○
伊藤(よ)
委員 ただいまの
大臣の御説明を聞いておりますと、それぞれの現在ある
社会保障制度審議会やら
社会保険審議会、
中央医療協、あるいは今度新しく御
構想の
臨時医療保険審議会ですか、あるいはまた、
総理大臣のもとの
国民の健康と
医療の
懇談会というようなものについて、それぞれの分野が違った
立場で御
構想があるようですけれ
ども、私はしろうとでございますのでそういうことについてあまり詳しいことはよくわかりませんが、私の御
質問申し上げたのも、先ほど
河野委員が関連で御
質問になりましたように、いろいろ抜本的な
改正をするために
大臣が苦慮なさって、それを進めるためのこういうような
審議会を設けるとか、
懇談会を設けるとかいうお
考えであることはわかるのでございますけれ
ども、ただ
現状においては、現在ある
審議会なり協議会なりの
制度が十分に生かされていけば済む問題も多いのじゃないかと思います。いかにも整然として区別があるようでありますけれ
ども、新しく
審議会などをまたお設けになることによって、
屋上屋を重ねるのじゃないかもしれませんけれ
ども、むしろその連携が困難になって、はたして御
構想のようにうまく、抜本的な
改正を進めるために効果があるということになるかどうか、私は、そういう点がたいへんしろうと
考えで不安になりましたものですから、きょう御
質問申し上げたのです。これについては、私の御
質問申し上げました
趣旨も、
河野委員と同じ
考えで申し上げたのでございます。いずれにいたしましても、そういうような
審議会等をお設けになっても、ただ設けたというだけではなくて、究極の目的は
医療制度の抜本的な
改正にあるわけですから、ぜひそれが来年度にスムーズに行なわれるような
方向に向かって、そういうものの運営もされていきますように御要望を申し上げておく程度で、きょうは、この点はどんなことになっておるのかお伺いしたいと思っていたのでございますから、この点についての
質問はこれで終わります。
そこで、次に進みたいと思うわけでございますけれ
ども、こうした抜本的な
改正の問題と、もう
一つは、現在の
制度の中でも、私は
赤字解消のためにはいろいろなやり方があると思うのです。たとえば社会保障の
医療部門には、母子保健とか、肢体不自由児などの要保護児童政策とか、心身障害児などの
対策とか、精神衛生あるいは成人病
対策とか、救急
医療というような問題があるわけですね。そういうような公共的、社会的に処理されるものと、それからまた、社会
保険などのように個別的に処理されるものとあると思うわけでございますけれ
ども、前段に申し上げましたような公共的、社会的に処理されるような問題が、この
医療保険の中に、
健康保険の中にぶち込まれるというのですか、そういうところに入っていて、いわば個人の
責任ではなくて、国家で見なければならないようなものが、社会
保険の中にだいぶほうり込まれているのじゃないかと思うわけです。そういう
観点からも、これは社会的な
責任の問題で、公衆衛生というような
責任の問題でもあると思うのでございますけれ
ども、せんだって以来、東村山市の文化村に赤痢が集団的に発生しまして、住民にたいへんな混乱と不安を投げかけておる問題が出ております。これは非常に大きな問題だと思うわけでございます。これはたまたま大きな問題として出てまいりましたが、最近赤痢などの集団発生というのが全国各地で出てまいっておりまして、
国民がみんなたいへんに不安に感じております。また、けさの
新聞によりますと、せんだって以来問題になっておりました三島の社会
保険病院ですか、三島の病院でたいへん集団のチフスが発生して、けさの朝日
新聞な
ども大きくこの問題を取り上げておりますけれ
ども、この問題は特殊な問題で、何か妙に犯罪の疑いもあるということまで書いてございますから、一般的な赤痢の発生の問題と同一にはできないかもしれませんけれ
ども、ともかくも、何と申しましょうか、こういう伝染病、赤痢などの発生というものは、全体の国家としての文明のバロメーターになるようなものであって、年々日本にこういうずいぶんたくさんな赤痢が
——この問題のみじゃなくて、全国的にいまだに年間五万人も赤痢の発生がある、そんなようなことが出ておりますけれ
ども、これは対外的にもたいへん恥ずかしいことであると思うのですが、こういう文化村というようなところに、まことにその名に皮肉な非文化的な問題が発生している問題につきまして、あるいは三島の問題についてどのような処置をおとりになっておりますか、また、今後どういうようにして
国民の不安をなくしていく御
対策を持って
おいでになるのか、そういう点についてお聞かせいただきたいと思います。