常に積極的に考えなきゃならない問題だというふうな取り上げ方であるかと私は理解しておりますし、また、国連のほうでもこの問題は非常に熱心に考えていて、ぜひそういうふうに運んでほしいという国連のお考え方であるというふうに考えますので、その点もお含みの上で、やはり日本としては相当積極的にこの問題を提起なさることがいいんではないかと、私はそういうふうに思いますけれども、いかがでございましょうか。
  97. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) 全く同感でございます。
  98. 黒柳明

    ○黒柳明君 長官は十二時半からお仕事らしいのですが、私の質問は外務大臣長官とに関連のある点がありますので、ぜひ御両所にお聞き願いたいと思います。  先般来安保の問題がいろいろ論議されております。総理が長期固定化、あるいは外務省当局としては自動延長あるいは時期が早いんじゃないかと、あるいはいまからやっておかなきゃだめだと、いろんな論議がありますけれども、外務大臣としては、佐藤総理の長期固定化という発言に対してどのようにお考えでございましょうか。
  99. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) 佐藤総理は、一応十年の期限が切れた後に自動的に継続することにまかしたがいいか、しかし、かえって、まかせないで、一たびこれに期限を与えるというほうがいいか、これは慎重に考えてみたい、まだ時間もあることであるから、ゆっくりと慎重に考えてみたい、こういうことを言っておられます。これは全然、私どもといたしましても同感でございます。
  100. 黒柳明

    ○黒柳明君 一部の意見では、もういまの時点において、国民の世論を興こしておかなければだめだと、こういうような一部の意見がありますが、このような意見に対してはどうでしょう。
  101. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) まあ、ゆっくりといっても、そうぎりぎりのところまで考えないで——せっぱ詰まってから考えるよりも、これは前もって研究しておく必要があると思います。しかし、いま直ちに、この問題について国民にこれを提起するというような行き方は、まだその時期ではないと、こう考えます。
  102. 黒柳明

    ○黒柳明君 予算のときにも問題になりましたですが、総理の発言と外務大臣の発言に若干の食い違いを与えるような、そんなニュアンスがあった、こういうことがありますが、外務大臣はそれについて、いま、現在、どのように思っておりますか。
  103. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) 何の違い、食い違いですかな。私はないつもりでおりますが。
  104. 黒柳明

    ○黒柳明君 確かに予算のときでも、ないと、こういうような話を聞きましたですが、少なくとも、新聞に報道される面、あるいは私たちの耳に響く点においてはですね、長期固定化、自動延長、そういうような違いが感じられる、こう思うわけですが、それはともかくとしても、アメリカの国務省としましても、安保の再改定はしないつもりだ、一九七〇年以後もいまのままの状態で継続したいと、このような意見を吐露しておりますが、これについて大臣のお考えはどうでしょうか。
  105. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) 別に、国務省のほうからそういう意見を正式に日本に対して申し出たことはございません。何かそれは、質問に対して、国務省の人がそういうことを言ったようなことがあるのかもしれませんが、国と国との間においてこの問題の応酬はまだないです。  なお、参考のために申し上げておきますが、アメリカとフィリピン、アメリカと韓国、アメリカと中華民国、これらの安全保障条約におきましては、初めから期限を設けない、そして一年の予告によってお互いにこれから離脱することができる、こういうふうになっておるので、十年たって一九七〇年になれば、これらの条約と同じようなかっこうになるので、そう別にこれに対してどうっていうことを、特別に措置をとるというような必要はなさそうに思われるくらいのことをあるいは言ったのかもしれませんが、とにかくそういう最近の事例をアメリカがまあ握っておりますから、そういうようなことを関係者が言ったのかもしれません。
  106. 黒柳明

