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1965-05-13 第48回国会 参議院 建設委員会 第19号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和四十年五月十三日(木曜日)    午後二時二十七分開会     —————————————    委員異動  五月十一日     辞任         補欠選任      田中  一君     中村 順造君      佐野 芳雄君     大和 与一君  五月十三日     辞任         補欠選任      増原 恵吉君     丸茂 重貞君      大和 与一君     柴谷  要君     —————————————    委員長異動  五月十二日安田敏雄委員長辞任につき、その  補欠として中村順造君を議院において委員長に  選任した。     —————————————   出席者は左のとおり。     委員長         中村 順造君     理 事                 稲浦 鹿藏君                 川野 三暁君                 熊谷太三郎君                 瀬谷 英行君     委 員                 高橋文五郎君                 森田 タマ君                 柴谷  要君                 白木義一郎君                 田上 松衞君                 村上 義一君    衆議院議員        発  議  者  馬場 元治君        修正案提出者建        設委員長     森山 欽司君    国務大臣        建 設 大 臣  小山 長規君    政府委員        首都圏整備委員        会事務局長    小西 則良君        首都圏整備委員        会事務局計画第        二部長      富田 龍彦君        建設省道路局長 尾之内由紀夫君    事務局側        常任委員会専門        員        中島  博君     ————————————— 本日の会議に付した案件 ○首都圏整備法及び首都圏市街地開発区域整備法  の一部を改正する法律案内閣提出) ○九州横断自動車道建設法案衆議院送付、予備  審査)     —————————————
  2. 中村順造

    委員長中村順造君) ただいまから建設委員会を開会いたします。  この際、皆さまに一言ごあいさつを申し上げます。  昨日の本会議におきまして建設委員長に選任されましたが、生来不敏でありまして、特に本委員会関係につきましてはふなれでありますので、皆さまの御協力をいただきまして、委員会の公正円滑な運営を行なってまいりたいと存じます。何とぞ格段の御協力をお願い申し上げまして、ごあいさつにかえる次第でございます。(拍手)     —————————————
  3. 中村順造

    委員長中村順造君) まず、委員異動について御報告いたします。  去る十一日、佐野芳雄君が委員辞任され、その補欠として大和与一君が選任されました。また、本日、増原恵吉君及び大和与一君が委員辞任され、その補欠として丸茂重貞君及び柴谷要君が選任されました。
  4. 中村順造

    委員長中村順造君) 次に、首都圏整備法及び首都圏市街地開発区域整備法の一部を改正する法律案議題といたします。  本案は、前回におきまして質疑を終局しておりますので、これより討論に入ります。御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。なお、附帯決議案は、討論中にお述べを願います。
  5. 瀬谷英行

    瀬谷英行君 私は、首都圏整備法及び首都圏市街地開発区域整備法の一部を改正する法律案賛成をいたします。  本日、小山建設大臣並びに参議院の建設委員一同でヘリコプターによっていわゆる首都圏区域を飛びまして、空からながめたのでありますが、緑地帯は逐次影をひそめ、特に京浜地区等においては、工場の煙突から吐き出される煙のために、上空からはよくこれを俯瞰し得ないというような状況であります。港湾地帯あるいは工場地帯における公害の問題、それから無秩序な市街地の拡張、あるいはまた道路の混雑といったようなことは、現実にわれわれは目撃をしてきたところであります。  そこで、首都圏の問題は、この法律案についても、内容マスタープランとして特に云々する必要はないと思いますけれども、現実事態がこの首都圏整備法をはるかに追い越してしまいまして、何とも手のつけられないような状況になっておるというのが、これはどなたも痛感をせられたところではないかと思います。そこで、私どもとしては、このような現状を打開するためには、部分的なびほう策をもってしてはもはやどうにもならないのではないかということを考えざるを得ません。根本的に解決をするためには、政府がもっと思い切った対策を強力に推進をしていくという以外に方法はないであろうと思います。その意味におきまして、各党の御賛成を得まして附帯決議を付しましてこの法案賛成をしたいと思います。  その附帯決議を朗読をいたします。   政府は、首都近郊整備現状にかんがみ、総合的な土地利用計画をすみやかに樹立し、次の諸点に関し、万全の措置を講ずべきである。  一、地価沸騰抑制  一、緑地保存並びに確保  一、工場誘致抑制  右決議する。  以上の附帯決議を付してこの法案賛成をしたいと思います。
  6. 中村順造

