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1965-12-23 第51回国会 衆議院 逓信委員会 第1号 公式Web版

  1. 会議録情報

    国会召集日昭和四十年十二月二十日)(月曜 日)(午前零時現在)における本委員は、次の通 りである。    委員長 内藤  隆君    理事 秋田 大助君 理事 加藤常太郎君    理事 上林榮吉君 理事 佐藤洋之助君    理事 志賀健次郎君 理事 栗原 俊夫君    理事 畑   和君 理事 森本  靖君       綾部健太郎君    小渕 恵三君       大野  明君    金丸  信君       木部 佳昭君    小泉 純也君       佐藤 孝行君    徳安 實藏君       羽田武嗣郎君    服部 安司君       星島 二郎君    本名  武君       南  好雄君    安宅 常彦君       井手 以誠君    大柴 滋夫君       片島  港君    佐々木更三君       下平 正一君    柳田 秀一君       栗山 礼行————————————————————— 昭和四十年十二月二十三日(木曜日)    午前十一時十四分開議  出席委員    委員長 内藤  隆君    理事 秋田 大助君 理事 加藤常太郎君    理事 上林榮吉君 理事 佐藤洋之助君    理事 志賀健次郎君 理事 栗原 俊夫君    理事 畑   和君 理事 森本  靖君       小渕 恵三君    大野  明君       金丸  信君    木部 佳昭君       徳安 實藏君    星島 二郎君       南  好雄君    安宅 常彦君       片島  港君    栗山 礼行君  出席政府委員         郵政政務次官  亀岡 高夫君         郵政事務官         (大臣官房長) 鶴岡  寛君         郵政事務官         (大臣官房電気         通信監理官)  畠山 一郎君  委員外出席者         日本電信電話公         社総裁     米沢  滋君         日本電信電話公         社総務理事   行広 清美君         日本電信電話公         社営業局長   千代  健君         日本電信電話公         社計画局長   宮崎 政義君         日本電信電話公         社施設局長   北原 安定君         日本電信電話公         社経理局長   中山 公平君         専  門  員 水田  誠君     ————————————— 十二月二十一日  委員小渕恵三辞任につき、その補欠として竹  山祐太郎君が議長指名委員に選任された。 同日  委員竹山祐太郎辞任につき、その補欠として  小渕恵三君が議長指名委員に選任された。     ————————————— 本日の会議に付した案件  国政調査承認要求に関する件  逓信行政に関する件(日本電信電話公社事業概  況)      ————◇—————
  2. 内藤隆

    内藤委員長 これより会議を開きます。  国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。すなわち、逓信行政に関する事項郵政事業に関する事項郵政監察に関する事項電気通信に関する事項電波監理及び放送に関する事項、以上の各事項について、議長に対し、国政調査承認方を申請したいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 内藤隆

    内藤委員長 異議なきものと認めます。よってさように決しました。  なお、議長提出すべき国政調査承認要求書の作成並びに提出手続につきましては委員長に御一任を願いたいと存じますが御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 内藤隆

    内藤委員長 異議なしと認めます。よって、さように決しました。      ————◇—————
  5. 内藤隆

    内藤委員長 逓信行政に関する件について調査を行ないます。質疑の申し出がありますので、これを許します。森本靖君。
  6. 森本靖

    森本委員 今度の国会提出をされておりますいわゆる昭和四十年度政府関係機関補正予算(機第二号)に、日本電信電話公社関係のいわゆる九十九億九千二百万円の補正予算提出をされておるわけでありますが、本来これは予算委員会において質問すべき事項かもわかりませんけれども、逓信行政関係がありますので、この予算関連をいたしまして若干の質問をしておきたい、こう思うわけであります。  まず、今回のこの九十九億九千二百六十万円というこの追加補正でありますが、この目的はどういうところにあるわけですか。
  7. 米沢滋