    ○黒柳明君 これは二月十日付の各紙を見ていただければ、国務省の正式な、日本政府を相手としての見解じゃないとは思いますが、ちゃんと一外務省の高官に対してこういう発言をしております。少なくとも国務省としての発言ですから、まあ正式じゃないにしても、政府当局においてもこのことは十分に知らなくちゃならないのじゃないか、こういうふうに考えるわけですが、また当然、この安保が結ばれた一九六〇年代——六五年、そして七〇年と国際情勢も変化してくるわけですが、七〇年、さらにそれを過ぎての長期固定あるいは自動延長にせよ、非常に国際情勢が変化する、そういう変化を考えての上で、安保についての問題を考えていかなければならないと、こう思うわけですが、一九七〇年後は、中共の核というものを中心にして大幅な国際的な軍備力の変化もあると思います。こういう変化の上に立っての安保の長期固定化あるいは自動延長化、こういうことを考えなければならないと思うのですが、これについては、大臣のお考えはどうでしょうか。
  107. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) 基本的には、安保条約というものはあくまでもこれを堅持する必要が出てくるわけであります。その場合にも、自動延長の方針がいいかあるいは特別の期間をさらに定めて延長するのがいいか、これはいろいろな考え方があると思いますが、いまのところは、政府といたしましては、・どちらとも決定しておりません。
  108. 木内四郎

    委員長木内四郎君) ちょっと申し上げますが、防衛庁長官はテレビの関係で席をはずされなくちゃいかぬことがありますので、その点御考慮願います。
  109. 渋谷邦彦

    渋谷邦彦君 速記をとめてください。
  110. 木内四郎

    委員長木内四郎君) 速記をとめて。
  111. 木内四郎

    委員長木内四郎君) 速記を起こして。
  112. 黒柳明

    ○黒柳明君 いま現在、当然安保条約アメリカが相手であっての条約でありますが、そのアメリカがはたして一九七〇年代過ぎて、あるいはそれ以前においても、ほんとう日本を安全な立場に守ってくれるか、こういうことが非常に問題だと思います。というのは、私が言うまでもなく、アメリカの上下院においても、中共の核の脅威、こういうことばで証言されておりますし、われわれも知りたいところは、中共の核がどのように今後開発され、それが世界の脅威になっていくか、こういうようなことだと思うのですが、中共の核の脅威、こういうことについて外務大臣はどのような御推測なりお考えなりお持ちでしょうか。
  113. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) 先般マクナマラ国防長官が話したところによりますと、二、三年で中距離のミサイルを持つことができる、さらに相当の時をかせば長距離のミサイルも持つことができるというふうな証言をしておりますので、中共の政治的な基本的な考え方と相まって相当中共が周囲に脅威を与える、そういう状況がますます進むわけでございますが、日本といたしましては、とにかく強大な米国の核抑止力というものと結んでおる関係上、直接中共の脅威というものを強く感ずるということでなしに、相当強大な米国の所有する核抑止力というものによって守られるということのために、他と比較してそれほど大なる脅威を感ずることはない、こう思うのでありまして、しかしながら、決して情勢がかように進むことによって脅威が増さないということは絶対言い得ないと思うのであります。したがって、これに対する対策といたしましては、十分に今後研究してまいる必要があるのではないか、こう考えております。
  114. 黒柳明

    ○黒柳明君 マクナマラ長官も、一九七五年には中共はニューヨークを攻撃する力を持つだろう、また、先ほど申しました上下院の発言においては、十年どころか、五年以内にワシントンもあるいはベルリンも攻撃する、中共の核は。そういう発展状態にも置かれるだろう、こういうような証言もありましたし、いま外務大臣は、核脅威に対してアメリカの軍事力があるから日本はほかの国と比較して安全だろう、こういうような発言でありますが、はたして十年あるいはそれ以内にもしもニューヨークを攻撃し、あるいはワシントンを攻撃されるような状態に置かれたとき、アメリカが自分の国が攻撃されている最中でも日本を守り得る、そういうような力があるかどうか、そこまでを信頼していま外務大臣は、ほかの国よりも日本アメリカの軍事力に守られて安全である、こうお考えでしょうか。
  115. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) いかなる外部の攻撃に対しても日本の安全を保障する責任は果たす、こういうことを佐藤・ジョンソン共同声明によって世間に声明を出しておるわけでありますから、われわれはそれに信頼することができる、かように考えております。
  116. 黒柳明

