運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1965-03-11 第48回国会 参議院 逓信委員会 第7号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和四十年三月十一日(木曜日)    午前十時二十二分開会     —————————————   出席者は左のとおり。     委員長         占部 秀男君     理 事                 鈴木 恭一君                 安井  謙君                 横川 正市君     委 員                 植竹 春彦君                 古池 信三君                 郡  祐一君                 白井  勇君                 寺尾  豊君                 鈴木  強君                 光村 甚助君    国務大臣        郵 政 大 臣  徳安 實藏君    政府委員        郵政政務次官   服部 安司君        郵政大臣官房長  浅野 賢澄君        電気通信監理官  畠山 一郎君        電気通信監理官  野口 謙也君        郵政省電波監理        局長       宮川 岸雄君    事務局側        常任委員会専門        員        倉沢 岩雄君    説明員        日本電信電話公        社総裁      大橋 八郎君        日本電信電話公        社総務理事    佐々木卓夫君     —————————————   本日の会議に付した案件 ○郵政事業及び電気通信事業運営並びに電波に  関する調査  (郵政省所管事項に関する件及び日本電信電  話公社事業概況に関する件)     —————————————
  2. 占部秀男

    委員長占部秀男君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。  郵政事業及び電気通信事業運営並びに電波に関する調査を議題といたします。  郵政省所管事項に関する件及び日本電信電話公社事業概況に関する件について、質疑のある方は、順次、御発言を願います。
  3. 光村甚助

    光村甚助君 先般の参議院の法務委員会で問題が出ましたことなんですが、共産党宮本書記長の家の電話盗聴されたということで、相当法務委員会で問題になったようです。それが新聞紙上にも大きく報道されておりますが、それのいきさつと、その後の経過について、公社側から御説明を承りたいと思います。
  4. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) お答え申し上げます。  三月の三日の午前十一時ごろ、ただいまお話しの宮本さんの宅の代表者代理人といたしまして、田代弁護士外二名の方が荻窪電話局に参られまして、陳情をされたのであります。その要旨を申し上げますと、最近、宮本さんの宅の電話が、どうも雑音がよく入る、時にまた人声がどうも聞こえるという状態であるというので、不審に思いまして、三月一日に引き込み線をたどって下のほうから見上げておると、何か引き込み線の一部に異様なものがついておるように思われる、こういうことであります。そこで、さらに、翌日の三月二日に、望遠鏡で引き込み線のコードをいろいろ見られたそうであります。そうすると、確かに何か変わったものがそこに付属しているように思われたのであります。その現場写真にとって、翌日の三月三日の日に荻窪電話局局長をたずねまして、その写真を示して調査を依頼されたそうであります。そこで、荻窪局長といたしましては、宅内線課長外一名を現場に派遣をいたしまして、はしごをかけて登って調べたところ、確かに異常なものがそこについておる、こういうことがわかりました。ちょうど引き込み線の一部に何か変わったものがついている、こういうことであります。そこで、公社としましては、すみやかに正常の状態に復帰する必要を認めまして、その異常なものの部分だけを切り取りまして、正常にこれをつないで帰って局長報告したのであります。それで、そのことを監督の地方局等報告をし、夕刻になって、本社にその現物を携えて報告が参ったのであります。それに、その三人の宮本家代理人も付き添って公社に来られまして、いろいろ当時の事情を話されたのであります。  そこで、公社としましては、もう夜分になったのでございますが、一応その物質点検をいたしまして、その物質巻きたばこのような程度の、それより少し長い程度のもので、それをテープで巻きつけてあったそうであります。いろいろ調べて、内部事情どうだろうと調べているうちに、ちょっと一部破損をいたしまして、ちょっと中をのぞくと、何かありそうだ、ただ、空な管ではないということだけは、はっきりわかったのであります。しかし、それ以上検査するためには、それぞれまた、もう少し精密に検査せぬと内容がわかりません。これ以上は表からどうとかして、こわしたり何かしては、かえって後日の調査の妨げになると考えまして、もう夜分でもありますし、一応それ以上の検査は、本社としては取りやめまして、保管をいたしておったのであります。  どうも、いずれにいたしましても、現在の段階では、まだ盗聴したものか、そうでないものかということもまだ判明いたしません。しかし、いずれにいたしましても、現場施設の一部を損壊して、それにほかの道具を取りつけたということは、御承知の、有線電気通信法第二十一条の規定に違反する一つ犯罪行為であることだけは、これは確かに認められますので、公社といたしましては、直ちにこれを告発することにいたしまして、翌日の朝、所轄署高井戸警察にこれを告発いたしたわけでございます。その現物証拠物件として添えて告発をいたしております。  その後、警察方面では、それぞれその現物についても、いろいろお調べになっておるようであります。また、犯人についても、それぞれ捜査手続をとっておられるようであります。が、まだその後の報告には接しておりません。  現在の状態はその程度でございます。
  5. 光村甚助

    光村甚助君 その異物を撤去して、公社のほうでは、そういう異物を既設の電話線にくっつけて盗聴できるものかできないものか、それは試験しなかったのですか。
  6. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) これを試験するためには、相当精密な試験が要りますので、ただ外部から見たりのぞいたりしただけではわかりかねる問題であります。したがいまして、当日は夜分でもありますし、それ以上の検査はやらないで、保管いたしておったのでありますが、しかし、いずれにいたしましても、御承知の、有線電気通信法二十一条に違反するという犯罪一つあります以上、このままこれを放置するわけにまいりませんので、でき得るだけ早く犯人捜査し、これを捕えて、実情を調べる必要があると思いまして、公社といたしましては、警察関係にそれを告発いたした、こういうことでございます。
  7. 光村甚助

    光村甚助君 いや、それは告発されるのは当然でしょうが、共産党宮本さんのほうから、盗聴されているといって申し出があるのですから、そういうふうに異物が発見されたら、これで盗聴できるものかできないものか、それは試験するのが公社責任じゃないのですか。ただ、そういうものがこうくっついておって、申し出があったからそれをいきなり告発するというのじゃ、電電公社の、何というのですか、業務上の責任、そのあり方なんてのは、ちっともその責任は感じないわけですか。
  8. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) これが何ら犯罪等関係がありませんければ、それは告発する必要もありませんし、これはまた電電公社自体としてこれをいろいろ調査するということは当然のことであります。しかし、一方に、先ほど申し上げました有線電気通信法第二十一条の違反犯罪があります以上、いつまでも公社自分のほうで必要ありとして、これを告発もせずに、じんぜん日を送るということは、これはいかがかと考えます。したがいまして、私どもとしては、まずこの犯人を捕えることのほうが最も先決である。そのものがどういう性能かということはゆっくり検討してもおそくはないのじゃないか、かように考えております。
  9. 光村甚助

    光村甚助君 私は告発するのを便々と待てとは言わないのですよ。しかし、そういう申し出があれば、一応電電公社としては、その異物がほんとうに盗聴器であるかどうかは、調べる必要があるのじゃないですか。
  10. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) 告発いたしますと、自然最も有力な証拠はその異物でありまして、これを添えずに告発するわけにはまいりませんので、やむを得ずいまの証拠物件として添えて告発をいたしたわけでございます。その辺は、犯罪捜査証拠として警察のほうへ渡しておくことが必要だと思いまして……。
  11. 光村甚助

    光村甚助君 何べんも言うようですが、私は告発するなとは言わないのです。告発する前に、電電公社異物が発見されたのだから、こういうもので盗聴できるかどうかということは、これはやはり一応電電公社試験すべきじゃないかと私は思っているのです。ただ電話線に何かだれかがいたずらをしたからといって、いきなり一ぺん一ぺん警察告発していたのでは、ちょっと電話故障だといって、たくさんの電話を持っている人が、うちの電話故障だといって、あすこに何か引っかかっているというふうなことで、一ぺん一ぺんそれを試験もせずにすぐ告発するというのでは、電電公社は、おれのほうは責任ない、警察にまかしたのだから責任がないという言い方は責任回避だと思うのですが、どうですか。
  12. 佐々木卓夫

    説明員佐々木卓夫君) 先ほど総裁が申しましたように、物件本社に持ち込まれましたのが夜分になりまして、それで、本社でこれの措置等についていろいろと相談もしたりしておった関係もございまして、そうこうしているうちに、当日、夜八時ごろだったと思いますが、明日の法務委員会質問があるから総裁に出席しろ、こういう御連絡をいただいたわけであります。そこで、われわれといたしましては、最小限度国会でお答えするに必要な点検法務委員会の前にやっておく必要があるであろう、こういう見解で、ちょうど三日の日の午前零時ころからだったと思いますが、本社内で簡易な点検をやったわけでございます。  そこで、その点検した結果は、当初われわれは、まあ黒いモールドで固めてあるものでございますから、そのモールドの中にはたいしたものは入っていないであろうというふうに、単なる銅線くらいではなかろうかというふうな想像もいたしておったのでございますが、先ほど総裁が申し上げましたように、作業途中で一部が折損する。折損した個所から内部構造を見ると、少なくとも単なる銅線ではなくて、ある種の構造物が明らかに認められた。こういうことで、先ほど来総裁が申し上げておりますように、少なくとも二十一条違反ということがますます明確になったということにおいて告発手続をとったわけでございます。
  13. 光村甚助

