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1965-08-12 第49回国会 衆議院 決算委員会 第4号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和四十年八月十二日(木曜日)    午前十一時十一分開議  出席委員    委員長 堀川 恭平君    理事 押谷 富三君 理事 白浜 仁吉君    理事 田中 彰治君 理事 勝澤 芳雄君    理事 長谷川 保君       福田  一君    神近 市子君       小林  進君    兒玉 末男君       堂森 芳夫君    山田 長司君       吉田 賢一君  委員外出席者         大蔵事務官         (国有財産局         長)      松永  勇君         会計検査院事務         官(第五局長) 宇ノ沢智雄君         日本専売公社副         総裁      大槻 義公君         日本専売公社総         務理事企画部         長)      武樋寅三郎君         日本専売公社理         事(管理部長) 山口 龍夫君         日本専売公社理         事(販売部長) 牧野 誠一君         専  門  員 池田 孝道君     ――――――――――――― 八月十二日  委員栗原俊夫君及び松原喜之次辞任につき、  その補欠として小林進君及び兒玉末男君が議長  の指名委員に選任された。 同日  委員小林進君及び兒玉末男辞任につき、その  補欠として栗原俊夫君及び松原喜之次君が議長  の指名委員に選任された。     ――――――――――――― 八月十一日  一、昭和三十八年度一般会計歳入歳出決算    昭和三十八年度特別会計歳入歳出決算    昭和三十八年度国税収納金整理資金受払    計算書    昭和三十八年度政府関係機関決算書  二、昭和三十八年度国有財産増減及び現在額総    計算書  三、昭和三十八年度国有財産無償貸付状況総計    算書  四、昭和三十八年度物品増減及び現在額総計算    書  五、歳入歳出の実況に関する件  六、国有財産増減及び現況に関する件  七、政府関係機関の経理に関する件  八、公団等国資本金の二分の一以上を出資し    ている法人の会計に関する件  九、国または公社が直接または間接に補助金、    奨励金助成金等を交付しまたは貸付金、    損失補償等財政援助を与えているものの    会計に関する件 の閉会審査を本委員会に付託された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  昭和三十八年度一般会計歳入歳出決算  昭和三十八年度特別会計歳入歳出決算  昭和三十八年度国税収納金整理資金受払計算書  昭和三十八年度政府関係機関決算書  (日本専売公社関係)      ――――◇―――――
  2. 押谷富三

    押谷委員長代理 これより会議を開きます。  本日は、委員長が所用のためおくれまするので、その指名により、私が委員長の職務を行ないます。  昭和三十八年度決算を議題といたします。  本日は、日本専売公社関係につきまして審査を進めます。  質疑の通告がありまのです、これを許します。勝澤芳雄君。
  3. 勝澤芳雄

    勝澤委員 私は、専売公社質問に入る前に、まず委員長代理にお尋ねをいたしたいと存じます。  それは、昨日の理事会で、当委員会に、国有財産の小委員会設置をせよという要求が、自由民主党田中理事からありました。われわれ社会党賛成でありますので、小委員会設置要求したわけでありますが、自民党党内事情によって、しばらく待ってもらいたいということで、きょうに引き継がれたわけでありますが、小委員会設置について、自民党として、どういう経過になられたか、まずその経過最初にお尋ねいたしたいと存じます。
  4. 押谷富三

    押谷委員長代理 昨日、国有財産関係につきまして、小委員会設置要望があり、相談をいたしたのでありますが、この問題は非常に重要な問題でありまして、自由民主党といたしましても全員前向きに、しっかりこれに取り組むということについてはずれも賛成をし、激励を受けているのであります。しかし、国会運営につきましては、やはり党にはそれぞれ機関がありますから、それぞれの機関にはかりまして、小委員会設置するかどうかを相談をいたしたのでありますが、大体、閉会中における小委員会設置はいたさないのが、おおむね前例らしいのでございまして、それは制度としても、法律的にも根拠はありませんけれども、前例としては、おおむね小委員会をつくらないというようなことになっているようであります。これは調査の結果、そういうことが明らかになったのでありますが、同時に、問題が大きいのですから、少数委員にまかしてこの問題を取り調べるよりは、この審査は、わが党の全員はもとよりのこと、社会党方々その他全員方々に、小委員を――かりにするにしても、全員が小委員になるくらいな努力を傾けなければならぬ問題であって、したがって小委員会をつくらずに、全員によりまして、この問題にしっかり取り組む、こういう方針にきまりましたので、御了承を願いますために、昨日来いろいろお話を申し上げているような次第であります。
  5. 勝澤芳雄

    勝澤委員 そこで、参議院におきましては、御案内のように、国有財産の小委員会が持たれまして、精力的にこの小委員会が行なわれておるわけであります。参議院の中では、自由民主党賛成をされて小委員会を持っておるにかかわらず、衆議院において、いかなる理由で、小委員会を持てないのかという点を、ひとつ衆議院参議院の違いを、同じ党でありながらなぜ衆議院に持てないのかという理由を、御説明願いたい。われわれ社会党が考えるならば、特にいま国有財産の問題で一番注視されている問題は、御案内のように、自由民主党国会対策委員長であります中野四郎さんのいま借用している土地問題につきまして、参議院のほうでは審議が行なわれて、新聞で報道されるところによりますと、御本人も、出席をして釈明をする、不正はない、こう言われておるわけであります。ですから、衆議院の現役の議員で、自民党国会対策委員長というような方が、参議院に行って釈明をするよりも、われわれ衆議院の中でその点を究明することが、同じ同僚として当然なことだと思うわけであります。それを、自由民主党の中でそれぞれの機関というけれども、私は国会運営は、わが党の例によるならば、小委員会を持つか持たないかというのは、その所属しておる委員会だけでできることだと思います。また、かりに党に持ち帰って相談するといたしましても、せいぜい国会対策委員会程度でできるものだと私は思います。そうすると、なぜできないかというならば、国会対策委員長中野四郎さんだからできないということになって、ますます世間に疑惑を生むと私は思うのでありますが、その点について、私たちは十分きのうから申し上げておるわけでありますから、申し上げたままを御質問しておるのでありますから、ひとつその御解明を賜わりたい。
  6. 押谷富三

    押谷委員長代理 お答えいたします。  参議院におきまして小委員会をつくっているのは、いま御発言のとおりであります。しかし、参議院につくったからといって、この重要問題を少数の人にゆだねて審査をするよりも、やはりもう全員方々がこの国有財産の大問題についてはしっかりお取り組みを願う、またその審査段階におきまして、参議院国会対策委員長調べたということもあれば、衆議院のこの決算委員会におきましてそれを喚問することも、決してそれを拒否するわけでもありませんし、しっかり前向きな姿勢で、この問題には取り組む。その取り組むためには、少数委員方々によってこっそり調べられるよりは、堂々と公に、全員かかってやろうというのが本旨であります。
  7. 勝澤芳雄

    勝澤委員 小委員会よりも本委員会のほうがいい、こう言われております。しかし、本委員会出席は、委員長代理が御案内のとおり、実は、名札があっても一度も本委員会に出たことのない自由民主党方々が多いわけでありまして、ですから、委員長代理が言われておることはことばではよくわかります。少数よりも全員が――しかし全員が出たことのないこの委員会全員でやる、全員でやるということは、ますます審議をおくらせて時をかせごうとする陰謀にすぎないと思うわけです。これははなはだ残念だと思うのです。  そこで、それでは全員でやるというならば、前向きでとにかく大いに努力をしようとするならば、それでは休会中における委員会を開くにあたって、委員会回数相当ふやすことについては、御賛成願えるわけですね。
  8. 押谷富三

    押谷委員長代理 お答えいたします。これは勝澤さんの御意見、ちょっと、だいぶすりこ木のように木が回っているようでありますけれども、決して全員出席せなければやらないという方針ではないので、調査をしたいと思う希望者は、それは漏れなく審査に加わり得るという態勢をもってこの審査に取り組む、というのが本旨でありますから、そこで全員出席することを希望いたしますが、何ぶんにも重要問題でありますから、今日までお顔を見せておられない委員方々も、この問題に関する限りはしっかり出席をいたされて、全員に近い体制を整えたいと思っているのであります。また同時に、その調べ内容におきましても、回数をたびたび開けというお話でありまして、これも決してわれわれは不賛成をいたしておるのではありません。絶対前向きに審査協力をさせてもらうという態度をもって、この問題に対処いたしますから、御了承を願いたいと思います。
  9. 山田長司

