○
参考人(
新井真一君)
事務局長を拝命いたしました
新井でございます。よろしく
お願いいたします。たいへん貴重な
機会をお与えいただきまして、まず厚く
御礼を申し上げます。しばらくいただきました時間の範囲内で、ごく簡単に御
説明を申し上げまして、御要望をいたしておきたいと思います。
お手元にあらかじめ三冊ほど
資料を提出してございますが、
知事、
市長からいろいろ本質問題の
お話がございましたので、ごく簡単に、
最初に「
万国博覧会について」という
資料をちょっとお取り上げいただきたいと思います。この点はごく簡単にいたしたいと思いますが、そこの十、十一ページをごらんいただきたいと思います。先ほど来
お話のございましたように、一八五一年から
欧米で、あるいはヨーロッパのほうで
万国博覧会が
開催されておるわけでございます。ごらんおきいただきたいと思いますが、特に十二ページに出ているように、初めて
欧米地域以外の
アジア・
アフリカ地域である
日本でやるということに相なったわけでございます。
それから、二ページにちょっとお戻りをいただきまして、特に重要と思われます点を二、三御指摘をいたしたい。その二ページに「
万国博覧会の定義」と書いてございまして、その中の(イ)でございますが、この種の
万国博覧会を行ないます場合に、国が直接
主催をする場合、もう
一つは国が認める
団体が
主催をする、こういうふうな
主催音別の分類がございますが、今回は後のほうでございますけれども、その次に書いてございますように、
外交上の
経路で招請されますということと、国が認めるという
意味は、
政府との合意によりまして、これを実施するということに相なるわけでございます。なお、
条約に基づいておるわけでございますが、
条約を詳しく見ますというと、やはり国の代表といたしまして
政府委員の
任命等もございますし、
政府の
責任のもとにおきまして
運営をするものというふうに御
承知おきを願いたいと考えるわけでございます。
それから、三ページのほうは種類でございますけれども、
一般博覧会と
特別博覧会とございます。今回は
一般博覧会の中での第一極でございます。
一種、二種の区別がございますが、
一種のほうは、
参加する
諸国は必ずみずからの
陳列館を建てる義務を負わされておる、そういう大
規模なものでございます。
それから、四ページのほうに、現在ございます
条約の
加盟国の名前が列挙されてございますが、
共産圏も含めまして、現在三十二カ国でございます。
次に、もう
一つの
資料をお取り上げいただきたいと思います。
日本の万博の
計画と今後どう進めていくかという問題について
お話し申し上げます。先ほど
知事、
市長からも
お話がございましたように、一ページをごらんいただきますと、一九七〇年、すなわち
昭和四十五年に
開催をする。それから
期間が六カ月の長きにわたるものでございます。
場所は
千里丘、これはもう
一つの
資料のほうに
地図も添えまして、
会場予定地の
概要を御提出してございますので、ごらんをいただきたいと思いますけれども、約百万坪の
予定でございます。
入場者総数は
延べ三千万人を見込んでおります。
出展の
参加国は五十カ国以上、これは最低でございまして、おそらく八十カ国にのぼるのではなかろうか。むしろ
国際館とも入れまして、そういう
数字になるのではなかろうかと考えております。
会場予定地の
概要も、
地図をごらんいただければわかるかと思いますけれども、
大阪の付近でよくこんなものが残っていたと思われるほどの絶好の
場所でございます。二ページでごらんいただきますように、海抜三十から七十メートルのなだらかな丘陵でございます。いい
場所ではないかと考えております。
それから四ページ以降、今後どう進めていくかという問題でございますが、まず第一に
組織の問題でございます。先ほど申し上げましたように、これを実施
運営いたします
責任の
団体といたしまして、
財団法人に早く切りかえる必要があるということでございます。現在私どものやっておりますのは、
任意団体としての
博覧会準備委員会でございますが、少なくとも、九月十四日に
日本開催が
決定いたしました以上、
責任のある
財団法人に改組する必要があるということで、十月上旬を目途に目下
組織づくりに専念をいたしておるような次第でございます。
それから
テーマの問題でございますが、この
万国博覧会は
テーマというものがございまして、これを
中心にいたしまして、
計画し練られたものが展示をされるというところに、
国際見本市とは全然違った
万国博覧会の本質があるわけでございますので、
テーマの
決定ということがまず第一でございます。この
テーマがきまりましてから
会場計画あるいはいろいろな問題が
展開をするわけでございますので、
テーマが非常に急ぎますという
関係上、十八名の
テーマ委員会をすでにきめさせていただきまして、九月一日に第一回の会合を開きまして、少なくともこの秋ぐらいまでにはおおむね指向と申しますか、