    光村甚助君 幾ら質問したって堂々めぐりばかりで、私は告発するなとは言わないのです。電電公社はそういう申し出を受けたら、自分のところの電話なんだから、当然自分のところで試験する、一応試験する義務がありはしないかと思うのですよ。それでなければ、そんな巻きたばこ一本くらいのものが電話線にひっつけられて簡単に、電話盗聴できるというのだったら、通信の秘密も何もないので、みんな世の中の電話を持っている人はショックを受けますよ、そんな簡単に盗聴できるのだったら。少なくとも電電公社責任を持って、そういう申し出があったら、自分のところで検査して世間に発表する義務がありはしないか。そうしなければ、何べんも言うように、簡単に電話が盗まれて聞けるということであったら、経済界であっても株の売買、あるいは総理大臣とか自民党などの偉い人のところでも、そういうようなのをひっつける、あるいは社会党の委員長のうちでもひっつけたら、簡単にそういうものが聞こえるということであったら、国民は安心して電話を引けません。その点で公社は、どういう責任——責任というのではなくて態度国民にお示しになるかということを私は聞いている。
  14. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) もちろん、私どもとしては、今後その点については十分調査して、そういうことであれば対策を講じなければならない。ただ、先ほどいろいろ申し上げましたように、非常に小さなもので、中に何かあることだけはわかっておりますけれども、これをさらに十分検討して、あるいは盗聴ができるかどうかということまで調べるためには、単に外からながめたとか、頭で考えるだけでなしに、現物研究所等において精密にいろいろな試験をしないと、なかなかそこまで到達はできません。そうするためには相当の日数がかかりますから、そういうことをやっておりますと、一方の犯罪捜査にも非常におくれるということになるおそれがあると考えましたので、とりあえず告発をいたしたわけでございます。告発をするとなりますと、これが唯一の証拠でありますから、警察でぜひこれは捜査上必要なものでございますから、これを添えて出さざるを得ない。捜査が大体警察のほうで終わったあとには、場合によっては、これをこちらにもう一度いただいて、試験所その他で精密な検査をして、いろいろなことを考える、こういう段取りになると考えております。
  15. 光村甚助

    光村甚助君 うわさ話でこれはまことに失礼ですが、共産党のほうでは、共産党といいますか、宮本さんの依頼人のほうといいますか、そのほうでは、警察に渡したのはけしからぬじゃないかと言っておるということを聞いている。かりにこれを警察がくっつけたものであったら、警察盗聴できないような手心というものを処置をされないのかということを言っておるということをわれわれ聞いているのですが、だから、そういう点で、私の言うのは、そういうところに渡す前に、やはり電電公社というものはそれ相当の専門家がおられるわけですから、一応試験すべきじゃなかったかと思うのですけれども、いま警察に渡した段階で、いまごろそれを言ってもしかたがないのですが、底本さんのうちでは、前々から、電話が混線して聞こえないという申告も何もなかったのですか。
  16. 佐々木卓夫

    説明員佐々木卓夫君) 三月三日に申告がございましたので、私のほうには、加入者ごと障害カードというのが局にございまして、過去何年間の障害の履歴、それから、その試験した結果、どこに欠陥があったかどうかというようなことを全部記録してございますので、申告と同時に加入者カードを調べたのでございますが、最近にも、宮本さんのお宅から申告はないのでございます。
  17. 光村甚助

    光村甚助君 これは局のほうでは、その加入者のほうでそういう雑音が入って聞こえないというのを、電話局のほうでは、そういうのはわからないのですか、これはしろうと考え質問をするわけですが。
  18. 佐々木卓夫

    説明員佐々木卓夫君) わからないということは——ある種の装置をすればもちろんわかりますし、それを特にふるい上げてモニターをするようなことをすれば、わからぬことはないと思います。
  19. 光村甚助

    光村甚助君 われわれ普通の人間ですから、電話が混線して聞こえないということになれば、一応局のほうに、おれのところは電話雑音が入ってどうも困るから調べてくれというのが普通だと思う。いきなりそれを、申し出人のほうからあすこ異物があるからと、それを望遠鏡で見たり、写真をとったりされたということも聞いている。しろうとが見て、外から異物がついているということが、そう簡単にわかるものですか。
  20. 佐々木卓夫

    説明員佐々木卓夫君) 私もその事後、写真を見て、私なりの判断をいたしておりますが、何と申しましても、電柱の上に現物があるわけでございますし、それからまた、引き込み線はときどきテープ接続個所を巻くということは、しばしば私のほうで現場でやることでございますので、通常あれが異物であるという判定が、なかなか普通の人には困難ではないかというふうにわれわれは思っておるのであります。
  21. 光村甚助

    光村甚助君 その巻いたテープなんというのは、どこでも持っているテープなんですか。
  22. 佐々木卓夫

    説明員佐々木卓夫君) これは精密検査を待ちませんと言えないわけでございますが、目で見ましたところは、私のほうの現場で使っておるテープとは若干違う性質のように見受けております。
  23. 光村甚助

    光村甚助君 それからもう一つお聞きしますのは、その異物を発見されたときに、申し出人のほうから電電公社のほうへ証拠だと言って、それを箱に入れて封印されたというお話を聞いているのですが、これは一体だれの所有物なんですか。
  24. 佐々木卓夫

    説明員佐々木卓夫君) 実は、物件を設備から取りはずしましたときに、申告者のほうから、その物件をよこせ、こういうお話もあったようでございますが、私のほうでは、この物件はあくまで公社施設内にあった物件でございますので、公社のものであるという考え方で応対をいたしたわけでございます。もちろん、これはわれわれ内部点検も、調査もしたいという意向もあったのでございますが、そういう考え方で処置したわけでございます。
  25. 光村甚助

    光村甚助君 申し出人のほうと、公社のほうと、箱に入れて両方が封印しなければならないというのは、どういうことなんですか。
  26. 佐々木卓夫

    説明員佐々木卓夫君) これは厳密な意味はあまり私はないと思うのでございますが、われわれのほうから封印をしようと言い出したわけではないのでございまして、重要なる証拠物件でもあるので、双方が単独にこれを加工し、変形——いろいろな変形さすとかなんとかというようなことを避けるという程度意味じゃないかと思いますが、実は、私、その現物が転々として現場から取り扱い局取り扱い局から管理部管理部から通信局通信局から本社と、だんだんと上がって移動してまいったものでございますから、そういう扱いをしたのだろうと思っております。
  27. 光村甚助

    光村甚助君 最後に質問いたしておきますが、私は、電電公社のとった態度は、国民疑惑を一掃できないのです。  電話が簡単に盗聴できるものだということが、あれだけ新聞に報道されて、盗聴されたのじゃないかと疑惑を持っているのです。私も国民の一人として、そんなに簡単に電話が盗み聞きされるのだということになれば不安です。それに対して電電公社があのとき何らかの措置をせずに、ただ告発することのみ念頭に置いて、国民疑惑を解かなかったということは、非常に遺憾です。その点で、一日も早く、電話なんというものはそう簡単に盗聴できるものじゃないのだということを国民に知らしてもらいたいということを要望して、この質問を私は打ち切ります。
  28. 鈴木強

    鈴木強君 ちょっと関連して。私、現場をよくわかりませんから、お伺いしたいのですが、ドロップワイヤーのところにテープで包んであったわけですね。当時、その辺の増設工事ないしは修理、そういったような工事はいつごろ行なわれたのですか。その辺の調査はわかりませんか。
  29. 佐々木卓夫

    説明員佐々木卓夫君) その辺の、先生がおっしゃったのは、宮本さん個人電話の架設の時期でございますか。
  30. 鈴木強

    鈴木強君 そうじゃなくて、まあ電柱宮本さんの前にある。そこからドロップワイヤーが入っておりますね。その辺の、周辺増設工事とか、修理があって、公社か、あるいは個人か、下請の業者か知りませんが、そういう工事をやったのがいつごろだったかというのです。そうすれば、やった時期が十日前であれば、十日前にはなかったということが一応立証されるわけでしょう。前日にやったとすれば、前日までは公社が巡回というか、工事のやったときにはなかったということになれば、その以後につけたということがわかりますからね。そういう意味で、宮本さんの引き込み線——ドロップワイヤーに関連して、その辺の修理をして気がつくような機会はなかったかどうかということなんです。
  31. 佐々木卓夫

    説明員佐々木卓夫君) いまおっしゃった先生意味のような調査は、目下調べておるのでございますが、それと関連の事項で、ちょっと現物を見てわれわの判断しておることを御参考までに申し上げたいと思うのでございますが、テープは、あれは非常に消耗の早いものでございますけれども、使ってあったテープがまだ新しかったという点、それから、ああいった異物のものが私のほうの正規の線の途中に割り込んでおるわけでございますから、二カ所に接続部分がございます。その接続部分のひねりの状況等を見ますと、非常に新しい、比較的最近加工されたものじゃないか。ということは、銅線の被覆を取った直後は、御承知のように、非常に銅の酸化はしておらないわけでございますけれども、一日、二日おきますと、相当酸化もある程度表面の色が変わってくるというような現象もあるわけでございますが、当日、私の拝見いたしましたところでは、その銅の酸化の度合いが非常に少ない。したがいまして、そういう面から総合いたしますと、比較的最近加工されたものじゃないかというふうにわれわれは判断しております。
  32. 鈴木強

    鈴木強君 そうすると、あとからいつごろそこの電柱周辺工事があったかどうか調べてみていただけませんか。  それからもう一つは、異物が入っておるというふうにわかって、その直後の措置なんですが、たとえば警察と立ち会って、それを取りはずすとか、あるいは何かのやり方についての中で電柱に上がっていく場合、指紋なんかは取れば取れないことはないでしょうし、ですから、そういう点を警察との打ち合わせをして措置する際の方法について、光村委員の言われたように、はたと来たものだから、おそらくあわててやったのじゃないかと思いますけれども、そういった点についての配意はどうだったかということですね。  それから異物が入っておって、佐々木総務理事のおっしゃるように、これは公社のものというのは、要するに、公社が当然所有をしておいて明確にすべきものだという私は発言だと思うのですが、そうであるならば、何も共産党と立ち会いで封印するということもないわけでしょう。そういうことも取り扱い上において、やっぱり私は問題があったのではないかと思うのですよ。警察共産党と立ち会って三者でやったのかどうかよく知りませんが、そういう封印やり方等についても、当然公社は、公社線路内において異物があった場合に、それが何ものであるかは、これは判定しなければわからぬわけですが、その間の入っておったものの本体の保管について、私は共同封印をするというようなこともちょっとおかしいのじゃないかというようにしろうとで思うのですが、そこいらの扱い方等はだいぶ問題があると思うのですよ。ですから、実際に指紋等措置はとられたのですか。
  33. 佐々木卓夫