    米沢説明員 お答え申し上げます。  今回、補正予算といたしまして九十九億九千万円の予算提出されておりますが、この目的は、政府経済政策に寄与いたすということが一点、あわせて最近の電話申し込みが非常に多くて、現在申し込みだけでも百六十万たまっておるというようなことで、その政府経済政策に寄与すると同時に、公社としても、この電話の需要の逼迫に対する対策として考えられた次第であります。
  8. 森本靖

    森本委員 そういたしますと、今回のこの九十九億の補正予算については、政府経済政策に寄与するため、景気対策の一環として行なわれた。同時に、公社としても、さらに電話並びに線路工程のいわゆる増強に資する、こういう二つの点からこの補正予算が提案をされた、こういうふうに理解していいと、こう考えていいわけですか。
  9. 米沢滋

    米沢説明員 そのような考え方であります。
  10. 森本靖

    森本委員 そこで、この昭和四十年度成立予算において、現実電電公社要求いたしました当初の要求予算における電話個数成立予算個数とはどうなっておりますか。
  11. 米沢滋

    米沢説明員 昭和四十年度予算最初要求いたしましたときには、百六万の加入電話を考えた次第であります。それが査定されまして成立いたしましたのが百万でございます。したがって今回三万が追加されましたので、最初百六万要求いたしましたものが百三万成立した、こういうことになっております。
  12. 森本靖

    森本委員 それから四十年度成立予算における財投の要求と、それから成立はどうなっておりますか。
  13. 米沢滋

    米沢説明員 私、ちょっと詳しい数字ははっきり覚えておりませんが、約七百億ぐらい、これは公募債縁故債を含めまして要求をいたしております。それで成立いたしましたのがいわゆる公募債が二百二十二億、縁故債が百六十六億、合わせて三百八十八億、これだけが本予算成立をいたしました。
  14. 森本靖

    森本委員 経理局長おらぬからちょっと困るんだが、これはちょっと公社に申し上げておきますが、現在補正予算を審議している最中でありますので、これは呼ばれる、呼ばれないにかかわらず公社としてはこういう場合にはいつでも補正予算関連をして出てこれるという体制を、衆議院、参議院においてとっておかないと、さらにこれが参議院に回っていった場合にも、ひとつ、この点は公社としても十分注意をしておいてもらいたいこう思うわけです。これはたった百億ぐらいの予算関係機関補正予算として出ておるから、だれも何も言わぬで通るだろうとたかをくくっておったのでは話にならぬので、やはり百億という金はかなり高額な金でありますので、そういう準備は十分しておってもらいたい、こう思うわけであります。  そこで、まず今回の補正予算でありますが、一番私が疑問に思いますることは、この四十年度予算成立における建設勘定債務負担行為のこの金額比率はどうなっておりますか。
  15. 米沢滋

    米沢説明員 主管局長からお答えいたさせます。
  16. 中山公平

    中山説明員 途中から参りましたので、あるいは不十分かもしれませんが、お答え申し上げます。  四十年度予算におきましては、債務負担行為設備関係で五百十億でございます。それに局舎関係が四百億、合計九百十億と相なっております。建設工事の額全体は三千三百六十九億でございます。
  17. 森本靖

    森本委員 そういたしますと、今回の、本年度成立いたしておりまする予算におきましては、建設勘定が三千三百六十九億円、六十八億円じゃないですか。九億円ですか。
  18. 中山公平

    中山説明員 お答えいたします。  六十九億でございます。
  19. 森本靖

    森本委員 三千三百六十九億円で、そのうちの債務負担行為が九百十億円、五百十億円が設備関係で、四百億円が局舎、こういうことになるわけでありますが、大体これはパーセンテージにして二割七分程度になるわけでありますが、今回の九十九億九千二百六十万円という補正をして、それで、この予算書の三十五ページを見てみますると、建設勘定債務負担行為が百億円今度は増加になっておるわけであります。そういたしますと、補正されたものの百億円がそのまま、いわゆる債務負担行為になるというふうな形になっておるわけでありますが、これは本来、この債務負担行為の当初予算の、いわゆる四十年度成立予算というものが間違いがないものとするならば、百億円の今回のいわゆる建設補正予算を組んだ場合には、その百億円のうちの二割七分程度というものが債務負担行為に回るのがほんとうではないか、一体どこがこれは食い違っておるのか、こういうことです。
  20. 中山公平