    委員長中村順造君) 他に御意見もないようでございますが、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 中村順造

    委員長中村順造君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより採決に入ります。  首都圏整備法及び首都圏市街地開発区域整備法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手
  8. 中村順造

    委員長中村順造君) 全会一致と認めます。よって本案全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。次に、討論中に述べられました瀬谷君の附帯決議案議題といたします。瀬谷君の附帯決議案賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手
  9. 中村順造

    委員長中村順造君) 全会一致と認めます。よって瀬谷提出附帯決議案全会一致をもって本委員会決議とすることに決定いたしました。ただいまの決議に対し、小山国務大臣から発言を求められておりますので、この際これを許します。
  10. 小山長規

    国務大臣小山長規君) ただいま決議をいただきました問題でありますが、地価抑制と申し、あるいは緑地保存と申し、工場抑制の問題と申し、当然マスタープランにのっとって整備をしなければならぬ問題であります。これは決議趣旨を体しまして、今後善処していきたいと思います。
  11. 中村順造

    委員長中村順造君) なお、本院規則第七十二条により、議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  12. 中村順造

    委員長中村順造君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
  13. 中村順造

    委員長中村順造君) 次に、九州横断自動車道建設法案議題といたします。  まず、提出者から提案理由説明を聴取いたします。衆議院議員馬場元治君。
  14. 馬場元治

    衆議院議員馬場元治君) ただいま議題となりました九州横断自動車道建設法案につきまして、私は、自由民主党、日本社会党及び民主社会党を代表いたしまして、その提案理由並びに要旨を御説明申上げます。  わが国の当面する産業経済施策基本的命題は、内においては、広域的かつ長期的展望に立ってそれぞれの地域総合一体的開発を促進し、地域間相互の交流を円滑にして、いわゆる地域格差の是正をはかり、国土の全域にわたる均衡ある建設を期するとともに、外においては、海外との交易を増進し、もって産業基盤培養強化経済立国基礎を確立することにあることは申すまでもありません。これがためには、まず地域内外における交通の円滑、迅速化、特に今後発展的趨向にある高速自動車道路網整備拡充が前提的な必須の要諦であります。ひるがえって、本地方を見まするに、北九州の一部地区を除いては、その開発が著しく立ちおくれており、わが国経済伸長全国水準に比べまして相対的停滞の傾向を示し、依然として低位後進性を脱却し得ない実情であります。しかも、その決定的阻害要因となっておりまするものは、南北、東西の間に距離的時間的断層が存していることでありまして、すみやかにこれを打開することが本地方開発上きわめて緊急な課題であります。  すなわち、これがため本年度を契機として着工の緒につくこととなりました九州縦貫自動車道と交錯する肋骨的横断自動車道建設し、両々相まって開発道路の基幹を形成することが、本地方産業経済発展と、これに伴う輸送需要の増勢に対応するゆえんであります。さらにまた、広域的見地に立ってみれば、これにより阪神、瀬戸内等と直結して、いわゆる西日本経済圏の一翼をになうとともに、他方、大陸東南アジア交易拠点としての本地方地位的優位性を十分に活用し得ると思うのであります。  叙上の観点に立って、地元関係住民の間にも本自動車道建設要望がほらはいとして高まってまいりました。われわれは、このような地域的要請事態の進展に対処して、本道路の早急な実現を期することがきわめて緊要であると考え、特に本法案提出することといたしたのであります。すなわちこの法律は、大陸東南アジア貿易の門口として、歴史的伝統発展的将来性を有する長崎起点として、近時急速な発展を遂げつつある佐賀鳥栖久留米等内陸工業地域を通じ、さらに新産業都市として将来の廃業拠点を構成する大分、鶴崎に達する高速自動車道建設せんとするものでありまして、同時に、これら沿線には多くの観光資源を包蔵する等の実情にかんがみるとき、本道路建設によりまして、地域廃業観光開発、本地方後進性の打破、西日本経済圏の確定のみならず海外交易増進等、あらゆる分野に一エポックを画すべき大きな役割りを果たし得ると確信いたします。  これが、本法案提出趣旨でありますが、次に、本法案要旨について若干の御説明を申し上げます。  第一は、本法案の目的についてでありますが、国土開発縦貫自動車道たる九州自動車道と相まって、九州地方の総合的な開発をさらに強力に推進し、あわせて域外との産業経済等関係を一そう緊密にするため、全国的な自動車交通網枢要部分を構成するものとして、緊急に、九州を横断する自動車高速交通の用に供する幹線たる自動車道建設し、もって産業基盤強化に資するとともに国民経済発展に寄与せんとするものであります。  第二は、本自動車道予定路線についてでありますが、本路線起点長崎市、終点大分市として、主たる経過地佐賀付近鳥栖久留米付近甘木付近及び日田付近とするものでありまして、この基準に基づき政府は別に法律を作成し、すみやかに国会に提出しなければならないことといたしております。  なお、本路線の指定については、国土開発縦貫道の方式に準じましてこれを行なうことといたしまして、内閣総理大臣は、国土開発縦貫自動車道審議会の議を経て予定路線を決定することと相なっております。  第三は、本路線建設に関する基本計画についてでありますが、これが決定にあたりましても内閣総理大臣は前述の予定路線同様の手続を経て、これを行なうことといたして、ざらに、この基本計画立案等のための基礎調査についても所要規定を設けております。  第四は、現行高速自動車道法の一部改正を行ないまして、同法に準拠する本自動車道整備計画を作成する等所要規定を設けることといたしております。  以上が、本法案提案理由並びにその要旨でありますが、願わくば慎重御審議の上、すみやかに御議決賜わらんことを切に御願い申し上げます。
  15. 中村順造

