○勝
澤委員 事務当局の答弁は、あとでまた、
大臣がいなくなってから聞きます。
そこで
大臣、私は、せめて決算
委員会に来て、ほかの、
予算だとかあるいは外務
委員会だとかいう政策の場でなくて、実際のあなたが一生懸命とってきた
予算というものがどういうふうに使われておるのかという点について、知っていただきたいと思うのです。片方ではこれだけ金が余っている。しかし片方では
在外公館なんかみんな借家だ、あるいは待遇の問題もよくない、いろいろ問題がある。でありますから、そういうのをいままでの固定概念でなくて、毎年毎年同じことを繰り返さないで、新しい角度から、こっちはむだなんだからこっちは切り捨てて、こっちにもらおうじゃないか、こういうことをしようとするならば、
外務省全体なら、まだうまくいく方法があるのですよ。
それで、いまここであなたから先ほど決算についての報告がありました。その中で、
移住者渡航費貸し付け金というのは六億一千六百八万一千円というのが、これが実は繰り越しになっておるわけです。これは繰り越したけれども、実は何も使われていないのです。実は必要がなかったわけです。もう少し詳しく申し上げますと、三十七年度に六億一千万繰り越して、そしてこれは七千人分の渡航の貸し付け費なんです。七千人分の渡航の貸し付け費をとにかく翌年に六億一千万繰り越しをして、そして三十八年度は、七千人分にプラス千人分を足して、そしてやったのですけれども、実際には千五百人しか要らなかったから、また繰り越しているわけです。結局、この渡航の実績を見てみますと、まさに
計画の半分しか行なわれていないわけでありまして、このことはやはり今日の
移住の政策というものをもう一回再検討しなければならぬときに来ているわけです。具体的に申し上げますと、三十七年度に一万一千人の
計画ですが、実績は二千二百一人です。三十八年度は八千人の
計画に千五百二十六人、三十九年度が四千人の
計画に一千百五人、四十年度が二千人の
計画に千百人、これほど
計画と実績が落ちているわけであります。この
計画に基づいていつも
予算を取っておいて、実際にはそれが
不用額あるいは繰り越しに回っているわけです。ですから私は言うのですけれども、ほかに
外務省としてまだやらにゃならぬことがたくさんある。いま
田原委員が
質問されたような問題等重要な問題があるわけでありますから、やはり必要に応じて
予算の分配を
考えながら、重点的な施策というものをやっていかなければならぬではないか。そういう意味で、前の
外務大臣もそうでした。ここへ来て初めて
移住の話を聞いて、そうですかと言って、善処しましょうと言って帰ったけれども、もうこの次の決算をやるときは
大臣が交代になったわけでありますから、きょうもあなたは聞いていって、努力しましょうと言って、この次に決算するときは
大臣がかわってこられれば、また努力をしましょう、こういうことになると思うのですけれども、これでは一体
外務大臣なんというものはだれがやっても同じじゃないか、けっこう
椎名さんでもできるわ、なんていう人はございませんけれども、やはり少しは実績を残していっていただきたいと思うのです。そういう意味で、私は、
移住の
状態についてあなたの率直な御意見をいただきましたから、
移住の
状態についていま話をいたしました。
それで、
移住の実績は私が申し上げたとおりでありまして、それから次に、事業団の問題なんです。事業団を見てみますと……。