    中山説明員 今回の補正におきましては、この予算書にもございますように、約百億、これが年度内の工事実施額になっておりまして、また別の百億が四十一年度工事に対する債務負担行為こういうことに相なっております。そこで、これは別々のものでございます。
  21. 森本靖

    森本委員 それは別々なことは初めからわかり切った話であって、最初昭和四十年度成立予算のときに、要するに三千三百六十九億円の建設勘定において九百十億円という債務負担行為を組んでおるわけだ。別々であるとするならば、それなら本年度はこの債務負担行為九百十億円というものは、さらに百億円ふえなければできないという当初の予算であったかどうか、どこかに食い違いがなければ、こんな補正予算は出てこないはずなんです。要するに百億円の今度の建設資金を組んで、そのうちの二割か二割五分程度債務負担行為でなければならぬということであるとするならば、当初の成立予算からすると、一応理屈は立つ。ところが、建設勘定で実際に九百九十億円というものを組んでおきながら、債務負担行為増加がそれと同じような百億円出ておるということは、どこかに何かの予算食い違いがあるのではないか、この点ですよ。
  22. 中山公平

    中山説明員 お答え申し上げます。  今度の補正予算でございますが、電電公社といたしましては、政府景気対策というものに対して寄与する、こういうことで予算を組みましたので、先生のいまおっしゃいましたように、本予算とのいわゆる工程間との関係という点からいえば、今回の補正によってそれだけ工事が本予算との関係比率以上に進むようなことに相なることは、そういった今回の趣旨からして当然のことに相なろうかと思います。
  23. 森本靖

    森本委員 しまいのほうの語尾がはっきりしないんだ、君のは。私が聞いておるのは、要するに今回の百億円の補正予算ということについての建設勘定は、それは一応わかる。一応わかるとしても——実際問題として、その建設勘定のいわゆる増加したもの、九十九億円というものと、今度の債務負担行為の百億円の増加というものは全然別個であるということも、それはわかる。しかし、全然別個であるとするならば、最初の九百十億円の債務負担行為の額が間違っておったのではないか。そうでなければ、百億円の補正予算を組んで、百億円べったりこっちへ債務負担行為に入っておるわけだ。それが初めの率からいくとすれば、百億円の補正予算を組んで、要するに二十五億円程度債務負担行為に回すということになるとするならば、電電公社工事能力その他からして一応うなずける。しかし、百億円の補正予算を組んでおいて、一方直ちに百億円の債務負担行為をやるということは、予算やり方にどこかに食い違いがあるのではないかということを言っておるわけです。
  24. 米沢滋

    米沢説明員 先生の御指摘のように、この百億円の補正予算に対しますいわゆる債務負担行為ということであれば、もっとぐっと少ない、二十億とか、そういうものでいいと思います。しかし問題は、昭和四十一年度に対しまして景気対策というものがあわせて考えられておるのではないかと思いまして、したがって、それを一部先行するという意味におきまして足してきているのだと思います。
  25. 森本靖

    森本委員 そうすると、この今回の百億円というものの補正予算はほとんど四十一年度にこけるものである、こういうことですね。そうじやなければ、最初の九百十億円の債務負担行為が間違っておる、こういうことになるわけでしょう。
  26. 米沢滋

    米沢説明員 三千六百億に対します電信電話施設五百十億、局舎建設四百億、合わせて九百十億のこの債務負担額は、いわゆる予算規模とつり合ったものだと考えております。したがって、この補正予算の百億に対しまして債務負担行為予算が百億出たということはたしかつり合っておりません。またこの補正予算の場合にも、本来ならば、電信電話施設費債務負担行為として百億であり、それから局舎のほうはゼロになっておるわけであります。これは本来のバランスということから考えますと、結局、百じゃなくて二十幾らになるとか、局舎のほうもゼロじゃなくて何がしかのものがつかなければならない。しかし問題は、昭和四十一年度におきましても、やはり電信電話の拡張というものは継続してずっと行なわれておりますから、したがって、それを早目に具体化するといいますか、そういう点において計上されたものであります。
  27. 森本靖

