○中原
政府委員 厚生省
関係の
体力増強に関する問題について、来
年度の
予算関係に関連いたしまして申し上げたいと存じます。
厚生省
関係につきましては、いわゆる健康をあらわす指標といたしまして、
体育、
体力あるいは
栄養など積極的に健康を増進する面からの指標と、それから疾病、障害の
程度や
種類、あるいは死亡率などのような、健康を害するという面からの指標と、大体二つに大別できるわけでございます。また、これに関連いたしまして、健康を育てる場として、いわゆる生活環境の水準を
向上するということも、一つの指標になるわけでございます。したがいまして、健康増進対策を広く考えてまいりますと、厚生行政のほとんど大部分に
関係をするということになってまいるのでありますが、これをなお少し狭い意味におきまして、健康、
体力の増強ということで申し上げてみたいと思います。
その所管
関係におきましては、まず第一番目に、
国民の
栄養改善をはかるために
給食、
栄養管理、それから
栄養指導、こういうようないろいろ
事業がございます。これは、公衆衛生局の
栄養課が所管をしておりまして、
栄養課が中心になってこの方面をやっておりますが、このほかに、直接現場に働く面におきましては、
保健所という面も
関係してくるわけでございます。そのほかに、疾病全体につきましては、ガンとか結核、伝染病、性病対策、精神衛生、こういう面がございます。
それから、次に大事なことと私ども考えておりますのは、
国民の体位
向上の基礎には、いわゆる乳幼児の健康増進といいますか、そういう面から始まるべきでありますので、このために母子
保健、乳幼児の
栄養、母子の健康
管理、こういうような
事業がございます。これは児童家庭局の母子衛生課が中心になってやっております。
次に、
体育、
スポーツ、レクリエーション、こういうものの
普及のためには、
施設の
整備、それから
指導者の
養成、集団訓練、このような各種
事業がございますが、厚生省といたしましては、自然を中心としたレクリエーション
活動ということのために、
国立並びに国定公園の
施設整備、それから
国民宿舎、
国民休暇村の建設というような面につきまして、これは
国立公園局の
管理課、計画課、休養
施設課とございますが、この
国立公園局が中心になってやっております。
次に、児童のために健全な遊びを与え、そうして児童の健康を増進するばかりでなく、情操も豊かにしていくという一つの面から、児童館の
設置とかあるいは児童遊園、児童用のプール、児童公園というようなものがございますけれども、この問題につきましては、児童家庭局が中心になってやっているわけでございます。
そのほかに、全般といたしまして、いわゆる勤労者に対する
体育、レクリエーションという面がございます。この面につきましては、
社会保険の福祉
事業の
関係の
予算がございます。たとえば健康体操の
普及あるいは
指導者の
養成という例がございますけれども、
社会保険の福祉
事業としての
予算がございます。
このほかに、大きく健康な生活を送る場としては、いわゆる環境
整備といたしまして、環境衛生局の環境衛生課あるいは公害課というものが中心になって
事業を進めているわけでございます。
次に、
予算関係の概略について申し上げたいと思いますが、これにつきましては、諸
先生方の非常な御協力をいただきましたことを厚くお礼申し上げたいと思います。
国民の
栄養改善につきましては、これは前
年度に比較いたしまして二千百七十万円ばかりの増が内示されてきております。そしてこの中におきましては、いわゆる集団
給食の指導というものの
増額が特に認められております。あるいはまた衛生
関係指導者の
養成等委託費というものが八百万円ばかりの
増額が認められております。
次に
栄養研究所でございますが、これにつきましては若干増になっております。
次は、いわゆる母子の
保健、
栄養の
改善という面から、これは児童家庭局の所管でございますけれども、広い意味の健康増進というものに関連いたしまして、保育所を含めまして約二十五億一千四百万円、これだけの額が前
年度に比較して
増額の内示を受けております。
次に、
国民のレクリエーション
施設といたしましては、
国立公園の
施設整備費あるいは
国立公園等の
管理費というものが主でございますけれども、これが前
年度に比較いたしまして約四千万円の増でございます。
次は、児童の
体育、レクリエーション
施設といたしましては、前
年度に比較いたしまして、前
年度五千五十万円でございましたのが、これが五千九百三十万円の増ということで内示されてきております。これの大部分といいますものが、ここに出ておりますのは児童館の
運営費
補助、それから特殊法人「こどもの国」の出資金というものでございますけれども、その他児童用プールあるいは児童遊園の
設備、こういうものにつきましては現在未定になっております。これは
国民年金の特別融資のほうの
関係で現在まだ未定になっております。
それから勤労者の
体育、レクリエーションといたしまして、前
年度に比較いたしまして百三十二万四千円の増というかっこうになっております。
はなはだ簡単でございますけれども、概略につきまして御
説明申し上げました。