    説明員佐々木卓夫君) 実は、こういったことは、いままでにわれわれ経験がないのでございまして、現場も同様でございまして、まあ申告されたほうは、明らかにこれは盗聴であると、こういう断定で来ておられますし、私のほうの現場は、そういうことは夢にも考えていない、一体どういうわけだというわけで、若干その事態の認識の違いというものが相当あったように思います。  それから現場指紋その他の調査云々につきましては、全体の取り調べを捜査当局におまかせいたしておりますので、向こうですでにあらわれたのかどうか、ちょっと私まだ情報を聞いておらないのでございますが。
  34. 鈴木強

    鈴木強君 これは、なおこの疑点については解くように、あらゆる角度から調査していただくことにして、私もこの点はこの程度にとどめます。
  35. 光村甚助

    光村甚助君 総裁にお伺いしますが、けさの毎日新聞で、秋草総務理事ですか、広島へ行って、電話料金値上げはしないのだという談話が出ているんですが、これは総裁御存じですか。どうして地方広島に行って総務理事がかってにああいうことを言うんですか。総裁了解を得ているのか、経営委員会の何か了解でもあってああいうことを言っているんですか。ああいうことは東京で総裁が言うべきだと思うんですが、一総務理事広島に行ってああいうことを言わなければならぬ理由が、私には納得できないんですが、ちょっと説明してください。
  36. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) 私もけさ新聞でお説のとおり拝見いたしました。しかし、あそこに言っていることは、表題は、絶対に値上げはしないとかいう意味のようにもとれる表題がついておりましたが、内容を読んでみますと、四十年にはわれわれは政府の御方針に従ってできるだけ値上げを差し控える、本年はやらないつもりだ、こういうことを言っているようでございます。しかし、この点は私なども機会あるごとに、国会その他においても、本年は少なくともやらないのだ、その後のことはちっとも触れていない、やるかやらぬかということは申しておりません。四十年においてはこれはやらないということだけは、これは公社のほうも考えております。経営委員会のほうでも私ども話し合ってやっていることでございますから、公社の方針としてお考えくださって差しつかえない、こういうふうに考えます。
  37. 光村甚助

    光村甚助君 値上げしないのだということは、これはするということの前提なんです。本年はやらないのだと、広島新聞記者の質問にあってこういうことを答えたと思うのですが、総務理事電話料金を上げるとか、本年は上げないとか、そんなことは東京で総裁がやればいいんですよ。
  38. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) むろん、あれは自分が積極的に天下に公表するつもりで言ったわけではないと思うのです。われわれでも地方に行きますと、新聞記者の諸君が来て、どうだこうだといろいろな点について質問されますから、一切答弁しないわけにいきませんから、答えないわけにいきませんから、公社として方針のきまっている範囲内において言ったということだけは、お許しを願わないと……。
  39. 鈴木強

    鈴木強君 議事進行に関係するのですが、一前回、私大臣に質問して保留になっている問題がありますね。その答弁がきょう最初にあると思って私はいるものですから……。
  40. 占部秀男

    委員長占部秀男君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕
  41. 占部秀男

    委員長占部秀男君) 速記をつけてください。
  42. 徳安實藏

    ○国務大臣(徳安實藏君) きょうはちょうど衆議院のほうで放送局の関係の審議に入ったものですから、事務当局が向こうにくぎづけで質疑応答しているわけで、私に対する問題につきましては、私、先般予算委員会等に参りまして、申しわけなかったんですけれども、欠席いたしまして、ただいまの御質問に対しまして私が十二分に用意をしてこなかったようになっているわけで、はなはだ申しわけないと思いますが、一応経過は聞いたんです、私も。聞きまして、申し上げることが不十分かと思いますが、もし不十分の点がございましたら、またあとから、研究いたしまして補足してお答えしたいと思いますが……。
  43. 鈴木強

    鈴木強君 それは私は非常に権威がないと思うんですよ。少なくとも、この前にあれだけ私が質問申し上げて、これに対する統一的なものを、歴代大臣とよく相談をして、あの当時は小澤さんですが、今度は古池さんに移っておりますね。そして古池大臣からあなたにこう来ているわけです。だから、三十八年のことですから、経過があるだろうから、歴代大臣にもそういうことについてよく経過をお聞きになった上で、なぜ国会で答弁したことを一方的にくつがえしてやったか、これは言うならば背信行為ですよ。そんなことだったら、国会でどんな発言しようとも、われわれ信用できませんよ。これは重大問題ですね。だから、私は三十八年度のNHK決算は承認できない、こういうことを明確に申し上げた上に立って、郵政当局、いかなる理由によって、私が明確に質問した当時の小澤大臣と西崎電波局長の言明がくつがえされたかということについての経緯を明らかにしてもらわなければだめだ、こう言って私は答弁を求めたわけです。それが保留になっているわけです。  それからもう一つは、有線放送電話を使ってコマーシャルをやって、有線放送電話法第四条の規定に違反をする行為をやっているという事実があるから、私は具体的に例を出して、これをすみやかに調査をして回答してくれ、こういうことになっているんですよ。だから、調査ができなくてこの委員会に答弁できないということか何かにしてもらわぬと、また中途はんぱで答弁されたんじゃ私困りますから、そういう意味で、委員長にいま発言求めたんです。だから、用意できなくてわからないなら、明確にその点、意思統一して、すみやかなる機会にやるようにして……。
  44. 徳安實藏

    ○国務大臣(徳安實藏君) 御趣旨よくわかりました。私は実は、そういうように統一してこいというお話だったとは考えていなかった、ただ書きつけだけはもらってきたんですが、書きつけで見ましても、ちょっと私ふに落ちない点もございますから、次の機会にすみやかに統一しまして、私は責任を持ってお答えをしますから、もう一回がまんしていただきたいと思います。
  45. 鈴木強

    鈴木強君 事情は、予算委員会の最中ですから、私も今回、次に延ばすことに了承しますが、約束したことはひとつ守ってくださいよ。しかも、大臣によく話がいっていないということも、これはおかしいな。私はよく議事録も読んでということまで念を押して言ったんですよ。非常に遺憾ですよ。以後注意してください。  大臣、あと忙しいんでしょう。
  46. 徳安實藏

    ○国務大臣(徳安實藏君) 衆議院のほうへ呼ばれておるものですから、両方かけ持ちになっております。いまNHKの審議に入っているものですから、しばらくおってくれというお話でしたが、あなたのほうが先だということで、とにかく、こっちが済みましたらすぐ帰るという約束で参ったわけです。ですから、もしこれだけで次の機会に譲っていただけますれば、向こうに行かしていただきまして、次の委員会には必ず統一して御答弁する、こういうことにさしていただきたいと思います。
  47. 鈴木強

    鈴木強君 私は、まだほかにも電波関係についてはありますが、関連をしてやりましょう。ですから、次の機会に答弁をしてもらって、他の質問もそれに関連してやります。ただし、非常に残念ですよ、重ね重ねですから。よく事務当局とも連絡をして、明確にひとつ答弁してください。それだけお願いしておきます。  電電公社にちょっと私手違いで明確に通告しなかったかもしれませんので失礼ですが、私はしたと思ったものですから。幸い、総裁以下いらっしゃっておりますので、きょうは二、三だけ質問さしていただきます。  まず第一番にお尋ねしたいのは、いまも光村委員から、秋草総務理事発言について質問されましたが、私もけさ毎日新聞を見まして、ここに持ってきたのですが、「公共料金値上げ抑制に協力して四十年度中は電話料金値上げは絶対しない。」、なお、「定額制の多数共同電話は一級局で月額百六十円、六級局でも月額五百二十円で極端な低料金となっているが、これも見送りたい。」、こういう、これは記者の皆さんに発表したのか、何かその点は、広島で次のように語ったということになっておりますが、記者会見をやったのか、どこでお話しになったのかわかりませんけれども新聞の報道でございますから、詳細な内容については、よく秋草理事に聞いてみないとわからないと思いますが、少なくとも、光村委員のおっしゃるように、四十年度中は電話料金値上げは絶対しないということは、四十一年度からはするんだということにもなるわけですね。だから、電話料金はしないということになると、それでは電報料金はどうなるか、非常に赤字に悩んでいる電報料金を上げるというのか、という疑問も出てくる。ですから、そういう御発言については慎重を期されたほうが私はよろしいのではないかと、こう思います。ですから、お帰りになりましたら、十分にそのいきさつをお聞きになりまして、こういう意図であったということは、後日またこの委員会にも御報告願いたいと思います。  私はそれに関連をしてお尋ねしたいのですが、現在、電信電話調査会というものを公社は持たれておる。この中身を拝見しますと、一つには、三十七年当時、料金改定についての結論が出なかった重信事業の料金問題が、電信改善会議の結論を得ておりますが、その結論をさらに調査会に諮問をしているということだと思います。  もう一つは、最近における電話の需要供給の現状が、既定第三次五カ年計画の計画から比べて、かなり修正をしなければならない諸般の客観情勢にあることは、私たちもよくわかります。したがって、こういう既定計画と比べて、今後四十七年までに、日本の電話は申し込んだらすぐつくという従来の公社考え方をそのままわれわれ了承していいのかどうか。そういう点も非常に疑問が持てる段階に来ていると思うのです。ですから、そういったこれからの拡充計画を中心にしたものが、最近の電話料金の予想外の収入減、こういうようなことから出発しまして、建設資金の問題にからみ、あるいは債務償還の巨額に達する問題とからんで、どうしても私は既定計画というものを修正しなければならないだろうというように判断するのですが、そういう一連の問題がこの調査会で検討されていると思うのです。  そこで、まず伺いたいのは、電信改善会議というものを総裁のきも入りでもって持っていただきましたが、これは一体、この調査会で結論が出たのかどうか、その内容についてもどうなのか。たとえば、出された調査会の結論というものに対して、何回か開かれた委員会の中で、具体的にはどういうふうな意見があるのか、ひとつ聞かしてもらいたい。
  48. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) 調査会は目下なお継続中でありまして、電信についてまず今日までやっております。一応電信に関する公社側のいろいろな問題点に関する質疑等を終わりまして、目下いろいろ調査会として、各委員の意見の陳述をいただきまして、それに基づいて、目下さらに小委員会にこれを付託して結論を出すように進行中でございます。まだ結論に達しておりません。電話につきましては、二回か三回、審議会の議題として進んでおりますが、現在まだ質疑応答の段階でございます。
  49. 鈴木強