    山田(長)委員 どうも代理委員長に文句を言うのは何となしにおとなげない話だけれども、われわれが小委員会を設けようとした趣旨というものは、本委員会だってこういう状態なんですから、まして休会中に委員会を開いたって、実際集まらないですよ。そこでやはり集まれる人たちを小委員にして、重要な問題があるから審議しようというのが勝澤委員の昨日からの主張なんですよ。それから先ほど言われた休会中に開くという問題については、これは従来もロッキード、グラマンの問題のときなどは、事が重大なので、開会中に審議を終わらなかったときに、休会中に小委員会を設けてやった事例があるのです。そういう事例が、事重大な問題については、やはりこれが審議に当たっておるのですよ。だから今度の場合だって、国有財産の問題は特に重大だというのだから、全員の人で集まってというもっともらしい話なんですが、本委員会だってこれだけの人員なんですから、とてもこれから夏じゅう休会中に委員会を開くといってみたって、実際集まらないですよ。やはりちょっと休憩してもいいから、そういうことをよく趣旨を話して、最後の結論を出すような努力をしてきてもらいたいと思いますが、どうですか。
  10. 押谷富三

    押谷委員長代理 お答えいたします。  昨日から、この問題で皆さんの御要望もあることですから、前例等調査いたしまして、いま非常に重要な問題で小委員会をつくったという例もお示しのようであります。それはそういうこともあったと思いますが、原則としては、小委員会はつくらないで、委員会において審査をするという行き方が休会中における審査の行き方のように承っておるのであります。これは一つの参考的なもので、それあるがゆえに小委員会をつくることを拒否しておるわけではないので、この問題は、あくまでも小委員という限られた人だけで調べるよりは、むしろ全部の人が加わる――もちろん全員といったところで、欠席する人もありますし、また興味を持たない人もあるかもわかりませんが、しかし希望者は全部加わって、前向きにこの問題にしっかり取り組む、こういう体制でこの問題に取り組んでもらいたいというのが、わが党委員の一致した意見であり、そして党の国会対策関係委員会あるいは執行部等意見を徴しまして、わが党の家庭事情からいきますと、一応そういうことになっておりますから、御了承を願います。
  11. 山田長司

    山田(長)委員 家庭事情と言ったり、執行部相談すると言ったりして、まことにこれは不明確なものです。そこでさらに言っておきたいことは、小委員会を設けなければならないというのは、事と場合によっては参考人なり証人なりを呼ばなければならないような事態が起こったときでも、出席がよくなければ、これは呼べないことですよ。どうしたって、これは本委員会では、こんな状態ですから、成立しないのですから、できないことですよ。それじゃ調査内容によっては進行させることができない、こういう状態があるから、われわれは小委員会の設立を強く要請しているのですが、とにかく家庭事情で、党の本部のほうで、執行部のほうで、つくっちゃならぬということなんでしょう。これは委員長代理であっても、そういう使命を帯びているだろうと私は思いますから、この際言うのですが、奥歯にもののはさまったようなことでなく、はっきりひとつ言ってもらいたいのです。
  12. 押谷富三

    押谷委員長代理 山田君にお答えいたしますが、これはもう昨日ずいぶん党の各機関とも相談をいたした問題でありますし、こういう問題はなるたけオープンに大ぜいの人に加わってもらって、しっかり前向きに調べてもらいたい。それがためには、少数の人によって小委員会審査をされるということも決して悪いわけではありませんが、それよりも全員が当たる……(山田(長)委員全員が出てきた例がない、こんな状態だから言うのですよ。」と呼ぶ)だからこれは重大な問題ですから、わが党も督励いたしまして、委員はなるたけ多く出てもらうようにもいたしますし、また他派の御協力もいただきまして、こういうふていさいなことのないようにいたしたいと存じておる次第であります。
  13. 勝澤芳雄

    勝澤委員 小委員会設置することについては、わが党だけでなくて、自民党の中にも賛成している方々があるわけであります。少数よりも大ぜいのほうがいいといいましても、現実には少数論議をしても、大体現在出席しているくらいでできるわけでありますし、発言をしたい人は、小委員会といえども自由に発言でき、自由に審議できるわけであります。したがって、小委員会設置できない理由というのは、先ほど御答弁がありましたように、お家の事情党内事情もあると思うのです。しかしやはり一応、国会の中に小委員会をつくることを自由民主党が拒否しているということは、自由民主党国会対策委員会が拒否している、すなわち国会対策委員長中野四郎氏が、自分は国有財産の問題で審議をされるのが困るのだということが、私は一番中心のように思えてしようがないわけであります。しかし多勢に無勢といいますから、採決でやればいまは勝つようですけれども、採決できめるわけにもまいらぬですから、この問題は、われわれはあくまで小委員会設置していただくという強い要望を持っておりますし、それからもしあなたのほうが御熱心に審議をしたいというならば、ひとつ委員会を開く回数くらいは、この休会中といえども委員会をひんぱんに開いて、そうして開いた中で、当然小委員会を持つべきだという意見賛成してくれると思うのです。実はそれほど小委員会を持たなければならぬ問題がたくさんあるわけでありますから、ひとつそのときに譲りまして、あと打ち合わせ会で、私は委員会をどういうように開くかについて御相談いたしたいと思いますので、一応質問はこれで終わりまして、次の質問に移ります。  次の質問は簡問でございますから、まず大蔵省国有財産局長に、国有財産の問題で、最初質問いたしたいと存じます。  御案内のように、今日国有財産の不法不当な使用という問題につきまして、先般の通常国会以来論議をされておりまして、最近参議院決算委員会においても論議され、参議院では国有財産小委員会までいま持たれておるわけであります。衆議院におきましても国有財産小委員会を持てというわれわれの要求について、いまやりとりがあったような経過で、衆議院のほうでは困るというような状態になっておるわけであります。このことはやはり国有財産の問題について国民が大きな疑惑を持っておるということであります。したがいまして、前の国会におきまして、いまの開発銀行総裁の平田さんの土地の問題につきまして質問をしたあとで、御案内のように、大蔵省関係終戦後の人たち国有財産払い下げ状態についてお調べを願う、ということで要望いたしておるわけでありまして、その一部につきましては、江守国有財産局長から、五月十日現在について、非公式に私のところに御説明がありました。その後の調査状況はどうなっておるのかという点をまずお尋ねいたしたいと存じます。
  14. 松永勇

    松永説明員 江守局長からこの問題の引き継ぎを受けまして、この問題の重要性をよく認識しておりますが、先生に対しては江守局長から申し上げましたとおり、この調査というものはなかなか容易なことではない。その間非常に多くの人が入れかわっておりますし、それから売り払いの決議書にはただ氏名があるだけで、職業、官職というようなものがございません。そういう関係で、非常に多くの人が入れかわっておるという関係で、調査が非常に難渋いたしております。しかしながら前国会で前江守局長が御答弁いたしましたように、私たちとしては鋭意その努力を続けている状況でございます。
  15. 勝澤芳雄

    勝澤委員 この調査結果に基づく資料は、国民の多くの人たちは、必ず国会に出されるであろうし、その中身はいかなるものかという点について相当注目をされているわけであります。大蔵省としても、国会で約束した事項でありますから、いま調査を進めておられる。できるだけ疑惑を払拭するために、早い機会に私はこの資料を出されることを特に要望いたしておきます。
  16. 山田長司