    委員長中村順造君) この際、本案に対する衆議院における修正点について、衆議院建設委員長森山欽司君より説明を聴取いたします。
  16. 森山欽司

    衆議院議員森山欽司君) 衆議院建設委員会における九州横断自動車道建設法案に対する修正について、御説明申し上げます。  修正内容は、「九州横断自動車道建設法案の一部を次のように修正する。」「第二条第二項中「、甘木附近」を削る。」ということであります。  御案内のように、すでに成立を見ております関越自動車道建設法東海北陸自動車道建設法等に見ましても、この種の法律には、道路起点終点及び大体のおもな経過地の概要を示すのみにとどめておりまして、実施路線予定路線)につきましては、これらの主たる経過地基準といたしまして、調査の上、別に法律で定めることになっております。技術的、経済的に路線を決定する最小限度の余地は一応残しておくというたてまえでございます。ところで、ただいま提案理由説明のございました九州横断自動車道建設法案におきまする主たる経過地のうち、鳥栖久留米付近甘木付近日田付近について見まするに、鳥栖久留米市から甘木間は、直線距離でわずか十キロ、また、甘木から日田間につきましても、三十キロを出ない短距離の間でございます。したがって、この際こういうふうな極端に短い距離の間におきまして経過地を限定いたしますことは、たとい「甘木附近」となっておりましても、技術的、経済的な路線選定に著しい制限を加えるということにもなり、かえって本法の弾力的な運用に支障を来たすおそれなしとしない場合も考えられます。自民、社会、民社各党意見といたしまして、本修正案提出したものでございます。  何とぞよろしく御了承の上、御審査のほどをお願い申し上げます。
  17. 中村順造

    委員長中村順造君) 本案に対する質疑は、後日に譲ります。  本日はこれにて散会いたします。    午後二時四十五分散会      ——————————