    森本委員 だから私が聞いているのは——よく聞いてくださいよ。今回の百億円の補正予算のこの建設予算というものがほとんど全部債務負担行為に回る、こう解釈をせざるを得ないのではないか。そう解釈をしないとするならば、最初の九百十億円の債務負担行為に間違いがあったかどうか。どっちかに間違いがなければこういうことにはならぬはずです。そうでしょう。
  28. 中山公平

    中山説明員 債務負担行為の百億でございますが、これは支出予算とは全く別のものでございますので、その点はいまお話のございましたような趣旨で設定いたしておるのでございますから、比率の点からいえば確かに御指摘のとおりだと思います。
  29. 森本靖

    森本委員 それなら補正予算が出なくても九百十億円の債務負担行為は当然修正しなければならぬ、こういうことになるわけですね。この百億円の今回の補正予算に全然関係のない債務負担行為であるとするならば、この補正予算が出なくても、現実に九百十億円の債務負担行為は修正しなければならぬ、こういうことになるわけですね。理屈ではそうだろうが。だから、どこで間違っておるかということをさっきから聞いておるのだ。
  30. 中山公平

    中山説明員 今回の債務負担行為が百億でございますが、これはやや内容に入りますけれども、四十年度の本予算におきまして、債務負担行為として設備について五百十億認められておりました。この分について、計上率が各局あるわけでございまして、ある局については二五%とか、ある局については五〇%とか、こういうものがあるわけでございますが、それをさらにこの百億によって進行を早めるという意味で、一五%のところでありますならば三〇%にするとか、五〇%のところは七五%にするとか、そういうふうにして計上率を高めて、来年度工事に対する債務の額を高くして、工事の進捗をはかっていく、こういう趣旨のものでございますので、そういった点から、先生の御質問にお答えできるかどうかわかりませんが、御理解を願いたいと思います。
  31. 森本靖

    森本委員 そうすると今回の九十九億九千二百万円のいわゆる追加補正が出なくても、債務負担行為というものは修正をしなければならなかった、こういうことですね。
  32. 中山公平

    中山説明員 一応百億の財政規模の拡大のほかに、さらに債務負担行為を百億設定して工事進行を早めるというもので、一応その間において、直接の関係はないものと御理解願ってけっこうかと存じます。
  33. 森本靖

    森本委員 回りくどい答弁をしなくてもいいのだよ。だから九十九億九千二百六十万円の追加補正がなくても、九百十億円の債務負担行為については、本年度は当然あと百億円程度債務負担行為の増額をしなければならないということになっておった、こう解釈をしていいわけですかと、こう聞いているわけですよ。
  34. 中山公平

    中山説明員 両方とも政府景気刺激策ということに寄与すると同時に、電電公社の、電話需給逼迫に対して緩和策を講ずるという趣旨のものでございますが、工程といたしましては別個のものとして考えております。
  35. 森本靖

    森本委員 いや、だからさっきから言っているのは、この九十九億円の建設勘定補正予算がなくても、一方の債務負担行為の百億円は、九百十億円にプラスした債務負担行為をやらなければならぬという結論であったかどうか、こういうことを聞いているわけですよ。
  36. 中山公平

    中山説明員 そのとおりであります。
  37. 森本靖

    森本委員 そうすると、結局四十年度の当初予算成立をさせたときにおける、要するに債務負担行為の見積もりが少なかった、こういうことになるわけですね。
  38. 中山公平

    中山説明員 少なかったというふうには思われないのでございますが、先ほどからも申しておりますように、政府景気刺激策に寄与して、それより多くのものを今度つけ加える、こういうことでございます。
  39. 森本靖