    山田(長)委員 ちょっと関連して、国有財産局長にお伺いいたします。  実は日本銀行地下室に十六万一千カラットのダイヤモンドがあるわけであります。数回にわたって、この決算委員会では日銀の地下室調査をしております。最近やめた田中大蔵大臣も、この調査に、二月ころと思いますが行きました。それで、そのときに国民の納得いく姿においてこのダイヤ処理はすみやかにやるということを言われました。その後の経過はどうなっておるのか。それからばかやろう解散のときですね、これはいまから十年くらい前になると思いますが、これは吉田さんのときですね。社会保障のために使うということで、この法案はまさに日の目を見るところにきておったのが廃案になりまして、今日に至っております。すみやかに処理すると言われた田中大蔵大臣あとを継がれた形になるわけですが、国有財産局長に、その後の経過をお伺いしておきたい。
  17. 松永勇

    松永説明員 十六万一千カラットのダイヤにつきましては、これを鋭意処分するという考えのもとで、現在慎重に検討中でございます。処分するにあたりましては、当然予定価格をつくるという関係で、予定価格をつくることを前提とした評価をやるということになります。本年度はその評価を行なう予算として、所要のものも四十年度予算に計上されております。この予算をもって売り払いの前提となる評価を本年度中に完成いたしたい、したがって処分はそのあとできるだけ早くということで、処理の方法を現在検討中でございます。
  18. 山田長司

    山田(長)委員 当の決算委員会人たちももちろん知らないし、さらにまた政府の要路の人たちも知らないと思われるプラチナですが、プラチナ数量アメリカへどのくらい終戦直後やったのか、この資料を私は提出してもらいたいと思います。アメリカにやったプラチナです。委員長、これはあと資料要求しますが、相当の量ですから、この点、財産局長、どういうように知っておりますか。
  19. 松永勇

    松永説明員 いまアメリカが占領中に持っていったプラチナの数がどの程度あるのかということを確かめ得るかどうか、確かめ得るとしても、その数字が幾らになるか、現在よく承知いたしておりません。後ほど調査いたしまして、御報告いたしたいと思っております。
  20. 山田長司

    山田(長)委員 向こうへ渡してしまったから知らずにいるということでは困ると思うのです。国氏の財産アメリカに渡っているのにかかわらず、これは、いままで当委員会人たちも実際は知らずにいたことが最近になってわかってきているのですから、その数量は必ずあなた知っていなくてはならぬはずです。全然この点わからないということですから、資料の提出は至急にひとつお願いしたいと思います。
  21. 松永勇

    松永説明員 資料につきましては、調査の上、提出いたしたいと思います。
  22. 勝澤芳雄

    勝澤委員 それでは専売公社にお尋ねいたしたいと存じますが、まず最初に、専売公社総裁出席要求をいたしておいたわけであります。いかなる理由出席できないのか、その点を、まず専売公社当局より詳細に説明願いたいと思います。
  23. 大槻義公

    大槻説明員 総裁は、私の承知しているところでは、昨日夕方からお疲れのようでございまして、本日休養するという連絡を受けまして、当委員会にも、出席の要請があったことは総裁承知していると思いますが、所要手続をとって、静養させていただいておる、このように思っております。
  24. 勝澤芳雄

    勝澤委員 総裁は、お休みになるときはどういう手続をされるのですか。それで、いつ何時に、どういう御病気で、どういう状態で、国会出席できないという連絡があったのですか。
  25. 大槻義公

    大槻説明員 私、病状についてはつまびらかにいたしておりませんが、先ほど承知いたしましたところでは、医師診断を受けて、委員部のほうに手続をするというふうに承っております。
  26. 勝澤芳雄

    勝澤委員 医師診断いつお受けになりました。
  27. 大槻義公

    大槻説明員 今朝かと思います。
  28. 勝澤芳雄

    勝澤委員 先ほど委員部のほうから、家に電話をしていただきまして、お手伝いさんが出て、総裁はいま病院に行っているという話であります。先ほどの話ですよ。あなたの話と食い違っておるじゃありませんか。先ほど電話をかけた。副総裁、あなたの御答弁はそれは間違いですよ。いつ医師診断を受けられて、そして、これなら無理だ、お休みなさいと言われたのですか。
  29. 大槻義公

    大槻説明員 私は秘書役から、こちらへ、委員会出席のために公社を出ますおりに、診断を受けて、そのような手続をする、ということを聞いてまいりました。
  30. 勝澤芳雄

    勝澤委員 秘書役というのは、出ておるのですか。
  31. 大槻義公

    大槻説明員 参っておりません。
  32. 勝澤芳雄

    勝澤委員 秘書役というのをすぐ呼んでください。  いまのお話内容ですと、秘書役があなたに話をされたということと、いま事務局のほうから自宅へ電話をかけて聞いた話とは、食い違いになっておるということはおわかりになりますね。あなたは、けさ医師診断を受けられたと言われた。先ほど委員部から電話をかけていただいたら、いま医者に行っておる。それで、あなたがこちらへ出られるときに、秘書役から話をされた。秘書役があなたにうそを言っておるような話になっておるじゃありませんか。いかがですか。
  33. 大槻義公

    大槻説明員 私が申し上げましたように、診断の点については、私が出かけるときに、そのように秘書役から聞いた次第でございます。
  34. 勝澤芳雄

    勝澤委員 ですから、秘書役の話をあなたは聞かれた。私は、いま委員部からおうちへ電話をかけて聞いていただいたわけです。それは食い違っておる。いま医者に行っている、総裁はおりません、こういうお手伝いさんの話だった。そうすると、医者にかかってだめだと言う。ですから、私は、医者に行けるんだったら、なぜ国会に出てこないのか。なぜ私がこう言いますかというと、六日の日に専売公社決算をやるから総裁に出てきていただきたい――これは今年度の決算なんです。当委員会で正常に各省ごとにやってきて、専売公社という順で決算をやる。決算質問をやろう。そのときに、総裁は、どういう言いまわしかといいますと、委員長の報告によりますと、参議院議院運営委員会で進退の問題について意思表示をいたしております。こういう段階でありますから、ひとつごかんべん願いたい。参議院委員会でも、衆議院法務委員会でも遠慮をしていただきましたから、ぜひ遠慮してもらいたいと言うんで、まあやむなく了解をいたしましたところが、九日の月曜日に、御案内のように、大蔵委員会に出て、総裁は御答弁されているわけであります。大蔵委員会に九日に出れる人が、六日の日になぜ出れないのかという点で、私は疑問に思うわけです。六日の委員会に出れなくて、なぜ九日の委員会に出れたのか。専売公社の当局として、どうお考えになりますか。
  35. 大槻義公

    大槻説明員 国会審議の場に出席の要請がある場合には、私は、総裁として要請にこたえて御質疑を受けられるのが当然だと思います。しかし、今回の場合は、私は御様子がどのようであるかは承知しておりませんけれども、そのような、先ほどのような次第で、出席がむずかしいということであってみれば、この点は御了承いただきまして、私がかわって御質疑にお答えしたい、このように感じております。
  36. 勝澤芳雄

    勝澤委員 あなたでできる質問はあなたで御答弁をしていただきます。あなたでできないことがあるから、六日の日に来てくれという要請をしたわけです。ところが、先ほど言いました理由によって、遠慮してもらいたい。まあ、不満ですけれども、了解をいたしました。ところが、九日に出ておるわけであります。これは自民党といえども、私は、決算委員としては許すべきことじゃないと思う。決算委員会には出れないけれども、大蔵委員会には出れる。まさに委員会軽視もはなはだしいと思います。そこで、私はあなたに、それでは、総裁が六日の日に欠席をしたいきさつと理由、それからきょう欠席している理由というものを、ひとつあなたが、国会決算委員会の名において、調査をして当決算委員会委員長にその経過を御提出願いたいと思います。よろしゅうございますか。
  37. 大槻義公

    大槻説明員 よく調べまして、委員長に御連絡いたします。
  38. 勝澤芳雄

    勝澤委員 それから、委員長にもお願いしておきたいのですが、委員長には、六日の日に委員会に出れなかったにかかわらず、九日の日にどういう理由で出たのかという点を、決算委員長として、ひとつ総裁に照会をされて、次の委員会に報告できるようにしていただきたいと思いますが、よろしゅうございますか。
  39. 押谷富三