中心になる
テーマの考え方、
方向をつくってまいりたい、こういうふうに考えておるわけでございます。なお、その
テーマの問題にいたしましても、五ページのところに書いてございますように、
世界の
文化の
多様性を容認した上で、その融和の
可能性を期待するようなものであって、万国の方に喜んで
参加していただくような
方向で考えてまいりたい、こう考えております。
その次をめくっていただきまして、
会場計画の策定でございますが、これも
テーマがきまりましてから
展開をしなきゃならぬことに相なるわけでございますが、ただ、
条約上を見ますと、やはり
参加をいたします
各国も
かなりの
お金が要りますことと、事前に
日本の
計画を見まして
参加しようかどうかという
検討を要しますので、前
びろにこの点は示してお呼びかけをしなきゃならない。そういう点がございますので、
条約によりますと、三年前、したがって来年末ぐらいまでには
会場計画というものはこんなものでございますということにいたしまして、呼びかけをいたす
段取りに相なるわけでございます。
その次に
資金計画でございますが、先ほど
知事からも
お話がございましたように、
外国館の
参加、あるいは
民間の
出展等も全部入れまして、あの百万坪の中にどういう
建設投資をやるかという点については、現在のところ
試算で千二百億円と見込んでおります。これも
テーマがどうきまり、
会場計画がどうきまるかによっていろいろ
変更のあろうことは申すまでもございませんけれども、大体かっこうをつけるにはこんなものであろうということで、千二百億を見込んでおるわけでございます。右のほうをごらんいただきますと、その内訳が出ておりますけれども、これは百万坪の
土地買収、あるいは
荒造成あるいはそのための
金利、こういう
用地費関係は除いております。おおむね
荒造成二十五億、
金利等も
かなりばく大なものでございまして、おおむね六、七十億だと思っておりますけれども、そういう
用地関係は除きました上で千二百億円は要るのだということになるわけであります。ただし、その右のほうの二番目に書いてございますように、
参加出展者が
お金を持ってまいりましてやっていただくものがおおむね八百九十億と考えておるわけでございます。中には
外国館あるいは
民間のもの、時に第一番のほうには
政府館とかあるいは
地方公共団体館とか、これはおそらく
大阪館とか、
東京館とが、こういうものでございますが、それは別にいたしまして、
博覧会の
団体といたしまして、
施設整備費としては三百十億というような
試算を現在行なっておるようなわけでございます。なお、四十一年度といたしましては、特に先ほど申しましたように、
かなり前
びろに段取りをつけていかなきゃなりません
関係上、実際の
土建工事に先立ちます測量、
調査、このような
経費といたしまして、約八億円を要する見込みでございます。
なお、ここには書いてございませんけれども、特に九月十四日以降、PRの
関係につきましては、相当長期
計画を
検討中でございまして、近くPR
委員会等、専門家の御
意見も拝聴いたしたい、こう考えておるわけでございます。
大体、以上が
説明でございますが、特にこの際せっかくの
機会でございますので、御要望さしていただきたいと思いますが、先ほど
知事、
市長からも
お話がございましたのでありますけれども、特に四十一年度の当初の
調査、測量
関係の費用、この点につきまして特段の御配慮をいただきたいと思うわけでございます。ただ、全体の
計画といたしまして、それをどうするかこうするかという問題は、もう少し
関連公共投資等の問題の詰めと同時になってまいるかと思いますが、とりあえず、四十一年度といたしまして、急いでやらなければなりません
関係がございますので、八億円の要望をいたしております点については特段の御配慮をいただきたい。
もう一点は、御
承知のように、四十五年に行なうわけでございまするし、四十五年ぐらいに
団体としては初めて金が入ってくる。入場料とか、あるいは敷地の費用とか、そういうもので前渡金をとりますれば、四十四年、四十五年ごろに初めて
お金が現実化するわけでございまするけれども、それまでにいろいろな
運営、準備といたしまして、相当な
運営の金も要るわけでございますし、
建設の金も要るわけでございます。そういう
意味で、つなぎ融資の問題が
かなり重要な問題と相なります。この点につきましても具体的にまたいろいろ御要望いたしたいと思いますけれども、御配慮いただきたい、こう思うわけでございます。
それから、なお最後の一点といたしまして、何と申しましても、私ども
大阪において行なうわけでありますけれども、やはり中央
関係の、国におきます連絡、協力
体制の確立と申しますか、さような点も今後まあ仕事の
展開に応じまして、時期等は御
検討いただかなければならぬかと思いまするけれども、十分な御
指導、御配慮をいただきたいと思うわけでございます。ありがとうございました。