    鈴木強君 電信改善会議の一応の結論は出ておるわけですね。
  50. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) 私ども内部の改善会議としては、一応問題の検討は終わっておるわけでございます。
  51. 鈴木強

    鈴木強君 この改善会議の結論を公社はあえて国民に発表をせないで、今度また屋上屋を重ねるような調査会にかけておるのですね。これは私は手続上、また運営上必要があればおやりになって何ら差しつかえないと思いますが、出された内容については間違いないだろうと思うのです。ですから、現在の電信事業が一体どういう経営の実態にあるか、このことを私はむしろ国民に大々的にアピールしたほうがいいと思うのです。そういう意味において、まず、国会でも三十一年以来長い間論議されてきた問題ですから、むしろ進んでその資料等はわれわれにも御配付いただくとか、そういう措置はとっていただけないでしょうか。——配りましたか、私は配ったかどうかわかりませんから……。
  52. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) その問題点だけにつきましては、電信につきましては、先般公社の記者クラブにこれを渡して一応新聞などにもあらわれることと思いますが、まだ、しかし、得た結論をどうするか、また、調査会としてのかりに結論を得た場合に、これをどう取り扱って将来やるかということになりますと、まだ現在の状態で、何といいますか、未熟というか、公社だけの考え方で、得た結論を直ちにこれでいくのだということを社会に申し上げるまでの結論までに達していない。そのために、特に調査会を設けて、さらに御審議を願っておるわけであります。調査会等の答申もさらに承って、さらに検討を加えて、最後の私どもの腹をきめたい、かように考えておるわけであります。いま直ちにこれを発表することは、少し御猶予いただきたいと思います。
  53. 鈴木強

    鈴木強君 だから、一体どうするかという具体的な対策について保留してくれということはわかります。わかりますが、少なくとも、長年月かけて検討された電信改善会議の結論というものは、公社が自信を持って経営の分析をし、現状認識の上に立ってまとめたものでしょう。ですから、そういう点は、むしろ、電信事業というのもがどういう実態にあるかということを進んでわれわれに示していいのじゃないですか。その点はどうなんですか。
  54. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) 先ほど申し上げましたように、問題点だけは、これはもう御必要であればすぐ差し上げます。ただ、その問題点をどうさばくかという結論のほうは、現在私は調査会というものに御依頼して、なお、審議をやっておるのでありますから、答申を得た上でさらにわれわれは検討して、しかる後にわれわれの最後の腹をきめるということになるかと思いますので、しばらく御猶予を願いたいと思います。
  55. 鈴木強

    鈴木強君 それは私の質問は、差しつかえのあるところをやりなさいということは言っていないのです。御必要であればということではなくて、むしろ、国会には、そういうものは、現状認識の上に立った公社の、いわば電信白書というべき、そういったものは進んで出すべきじゃないですか。何か、こう消極的にやっておられる。しかも、私は、どういう規定に基づいて調査会を持ったのか、特に最近調査会を持ったことについて、いろいろと批判もある時期ですよ。ですから、いうならば隠れみのにするようなかっこうになってもいかぬわけです。ですから、その調査会の設置の目的とか、一体将来どういう展望に立ってこれをやろうとするのか、そこいらの判断というものが、私たちにわからないのですよ。これは電話の料金問題は、三十七年に、一応国会の審議を経て、新料金体系に移っているのですから、これに軽々に手をつけるということは、私はできないと思うし、公社もそんな非常識なことはやらぬと思うのです。問題は、電信の場合は、過去十数年の間、料金体系というものがそのままになってきておる。しかも、三十七年同時解決の計画が、都合によって電信問題はあと回しになっておる。そういう経過は明らかになっておるのですから、むしろ、この電信問題は、積極的にあなた方は世間に出してやるべきじゃないですか。せっかくまとめたものを何かひた隠しにするようにして、そうして調査会の中で各般の意見を聞いて合理化して、また持ってきょうという、こういう魂胆だと思うのですが、もう少し公社経営者として自信のある経営をおやりになったらいかがですか。経営委員会もあるし、私は、そんな調査会などに諮問することについても悪いとは言わないけれども、もうここまで来たのだから、もう少してきぱきとやってもらいたいと思う。一つも進歩しない。
  56. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) 改善会議で一応の結論を得ておることは、先ほど申し上げましたとおりであります。しかしながら、われわれもどっちかと申しますと、少し専門に片寄り過ぎておるきらいがありますから、広く民間の有識者にお集まりを願って、もう一度検討していただいて、われわれの気のつかぬところはどんどん摘発していただく、それをもしんしゃくして最後の腹をきめたい、かように考えておるわけですから、現在得ておる結論というものは、一応の結論であります。まだ最後の公社としての結論とまでは申し上げかねるわけでございますから、その点をひとつ御了承願いたいと思います。
  57. 鈴木強

    鈴木強君 そうすると、結論はまあ一応ペンディングにしておいて、電信の改善会議で皆さんがおきめになった電信事業の現況、概況、その他、現在の経営の実態というもの、それをひとつ国会に出してもらいたい。
  58. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) 電信に関する問題点、現状というようなもの、これはもちろん必要なれば差し上げて差しつかえないと思いますが、もし、なんならこの次の機会までにお届けいたしたいと思います。
  59. 鈴木強

    鈴木強君 必要があればじゃなくて、これは当然長い年月この委員会でも論議してきたことですから、改善会議もそういう中から持たれたことは間違いないと思いますから、むしろ、積極的に提出するのが私は公社の立場でいうならば正しいと思うのです。ですから、これはひとつ各委員に、この現状についてよく認識していただく意味において、すみやかに配付してもらいたいということをお願いしておきます。
  60. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) ただいま御指摘のものは、この次までに提出いたします。
  61. 鈴木強

    鈴木強君 それから立ち入って恐縮ですが、改善会議の一応結論が出ておりますようですが、その結論をいま調査会に諮問しておる。調査会の中では何回くらいやられて、最終的な結論はいつごろになって、その結論が出た場合には、どういうふうにするのか、おおよそのひとつこれからのプランがあったら伺いたいと思います。
  62. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) これはやはり委員会の委員長といいますか、会長といいますか、その会長のお考えによって大体進行しておりますもので、一応われわれとしての腹案はありますが、これはどういうふうに会長が実際の運行にあたってやられるかということは、ちょっといまから予測しかねるわけであります。大体電信に関しては、一応の質疑等を終わり、各委員の意見の陳述もあって、目下それをどうとりまとめるかという段階に来ておると思います。しかし、これをはたして電信だけ切り離して発表するか、あるいは電話の結論を得た上で、さらにまとめてこれを発表するか、これらのことになりますと、やはり委員長の考えもありましょうから、ここで私からお約束はちょっとできかねます。
  63. 鈴木強

    鈴木強君 これは別に法律に基づいてつくった調査会でもないし、あなたの御意思によってつくられたものでしょう。したがって、あまりしちめんどくさい拘束は私はないと思います。本来は、あなたがやってもいいのだが、なお広く世論を聞くという意味において持たれた調査会でありまして、およそ公社のほうの腹がまえとして、いつごろまでに結論を出してもらいたいとか、そういう計画はあるでしょう。ですから、その計画に基づいて努力されていると思います。もちろん、一たんお願いした以上、だからといって、公社考え方を押しつけようというわけにもいかないでしょうが、時日がかかる場合もあるし、その点は私どもわかるのですが、大体公社としては、どこらまでに結論を出して、法律改正の必要があれば、それを一体いつやるのか、そのくらいのことは総裁がお考えになってお願いしてあるのじゃないのですか。
  64. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) 私どもとしましても、なるべく早く結論を得て、それを基礎にして早く私どもの最後の腹を固め、それで法律改正の必要があれば、その準備に取りかからなければならないのでありますから、いかにおくれても、来年の予算編成前までには結論に達しなければならないかと考えております。
  65. 鈴木強

    鈴木強君 予算編成の時期というと、もうそろそろこの国会が終わると来年の準備をするのでしょう。大体いつですか。
  66. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) 御承知のとおり、予算の概算は八月一ぱいに出すことになっておりますから、その編成前であるから、どうしても、いかにおくれてもこの夏までには結論を得なければならない、かように考えております。
  67. 鈴木強