    押谷委員長代理 了承いたしました。
  40. 勝澤芳雄

    勝澤委員 それでは、前回、田原委員からたいへん問題になりました点をまずお尋ねいたしたいと存じます。  総裁は過般外国旅行をされたようであります。その外国旅行の旅行の中で不明朗な点がある、ということが田原委員から指摘をされました。いつ、どういう日程で、どういうふうに行かれたのか、それから奥さんとどこで落ち合って、どういうふうに行かれたのかという点について、御説明願いたいと思います。
  41. 大槻義公

    大槻説明員 総裁の海外旅行の出発は六月十五日、帰国の当初の予定は七月十日でございましたが、実際には七月九日に、一日帰国を早められました。旅行の目的は、専売公社のアテネの事務所の開所式に出席し、及び同事務所の開設に伴う関係各国の諸機関との事務打ち合わせ、並びに欧州各国におけるたばこ事情の視察、こういうのが旅行の目的でございます。その間、アテネに行かれまして、ソフィア、ベオグラード、イスタンブール、ブラッセル等を経てお帰りになったわけでありますが、御質問総裁夫人の件に関しましては、私の承知いたしておりますところでは、総裁とは別に夫人は出発され、早く出発され、早くお帰りになったように聞いております。アテネの開所式には所一緒に出られたということは伺っておりますが、それ以外の点については、私は承知しておりません。
  42. 勝澤芳雄

    勝澤委員 前回の委員会で田原委員からこれが質問をされましたところ、様子がわからないからお調べをするということだった。いまのお話では、そのお調べもまだ不十分のように私は思うのです。質問をされたことについては、やはり詳細に報告をすべきだと私は思いますが、これは副総裁という立場で言いにくければ言いにくいなりに、それでは田原委員に、こうなっておりますという説明をしておくべきだ。それを何もしていないじゃないですか。私は、そのことが、委員会というものをないがしろにしている、国会というものをないがしろにしている、まさに今日の選挙違反と同じだ、何も悪いという考え方を持っていない、けしからぬと、あちらこちらから言われるのは当然だ、こう思うのです。いまのあなたの御説明を聞きましても、田原委員質問された中身について何も答弁になっていないと私は思う。当時出られておった人で、理事がいるわけでありますから、補足をして、もう少し詳しく説明をしてください。
  43. 武樋寅三郎

    ○武樋説明員 田原先生から、先般の決算委員会で、私に御質問がございました。どこへどういう用事で行かれたか、旅費額はどれくらいであったかという話でございました。いま副総裁からお答えがあったとおりでございますが、旅費額は百十四万五千円でございます。
  44. 勝澤芳雄

    勝澤委員 あなたの持っている資料をこちらへ出してください。旅行日程その他。それから前回ここで発言されたのは、私の聞き違いかもしれませんけれども、旅費は七十万程度と私は聞いております。いまそれが百十四万、それはもう資料なしであなたが答弁されましたから、百十四万が正しかったということでけっこうですから、ひとつ資料をこちらに出してください。
  45. 武樋寅三郎

    ○武樋説明員 先般七十万円と申し上げまして、事実と違ったわけでございますけれども、大体飛行機の代金をうしろですぐ速算いたしましたものですから、ああいったことになったわけでございます。
  46. 勝澤芳雄

    勝澤委員 旅行日程と費用の概算の資料を出してください、お返ししますから。
  47. 押谷富三

    押谷委員長代理 武樋総務理事、これは勝澤委員からの御要請もありまするので、その資料委員長より要望いたしますから、委員会を通じてお出しをいただきたいと思います。
  48. 山田長司

    山田(長)委員 関連。旅費の概算だけでなくて、不明確な御答弁のようですから私は申し上げるのですが、総裁の出発したときと、それから歩かれた行程と、それから、わかれば、奥さんの出発の期日は前だったというから、前から、それから先に帰られたというから、先に帰られた日程、それはいずれ明確にすることはできるわけですから、この際に旅費だけじゃなくて、動かれた日程、宿泊地まで全部わかるはずです。これはやっぱりこの機会に明らかにしたほうがいいと思うのです。この点も委員長からひとつ……。
  49. 押谷富三

    押谷委員長代理 いま山田委員からの御要望資料も、委員長の手元を通じまして、御提出をお願いしたいと思います。
  50. 勝澤芳雄

    勝澤委員 いまこの資料を見せていただきますと、旅費は、日当三千四百円かける二十五日、八万五千円、宿泊料一万五百円かける二十二、二十三万一千円、航空費八十二万一千六百五十円、雑費七千四百六十四円、計百十四万五千百十四円というのが、二十五日間の旅費で支払われておるわけでありますが、これでローマに二日、それからアテネに四日、それからソフィヤに四日、それからベオグラードに三日、イスタンブールに四日、ブリュッセルに二日、アムステルダムに二日、ハンブルクに一日、こうなっております。この前問題になったのは、奥さんと打ち合わせしてこの日程が組まれた。だから奥さんとどういうふうに一緒に旅行されているのか。むろんその費用は御本人が払われておるわけです。それはどうなんですか。
  51. 大槻義公

    大槻説明員 総裁夫人の日程は、先ほど申し上げました程度しか私は承知しておりません。ギリシアで御一緒になられたということを承知しております。夫人の旅費等についての御質問でございますが、これは公社からは払っておりませんので、御了承いただきます。
  52. 勝澤芳雄

    勝澤委員 いずれまた御本人が来たときに、中心になって質問をおやりになりました田原委員からすることにいたしまして、まああまり私個人的な問題については聞くつもりはございませんので、この程度にいたします。  次に、いま御案内のように、専売公社は、小林理事の問題をめぐりまして、選挙違反で、各所に社会的な問題として発展をしているわけであります。副総裁として、どのように責任をお考えになっておりますか。
  53. 大槻義公

    大槻説明員 御指摘のように、今次参議院選挙に関連しまして、公社の職員の中から数多くの被疑者を出し、世間の注目を強く浴びました点については、私、副総裁といたしまして、また総裁を補佐する者といたしましても、まことにこの事態は遺憾に存じ、責任を感じている次第でございます。
  54. 勝澤芳雄

    勝澤委員 それで、その責任をお感じになっておる。ましてや六月の十五日といいますと、参議院選挙がもう始まっておるわけでございまして、そのときには総裁はいらっしゃらないわけでありますね。総裁参議院選挙の途中で欧州へ行かれた。そのあとを引き継いであなたが継裁のかわりでやられておったわけでありますが、そういう点からいきましても、責任を感じて、どのようにその責任をとられるのか、責任をとる必要があるではないだろうか、私はこう思いますけれども、あなたのお考えを聞きたいと思います。
  55. 大槻義公

    大槻説明員 責任をどのようにとるかという御質問でございますが、私自身としては、責任は感じております。おりますけれども、私の、事、進退の問題に関しましては、総裁におまかせして、私はきめたい、このように考えております。
  56. 勝澤芳雄

    勝澤委員 専売公社の人事というものは、総裁、副総裁はどうなっているのかわかりませんけれども、任命はどこでされているのですか。
  57. 大槻義公

    大槻説明員 総裁の任命は、専売事業審議会の議を経て、大蔵大臣が任命されることになっております。副総裁以下の任命は、総裁によって行なわれます。
  58. 勝澤芳雄

    勝澤委員 そこで、いま小林理事の選挙違反が各所に摘発されておりますが、ああいう事実をやっておったということは、あなたはむろん知っておったのでしょうね。もし知らないでああいうことがやられたとするならば、ああいうことをやった人たちの責任もまた重大だと思う。その点はいかがですか。
  59. 大槻義公

    大槻説明員 選挙につきましては、私ども公社職員としては、特別な、公務員に準ずる選挙活動の制限がきめられているわけでございますから、そうした法規にたがうことがないようにということは、累次私どもが職員に示していたところでございます。したがいまして、最近のような事態になるということは、もとより私は思っておりませんでした。しかし、このようなことになりましたことについては、私どもの監督が行き届かなかったという点を深く反省し、感じておる次第でございます。
  60. 山田長司

