○岩間正男君 法務次官は出席されないのですか。実は、私はいま
刑事局長の答弁を聞いたのですが、
法務委員会のわれわれの任務を果たせるかどうかということは非常に疑問に思うんです。ほとんど
捜査上の秘密に属するから知らぬ存ぜぬ、これでは当
委員会の国民に負っている任務を果たすことが非常に困難になってくるんです。その
意味で、実は法務大臣は病気だそうですから、法務次官、これは間に合いましたらぜひ法務次官を呼んでもらいたい。といいますのは、この
吹原産業事件というのは、ただいま
稲葉委員からも話がありましたように、国民は非常に疑惑を持っておる。しかも、どんどんこれに対するいろいろな情報が流されているのですが、この問題を国会ではまるで国民からつんぼさじきのようなかっこうでここで質問を継続している、こういう形は非常にみっともない感じがするんです。むろん
捜査上の秘密という問題はありましょう。その問題にあえて立ち入るという考えはないのでありますが、今日むしろ進んで
法務省が国民に対してやはりこの問題を徹底的にやるんだ、そういう態度を明らかにすることが必要だし、それからことにこの中で問題になっているのは、これは政党との関係の問題が問題になっているんです。いままでもずいぶん政界の汚職は、たとえば
昭和二十三年の炭鉱国管
事件、これも、政府の要人、政党の相当の幹部が関係しておったが、これはうやむや。
昭和二十八年の造船疑獄、この問題では、もう政界の中で今日首班として活動しているそういう人たちも関係しておって、大きな問題になったが、これは指揮権発動でうやむやになってしまった。それから最近では東海道新幹線の汚職
事件がある。この問題もうやむやです。こういうかっこうで、いつでもこのような問題の追及が竜頭蛇尾に終わってしまうということでは、政治に対する、国会に対する国民の信頼というものが全く地に落ちてしまう。ですから、そういう
意味から私は質問するんですが、むろんわれわれはいろいろな情報を手にしている面もあるし、いない面もあります。しかし、政府がそういうふうな何だかわけのわからぬ答弁をしておる間に、どんどん巷間ではそういうことが行なわれておる。
その点から
刑事局長に最初に伺いますけれ
ども、どうなんですか、いままで
稲葉さんに対する御答弁があったんですけれ
ども、ずいぶん私はいままで
委員会にタッチしてまいりましたが、さきの
刑事局長の場合は、
捜査中の問題でも、それに対して
捜査の機密をそこなわない
程度であれば、相当のことを話をしておったと思うのです。あなたのいまの御答弁を聞いておると、何も知らね存ぜぬ、これでは
委員会の権威に関するんですよ。この点について最初にまず伺っておきたいんです。これは
法務省の見解としてさらに法務次官からも伺っておきたいと思う。
法務省は一体どういう態度だ、この問題について徹底的に真相を明らかにするという態度なのか、この問題はどうなんですか。