    鈴木強君 その点はわかりました。  それからもう一つは、電話ですが、これは非常に私たちも公社の苦心されているところだと思うのですが、現状までは、第三次五カ年計画が国会で承認されて、それが三年目に四月から入るのですね。四十年度の予算が提案されているわけですが、予算も私ども拝見させていただきました。拝見させていただきましたが、当初四十年度予算として公社が要求したものは、大蔵折衝の中でかなりダウンをしてきているわけですね。したがって、料金収入の面においても、なかなかあなた方が考えているようなところまでうまくいくのかどうか、多少の心配もあるのですが、当初第三次五カ年計画で想定され、しかも、具体的に四十年度の予算として要求した、たとえば加入電話百万個という数字、予算折衝の段階では、残念ながら九十四万ですがになってきている。農村集団自動電話、団地電話を入れて百万というかっこうだけはとっているのですね。その予算の修正によって、一体、具体的な計画はどういうふうに変わってくるのですか、四十年度の場合。
  68. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) 四十年度におきましては、大体第三次五カ年計画の三年目のワクというものに準拠してやったつもりでありますが、しかし、御承知のとおり、最近電話の収入の伸びが、最初予定しておったときよりもだいぶ伸び悩みの状況であります。一方また、物価の騰貴なり、あるいはベースアップ等によって支出の方面はふくれていく、こういうことのために、予算の編成は、さきに第三次五カ年計画で編成というか、つくりました大体の輪郭よりも、ある部分においては幾らか縮小せざるを得ない状況に立ち至っていることは、御承知のとおりだと思います。しかし、大体の筋は、現在の五カ年計画の三年目の大体のワクは踏襲しているつもりでございます。
  69. 鈴木強

    鈴木強君 いまちょっと議事進行にもからんで総裁にお尋ねいたしますが、事前に私の質問が通告をされていないようですから、皆さんが予算編成当時に考え、大蔵省に出す段階における設備計画と、それから予算が正式にきまったあとの計画というものの中には、いま言ったように、多少のズレがある。ですから、これらの点はいま詳細に説明できますか。できましたら、私は伺いたいのですが、それはサービス工程、基礎、工程、加入電話、市内市外の線路の関係とか、一体、最初にきめたやつと、どれだけ修正予算によって変更しているかという、そういう問題点、わかりますか。
  70. 佐々木卓夫

    説明員佐々木卓夫君) ちょっときょうは資料を持ってまいっておりませんので、詳しいことはちょっと申し上げかねるのでございますが、記憶いたしております点で、先生のただいまの御質問にお答えいたしますと、百万の通常一般の加入電話の増設が九十四万になり、六万の農村集団自動電話と団地電話が加わって合計百万、この修正点が一つございます。  それから総額で、やはり金額がたしか二百数十億減っておると思いましたが、一部は、一般の加入電話を団地及び農集に切りかえましたので、差し引きにいたしましてどれくらいになりますか——やはり若干の基礎工程の繰り延べをやらざるを得ないという結果がそこに出てくるわけであります。どうも抽象的なんでございますけれども、数字の詳しいことにつきましては、もし御必要でございましたら、あとで資料を取り寄せたいと思います。
  71. 鈴木強

    鈴木強君 それでは具体的に私はお伺いしたいのですが、ですから、次回にこの点は明確に修正をしなければならなかった個所、ちょっとぜひ項目別にお知らせをいただきたいと思います。  それで、いま積滞が百五十万とか百六十万とか言われているのですが、第三次の二年度末までに予想された積滞数と現状の積滞数とは、どれくらいの差がありますか。
  72. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) 第三次五カ年計画をつくるときに、二次の終わりの積滞が約百一万だったかと思います。それを基礎にして第三次の五カ年計画には、五百万の新規の電話を増設すれば、この四十二年度の終わり、つまり、三次の計画の終わりには、積滞は約七十万程度に減るだろう、こういう予想のもとに、実は現在の三次の計画ができているわけでございます。ところが、いよいよやってみますると、初めに予想したよりも新規の申し込みが非常にまた多くなってまいりまして、現在の状態では、もう積滞は百五十万をこしているんじゃないかと思いますが、このままでいきますと、おそらく三次の終わりに七十万ということを予想した数字とは、よほど違いまして、これは当然百八十万、あるいは二百万に達するんじゃないか、かような実は想像をいたしているのであります。したがいまして、私どもとしては、最初皆さまに申し上げました、四十七年度末までに積滞を一掃し、また、市外電話も大体全国至るところで即時通話にいたしたい、こういう目的のためには、残りの三次の二カ年間の計画もいま少しく拡大修正をして、実情に合うようにしなければならぬ、かように考えておりますので、その点を私ども局の中でも研究いたしておりますし、それらの実情を今度の調査会の皆さんに申し上げて、これをどうするかということについての御意見も聞きたい、かように考えておるわけでございます。
  73. 鈴木強

    鈴木強君 私の伺いたいのは、いまちょっと総裁も触れられた点ですが、一体、第三次五ヵ年計画を既定どおりやって、第四次に入って、四十七年度末における状況というのを、バランスが完全にとれて、申し込んだらおそくも三カ月以内につくという状態に持っていくことに対しての見通しなんです。これは非常に困難だと思いますが、すでに第三次の二年目からかなりバランスがくずれてきている実情もありますから、四十年度予算は一応第三次五カ年計画の三年目に準拠して組んでおられるようですが、しかし、おそらく来年、再来年といまの状態が続いていく場合、現在の政府の中期経済計画との関係から、いままで皆さんが考えておられた電話の需要の伸びというものが相当に多くなってくるということになると、必然的に修正しなきゃならぬわけでしょう。ですから、ことしは一応従来の線でいくとしても、来年以降はかなりその修正をどういうふうにするかは、これはまああると思います。たとえば、第三次の五カ年計画を七年にするとか、あるいは何かまたもう一回五カ年計画をやるとか、そういう方法は今後考えられると思うのですが、そういうことは、ただ単に想定でなくして、かなりもう事実としていま考えられる時期に来ていると判断していいのですか。その点は、公社はもう少し具体的に考えておったら、ひとつ聞かしておいてもらいたいと思うのですよ。
  74. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) 先ほど申し上げましたように、現在のままで、この傾向で進みますと、従来の建設計画でやっておったんでは、積滞はむしろ減ることなしに、ふえるということは、どうもまず大体確定的だと考えます。したがいまして、拡大修正をある程度までやらなければ、最初私どもの目標としておった四十七年度末までに積滞を解消するとか、日本全国至るところ大体即時通話ができるようにするとかいうことは、実行が非常に困難じゃないかと。したがいまして、やはり三次計画の残りの二カ年については、むろんの話、あるいはその後の第四次についても、これはむろん四次計画もまだきまっておるわけじゃありませんけれども、大体の見通しというものをある程度計画は持っておるわけでありますから、それらの点についても、いま一度検討し直す必要がありゃしないか、かような現在のわれわれの考えでございます。
  75. 鈴木強

    鈴木強君 そうしますと、いまの段階では、具体的にもっと突っ込んだ話はできないと思いますが、皆さんが英知を集めて御決定になったその長期計画というものがくずれてきている、それは情勢分析等についても、的確な判断がなかなかできなかっただろうし、見通しを誤ったといえば誤ったのでしょうね。一応これでやりますと言って国会に出して承認を得ておるのですから。そういう意味では、公社も姿勢を正して、そのみずからの計画というものが非常に現状に合わなかったということは、率直に認めますか。
  76. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) 少なくとも、申し込みの予測といいますか、需要見込みについては、当時の私ども考え方が甘かったということは、これは事実において認めざるを得ないと思います。それともう一つは、やはり物価騰貴なりベースアップなりの趨勢が、これもあるいは当初の考え方が少しく甘かったのじゃないかという気もいたします。これらの点について見込みを誤ったのじゃないかと仰せられれば、そのとおり率直にある程度まで認めざるを得ないと考えます。
  77. 鈴木強

    鈴木強君 この点はひとつお答えいただけますかどうですか、四十七年度末に需要供給のバランスをとるというその終着点は絶対変えないと。したがって、どういうふうに需要が伸びていっても、既定の第四次五カ年計画中において年度別の拡大修正はあっても、終着駅は変えないというのか、それとも、そうはいかぬ、四十七年度末が四十九年度末になるか、そういう点についての公社の腹はきまっておりますか。
  78. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) 現在、私ども考え方としては、最初の目標はぜひその年間に達成したいと、かように考えております。しかし、これはまあ私どもの考えでありますから、さらに現在すでに調査会に御依頼しておるのですから、調査会がどういう結論を出しますか、そういうことは無理だからさらに延ばせという結論が出るか、それはぜひあらゆる手段を講じて、財源等も強化してやるべきだと考えます。ここらが調査会として私どもの最も聞きたいところであります。私どもの現在の希望といたしましては、やはりその目標は変えたくない。四十七年末までに、当初の目的は達成するように、最善の努力をしたい、かように考えます。
  79. 鈴木強