    ○黒柳明君 そうすると、外務大臣としてのお考えは、佐藤・ジョンソン声明がいかなる状態においても日本を守る、こういう声明があるから安全である、こうお考えなんだと思うんですが、それと、先ほどから言いますように、世界の客観情勢特にヨーロッパ諸国はアメリカたよりにならず、こういうような意見がフランスを中心にして起こっているわけですが、それは当然中共の核という問題に関してです。その中共の核がこれからますます日本に対しても当然脅威になるし、世界の脅威になってくるわけですが、その関連性からジョンソン・佐藤声明だけを金科玉条として日本は安全であると、こういう一片の声明をもって確信がある、その半面、先ほど外務大臣言いましたように、必ずしも安全じゃない時代が来るかもわからない。これはちょっと矛盾を感ずるわけですが、この点いかがでしょう。
  117. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) 中共のいまの政府の首脳部の考え方等とも相まって、核の開発が進むに従って全然脅威に関する変化は日本にとってはないんだ、こういうことは言えないと思う。言えないと思うけれども、しかしながら、アメリカの強大な戦争抑止力というものはやはり信頼するに足る、そういう場合になっても信頼することができる、こう考えておる、こういう考え方を述べたのでありまして、別に矛盾をわれわれは感じないのであります。
  118. 黒柳明

    ○黒柳明君 それは、アメリカの軍事力と中共の軍事力というものをあくまでも分析した上においての確信であるか、あるいはジョンソン・佐藤声明の声明だけをとっての確信であるか、その点はどうでしょうか。
  119. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) 中共の核開発というものが非常な超スピードでアメリカにも追いつくというような状況はなかなか私は実際問題としては考えられないのではないか、こう考えます。もしもそれがほんとうにすべての人々の予想を裏切って驚くべき発達をするということになると、それは話は別でありますけれども、そういったようなことは容易に現実問題として信じられない、こう考えます。
  120. 黒柳明

    ○黒柳明君 現実問題として信じられない意見であると、こう言いますですが、現実問題として信じられる意見が相当出てきているわけです。また、これがどのような方向に発展していくかも、それは将来わかりません。これはだれも予測できない、こう言ってもいいと思いますが、そういう事態が当然発生することを考えた上の安全条約日米間の防衛協定と、こういうものを考えなければならないと、こう思うわけです。なぜかならば、時間がございませんので長官のほうに質問を移したいと思うのですが、三次防においても、一部の軍事研究家や産業界では、北部から西部への防衛対策だとか、あるいは陸上部隊のスピード化だと、こういうように言われておりますが、空幕では大型ヘリコプター三十人乗りの四十機、H1V七十機並びにLR偵察機が三十機と、こういうような非常に大型ヘリコプターあるいは大量の航空機をすでに計画していると、こういう話を伺っておりますが、これははたしてどういう目的で使われるのか、どういう意図でこういう三次防の中にこういう大型化、スピード化をしなきゃならない理由があるのか、いかがでしょうか。
  121. 松野頼三

    国務大臣松野頼三君) 日本防衛兵力をふやさずに機動的に日本の国を守ろうというなら、機動力の増強以外にありません。日本の今日の兵力をごらんのように、陸海空合わせて二十四万、陸の場合は十八万です。近隣諸国及び世界の軍事力から比べたら、日本は少な過ぎる数で、日本の一億の国民を守ろう、海岸線は非常に長い、そういうためには機動力を生かす以外にない。その機動力がいまのヘリコプターあるいは機動力の強化ということになっているわけであります。
  122. 黒柳明

    ○黒柳明君 このヘリコプター及びH1V及び偵察機、これだけの航空力があれば、一個師団の兵隊を自由に移動できる力を持っているわけです。日本を守る場合において、日本のどこからどこまで行くかわかりませんが、はたしてこういう大量な一個師団をも移動するような大型化あるいはスピード化をほんとうに要求する事態が来るのか。そこまでもし想定しているかどうか。また、想定しているとしたら、当然いま外務大臣が言っているような中共の核の脅威に対しては、もっともっと深い想定のもとにおいて安保条約考えなきゃならないのじゃないかと、こう思うわけですが、その関連性はどうでしょう。
  123. 松野頼三

    国務大臣松野頼三君) いまお話しになった中に、陸においてはヘリコプターの四十機、一機が大体二十人から二十五人、したがって八百人から千人しか運べません。一個師団といえば九千人、しかも装備をしている。とてもその兵力は不可能です。せいぜい二往復で二千人くらいのものが、ある地域、ことに日本は離島が多いから、日本の防備に離島は重要なものです。そのことを考えてやっているわけです。航続距離からすれば、北海道から九州まで飛ぶような飛行機は自衛隊の中にはありません。みな一つの方面、あるいは隣の方面程度までのもの、そういうように考えているわけです。おっしゃるような大部隊の移動までは、三次防では、整備は、残念ながら、できません。
  124. 黒柳明