    森本委員 そうすると、結局、今回の場合は、約二百億円のものは四十年度建設がふえた、こういうことに解釈していいわけかね。
  40. 中山公平

    中山説明員 両方合わせましてそのとおりでございます。
  41. 森本靖

    森本委員 大体そういうことで一応はっきりいたしてくるわけでありますが、そうすると、この九十九億というもので電話が三万個、こういうことですか。
  42. 中山公平

    中山説明員 加入電話の三万個の増設と、それに伴って必要とするところの市外線及び局建設基礎工事、これを実施する内容に相なっております。
  43. 森本靖

    森本委員 それから債務負担行為の百億円の内訳はどうなっておるのですか。二つに分けて言ってください。
  44. 中山公平

    中山説明員 御説明申し上げます。  債務負担行為の百億円の内容でございますが、加入者増設といたしまして三万名でございます。それに伴いまして必要とする市外回線増設といたしまして十二万五千キロ。さらに電話……
  45. 森本靖

    森本委員 ちょっと待ってください。債務負担行為の分ですよ。局舎関係施設関係二つに分けたらいい。
  46. 中山公平

    中山説明員 どうも失礼いたしました。  施設費といたしましては、新電話局二十九局でございまして二十九局の設備についての金額が百億でございます。今度、債務負担行為といたしまして局舎はございませんので、設備だけでございまして、新電話局二十九局の設備につきまして百億、こういうことになっております。
  47. 森本靖

    森本委員 二十九局の設備で百億ということでありますが、これは総裁局舎建築設備という点からいった場合、最初の九百十億円の債務負担行為の五百十億円と四百億円との関連からいった場合に、ちょっと矛盾したようなかっこうになりはしませんか。やはりこの五百十億円、四百億円のような形になるのが通常じゃないのですか。
  48. 米沢滋

    米沢説明員 バランスという形から考えますと、先生の御指摘のように局舎のほうにも追加するのが本来かと思いますけれども、今回はいわゆる景気浮揚対策ということが主でありますから、したがって線路、機械ということに重点がありますので、設備のほうに追加された、こういうふうに考えております。
  49. 森本靖

    森本委員 景気刺激対策であっても、資材の発注も景気刺激政策になるけれども、局舎建築についてもやはりこれはセメントも要るし、コンクリートも要るし、これもやっぱり景気刺激政策には間違いないわけであって、電電公社としての一貫をした計画性のある事業計画を持っていくとするならば、九百十億円の最初債務負担行為のように局舎もある程度建築をする、内部の設備工事債務負担行為についてもこれだけだというのが普通のあり方じゃないですか。こういうように債務負担行為百億の全部設備だけであるということはちょっと不規則なやり方じゃないのですか。
  50. 米沢滋

    米沢説明員 先ほど申しましたように、いわゆるバランスといいますか、考えれば確かに不規則な形でございますが、実際問題といたしまして、本年度のいろんな設計、積算、そういう契約事務あるいは進め方等を考えますと、局舎はいま追加いたしましても、あまり実際的な効果がない。そういうことで、バランス上はおかしいのでありますが、実際的な効果をねらいまして、そういうふうにしたわけであります。
  51. 森本靖

    森本委員 しかしながら特に局舎関係というものは、年度更新になるわけですから、やはり債務負担行為にほとんど待たなければならぬものが多いわけですね。だから景気刺激政策に協力するということもけっこうですけれども、公社公社としての一つの事業計画を持ち、そしてその発展計画を持っていくわけでありますから、そういう場合にはやはり私はバランスのとれた形の予算の効率的な使い方というものを、公社はそういう際にこそ自主的に考えなければ、公社としてのあり方からしても私はあまり意味がないのではないかというように考えるわけであって、その辺にもちょっと今回の補正予算における疑問があるわけであります。そこでいま言ったことをひとつ今後十分頭の中に入れて、四十一年度予算等についても考えてもらいたいということを言っておきたいと思います。  それから今回の、いわゆる九十九億円の補正予算内訳をちょっと説明願いたいと思います。
  52. 中山公平