    鈴木強君 それはもう一番いい方法です、それができますれば。しかし、そうなると、かなり私は各年度別に負担がかかってくる、過重になってくると思います。そこで、きょう準備のない中で質問するのは、たいへん恐縮ですが、これはひとつ、次回くらいでけっこうですから、第一番には、昭和三十九年度の公社の料金収入の状況をひとつ、ごく最近の結論と、それから月別の推移を、資料として出してもらいたいと思います。一月はたしか、約三億近い減収になっているように私承知しているのですけれども、非常に料金改定以来、収入というものがかなり危険な状態に来ていると思いますので、その点私は聞きたい。  それから、いまの四十七年末までにやりたいということになりますと、いまでも私は、建設工事、建設計画というものがかなり至難だろうと思うのです。年間八十万なり九十万なり百万なりの工事量を消化していくということは、かなり困難があると思います。そこで、現在の、三十九年度の建設工事の進捗状況と、それから、はたして現在公社は、何ら支障なく計画を遂行するための工事体制というものができているのかと思うのです。特に建設工事関係、この点はいかがでしょう。
  80. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) 建設工事の点は、私ども一番懸念しているところでありますが、しかし、このことにつきましては、もう過去のことを申し上げて恐縮でありますが、第二次五カ年計画も、三年目、四年目、五年目、この三カ年について拡大修正をやったのです。このときの計画は、平均して拡大修正をやったときに、四十三万平均ずつやろうと、こういう当時の意見であったのです。これを実行する場合には、当時第二次のときは、最初は二十七万加入増設という大体平均のもとに最初の案ができておったのでありますが、それではどうも積滞がふえるということで、せめて四十三万までやろう、しかし、一躍して二十七万から四十三万に上がったんじゃ、工事能力がそこまで追いついていけないだろうということで、三カ年のなにに、最初の年は四十万、第二年目には四十三万、第三年目には四十六万ということに、漸次少しずつさらに年々増していくことによって、工事能力を増強しながらこれをやっていく、こういうことで今日までやってまいりました。現に第三次の五カ年計画におきましても、これは五カ年平均百万ずつというのでありますが、これは最初から百万にせずに、御承知のとおり、第一年目は七十万、第二年目は八十五万、第三年目は百万、第四年目は百十五万、第五年目は百三十万と、こういうふうに積み上げて、工事能力を増強しながら実行に移していく、こういうことでやっております。今後も計画の実行にあたりましては、そういうふうな、できるだけ支障のないように、工事能力を増強しながらやっていくというつもりでございます。  それから、先ほどの、最近の収入状況でありますが、今年度に入りましてからは、比較的増収の傾向というか、予算に比べて幾らかずつ各月とも黒字になってまいっております。一月は成績がちょっと鈍化したかっこうでございますが、二月までの状況によりますと、六十九億余りの黒字というか、予算に比べての黒字になっております。この分でありますと、あと一カ月三月分が加わって、まず、これは予想になりますけれども、七十億以上、八十億の間くらいの、予算に比べこの増収になりはせぬかと考えております。
  81. 鈴木強

    鈴木強君 まあ黒字になるということは間違いないでしょうけれども、しかし、収入が一月に入ってからのダウン等を見ると、必ずしも私はそう簡単に楽観できない状況にあると思うのです。それはひとつ将来の問題ですけれども、そういうふうにいろいろ問題点が多くなってきているので、はたして四十七年末に完全にやるということになると、各年度別の加入者増は百五十万と増大してくると思います。そうなりますと、私は、はたして予定の工事能力というものが、簡単に予期するようにいかないと思うのです。現在でも私たちは、地方によってですが、たとえば、せっかく農自集を公社でやってくれることになった。そこで、ひとつ早く引きたいというので、二百なり三百なり相談をして申し込みましても、来年の何月までは一ぱいで、どうにも工事能力がないからひとつかんべんしてくれと、こういうことも聞くのです。ローカル的には、かなり工事ができないで困っているところがあります。そういったものを一体公社が平均化して、全国同じようなベースで進行させるということになりますと、かなりの私は思い切ったやはりてこ入れというか、表現は悪いですが、業界のやはり協力体制というものをもっと推進していかなければ追いつかないのではないですか。そういうふうな対策は具体的にやっておりますか。
  82. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) その点は、ただいまお示しのとおり、地方的に見ると、ある場所ではどうしても工事能力が足りなくて幾らかおくれるということはあると思うのです。それらのことは、本社はもちろん、地方通信局等で十分各方面との連絡を緊密にして、足りない分はほかから応援を求めてやるとかいうことで、今日までどうかこうかやってきております。今後ますますふえる状況にありますから、今後については、さらに工事業者等と十分話し合いもし、また、通信局やり方等についても、通信局長と話し合いをする、まあ御懸念のないように今後やっていきたいと、このように考えております。
  83. 鈴木強

    鈴木強君 これは、私はなお予算委員会等においても、今後の御方針をお尋ねしたいと思います。まだコンクリートされたお考えもないようですけれども、いまいろいろと若干なりお伺いいたしましたが、調査会との関係については、おそらく、いまわずかであるが、お述べになったような、これからの点をどうするかという基本方針をお持ちになって臨んでおられると思いますが、電信のほうは公社全体として一つの結論がまとまって、これによって諮問しているのです。ところが、電話のほうは、お話を聞くと、まだこれは十年先のことですから、そう簡単には結論は出ないでしょうが、何かこう、まだいろんな構想をお持ちにならないで、ぶっつけ本番でやっておられるようにも受け取られるわけです。一体、調査会に対しては、これらの諸問題をどう解決するかという公社当局の考え方のまとまったものを持って諮問しているのか、そうでなくて、いろんな素材を提供して、調査会が独自で一つの結論を出すようにやっておられるのか、この点はどうでございますか。
  84. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) もちろん、全然から手で臨んでいるわけではございません。ある程度の案を持って、構想を聞かれれば、公社としてはこういう希望を持っているということを申し上げて、いろいろ御意見を伺っているのです。全然案なしというわけではございません。
  85. 鈴木強

    鈴木強君 そうであれば、案なしでなければ、その案なるものをひとつわれわれに見せてください。見せられなかったら、ここで大綱を言ってください。
  86. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) これはまだ調査会にも、昨年から開いておりながら、まだ電話のほうにつきましては、その全貌を十分話していない現状でありますから、いましばらくこれはひとつ御猶予願いたいと思います。
  87. 鈴木強

    鈴木強君 調査会は電話に入っていないのですか、さっきのお話ですと、もう入っているように聞いたのですが。
  88. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) これはやはり電信から入りまして、まず現状の説明から始まりまして、問題点と、それからさらに今度は進むと、公社はこれについてどういう考え方を持っているかというようなところに進んでいくわけでございますから、現在はまあその道程にあるわけでございます。
  89. 鈴木強

    鈴木強君 そうすると、その過程のことだから、公社が素材を提供していることについては言えないと。それから電信についても、公社がきめたことは言えないと。何か秘密主義ですね。そんなに秘密にしなければならぬのですか。
  90. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) いや、秘密主義ではありませんけれども、あまりに未熟なものを社会に発表することがいいかどうかということについては、これは私ども多少皆さんと御意見が違うかもしれません。
  91. 鈴木強

    鈴木強君 しかし、未熟なものを調査会に諮問するのもやはりうまくないんじゃないですか。やはり公社公社としてこうありたいという、経営者としての確信を持ってお臨みになっているんじゃないのですか。私は、そういうところが少し何かもやもやとして、われわれは担当の委員会として、それぞれ通信施策については意見も申し上げ、また、皆さんからもお伺いすることになっているわけですね。そういう権限も持っているわけです。ところが、大事な問題については、どうも委員会のほうには、まだまだ過程だと言って伏せておいて進められていくということについては、少し私は心外に思うんですよ。これがごく機密に属してどうも言えないということであれば、これは私はわかります。ですから、電信なんかの場合は、たとえば電報料金をどう上げるかということに対してでも、上げ方がどうだということもあろうと思います。それについては、あなたのほうでいまおっしゃるように、時期でないということはわかりますから、それではひとつ、時期が来たらやってくださいと、それまでに白書的な、現状についてはひとつ大いにPRしてくださいと、こう言っておる。ところが、いまのは素材ですと。一体どういう考え方でやっておるのか。これは委員会に一つのイニシアルだけでも説明できないというのは、これは総裁ちょっとどうですかな、もう少し良識を持っていいんじゃないですか。
  92. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) 先ほど申し上げたと思いますが、電話につきましても、現状とその問題点というようなことは、これはむろん申し上げても一向差しつかえないことであり、当然御了承願わなければならぬことだと思いますが、この問題を解決するにどういう案でいくかということについては、これはまだ公社として腹のきまらぬことをこちらに申し上げるのは少し遠慮したいと思います。
  93. 鈴木強

    鈴木強君 そうすると、もう電話のほうは全くぶっつけ本番ですね。一つの結論も出さないで、どうぞ考えてくださいということですね。電信のほうは一つの結論があるのですけれども、これは発表できないのであって、改善会議できめた結論がありますよ。その結論を皆さんは持って臨まれておられるのでしょう。ところが、電話のほうは、どうぞひとつこういう状況ですからよろしくお願いいたします、こういうことなんですね。
  94. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) そういうことではございません。やはりこちらの一応の考え方はもちろん持っておって、そのことは御質問があれば説明するわけであります。しかし、ただこういう問題を出して、これがいいか、右と左かということを聞いているわけではありません。やはり自由な立場でひとつ論議をしていただいて、調査会としての御意見を承りたい、こういうことでありますが、しかしながら、それに対して公社として、全然から手で何らの案も持たずに諮問しているわけじゃむろんございません。しかしながら、この案なるものはほんとうの素材に近い案でございますから、それを直ちにもう公社はこういうようなものを持って右か左かを調査会に諮問しているというようなわけじゃないのであります。やはり調査会としては独自の見解に立って、独自の意見を吐いていただきたい、こういうたてまえであります。
  95. 鈴木強