    ○黒柳明君 いまの師団と言いましたのは、間違いました。方面隊です。たしかに長官のおっしゃるとおり。空幕にしても輸送機三十九機多用途機、輸送機七十一機、こういうような陸空合わせて非常に方面部隊を簡単に移動するようなスピード化、大型化が第三次防の中にはすでに盛られているわけですが、これは、国内の治安出動、それだけを考えた場合には、非常に何か大型化過ぎる、スピード化過ぎる、こういうふうに思うわけです。重ねてくどいようですが、いかがでしょう。
  125. 松野頼三

    国務大臣松野頼三君) 輸送機の四十五機は、今日四十機ございますC46という輸送機が、これはすでに御承知のごとく、二十年たっておりますので、この飛行機の老朽化に伴ってそれに代替するものでありまして、新たなものじゃありません。いまでも四十何機ありますが、二十年たっており、もうあと四、五年もすれば危険状態になる。それの置きかえでありますから、新たということじゃありません。いままでの装備の更新ということであります。したがって、私のほうの計画は、主として直接侵略に対するものが主であって、間接侵略あるいはそういうものについては従的なものであって、主としてほとんどのものは直接侵略に対するもの、しかも、日本は海岸線が長い、しかも、兵力は少ない、必然的にスピード化を要求するならば、陸上の輸送よりも空中の輸送を考えるのが理の当然であります。そういうわけで、特に私たちは整備の強化、更新ということであって、新戦術というまでにはまだまだその程度ではとても問題になりません。
  126. 黒柳明

    ○黒柳明君 さらに戦車の問題にしても四百五十両、装甲車四百七十両、こういう生産が第三次防の計画に入っていると、こう聞いておりますが、非常に大量な戦車の数だと思うのですが、これについてはいかがでしょう。
  127. 松野頼三

    国務大臣松野頼三君) 今日でもすでに八百台近い戦車がございます。しかし、これも御存じのごとく、もうすでに二十数年たっております。その更新を半分しようというのです。三次防では、したがって、八百両の中でほんとうに現在でも使えない老朽しているものがございますが、おそらく二十五年くらいたっております。新しいのも多少あります。百台ぐらいは更新しております。したがって、残り六百というものが非常に老朽している。その中の三百ぐらいを更新しよう、こういうわけです。三次防では数はふえません。老朽化に応ずる更新であります。
  128. 黒柳明

    ○黒柳明君 三菱のある戦車修理工場では、韓国の戦車の修理と製造を行なっている。ここから同じ型の戦車が、日韓同様な同じ型の戦車が使われているのではないか、使う可能性があるのではないか、こういうような疑いもあるわけですが、この点はいかがでしょう。
  129. 松野頼三

    国務大臣松野頼三君) そのお話は少し内容が違うと私は思います。それは米軍からの供与品というものは、日本の八百台の中の六百台米軍のほうからの供与なんです。したがって、二十五年古いと言ったのは、それから申したわけです。あるいは韓国にも米軍の供与品があるなら、その型については同じかもしれません。しかし、今後つくる日本の戦車を韓国に輸出するなんという計画はありませんし、また、そんな余裕はありません。日本の国内の更新だけでも年間五十両、五年間で二百五十しか最高限できません。それを輸出するという考えは、それは少し誤解じゃないかと私思います。
  130. 黒柳明

    ○黒柳明君 その真偽のほどは、将来いろいろ問題が起こった場合にまた問題になるし、糾明されると思うのですが、要するに、こういう陸空両面にわたっての大型化、スピード化、あるいはこういういまの戦車の問題にせよ、何かいまのベトナム戦に関連性があるのじゃないか、こういう疑惑を深めるような原因をつくっている、こういうことはいなめない事実だと思いますが、また、次期の戦闘機にしましても、近代装備をしているはずの日本のレーダー網には、マッハ・クラスの低空で侵略してくる爆撃機はこれは捕捉できない、これは朝鮮戦争のときのセコハンを使っているから、こういうようなことを言われておりますが、こういう防空体制下のもとで次の戦闘機をきめる際に、防衛庁はT38を川崎航空、富士重工、三菱重工、三社に支度させている、このT38というのはノースロップでF5に通ずるものであって、F5は御存じのように、韓国、台湾、フィリピンで使われている戦闘機ですが、日本の国を防衛するという実情に合わせた戦闘機の国産化というものを考慮はしないのでしょうか。
  131. 松野頼三