    山田(長)委員 少なくともこの問題は公金の流用がなされておるのじゃないかという疑いが現在かけられておるわけです。私は、これらの事実が事実として明確になった場合には、総裁がいない留守の仕事は全部副総裁が責任を負う立場にあったはずだと思う。これは上司から自分の任命がなされているにしても、少なくともそのくらいなことについては十分責任を感じた態度をとられることがあってしかるべきだと私は思うのですよ。ただ口だけの責任では相すまぬ段階にきているのじゃないかと私は思いますが、この点どうですか。
  61. 大槻義公

    大槻説明員 私は総裁を補佐する立場において、総裁と同じように、まことに遺憾に思っておりまして、いま申しましたように、監督の行き届かなかった点については深くその責任を感じております。
  62. 山田長司

    山田(長)委員 補佐する立場は、今回の事件が起こってしまったということについては、あなたの補佐の不十分から起こってしまったことなのですよ。この点は私は全国の耕作者の立場を考えてみても、あるいはまたそのほかの粛正の見地から考えてみましても、これはほんとうに重大な事態に立ち至っていると思うのです。ですから、この被疑事件が被疑事件としてでなくて、確かに公金が流用されているという事実があったとするならば、やはり総裁とともに、あなたの立場というものをこの際明確にしないと、公社自体の内部的な粛正にもならぬと私は思いますが、この点はどうお考えになりますか。
  63. 大槻義公

    大槻説明員 今回の選挙に関連して公社の金が使われているかどうかという点については、新聞等にいろいろ報道が出ておりますけれども、私が調べた範囲において、そのようなことはないと信じております。いずれその真実は、現在また事実が明らかにされておりませんけれども、明らかにされる、私はそれによって判断していただけると思っております。
  64. 山田長司

    山田(長)委員 いまの副総裁のおことばを聞いて、大体あなたの腹のうちは読めるような気がします。ほんとうにこの公金の流用などという問題はないと私は信じていますよ。しかしそれが当局の調べによって明白になった場合には、いさぎよくあなたは――こんなことを申し上げると、あなたに対してたいへん気の毒に私は思いますけれども、全国の耕作者の立場を考え、あるいはまた公社の将来のことを考えてみたときに、やはり監督不行き届きの責任は何としても免れないと思うのです。あなたのいま言われたことばのうちから、腹のうちは読めるような感じがしますけれども、もう一ぺんこの機会に、もしも公金流用が事実であったとしたならばどういう態度をとるか、これを明確にしてもらいたい。
  65. 大槻義公

    大槻説明員 私はそのようなことがないと思いますけれども、もしあったらおまえはどのようにするかという御質問でございますが、これがもしそういうことがかりにあったとしました場合には、一そう私どもの責任は大きいということを感じます。具体的にどのような行動をとるかという点は、私はその段階において判断したい、このように思います。
  66. 勝澤芳雄

    勝澤委員 公金を使って選挙運動をやられたことは明らかな事実なのです。私は、公金を使って選挙運動をやっていないと言われる副総裁の考え方というものは、これは重大だと思うのです。それは国民疑惑にこたえるものではないのです。直接それが選挙運動の目的でないにしても、しかし間接的には選挙運動の目的で会合が持たれて、そこでその会合に選挙の話が出たということになれば、これは明らかに公金流用です。これはあなたの言い方はあまりにも今日の事態というものを認識していないし、隠蔽しようとする。ましてや、あなたの部下が公文書を焼き払ったというような事件まで出ているじゃございませんか。しかも総裁がいなくて、あなたが副総裁として留守番を守っている親大将じゃありませんか。今日何百人となく逮捕され、何千人となく呼ばれて取り調べをされておるこの現実の中で、公金が流用されていなかった、流用されておったらそのときに考えましょう、一体こんな認識で国民が納得しますか。公金が流用されておったから、公金を使って選挙運動が行なわれておったから、問題になっている、あるいは専売公社という組織を利用して、職務を利用して選挙が行なわれたから問題になっている。それではいま取り調べをされているこの事実について、あなたは目をつぶって、間違いだ、公金は流用されていない、職務利用によって、職権によってそういう選挙運動が行なわれていないと、あなたは断言できますか。
  67. 大槻義公

    大槻説明員 公金が使われたという点を、委員がどのように御承知になっているのか私存じませんが、公社の日常の販売活動は、たとえば個々の小売り店に臨んで注文をとり、それを配給し、さらに小売り店の販売の指導援助というような活動が日常の業務になっておりますので、それらの小売り店との接触なり、あるいは関係の組合幹部との会同ということは日常のこととして行なわれておりますけれども、それらの機会を利用して何かをしたのではないかというような点について問題のあったことも聞いておりますが、その点については、選挙に公金を使った、こういう形ではなしに、すでに十六名の起訴を見たわけでありますが、それらの者はいずれも、地位利用、それから事前運動ということになっております。
  68. 勝澤芳雄

    勝澤委員 地位利用によって選挙運動がやられたということは、いま起訴されているということで、事実なんですね、どうですか。
  69. 大槻義公

    大槻説明員 起訴の事由を読みまして、そのようになっております。
  70. 勝澤芳雄

    勝澤委員 地位を利用して選挙運動をやられたということはお認めになりますね。
  71. 大槻義公

    大槻説明員 私は、それは起訴状の起訴の事由として見たわけでございまして、それらの点につきましては、今後さらに――いまは起訴の段階でございますので、事実は明らかにされると思いまして、私は具体的にその者がどうしたということは、ただ起訴状を通じて知ったという誠識にすぎませんので、それがはたしてそのとおりであったかどうか、起訴の事由はそうでございますけれども、今後明らかにされるところであろうと思います。
  72. 山田長司

    山田(長)委員 あなたは副総裁という立場で、これだけの大きな選挙違反が出るような事実について、むしろ副総裁よりは、総裁の立場に立つのですから、全国の網の目のごとき組織を通して、あなたのほうへこういう動きがされておるという事実については、全然知らされなかったのですか、全然知らずにしまったのですか。
  73. 大槻義公

    大槻説明員 小林氏は、かつて長く専売公社に勤務され、昨年秋退官される際は総務理事として、その以前は活躍されたことでもございまして、公社の職員はいずれも小林氏をよく知っていると思います。そんなようなことで、今回小林氏が参議院選挙に出られるにあたっては、いろいろ個々に深い関心を持ったであろうということは私は想像いたすわけでありますが、このように各地で違反の容疑を受けるというようなことになろうとは、私は思いもよらなかった次第でございます。
  74. 山田長司

    山田(長)委員 それらについて、選挙戦が始まる前に、何か厳重な注意は促さなかったのですが。
  75. 大槻義公

    大槻説明員 先ほども申しましたように、内閣からの通達を受けまして、二度にわたって、管下にその趣旨を徹底させております。さらに最近投票の前に、東京都におきまして、出張所長が選挙違反の嫌疑で逮捕されたという事実が起こりまして、その機会にも、直ちに重ねて管下にそのようなことがないようにということは通達して、注意を喚起した次第でございます。
  76. 山田長司

    山田(長)委員 私たちが外部で耳にしている話によりますと、公社関係及びもう一つ耕作者側、二名の候補者が相しのぎを削って公認になるための争いをしており、専売公社は仕事が手につかなかった、こういう事情に当時あったように耳にするのですけれども、どういういきさつで小林という人が候補者に決定するような事態になったのか、私は知りませんけれども、とにかくしのぎを削った候補者決定についての争いがあったという話です。これらのことについても当然、十分、指導的立場にあるあなたの場合には、これが両者の決定を見るまでの間にも、かなりのいきさつを知っており、そしてそれが全国的にいろいろな会合が持たれているというような状態になっておる過程において、特にそれは注意をしなくちゃならぬ事態だったんじゃないでしょうか、どうですか。
  77. 大槻義公

    大槻説明員 御発言の、耕作組合からも代表をお出しになるということは、私も聞いていたわけでございますが、そういう点につきまして、私どもが一そう注意をすべきではなかったかという点につきましては、そのように私は感じ、また単に通達だけではなしに、機会を得て、そのような注意はいたしたところでございます。
  78. 勝澤芳雄