    中山説明員 九十九億のほうでございますが、加入者増設が三万名、それに伴い必要といたしますところの市外回線増設が十二万五千キロ…。
  53. 森本靖

    森本委員 質問をよく聞いて答えてほしい。百億円の原資はどこから出てくるかという質問をしておるのに、あっちゃこっちゃばかり答弁をしておるじゃないですか。
  54. 中山公平

    中山説明員 どうも失礼いたしました。  資金調達でございますが、加入者債券及び設備料といたしまして三十五億円、縁故債券十五億円、それに財政投融資といたしまして政府保証債発行五十億円、合計いたしまして百億円でございます。
  55. 森本靖

    森本委員 その財政投融資政府保証債の五十億円というのはどういう形において消化されるわけですか。
  56. 中山公平

    中山説明員 従来政府保証債公募発行いたしておりますが、それと同じかっこうでございます。
  57. 森本靖

    森本委員 その従来の、昭和四十年度成立予算における公募債内容をちょっと説明願いたいと思います。
  58. 中山公平

    中山説明員 御承知のごとく、二百二十二億円が本予算において成立いたしておりまして、すでに百五十億を確保いたしております。
  59. 森本靖

    森本委員 そうするとまだあと七十億円程度残っておるわけですね。
  60. 中山公平

    中山説明員 そのとおりでございます。
  61. 森本靖

    森本委員 そういたしますと、七十億円とさらに今回の五十億円で約百二十億円というものが残ってくるわけでありますが、これが将来政府保証債が順調に消化されるという見通しがはっきりとあろうと思いますけれども、今回の政府補正予算においても公債発行の問題が出ておりますし、四十一年度のいわゆる本予算においてもまだその規模はきまっておりませんけれども、公債が相当発行される、こういうような段階において、この政府保証債公募債というものが完全に消化されるという見込みがありますか。
  62. 中山公平

    中山説明員 現在のところ完全に消化をし得る見込みでございます。
  63. 森本靖

    森本委員 この電電公社のいわゆる公募債の引き受けているところはどういうところが引き受けておるのですか。
  64. 中山公平

    中山説明員 御承知のように公募債につきましてはシンジケート団がございまして、そのシンジケートで割り当てをいたしておりますが、それには都市銀行、地方銀行、相互銀行、その他こういった金融機関が引き受け先としてはおもなるものでございます。
  65. 森本靖

    森本委員 この金利は幾らですか。
  66. 中山公平

    中山説明員 表面利率七分でございます。
  67. 森本靖

    森本委員 今度のいわゆる政府発行する公債と、こういったものとの関係はどうなるのですか。今回の政府発行する公債表面利率は六分五厘程度になるのではないかということがいわれておるわけでありますが、そういう場合に——私はこれはほんとう大蔵大臣を呼んで相当やってみなければならぬ問題でありますが、そういう関連からいくとするならば、電電公社としてはいまのままの利率でずっとこの電電公社のこういう政府保証による公債というものは発行していく、こういうことですか。
  68. 中山公平

    中山説明員 その点公債発行についての金利体系全体としてどういう施策が行なわれるかということにつきましては、政府のほうで御検討中でございまして、私ども軽々に決定的なことを申す立場にはございませんけれども、先生指摘のごとく、新聞等に伝えられる公債は、応募者利回りで六分七厘から九厘程度、中間の六分八厘ぐらいのところといったふうなことが伝えられておりまして、もしこういうものがそのとおりまいりますならば、大体政府保証債との格づけの点から申しまして、私どもとしては、きわめて公社的な見解でございますが、七分の表面利率を動かすことは万あるまいと存じております。
  69. 森本靖

    森本委員 これは政府の政策でありますが、ただ私が心配しておりますのは、この五十億円の消化が完全にできるかどうかということでありますけれども、それについてはいま経理局長が完全に消化されるということでありますので、それを信用いたしまして次に移りたいと思います。  今回縁故債が十五億円ということになっておりますが、この四十年度成立予算縁故債幾らですか。そうして現在まで消化されておるのはどういう状況になっておりますか。
  70. 中山公平