    国務大臣松野頼三君) おっしゃったT38は、現有の104から比べると、二線級の飛行機です。したがって、いまさら104という戦闘機以下の戦闘機を新たに戦闘機として装備しようということは考えてもおりませんし、また、時代に逆行すると私は思います。そんな考えは全然ございません。
  132. 黒柳明

    ○黒柳明君 ちょうど四十分で、時間が来まして申し訳ございませんが、要するに、また予算委員会でいろいろあれしようと思いまするし、このこと自体が、この前社会党で問題になりました沖繩の海外派兵問題にもつながるのじゃないかと、こういうような疑惑を持つわけですが、また新たな面で、角度であれしたいと思います。
  133. 木内四郎

    委員長木内四郎君) それでは他に御発言がなければ、本件に関する質疑は、本日はこの程度にいたします。
  134. 木内四郎

    委員長木内四郎君) 次に、千九百六十二年の国際小麦協定有効期間の延長に関する議定書の締結について承認を求めるの件を議題といたします。  本件の提案理由説明はすでに聴取いたしておるのでありますが、これより補足説明を聴取いたしたいと思います。大和田外務参事官
  135. 大和田渉

    説明員(大和田渉君) それでは、千九百六十二年の国際小麦協定有効期間の延長に関する議定書の補足説明を申し上げます。  提案理由説明にございましたとおり、この議定書は一九六二年に結ばれまして、有効期間三年となっておりました。国際小麦協定のその期間を一年間延長するという内容を持ってるものでございます。  議定書の条文は四カ条から成っておりますが、実体規定は第一条にある有効期間一年ということで、あと第二条に受諾、加入の手続、第三条に効力発生に関する規定、第四条に附属規定ということになっております。  この議定書によりまして有効期間を延長されます六二年の国際小麦協定の仕組みを簡単に御説明申し上げますと、要するに、小麦の国際取引、これを公正かつ安定した価格において行なうということが目的とされておりまして、その他小麦の生産につきまして、過剰生産あるいは過小生産の場合の障害の除去あるいは後進国における消費の増大というようなこともあわせて目的とされております。仕組みといたしましては、最高価格、最低価格、価格帯というものを設けまして、取引をその価格帯の範囲内で行なうということがきめられておりまして、締約輸出国、締約輸入国おのおのその価格帯の範囲内で取引をするということがきめられております。なお、この議定書の期間を一年延長したのはなぜかという問題がございます。と申しますのは、二年間延長してもいいんじゃないか、あるいは従来一九四九年以来小麦協定が続けて更新更改されてきておりますが、六二年協定が切れる、その際にやはり新しく更改したらどうかという意見もあったわけでございますが、実際には六四年の七月に小麦理事会でこの問題が議せられまして、その際ガットの殻物取りきめの交渉が行なわれておりまして、その帰趨のいかんによってはこの協定の内容を変える必要があるかもしれない。いずれにしてもその帰趨を見定める必要があるということで、とりあえず一年間延長ということになったわけでございます。なお、その理事会におきまして、二年間延長したらいいんじゃないかという意見も出ましたし、日本もそういう意見でございましたのですが、その当時アメリカの食糧農業法、これは国内の小麦生産の価格支持制度を裏づける法律でございますが、それがまだできていなかったということのために、もし二年間延長いたしますと、一九六六年から六七年にかけてのこの小麦協定に規定されている義務が履行できなくなるおそれがあるということで一年間延長ということになっておるわけでございます。  なお、その後これは一年間延長いたしまして、ことしの七月三十一日まで有効期間が延長になるわけでございますが、その後はどうなるかという問題でございますが、その点に関しましては、昨年の十一月に行なわれました理事会において、さらに一年延長するという議定書が採択になっております。で、その結果、ことしの四月の四日から二十九日まで再延長の議定書が署名のために開放されるという予定になっております。  なお、現在日本はどういう状況にあるかということをこの議定書の関係で申し上げますと、議定書の第三条の第三項でございますが、この暫定適用という規定がございます。これは署名をいたしまして正式に受諾をする時間的な余裕がないというようなことのためにつくられた規定でございまして、日本の場合、昨年の四月の二十一日に署名いたしておりますが、その際、この三項の規定に基づきまして、憲法の手続によって、できる限りすみやかに受諾するよう努力するという通告を出しております。その通告によりまして、この協定が暫定的に適用される及び締約国とみなされるということに現状はなっております。その後、理事会からの通告によりまして、この正式の受諾はことしの七月の十五日までに行なえばよいということになっております。  なお、第三条に、この議定書の効力発生について、協定の第二部については八月一日から、一部及び三部から七部までは七月十六日から効力発生という規定がございますが、その点は、第二部の規定は、要するに、小麦協定の実体規定でございまして、輸出入国の権利義務の履行あるいは価格帯の問題ということはすべて規定されております。しかるに、第一部及び第三部から七部までは、いわば手続規定がきめられているわけでございます。したがいまして、六二年協定の有効期間が切れる昨年の八月一日以降につきましては、実体規定については八月一日以降でよろしい。しかし、実体規定、つまり、権利義務を発生させるための事務的あるいは手続的なことということについては、それ以前に法的に存在していなければならないという趣旨で、第一部及び第三部から七部までは七月十六日から効力を発生するということになっております。  簡単でございますが、補足説明といたします。
  136. 木内四郎