    勝澤委員 いま全国的に選挙違反事件として多くの人たちが呼ばれ、あるいは逮捕されている、こういうような選挙運動が行なわれておったということは、あなたは知らなかったのですか。
  79. 大槻義公

    大槻説明員 先ほどお答えいたしたように、私は承知しておりませんでした。
  80. 勝澤芳雄

    勝澤委員 あんなに全国的に調べられているような選挙運動がやられておるのを知らなかった。それじゃ武樋さん、あなたはどうですか。
  81. 武樋寅三郎

    ○武樋説明員 私は、いま副総裁がおっしゃったとおりだと思いますが、何ぶんにも小林さんは、戦前のことはよく承知いたしておりませんけれども、戦後におきまして、公社になりましてからは、ずっと幹部として活躍されておられた方でございますし、案外人気もあった方でございますので、小林さんを当選させてやろうという零囲気はあったかと、私は察します。
  82. 勝澤芳雄

    勝澤委員 零囲気があって、いま摘発されているように、地位を利用したり、公金を使ったりしてまで選挙運動をしたといわれておるわけでありますが、あれだけの選挙運動の状態を見れば、あなたたちが役所におって、全然知らないというのは私はおかしいと思う。全然知らなかったのですか、武樋さん。   〔押谷委員長代理退席、委員長着席〕
  83. 武樋寅三郎

    ○武樋説明員 あまりよく承知いたしておりません。
  84. 勝澤芳雄

    勝澤委員 あまりということは、少しは知っておった、どの程度知っておったのですか。
  85. 武樋寅三郎

    ○武樋説明員 先ほど申し上げましたように、小林さんは非常に人気のあった方でございまして、いろいろのうわさは出ておったという意味の程度において、承知いたしております。
  86. 勝澤芳雄

    勝澤委員 あなたのまわりなり、あなたの近所なりで、お取り調べになられたり、逮捕されたり、あるいは参考人として呼ばれた人というのはおるのですか。
  87. 武樋寅三郎

    ○武樋説明員 私は企画部長をいたしておりますが、私のほうの企画課長が逮捕されましたことは事実でございます。ただ、これは、東京地方局の総務部長時代の容疑によりまして、逮捕されたわけであります。
  88. 勝澤芳雄

    勝澤委員 山口さん、あなたはどうですか。
  89. 山口龍夫

    ○山口説明員 私も同じようなことでございまして、どういうことが行なわれていたか、まあ、私の場合は、全然知らないと言ったほうが……。
  90. 勝澤芳雄

    勝澤委員 それじゃ牧野販売部長はどうですか。
  91. 牧野誠一

    ○牧野説明員 私、ことしの六月まで大蔵省の銀行局におりましたのですが、小林章さんは二十数年前からよく承知しておりまして、仲よくしておりました。非常に仕事も熱心だし、よくできるし、人柄も人に愛されるような人柄だったのでございます。私、大蔵省におりまして、側から見ておりまして、専売公社人たちが、小林さんが出るのなら当選させてあげたいという、そういうふうに思うのも無理のない程度の人柄であった人気のある人だった、というふうには承知しております。
  92. 勝澤芳雄

    勝澤委員 業者の会合には、専売公社というのは、やはりお出になっていろいろお話をされるのですか。
  93. 牧野誠一

    ○牧野説明員 小売り業者の会合に全部――あるいはそのほかの会合でも、全部出るとは限らないと思いますが、しかし公社といたしまして、いろいろやっていきます仕事の中身で、連絡をしたりあるいは指導したり、そういう必要がある場合には、公社の職員も出席するというふうに承知しております。
  94. 勝澤芳雄

    勝澤委員 業者の会合に、小林さんの奥さんが出られて、ごあいさつをしているということはどういう意味なのですか。
  95. 牧野誠一

    ○牧野説明員 私、その事実は、実は承知しておりません。
  96. 勝澤芳雄

    勝澤委員 そういう事実があった、こう言われて、いま取り調べを受けているようですが、それは当然あり得べきことなんでしょうね、その当時の事情からいうならば。いかがですか。
  97. 牧野誠一

    ○牧野説明員 実は私、そういう話は全く承知しておりません。
  98. 勝澤芳雄

    勝澤委員 いままで選挙違反で逮捕されている、取り調べをされている、それから起訴されている、この現況はどうでしょうか。この前ここで御説明になったことと、昨日刑事局長大蔵委員会説明した内容とはだいぶ違っているようなんですが。
  99. 武樋寅三郎

    ○武樋説明員 八月十一日現在で申し上げたいと思います。  逮捕を受けました数が全体で百六十三名でございます。そのうち起許になりましたのが二十一名でございます。釈放になりましたのが九十二名でございます。したがいまして、現在なお留置中の者が五十名でございます。ただこの数字は、この前の選挙対策特別委員会、私も拝聴いたしたわけでございますが、警察、検察みな数字が違うのでございます。先般お伺いいたしましたのは、たしか警察庁でございましたか、百三十七名の逮捕といったような数字をあげておられますが、あるいはどこか時点が違うのではないかというふうに思っております。私のほうの数字も、電話等でやっておりますから、ほんとうに正確であるかどうか、そこら辺は御了承願いたいと思います。
  100. 勝澤芳雄

    勝澤委員 参考人で呼ばれた数は。
  101. 武樋寅三郎

    ○武樋説明員 これはいろいろの態様があるようでございまして、警察のほうからはがきが来て、来いというような場合もありますし、電話があって、来いというような場合もありますし、自宅にも来るというような場合がございまして、非常にその数字がつかみにくいのでございますけれども、大体推定いたしまして二百三、四十名ぐらいじゃないかというふうに考えおるのでございます。
  102. 勝澤芳雄

    勝澤委員 だいぶ数字に違いがあると思うのでが、百六十三名も逮捕されておって二百数十名しか呼ばれないなんという報告は真に受けません。大体三、四人逮捕されても二、三百人の人が参考人でみな呼ばれているわけですから。ですから、あなたのほうで、この問題について、もう少し現状がどういうふうになっているのかということについて、当然業務を運営する上からいって、あるいは参考人で呼ばれた人が休むのは、一体どういうことなんだという把握が十分されていないと思うのです。ましてや、私は先ほどから副総裁お話で、公金の流用がされていないであろうし、地位の利用についても起訴状にそう書いてあるなんて、ばかばかしいことを言われておりますけれども、もしあなたが言っているように、あなたが知らなかったというなれば、かかる大きな選挙違反が行なわれておったのを、総裁の留守中、副総裁として知らなかったでは、管理能力がない。全国でこのような膨大なことが行なわれておるにかかわらず、私は知らなかったというならば、一体何のために総務理事という仕事をされているのか、私はこう思うのですよ。知っていることは言えないし、知らないほうがいいだろう。しかし、知らない、知らないで押し通せるものじゃない。かかる膨大選挙違反というものが、総裁なり副総裁なり総務理事が知らない間に行なわれておったなどと、世間は納得しないし、あなたたちも、まさか、おれたちが何も知らないうちにこんなことがやられておったなんて、それで、のほほんと、総裁でございます。副総裁でございます。総務理事でございますといって、地位におれる、これは間違いだと思うのです。どうですか、その点についてお答え願いたいと思います。
  103. 武樋寅三郎

    ○武樋説明員 先ほどお答えいたしましたように、小林さんの人気が非常によくて、みんなが何とかして当選させてあげたいという雰囲気があったことは確かでございます。しかし、実際にこんなような形になるということは、予想はいたしておらなかった次第であります。
  104. 大槻義公

    大槻説明員 総裁の留守中というお話もございましたが、総裁はお示ししたような日程でありまして、衆議院の公職選挙に関する特別委員会の席で、警察庁の刑事部長がお話しになったところでありますけれども、容疑の事実は、昨年の秋ごろから最近にかけてというようなお話もありまして、そういうことであろうかということを初めて知ったわけでございますけれども、何ぶん先ほど申しましたように、私どもはこんな事態になるということは、ほんとうに思ってもいなかったことでございまして、目下終結を見ていない段階でありますので、早く事が落着し、明らかになればいいと願っておる次第でございます。
  105. 勝澤芳雄