    鈴木強君 まあ電電公社はあつかましいから、三十七年——三年前に料金改正をやって、これでだいじょうぶでございますと、収入についても、まあ三十億ぐらい減収になるかもしれぬが、この際、自動改式 サービス向上の一環として 時間差別という料金体系をつくりまして、これでひとつ第三次、第四次と、申し込んだらつけるようにするようにやりますと、こうおっしゃったのが三年前で、調査会を設けたのも三年ぐらい前でしょう。ところが、どうも三年たってみたら、もう考えなければならぬということで、またもや調査会を持って電話問題についての審議を仰ぐなんということは、ちょっとこれは常識的にものを考えてみると、あまりにも思いつき的なずさんな考え方ではないかと、こう私は思うのですね。皆さんは、あれほどわれわれが慎重に慎重にと、特に私は一年間延期の法案まで国会に出して、そうして皆さんにも私たちの意図をよく説明した。ところが、絶対だいじょうぶだと言って、われわれの提案を振り切ってやったのじゃないですか。そうしておいてからに、今度はまた何か料金値上げを明確に含んだようなかっこうで電話の拡充をやろうというようなことになったって、これは大衆は承知しませんよ。そんなずさんなやり方については、これは国民は私は憤激をすると思いますよ。ですから、この調査会の持ち方について——電信については、これは私のほうもこれを認めます。そういうことをやることは、私は非常に時宜を得たものと思いますが、しかし、電話に関する限りは、それはちょっといただけませんね。よくもあつかましくも、三年目の正直じゃないですけれども、またもや調査会を持って、メンバーは変わっているかもしれませんけれども、同じ人かもしれませんけれども、あなたがそういうことを諮問したということは、経営者として考えた場合に、少し見通しというものに対する甘さというか、自信のなさというかがちょっと私は批判されるのじゃないかと思いますがね。まあ私はいずれ場所を変えてこれは質問することにいたします。  で、そういうことで調査会が今後活動をしていくと思うのですが、できるならば、ひとつ国会のほうへも、そういった進行状況についても御報告していただくようにお願いをしておきます。  それから、これで調査会のやつは私は終わるのですが、一つ伺っておきたいのは、実は最初にお伺いしました電話の問題に関連しておりますが、まあ中継機械化は大阪がことし秋に改式が終わりますと、大体これで完了すると思いますがね。そういう中で、東京中央電報局の、これも三年前でしたか、三十七年八月だったですか、全面改式が、計画上のそこからできなくて問題になって、今度またおそらく全面改式を、どういうかっこうでするかわかりませんが、おやりになると思う。そこで、これは唐突な質問でたいへん恐縮には思いますが、実は、きのうの読売新聞の朝刊の大阪版に、東京中央電報局と、今度改式を見る大阪中央電報局との問題が取り上げられておりますが、これは内容をごらんになりましたでしょうか。社会面のトップに大きく出ているのですが、その記事はごらんになりましたか、大阪版。
  96. 佐々木卓夫

    説明員佐々木卓夫君) ちょっと見てないようでございます。
  97. 鈴木強

    鈴木強君 ごらんになっておらなければ、ひとつ後ほど近畿通信局とも連絡をとってよく検討してもらいたいと思いますが、これは記事に発表されていることですからね。  参考のために申しますと、要するに、電報の近代化をねらって電電公社がいまやっている自動中継機械化ですね、この計画が、ことし十一月に大阪中央電報局に行なわれる予定になっている。ところが、例の三十七年の八月に東京中央電報局の機械化の際に、設計上のミスで予定の半分しかできなかったと、そういうことで、全電通組合とも、いろいろな責任問題等について追及が行なわれておったのだが、今回の新大阪中央電報局の改式に伴っては、東京都内の約半数が直接、大阪に入ってくるというような内容なんですよ。それと、最後に、電電公社の近畿電気通信局の沖田局長の話が載っておりまして、これを見ますと、「東京中電の中継機械の失敗は、確かに設計上のミスだ。現在、電報業務の赤字は年間二百六十五億円にのぼっており、また使える東京の中継機を全部取り替えるのはかえって二重投資になると思う。暫定的なものだし、利用者にも迷惑にならないと考えている。」こういうふうに結んでおりますがね。これは私の資料ですから、もし内容的にあやまちがあれば、これはいつでも私は訂正いたしますが、そういう趣旨の記事が載っております。特に、電報中継機械が大阪を最後に完了する段階において、一方には四百億近い赤字が出ておるという中で、せっかく公社も検討を加えている段階だと思うのです。ですから、何か合理化をやることによって、いろいろな副作用として生じてくる問題についてのこれは新聞記事だと思うのですよ。そういうようなねらいで書いていると思います。ですから、これはひとつ内容をよくごらんになって、どういう点が皆さんのお考えになっている点と違っておるか、また意図に反しておるか、そういう点があれば、またあとでひとつ明確にしてもらいたいし、もし当たっておるならば、その点については誠意を持って解決するようにしてもらいたいと思いますが、いずれにしても、いま即答はできないと思いますが、そういう記事のあったことを、私は事前にこの委員会として明らかにしたほうがいいと思いますから、質問をして御調査をお願いしておきたいと思います。
  98. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) 調査いたしまして、この次のときに申し上げます。
  99. 鈴木強

    鈴木強君 それから、これもひとつ資料としてあとから出していただきたい点は、現在までの三十九年度予算の公募債、縁故債を含めての消化状況、発行してどの程度売れておるか。それから例の公社の投資条項がこの前、国会を通りましたが、公社法の改正が通っておりますが、七千万円投資をした船舶通信株式会社のその後の運営、特に私の聞きたいのは、船舶電話というものが、このことによってどういうふうに拡充されているかという点を聞きたいですね。それから沖繩のマイクロは、例の開設が料金分収でもめましたが、昨年の九月一日から実施されております。これの利用状況はどうなっておるか、ひとつあとでこれも資料でいただけませんでしょうか。それから例の電電債券の保護預かりの現状について、これはひとつ地域と件数と金額、こういったものを資料で出してもらいたい。  それからこれはここでお伺いしたいのですが、三十九年度予算で承認をしておる外債二千万ドルの発行については、利子平衡税の問題等から難航しておったと思いますが、聞くところによりますと、政府保証債等については、ある程度の緩和策をアメリカは考えている。したがって、これはあともう二十一日ぐらいしかことしもないですけれども、既定計画内に調達できるものなのか、だめだというふうに考えなければならないのか。だめとなれば、その穴埋めをどういうふうにしてつじつまを合わして第三次五カ年計画の二年目を完了しようとしているのか。この点をひとつ御答弁いただきたいと思います。
  100. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) 最初にお話しになりました数字等につきましては、資料として出せるものは全部そろえてお届けいたします。  なお、外債の問題でありますが、これは御承知のとおり、アメリカの平衡税の関係で、アメリカのうちにおける募集は困難な状況になりましたので、本年度はユーロダラーで、つまりヨーロッパで募集しようと、ユーロダラーの債券を発行しようと、こういうつもりでつい最近まで様子を見ておったのでありますが、御指摘のように、大統領のなにで一億ドルまでは平衡税を適用しないと、国債、または保証債については適用しないと、こういうことができ上がったそうでありまして、事情が変わりましたので、今度は私どもとしてはなるべくアメリカの国内でやはり発行したほうが、従来の関係もありますし、万事好都合だということで、そのつもりで現在経理局長も数日前アメリカのほうにたちました。しかしながら、これがまた大統領の布告というのか、認可というのか知りませんが、そのほうがまだ発表されておりませんので、はたしていつになって出ますか、これがおくれると、要するに募集のほうもおくれざるを得ないのでございますが、あるいは話し合いがついて、大体大統領の布告が出る前に申し込んでもいいんだということになれば、早く出るかもしれません。その辺のところは少しあいまいな点がありまして、あるいはいつ幾日どうするかということを、まだ今日の状態では申し上げかねるのであります。しかし、ここまで日が切迫したので、年度内に現金を手に入れるということは、あるいは無理かもしれません。そうすると四月になって募集の結果が出る、こういうことになるわけであります。しかしこれは予算の繰り越しというか、それでもって当然発行できるという予想でありますが、その間のつなぎは、一時の借り入れ金か何かで処置できるのじゃないか、工事には支障ない見込みでございます。
  101. 鈴木強

    鈴木強君 やはり二年くらい前にやりました一時借り入れですね。そういうふうな措置も考えながらカバーしていくということになる可能性が強いですね、そう思いませんでしょうか。
  102. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) ちょっと最初の点がわかりかねたのでありますが……。
  103. 鈴木強

    鈴木強君 二年前、百億か、要するに料金改訂直後の収入ダウンによって、どうにも金繰りができなくなって一時借り入れをやった。公社法でそういうような措置を、七十二億調達できない場合にはやって計画を遂行する。年内にやるとすれば、そういうことになる可能性が強かったのじゃないですか。
  104. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) 一時借り入れ金は、場合によっちゃやらなければならぬかと考えます。
  105. 鈴木強

    鈴木強君 それから最後にひとつ伺いたいのは、有線放送電話公社との接続のことですが、いろいろとこの問題は過去いきさつがございまして、昭和三十二年に有線放送の相互間の接続を認め、三十八年にまたさらに一中継を認めたわけですね。そうして段階的に農村僻地の電話対策を公社もやっていただいているのですが、その後新しい農村集団電話方式とか、あるいは団地電話方式というのができてきましたから、かなり積極的に国会の附帯決議等にも沿って公社はやっておられると思うのですね。そういう段階でいま全国有線放送協会ですか、そういう諸君が積極的に全面公社線との接続ということを意図して、単独立法等の新しい提案をする動きがあるわけです。これは私は前回大臣にも質問いたしました経過も申し上げて質問いたしましたが、大臣も通信事業の一元化という立場に立って、要するに予備的といいますか、付帯的というか、断定的にやっていくべきであるということは認めておりますが、当の電電公社当局は、この問題についてどういう方針を確立されておるか、これはひとつ総裁から伺いたいのです。
  106. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) 私どももただ新聞に現われたところで、そういう動きがあるということを承知しているわけであります。的確にその法案の内容もつかんでおりませんけれども、もしその趣旨が、現行の国の方針としてとられておる電話一元化という趣旨に反するような趣旨でありますれば、私どものほうとしては賛成するわけにまいりません。なお、公社といたしましては、ただいま御指摘のように、昨年の法案通過の際の希望条件に基づいて、でき得る限り農山漁村等に対する電話の普及について努力いたす趣旨で、現在の農村集団自動電話というようなことも試験的に行なわれておるわけでございます。この成績いかんによりましては、できるだけ早い機会にほんとうの制度に繰り込んで法律改正をやってまいりたい、かように考えております。
  107. 鈴木強