    中山説明員 縁故債は四十年度予算において成立いたしましたのが百六十六億でございます。それで現在までの消化は十一月末までに九十八億ということになっておりまして、今後の発行額は八十三億本予算については残されております。
  71. 森本靖

    森本委員 現在までのこの縁故債の消化しておるところはどこどこですか。
  72. 中山公平

    中山説明員 いまの御質問にお答えいたします前に、ちょっと私思い違いをいたしておりましたので、訂正させていただきますが、八十三億というのは、かりに今度の縁故債の十五億補正も含めての残額でございます。  現在までに消化されておるところは、公社の共済組合、それから関連業界であるところの通信機械工業会、それに農林関係の団体、こういうことになっております。
  73. 森本靖

    森本委員 農林関係の団体というのは何ですか。
  74. 中山公平

    中山説明員 農林中央金庫等、農林関係の団体でございます。
  75. 森本靖

    森本委員 農林中央金庫等、農林団体が何で縁故債関係があるのですか。
  76. 中山公平

    中山説明員 これは公社といたしましても予算にもいつもお願いをいたしておりますように、農山漁村の特別対策といったふうなこともやっておりますので、そういう意味合いにおきまして縁故があるものだ、そういうふうに解釈いたしております。
  77. 森本靖

    森本委員 それで、正確にいうと農林中央金庫から幾ら借りておるのですか。
  78. 中山公平

    中山説明員 三十五億引き受けてもらっております。
  79. 森本靖

    森本委員 この農林中央金庫の利率も一緒ですか。
  80. 中山公平

    中山説明員 表面利率七分三厘、同一でございます。
  81. 森本靖

    森本委員 表面利率七分三厘だとすると、公募債よりはいいわけですか。
  82. 中山公平

    中山説明員 そのとおり、若干よろしゅうございます。
  83. 森本靖

    森本委員 同じだと言うからおかしいなと思って聞いたわけですが、公募債よりは縁故債のほうは結局いいわけでしょう。
  84. 中山公平

    中山説明員 そのとおりいいわけでございます。
  85. 森本靖

    森本委員 この残りの十五億円のものと合わせまして、結局百六十六億円ですから、まあ八十何億ですね。今度の残りの縁故債、これは大体どういうところに引き受けさすつもりですか。
  86. 中山公平

    中山説明員 共済組合の関係で、まだいままでの四十一億のほかにあと八億程度は引き受けの予定がございますし、それに郵政の共済組合にも、前回もお願いいたしておりますので、今度もお願いいたしたいと思っております。
  87. 森本靖

    森本委員 郵政はどの程度ですか。
  88. 中山公平

    中山説明員 大体四億を予定いたしております。それに工業会が二十二億十一月末までに引き受けておりますが、これに対しましてさらに四十八億程度で、合計七十億程度になりますが、その程度のものを引き受け予定をいたしております。それから電信電話工事協会のほうに三億程度予定いたしております。
  89. 森本靖

    森本委員 これはまあ人のふんどしばかりで相撲を取るようなかっこうになっておるわけでありますが、工業会あたりが四十八億というのは、これは当然でしょうが、共済、郵政は、本来ならばほかに使い道がいろいろあるはずでありますけれども、まあそれは各共済組合の運営委員会がきめることでありますので——ただ、今後この縁故債というものがどんどん増加していくということになりますと、こういう通信機械工業会とか、電信電話工事協会に引き受けさすということは、当然のことであろうと思いますけれども、共済組合のほうをあまりたよりにするということはいかがなものであるかということも、将来はやはり考えていかなければならぬのじゃないか、こう思うわけであります。それから今回のこのいわゆる電話の三万個でありますが、この三万個については、大体各通信局別に割り当てを一応見通しとしては持っておるわけですか。これは経理局長じゃなくていいです。
  90. 宮崎政義

    ○宮崎説明員 まだ詳しく通信局別の配分数をきめておりません。ただ、考え方としましては、先生御案内のとおり、最近非常に需要が伸びておりまして、特に地方の県庁所在地域というものが非常に需要が高くなっております。で、できましたらそういう方向にふやしていきたい、かようには考えております。
  91. 森本靖