    勝澤委員 副総裁、私は、さっきからあなたが知らないと言うことについて、知らないと言うこと自体が、何というか、ごまかすことだと思うのです。知っているという言い方もできないので、なかなかお苦しみだということはわかるのです。しかし、あなたはその端々で言われることは、知っているとも知らないとも言わないけれども、こんな事件になろうとは思わなかった、先ほどはこう言うのです。いまは、こんな事態になるとは思わなかった、なかなかあなたらしい答弁のしかただと思うのです。どちらにもとれる。こんな事態になろうとは思わなかった。それじゃ現状については知っておったけれども、こうまでやられるとは思わなかったと言っておるのです。ですからあなたは、知らない、知らないと言いながら、知っておった。公金流用が、表面からは公金流用でないかもしれませんけれども、公金を使った会合、それは積極的に選挙運動に使われたし、あるいはまた地位利用が行なわれたということも事実なんです。だからあちらで書類を焼いたり、こっちで書類を焼いたり、引っ張られれば引っ張られるほど、下までずっと出ていくわけです。ですから、私は総裁が当然責任をとられるものと思います。また、責任をとらないでおろうということになったら、これは大問題です。総裁を補佐する副総裁も何も知らなんだ、これも大問題だ。私はやはりこの際、総裁、副総裁理事諸君がみな世間に向かって申しわけがないといって、一度は辞表を出すのが常識だと思うのです。それを、おれは知らなかった、知らなかったで、ものをすまそうとすることになったら、たいへんな問題だと思うのです。これ以上私が追及しても、水かけ論ではない、あなたがなかなか答弁しにくくなると思います。あなたが答弁したことは、あすになればひっくり返ることは間違いない。私は、だから次の機会に、総裁、副総裁以下全理事に出ていただいて、もう少し専売公社としての姿勢を正してもらうという点について、質疑を進めていきたいと思います。  一応これで打ち切っておきます。
  106. 堀川恭平

    ○堀川委員長 長谷川委員
  107. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 最近の新聞によりますと、警視庁に逮捕された出張所長の中にも、昨秋開かれた東京地方局管下の支局長、出張所長会議のとき、販売奨励金という名目で数万円を受け取ったと自供している者がいる。さらに東京地方局の飯田その他の幹部諸君は「「会議あと販売奨励金を渡したが、この金が買収資金などといわれるのは見当違いだ。書類を見ればわかるはずだ」と公金流用を強く否認しており」、こういうことであります。  まず伺いたいのは、こういう会議あと――昨秋開かれた会議だと思いますが、この会議あとで、販売奨励金を渡したことがあるのかないのか、その点をお伺いしたいのであります。これは武樋さんの御関係であるか、山口さんの御関係であるか、牧野さんの御関係であるか、どなたがこういう場合はおやりになるか、その責任者の方からお答えをいただきたい。
  108. 山口龍夫

    ○山口説明員 販売関係につきましては、予算上も販売費として計上してございます。それに基づきまして、種々の販売施策を行なっておるわけでございます。ただ予算を渡すという形でございまして、いわゆる現金を渡すということはないわけでございます。小切手で、支出役が日本銀行あての小切手を切るという手続でやっておりまして、いわゆる現金で各出張所やなんかに渡すということはないと思います。
  109. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 そうすると、昨秋開かれた支局長、出張所長会議で、とにかく金を渡したことはあるのですね。
  110. 山口龍夫

    ○山口説明員 その事実関係については、私どもさっぱりわからないのでございます。
  111. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 しかし、どなたかなんでしょう。販売部長か、あるいは予算をする武樋総務理事か、どなたかなんでしょう。責任者があるわけでしょう。金を渡すということになれば。こういう場合はだれが渡すのですか。
  112. 山口龍夫

    ○山口説明員 東京地方局の場合でございますと、東京地方局のほうの販売部が事業計画を立てまして、こういう販売関係の事業をやりたいと、本社のほうに申請をしてまいるわけでございます。本社のほうで、それを審査いたしまして、適当と認めれば、予算をつけてやるという措置をとるわけでございます。その予算をもらいました東京地方局では、その予算をもとにいたしまして、事業計画と予算をにらみ合せまして、予算の範囲内で、最も効率的といいますか、効果の上がる事業を実施するわけでございます。その実施計画がきまって、実行されまして、金を払う段階になりますと、支出役という別の機関――地方局の経理部長が当たっております。事業計画そのものは局長並びに販売部といいますか、そちらで立てるわけでございますが、それを審査いたして、支払いの段階になりますと、支出役がそれをまた審査いたしまして、正当なる債権であるとするならば――こちらからいいますと債務でございますが、正当なる債務が発生したと確認いたしまして、日本銀行あての小切手を債権者に払うというのが、通常の手続でございます。
  113. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 いまちょっと十分聞こえませんでしたが、支出するのは、本社の支出役ですか。
  114. 山口龍夫

    ○山口説明員 各地方局に、支出役というのがございます。各地方局の経理部長が支出役になっておるわけでございます。
  115. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 そうすると、この場合には東京の地方局の支出役が出しておるということですね。その場合には、幾ら出したかということは、帳簿は明確になっているわけですね。日本銀行の小切手で出すわけですね。会計規程はそうなっておるのですね。
  116. 山口龍夫

    ○山口説明員 ただいまのような経路をもって支払いが行なわれます前には、もちろん証拠書類を全部そろえて、成規の手続が行なわれるはずでございます。
  117. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 そうしてこういう金を渡す、こういう日本銀行の小切手を渡すのは、そういう会議でいつも渡すことになっておるのでしょうか。この新聞によりますと、必ずしもそうでもないように書かれているのですけれども、そういう会議のときに、いつでも本人に直接渡すのでしょうか。
  118. 山口龍夫

    ○山口説明員 会議の席で渡すということはないはずでございます。
  119. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 この新聞の報道によりますと、いま申しましたように、東京地方局幹部は、会議あと、販売奨励金を渡した――これが、さきに申しました出張所長の中で自供しております者のことばによりましても、販売奨励金だというのを会議のときに渡されたということになっておるのですけれども、こういうことは常には絶対にないのですか。このときだけ一回あったのでしょうか。新聞の報ずるところでは、捜査二課のことが書いてございますけれども、このとき一回だけだった、それだから変だ、こういうことを書いてございます。ほかのところには……。いまのお話ではこういう会議のときには渡すことはないというお話です。そうすると、常にはどういうように渡しておるのでございますか。
  120. 山口龍夫

    ○山口説明員 通常は、これは各出張所がいろいろな事業計画を立てまして、地方局が審査をいたしまして、適当であるという場合には、地方局から予算を出張所のほうに通達をするわけでございます。先ほどと同じようなわけでございますが、そうすると出張所のほうは、その予算の範囲内で、事業の実施を行なうわけでございます。別途その事業に必要なる資金というわけでございますが、出張所にいくわけでございます。この出張所に資金がいきます方法は、先ほど申しました、地方局の支出役が、日本銀行あてに小切手を切りまして、日本銀行から出張所に、支払職という、現金出納職でございますが、そういう機関がございまして、この支払職の取引市中銀行の口座に、日本銀行から送金をしてもらう。その送金通知書によりまして、支払職は、その市中銀行あてに小切手を切って、債権者に支払う、かような手続になっておるわけでございます。
  121. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 そうすると、常には銀行送金なら銀行送金、あるいは銀行振り込みなら銀行振り込みということで入っていくという形になりまして、そして、いわば銀行を通して、口座から口座へという形になる。したがって、会議等の席上で、出張所の支払職から、直接小切手を本人に債権者のほうに渡すというようなことは常にはないのですね。普通のやり方ではあまり得ないのですね。いかがでしょうか。
  122. 山口龍夫

    ○山口説明員 そのとおりでございます。その問題につきましては、私どもまだどういうことか見当がつきませんので、何かそういう方法でやっておるとすれば、会計規程と申しております経理上のやり方の基本規程がございますが、それに照らして、規程でやり得る方法か、規定でやれない方法か、あらためて検討いたしたいと思っております。
  123. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 委員長において、その会計規程を資料として出すように、お取り計らいをいただきたいのであります。
  124. 堀川恭平