    鈴木強君 監理官に伺いますが、この前たしか大臣は、陳情がきていると言われましたね。したがって、監理官のところでいろいろと御苦労いただくと思うのですが、まず第一番に、これは公社考え方がどうあるかということは当然お聞きになるわけでしょう。例の行政管理庁からの行政勧告といいますか、意見も出ているということもあるわけですから、一体監理官としては、これをどういうふうに扱っていこうとしているのか、ちょっと伺いたいのです。
  108. 畠山一郎

    政府委員(畠山一郎君) 有線放送電話協会の法律案要綱というものが私のほうへまいりましたのは、一月のたしか二十八日でございました。全国有線放送施設者大会というのがございまして、そのあと各方面に手分けしてこういうものをお願いしたいという陳情をしたようでありますが、そのときに私のほうに参ったわけでございます。そのときに内容説明が全然ございませんで、ただこういうものができたからよろしくということで刷りものを置いていったわけでございますが、読んでみましたところ、どうも趣旨の理解できないようなところがございまして、率直に申しますと、そのままにしておるような次第でございます。ただ、感じられますことは、相当いままでとられてきました通信政策に基本的に触れるような点も含んでいるように思われますので、そう簡単にどうするというようなことは申し上げられないような状況でございます。もう一つは、はなはだ申しわけないのでありますが、少しなまけているようでございますけれども、そう急ぐこともなかろうというような感じもございまして、いまのところそのままにしております。したがって、電電公社の意見を、これについてどう思うかということを急に聞くというようなこともまだ必要がない、そういうような判断でまだ聞いておりません。
  109. 鈴木強

    鈴木強君 問題は、いまの右線電気通信法なり、公衆電気通信法なり、あるいは公社法に定められている目的によって、電電公社が一元的に運営している通信政策というものが、その動きによっていささかも動かないという、そういう明確な態度でいくことは当然ですよ。ですから、何か弾力的にこのことができるような錯覚を与えるようなことを私は軽々に述べたら困るということを心配しておるわけであって、畠山監理官のお話ですと、一元的運営、要するに公社通信の基本線に触れるような点もあるということですから、これは断じて認められないのであって、そういう確固たる所信を持って、ひとつその点は相手方に対してもらいたいと思うのですよ。これはかつて正力構想に伴うマウンテントップ方式というマイクロウエーブの建設についても、田中郵政大臣は当時明確に言っている。通信事業の一元化に相反するから、政府としては反対であるという所信を私は聞いているのです。それと基本的に私は同じだと思う。そういう点はひとつ心に踏まえて今後とも対処してもらいたい。これはひとつ強く要請しておきます。  それからもう一つ公社にもし意見があったら伺いたいのですが、いろいろと設備計画等も拡大修正をし、さらにまた設備の近代化等もどんどんと推進されて、先般も県庁相互間はすべてダイアルで通ずるというところまで市外も進んでいっているわけです。ですから、これからTSとかTTSとかの機械を入れる場合においても、これは要員問題と絶対切り離せない要素を持っておりますから、この設備計画等についての話し合いは、私は十分にひとつやっていただきたい。そうしてあくまでも労働者の協力を得て進むというような方法をとっていただかないと、いろいろな問題について支障を来たすと思います。私はなぜこういうことを言うかといいますというと、現在でも皆さんのおきめになった組合と公社の問題における約束というものがある。一地点における改式を見ますと、当然ABCのランクの中で、たとえば営業の窓口を置かなければならないところに営業の窓口を置かないで改式してしまう。そうしてそういう営業の窓口がなく改式をするような局舎を設計をしてしまって、いよいよ改式の段階で組合からいろいろ意見が出て、じゃ、一年の間窓口サービスをやりますというような、そういうみっともない運営をやっている部面もあるやに聞いておるのです。だからこういうことを、やっぱりきめたことをそのとおりやらないからそういうことになると思うので、私はひとつ計画について、やはりサービスの向上をやるのですから、電報の配達区域の問題を含めて、少なくとも窓口事務等はできるだけ置いて、そうして、そういう面における地域住民の利用者のサービスというのが当然だと思う。ところが、何でも無人化無人化ということでもって機械をつくって、その機械を入れるだけの局舎をつくることで、大事な公衆に接する部面においては欠けているところがある、こういう計画が見えるのです。ですから、これらの点も含めて、ひとつ十分に意見を戦わすところは戦わして、いい意見は取り入れていくようにひとつやってもらいたいと思います。これは一番大事なことだと思いますから。
  110. 佐々木卓夫

    説明員佐々木卓夫君) ただいま私のほうでは四十年度の設備計画を組合に提示いたしまして、いろいろ話し合いをやっております最中でございます。御趣旨に沿うようにやっていきたいと思います。
  111. 白井勇

    ○白井勇君 ちょっと資料要求。鈴木委員御指摘の点、私も非常に関心を持っている点なんですが、鈴木さんの御質問ではあれですか、第三次五カ年計画の予想と実績との食い違いというものが、一応資料としてこの次出るわけですか。
  112. 鈴木強

    鈴木強君 資料でなく、質問するから明確に答えてもらうように準備してもらいたいということです。
  113. 白井勇

    ○白井勇君 これは資料として出ませんか、そういうものを見たいという感じがするのです。個数ではこれだけ減っているけれども、即時通話はこういう進行をしている、どういうふうな食い違いと申しますか、そういうものが資料で出るものかどうか。もう一つは、第一次、第二次、第三次の場合の需要増を推算されますやり方があるわけですね。お差しつかえなければ、第一次、二次、三次のどういうふうな推算のやり方で需要を見ていらっしゃるかという面ですね。それからもう一つ電話局内で相当なやみ値のあれがあるわけですね、それでお調べが全部あれば一番いいわけですが、もしなければ、東京なり大阪なり、そういう特にひどいところでもいいのですが、やみ値と公定価格、そしていまの需要というものに対する積滞数はどのくらいあるのかという資料がありましたら、お差しつかえないものをひとつお出しを願いたいのですが。
  114. 大橋八郎

    説明員大橋八郎君) ただいまのやみ値の話でありますが、これは公定相場というのは別段私のほうにないのです。
  115. 白井勇

    ○白井勇君 いやいや、公定相場というのじゃないのですが、当然納めなければならない公債何ぼとかそういうもの、それと、やみ値というものがありますね、そういうものの開きというものがあるわけですよ。局別にすればわかと思うのです。いま大体どのくらいのやみ値であるか。ところが普通につければ十八万なら十八万でつけられる。やみ値のあるところだけでもいいのですが、そういう資料がありましたら……。
  116. 佐々木卓夫

    説明員佐々木卓夫君) いま先生のおっしゃいました電話売買業者の取引市場における建て値がございますので、東京都内の地域別の建て値の資料を後刻提出いたしたいと思います。
  117. 白井勇

    ○白井勇君 比較検討したものがないんですか。たとえばこの電話局内ならばこれだけの負担でつきますよと、ところが実際のやみ値というものは三十万しておりますよ、その局内が大体積滞は十万ありますとか、そういう調べはないんですか。
  118. 佐々木卓夫

    説明員佐々木卓夫君) 負担のほうは、都内でございますと公債十五万円に設備料が一万円でございますので、これはどこの地域でも同じでございます。
  119. 白井勇

    ○白井勇君 やみ値だけですね。
  120. 佐々木卓夫

    説明員佐々木卓夫君) やみ値だけでございます。
  121. 白井勇

    ○白井勇君 やみ値の局別の開きはお調べあるわけですか。
  122. 佐々木卓夫

    説明員佐々木卓夫君) それは先ほど申し上げましたように、公社の公定じゃないんでございますけれども、要するに電話売買業者の取引建て値がございますので、これを提出させていただきたいと思います。
  123. 白井勇

    ○白井勇君 積滞量わかりますか、局別に大体の推察つきますか。
  124. 佐々木卓夫

    説明員佐々木卓夫君) 積滞量は全部わかっております。
  125. 白井勇

    ○白井勇君 第一次、第二次、第三次の推算のやり方はお知らせ願えますか。
  126. 佐々木卓夫

    説明員佐々木卓夫君) 先ほどちょっと、やみ値の問題は全国ということになりますとたいへんになりますので、東京の場合を出させていただきたいと思います。  それから、電話の需要推定のやり方でございますが、これは基本的なデマンド・サーベイをやる場合の要素といもうのは、常識的にもおわかりいただけると思うのでございますが、人口と国民所得の伸びでございます。それで、それをどう係数化してどう見るかというようなことについて、若干一次計画から二次、三次とやり方が進歩いたしておりまして、ここでちょっと口頭で御説明するのは——あとでまた資料の御要求があれば資料で出さしていただきたいと思います。
  127. 白井勇

    ○白井勇君 資料でひとつお願いいたします。
  128. 占部秀男

    委員長占部秀男君) 本件については、本日はこの程度にいたします。  本日はこれにて散会いたします。   午後零時十三分散会