    委員長木内四郎君) これより質疑に入りたいと思いますが、御質疑のおありの方は、順次御発言をお願いいたします。
  137. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 この日本の小麦の輸入量、これはいままででなく、これから先の見通しですね、これから先五年くらいの間にどれくらい小麦の輸入がふえていくのか。そうしてその主たる買い付け先はどこか、ちょっと聞かせていただきたい。
  138. 田中勉

    説明員(田中勉君) お答えいたします。  現在の大体輸入の規模は約三百四五十万トンくらいになっております。この中で大体主食用、いわゆる製粉業として輸入するのは二百五十万トン、それからふすまを飼料用に向けるということのために輸入しているのは大体百万トンくらいあると思います。最近の高度成長、それから国民の食生活の向上ということがございまして、やはり小麦の需要というものが年々三%ないし四%くらいふえてきているであろう。そういうことからいたしますと、国内の生産をどう見るかという問題があるわけでございますが、農林省といたしましても、やはり国内の小麦の生産につきましては、国内小麦がめん類とかこういう特殊な用途に適性を持っておるわけでございますので、この生産性の向上とか生産の確保というようなことについていろいろ施策を進めておるわけでございますが、何ぶんにも最近の高度成長下におきましては労働力がやはり不足しておりますし、それから小麦生産の相対的な、他の農産物に対する低収益性というようなことからいたしまして、作付面積がここ数年間漸減の傾向をたどっておるわけでございます。しかしながら、単位当たりの収量につきましては、先ほど申し上げました、農林省がいろいろの施策によりまして、単位当たりの収量としては相当なやはり上昇を見つつあるわけでございまするけれども、やはり絶対量といたしましては微減の傾向をとる可能性があるわけでございます。そういうことからいたしますると、ここ四、五年先の見通しということになりますと、これは、いろいろな条件をはっきりとさせないと、確定したことは申し上げられませんけれども、少なくとも現在まあ三百五十万トン程度の輸入規模になっているわけでございますが、需要が少なくともその三、四%くらいふえているというようなことからいたしますと、四、五年後にこのいまの三百五十万トン程度の規模を上回ってくるのではなかろうか。まあその大体程度がどの程度になるかということは簡単に申し上げられませんけれども、かりに三%需要がふえるということになりますと、一年間に十万トン近くなる、五年間で五十万トンというようなことも考えられるわけでございます。この問におきまして国内の生産がどういうぐあいになるかということが一つの問題にはなりますが、一応そういうまあ見通しを持っておるわけでございます。
  139. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 まあ三百五十万トン、だんだんふえて四百万トンあるいは四百五十万トン、これは外貨が相当要るわけですね。で、この国際小麦協定によってどれだけの利益が得られるかということは非常に問題なんですが、これはまあ日本が買う。どこから買うかということ、それから同時に、どれだけの数量、それからこの国際小麦協定によって、その価格ですね、そういうものと関連があるわけですが、それらの点についてはどういうふうな見通しですか。
  140. 田中勉