    ○堀川委員長 よろしゅうございますか、会計規程を出してただけますか。
  125. 山口龍夫

    ○山口説明員 提出いたします。
  126. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 私の調べたところによりますと、会計規程からすると、こういうような会議等の席で渡すということはあり得ないというように伺っておるのであります。しかしこのときには、会議の席あるいは会議あとでいう二つの表現がございますけれども、金が渡されておるということを、地方局の飯田幹部あるいはまた出張所長の自供の中で言うておる。しかも飯田東京地方局の幹部は、これは販売奨励金を渡したのであって、だから公金流用なんという買収資金に渡したなんということはとんでもないことだ、こういうように、この新聞の報道によりますれば、言っておるのであります。そうすると、飯田君は、このときに金を渡したという事実は認めておって、しかし公金流用ではない、これは販売奨励金をその場で渡したのだ、こういうように言っておるわけであります。こういうことを皆さんのほうではいままで知らないのでしょうか。すでにこういうことが新聞にまで出ているのでありますが、皆さんのほうはこういう事件があったことは御存じないのでしょうか。あるいは確かにあるにはあったというのでしょうか。たとえそれが違反であろうと何であろうと、あるにはあったというように、すでに調査済みなのでしょうか。これは十一日の朝日新聞でございますけれども、すでにそういうことがあったというようにお調べになっているのでしょうか。それともまた、そういうことはあり得ないというのでしょうか。つまり東京地方局の幹部の飯田君が言っておるのがうそなのか、あるいは出張所長等が自供しているのがうそなのかどうなのか、その点を伺いたい。
  127. 山口龍夫

    ○山口説明員 実は、そういう問題につきましては、私どもも新聞で見ておる程度でございます。調査しようと思ったのですが、現在、御承知のように、その関係者が逮捕されておりまして、証拠書類、帳簿、一切押収をされておりまして、私どもの手では、現在としては、調べがつかないわけでございますので、御了承願いたいと思います。
  128. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 私の見るところでは、これはおそらく事実であったろう、はっきりこう報道されておるのは事実であろう、その場合に、公金を、販売奨励金を事実渡したのであれば、会計規程違反である。もしそうでなくて、実際は公金でない、販売奨励金でないものを渡したとすれば、これは明らかに買収行為である、こう見なければならぬ。警視庁に逮捕されておる出張所長の自供の中では、数百万円を受け取り、票の取りまとめを依頼されたと、こう自供している。でありますから、こういう事実があったとすれば、選挙違反であるか、会計規程違反になるか、どちらかにならざるを得ないということになると思うのであります。  先ほどから伺っておりますと、皆さんの立場としては御同情できますけれども、皆さんとしては、できるだけ問題をひた隠しにしようということであって、本来の国会の任務でございます。国民の前に事実を明らかにするということに御協力いただけないということは、非常に遺憾に思うのであります。私はおそらくこの金を渡したのは事実であろうと思うのでありますが、同じこの日の新聞によると、塩関係の者が六人起訴されております。実は私の知っております塩の販売業者、小売人をやっておる東京都内の酒屋があります。その人が、すでに早いころ、私にこういうことを漏らした。その人は小さい酒屋さんでありまして、塩の販売をあわせて行なっているわけであります。千五百円、小林章のために選挙資金を出すように、上から仰せつかった、いまいましいことだったけれども、もしこれを出さなければ塩の販売を差しとめられるおそれがあるので、やむなく千五百円を出しました、こういうことを私に言うておりました。これは早いころのことでございます。皆さんは腹の中では、どういうようなことをしてたばこ小売人あるいはこういうような塩小売人というようなものから金を集めたかを御存じになっているだろうと思う。いまそれを皆さんに言えといっても無理かもしれませんが、しかし、具体的なことはともかくといたしまして、こういうような者から金を集めるにはどういう組織で集めておられるのか、金をどこからどう集めたかということはともかくとしまして、御存じだろうと思う。たとえば、今度つかまった塩関係の連中から見てまいりますと、地方局塩業部長斎藤亀吉ら五人と、それから業者の東京都千代田区神田鍛冶町三ノ九全国塩販売協会長村越圭一を、公務員の地位利用と事前運動の共犯の疑いで起訴されておるというように書いてあるわけであります。いま塩を売らせますのには、地方局から、販売協会なら販売協会というような、そういう組織を通して売っているのだと思いますが、まず、塩を売る順序はどういう順序で売っているのでしょうか。販売部長さんなり、管理部長さんなりいずれからでもけっこうですから、お答えを願います。
  129. 山口龍夫

    ○山口説明員 私のほうからお答え申し上げます。  塩につきましては、御承知のように、生産者がございまして、公社が買い入れをいたします。公社が買い入れました塩を、塩元売りさばき人という、塩専売法できめられた元売り人がございます。その元売り人に塩を引き渡すわけでございます。元売りから小売り人のほうに塩を届けまして、そうして小売り屋さんに売っていただく、さような組織になっているわけでございます。
  130. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 そうすると、この小売り人などは何らかの組織を持っておって、そうして上のほうと、あるいは専売公社のほうと、あるいは出張所長のほうと関係がついているのでしょう。これは全国の販売協会ということばが出ておりますけれども、そういう何かの組織を持っているのですか。
  131. 山口龍夫

    ○山口説明員 塩小売り関係で、塩販売組合というのを単位組合として持っております。その全国の組織といたしまして、全国塩販売協会、この名前は正確でございませんが、違っておるかもしれませんが、そういうものを持っております。
  132. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 この塩の販売協会の会員というのは、全国で何軒ぐらいありますか。あるいは東京で何軒ぐらいございますか。同様に、たばこ小売り人の協会員というものがどのくらいありますか。大体でけっこうです。まず塩のほうが全国で幾ら、東京都内で幾らか。
  133. 武樋寅三郎

    ○武樋説明員 いま塩のほうは調べてもらっておりますが、たばこのほうは小売り人の数が十七万六千九百二十六、たばこ小売り人組合数が五百七十でございます。
  134. 山口龍夫

    ○山口説明員 塩関係では、塩小売り人の単位組合が全国で六百十七、それから、先ほどちょっと言い落としましたが、全国塩販売協会との中間段階で、連合会が三十三ございます。
  135. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 小売り店は幾らかわりませんか。
  136. 山口龍夫

    ○山口説明員 八万六千三百四十六。これは昭和三十九年四月一日現在調べでございます。
  137. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 東京でその小売り店は幾らございますか。
  138. 山口龍夫

    ○山口説明員 東京都で六千六百九十五人ございます。
  139. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 これは順次、当局の捜査がはっきりしてまいりますと、出てくると思いますが、いま申しましたように、小さい小売り店に対して千五百円の選挙資金の徴発が行なわれておるというのが事実であります。でありますから、こういうようなことを、おそらくこういう組織網を通しておやりになっておる。そういうことについて当局が全然御存じないというようなことは、常識として考えられないのであります。これらのことにつきまして、きょうは同僚のお葬式もありますので、時間もありませんから、次の機会にさらに詳しく聞きたいと思うのでありますけれども、われわれの意図するところは、どうかこういうことで――今日まで私どもが長い間選挙をやってまいりまして、いつでもこういう組織が動員せられ、たばこ小売り組合というようなものが動員せられ、しばしばそういうところから金が徴収せられ、いやいやながらやむを得ず出す、いわば強盗であります。脅迫、強盗であります。そういうことが一方で行なわれ、一方におきましては、本来国民の血税ともいうべき公金が流用せられて、国の、いわば公務員ともいうべき、公社から月給をもらっておるその諸君が、その地位を利用して選挙活動をする。悪の重なり合ったようなそういうものを私どもは真の民主主義社会をつくるために排除しなければならぬというのが、私どもの強い決意であります。  きょうはこの程度にしておきますが、どうか専売当局におかれましても、そういう大義から、われわれの調査に対して御協力になるよう切望して、私の質問を本日のところは終わります。
  140. 堀川恭平

    ○堀川委員長 本日はこれにて散会いたします。    午後零時五十五分散会