    森本委員 現在までのこの百万個の消化というものはどの程度になっていますか。
  92. 中山公平

    中山説明員 九月末までで五八%、五十八万が完了いたしております。
  93. 森本靖

    森本委員 九月じゃちょっとわからぬが、十一月ごろはわからぬのかね。
  94. 中山公平

    中山説明員 十月末で六十一万八千を消化いたしております。
  95. 森本靖

    森本委員 十一月の統計はまだわからぬですか。
  96. 千代健

    ○千代説明員 統計資料がまだいまのところ一番新しいものが十月末現在でございます。もうしばらくすると出てくると思いますが、私の手元に一番新しいのが十月末の資料しかございません。
  97. 森本靖

    森本委員 これでいきますと十月で六十一万になるとすると、あと五ヵ月で結局残りの四十万個と三万個、こういうことになるわけでありますが、これは年度内に完全に消化できるという見通しですか。
  98. 千代健

    ○千代説明員 いまの調子でまいりますと、昨年よりもずっと早くいっておりますので、当然この点はやれる、こういうぐあいに考えております。
  99. 森本靖

    森本委員 いまの調子でいくと昨年よりということでありますが、しかし今回の三万個についてはまだ全然各通信局別の計画もできてない、こういうことになりますが、これ、間に合いますか。
  100. 千代健

    ○千代説明員 だいじょうぶ間に合うつもりでおります。
  101. 森本靖

    森本委員 営業局長はだいじょうぶ間に合うと言いますし、計画局長のほうではまだ計画ができてないと言うし、もう一、二、三と三ヵ月しかないわけでありますが、だいじょうぶ間に合うということのお手並みを拝見することとして、結局それは来たるべき本予算の審議の際に十分私のほうも考えていきたい、こう思っておるわけであります。ただ今回の補正予算については、第三次五ヵ年計画の今後の拡大修正という問題についてある程度の影響がありますか、それともその影響は考えずに、今回のいわゆる三万個、要するに百億円というものは政府要求ととりあえずの対策である、こういうことであるのか、いずれであるかということをちょっと聞いておきたいと思います。これは総裁から言うていただきたい。
  102. 米沢滋

    米沢説明員 最初に申し上げましたように、今回三万個の加入電話が追加されましたのは、昭和四十年度におきまして最初要求いたしました百六万が百三万に戻ったというふうに解釈しておりまして、ですから第三次のいわゆる改定ということとは直接は関係ないというふうに考えております。
  103. 森本靖

    森本委員 私はこの補正予算についてはまだかなり質問をしたいと思いますし、それからこの第三次五ヵ年計画の策定当時と現在と非常に変わってきておる、これが四十一年、四十二年のいわゆる予算編成とどういう関連があるか、それからさらに四十一年度にはどういう点に注意をしていかなければならぬか、来たるべき資金調達と積滞数の解消、こういう点をいかように取扱っていかなければならぬかというような点は、いわゆる公社のほうの調査会の答申も出ておりますし、あるいはまた国民大衆を相手にしたところの、いわゆる従業員のほうでも、この検討いたしました案が出ておるようなかっこうになっておるわけであります。そういう観点からも今後この問題等についてはいろいろまだ質問をすべき事項があるわけでありますけれども、本日は時間もあまりありませんので、この程度にしておきたいと思いますが、しかし先ほど来の答弁を聞いておりますと、頭の中には入っておるけれども、よく整理をして答弁をするというのじゃなくて、まだぽこっと寝ぼけたような答弁をする傾向があるわけでありますので、今後ひとつ本予算における審議の際には、いま言いました重要な公社のポイントについて、われわれとしては質問を展開していきたい、こう考えておりますので、公社当局としても、さらに郵政省としても、ひとつ一そうの勉強と御精進を願っておきたい、こう思うわけです。以上です。
  104. 内藤隆

    内藤委員長 次会は公報をもってお知らせすることといたしまして、本日はこれにて散会いたします。    午後零時一分散会