    説明員(田中勉君) 先ほどちょっと御質問に対して申し落としましたが、大体いま三百五十万トン輸入しております。地域は、いわば世界の四大と申しますが三大輸出国、特にまあカナダ、それからアメリカ、豪州ということでございます。現在輸入しておる地域はこの大体三地域になっております。これにアルゼンチン等を加えますと四大輸出国ということになるわけでございます。この小麦協定に加盟をいたしておりまして、まあ食糧庁が、こういう麦の需給操作上、国内の生産に足りないもの、需要に見合わないものを輸入いたしてまいっておるわけでございますが、この輸入にあたりましては、何といたしましても、これらはやはり三大国の輸出余力なり輸出の状況によって世界的な価格というものがそこで左右されるわけでございます。まあ、御案内のように、アメリカ等におきましては相当なやはり作付制限も現在まだやっておるような状況でございますし、カナダ、豪州ということになりましても、やはり世界的に在庫というものがかなりまあ相当な在庫を持っておるわけでございます。価格水準といたしましても、わが国の買い付け価格というものは現在のところ大きく動いておる状況にはないわけでございまして、今後におきましても、これら小麦協定加盟国、特に輸出国側におきましても、それらの世界的な需給の動向に見合ってその国々における生産体制なりそういうものを調節するような働きを持っておるわけでございますので、十分私どもといたしましては、協定に参加することによりまして、年々安定した輸入、また安定した価格というものが実現されていくと思うわけでございます。
  141. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 今後の小麦の世界的需給の問題ですけれども、たとえば、ソ連が不作だったためにソ連が輸入国になり、かなり大量に小麦をアメリカその他から買い付ける。中国がやはり輸入国になって、カナダその他から相当量の買い付けを、しかもそれを一時にやる。あるいはまた、インドの食糧不足というようなことから、小麦の買い付け等が相当な量になっていると、こういうぐあいで、かなり前に小麦協定が施行されていたころから見ると需給が変わってきて、これが価格にも相当影響を及ぼす、日本の買いつけにもかなりの影響を持つのじゃないか。それらの見通しをどういうふうにお考えですか。
  142. 田中勉

    説明員(田中勉君) 御指摘ございましたように、ここ二、三年来、ソ連それから中国を中心といたします国際的な輸入というものがかなりありまして、一昨年におきましては、ソ連が約一千万トン、その後ソ連というものは一応平行をたどっておるわけでございますが、ことしから来年にかけましては、また相当な輸入がありそうだということになっております。現にその動きも出ているわけでございます。それから、中国のほうにおきましては、もう三、四年前大体四、五百万トン程度は恒常的な輸入ということが行なわれております。こういうことからいたしますると、問題はソ連の今後のやはり生産なり需給動向をどう見るかということにおいて、かなり国際的ないわば需給価格というものが変わってくると思う。一昨々年から一昨年にかけまして、ソ連が約一千万トンくらい輸入し、その後若干平行をたどっておったわけでございますが、またここで、私先ほど申し上げたような状況もあるということからいたしまして、先ほど申し上げました、アメリカ、カナダ、豪州、これらの三大輸出国、あるいはアルゼンチンも含めました四大輸出国のやはり在庫量というようなものが、かなり減ってきていることも事実でございます。しかし、それにいたしましても、大体世界の理想持ち越しというようなことから申しますと、大体世界三千二百万トンぐらいが理想在庫ということになっておるわけでございますが、現在のところは、これを三千七、八百万トンくらいの在庫があるわけでございます。かたがた、アメリカ等におきましては非常に作付制限を緩和することによりまして、相当な増産の余地というものもあるわけでございまするので、ここ四、五年前のような、ほんとうに世界が在庫でどうにもならなかったというような状況とは、今後の近き将来においてはそういうことにはなかなかなり得ないかもしれませんけれども、いずれにいたしましても、需給関係は現状をもとにして、先ほど申し上げましたが、在庫量もやはり相当なものを持っているわけでございます。また、アメリカ等において小麦の増産の余地というものもあるのでございますので、ソ連圏等におきましても、要するに、天候による不作というようなことが大きな原因になっておりますので、一時的なこれらの突発的な原因等は、いずれはまた平静に戻るというようなことも考えられるわけでございますので、ここ、私のほうといたしまして、将来の買い付けあるいはそういうものについて、インドの食糧危機なりいろいろなことがことしあたり重なってはおりますけれども、大体相当安定した買い付けが可能であるというぐあいに考えておるわけでございます。
  143. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 そうすると、ソ連の不作、中国がやはり輸入国になっているということ、あるいはインドその他の国の凶作による需要増、そういうものを全部考慮に入れても、なおかつ、需給が安定していくと、そうしてしたがって、価格も急騰しない、国際小麦協定によって維持される上下の価格の間で日本は小麦をこれから四、五年の間、コンスタントに輸入できる、そういうふうに解してよろしゅうございますか。
  144. 田中勉

    説明員(田中勉君) そのように一応見通しを立てております。
  145. 羽生三七

    ○羽生三七君 要望をしておきますが、今後数年間、いまのような見通しでコンスタントに輸入できるということはわかりますが、大体昭和四十年度の国内輸入総量は三月末でほぼ二十億ドル、これはもう間違いありません。これは全部が穀物ではありません、全食糧ですから。そうすると、十年後には大体五十億ドルと言われておる。しかも、世界的にはいまのような事情があるし、それから国内的にはいわゆる米麦中心日本農業というものは、これは変えなければいかぬということで、それとそういう政策も一部あり、また同時に、いまお話しになったようないろいろな労働需給関係、高度成長下の経済構造等からこの小麦の生産は伸びていない。そういう中で、いま申し上げるように、日本の昭和四十年度の全外貨保有量に相当するものが四十年度一年度だけで食糧品にして輸入されているわけです。今後、五十億ドルになるような事態になれば、たとえ輸入できるにしても、今後、やはり日本の外貨事情として非常な問題があると思うので、——これは答弁は要りません——外務、農林両省を通じて、将来の問題として十分御検討をいただきたい。
  146. 森元治郎

    森元治郎君 私も要望を、これは外務省だけ。  去年四月ごろ、四月一日かな、署名をして、そうして諸般の情勢がどうだこうだと言っておくれた。暫定適用でもって締約国の適用を受けるんだから、そう急がなくてもいいんだというようなお話衆議院答弁の中にあったようだが、それは負け惜しみと言うか、それは言えることじゃないから、できるだけ、きまったものはさっさと国会に出すということをやらなければだめですよ。それだけ言っておきます。
  147. 椎名悦三郎

    国務大臣椎名悦三郎君) 承知いたしました。
  148. 木内四郎

    委員長木内四郎君) 他に御発言がなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  149. 木内四郎

    委員長木内四郎君) 御異議ないと認めます。  これより討議に入ります。御意見のおありの方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。  別に御発言もないようでございますから、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  150. 木内四郎

    委員長木内四郎君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより採決に入ります。  千九百六十二年の国際小麦協定有効期間の延長に関する議定書の締結について承認を求めるの件を問題に供します。本件を承認することに賛成の諸君は挙手を願います。  〔賛成者挙手〕
  151. 木内四郎

    委員長木内四郎君) 全会一致と認めます。よって本件は、全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。  なお、本院規則第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成につきましては、先例によりましてこれを委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  152. 木内四郎

    委員長木内四郎君) 御異議ないと認めます。  それでは本日は……
  153. 渋谷邦彦

    渋谷邦彦君 委員長、ちょっと一言、要望事項を。  きょう、せっかく大臣御出席になって、私どものほうも質疑の通告を出してあります。しかし、時間がなくて、だいぶ質問を残してしまいました。今後こういうことが考えられると思うのですが、その辺はひとつ理事の間で十分御検討をいただいて、こちらにもできるだけ質問の機会を与えてくださるように善処方をお願いしたいと思います。
  154. 木内四郎

    委員長木内四郎君) 御意見ごもっともでございますので、理事会において処置いたしたいと思います。  本日はこれにて散会いたします。    午後一時四分散会      —————・—————